遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

データは単位が命

2011-03-24 20:31:26 | たわごと
2日続けて放射線関係のお話でした。別に「怖くないよ」とも「怖いんだよ」とも言うつもりはありません。政府が何かというと危険なレベルではないというのは、低いレベルでもいいから逐一数字で発表しているからで、一昔前の政府なら「問題ない低レベルの放射線が検出されました」とかなんとか適当に濁していってたかもしれません。
報道を見ていてこっちが苛つくのは、毎日これだけ報道され注目されているにもかかわらず、文系の連中が『単位』というものを軽んじてたり、理解してなかったりしてることで、エライ物理学の先生を呼んでこなくても調べたらすぐに出てくるはずなのに一向に勉強しようとする気配が感じられないことです。まあ、端的に言うと・・・

ググれカス

ってことですな。自分たちは分からなくていいと本気で思っているのでしょう。難しい内容を易しく分かるように伝えることが自分の仕事なのだと彼らは考えていないようです。

物理学の世界のデータは絶対値ではなく、桁を比較する方が重要なことが多いです。いつだったか、原発正門前で測定値が3300 μシーベルト/時が2500 μシーベルト/時になったというニュースで、「先生下がりましたねー」とアナウンサーが言ってきて核物理の先生が困っていたのを見ました。彼は苦笑しながら「下がりましたね」と合わしてましたけど・・・測定値が3300と2500なら『変化無し』というのが正解です。半分でもダメなんです。一桁以上下がって、はじめて『下がった』と評価します。だから、頭の中に対数尺が入ってないといけません。そうでないと話にならない。そんなわけでミリとかマイクロが正確に表現されてないといけません。それに、毎時なのか毎分なのか毎秒なのか、それとも積算値なのかが最も重要なのにそこを長ったらしくなるから省略したりしてました。どのキャスターも高校ぐらいは出ているはずなのに、微分の世界で評価するのか積分の世界で考えるのか区別がついてない。そこが分かんないと数字に意味がなくなるのにな。

とりあえず、今朝ツイッターで拾ったベクレル・グレイ・シーベルトの各単位の説明をコピペしておきます。

いいか、女子校から一秒間に何人のJKが出て来るかってのがベクレル。出て来たJKが門の所にいる男子高校生に与える視覚的エロさがグレイ。でもJKにもブサイクなのから美人までいろいろいるからそれぞれのエロさは違う、最終的に与える興奮がシーベルトだ。

え? かえってわからんって??

本日のお酒:SAPPORO 麦とホップ + NEKEAS TEMPRANILLO CRIANZA CABERNET SAUVIGNON 2007
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