散歩日記XX

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ちょい小樽(2)

2022-08-13 14:29:38 | 美術・アート
今日の小樽での活動は、小樽芸術村→小樽総合博物館運河館→同本館の3か所へ。

■小樽芸術村「浮世絵コレクション展2022 後期 こわい浮世絵、ゆかいな浮世絵」。
歌川国芳「木曽街道六十九次之内 大井 斧定九郎」:登場人物が「おーい!」と呼び掛けているという恐ろしいオヤジダジャレを浮世絵にしたもの。
歌川国芳「木曽街道六十九次之内 今須 曽我兄弟」:こちらは曽我兄弟が仇を見つけて「ここにイマス!」というダジャレ。

月岡芳年「清玄堕落之図」:僧侶清玄が桜姫を慕うあまり、その着物を抱きしめて妄想にふけるというストーカーの図。
月岡芳年「平清盛炎焼病之図」:平清盛が高熱を発し、閻魔大王や鬼に囲まれて狂乱する図。まあ、付け上がり過ぎていたから恨まれていただろうしね。それより恐ろしいのは看病している側の人たちが、祈ってこそいるものの、いたって冷淡に描かれていることである。そう、死んだ(これからすぐ死ぬ)権力者なんて、もうお役御免だよね。



それにしても小樽にぶらりと出かけて500円で企画展を見ることができたころは良かった。建物には何度も来たことがあるため、ここで1000円払うのはお得感が無くなったなあ。

■小樽市総合博物館運河館「鵙目日誌を通して見えるもの」。明治初期に小樽に暮らした教育者、鵙目貫一郎の日誌を紹介する展示である。仕事関連以外にも天候や小樽の様子を書いている貴重な記録だそうだ。しかしこの人、小樽郡教育所教授になっても月給が4円(現在の約16万円)にしか上がらず、困窮の末に37歳で早世したそうだ。なんかちょっと酷いのかも。

当時の小樽市の中心街は今でいう南小樽の辺りだったらしい。小樽の鉄道駅名も確か結構な変遷があったよな。





バスで博物館の本館へ。



■小樽市総合博物館本館「百年の礎 北海道の心臓と呼ばれたまち」。札幌市も今年市制100年だが、函館、小樽、室蘭、旭川、釧路も同じく市制100年なのである。ちなみに当時の人口は多い順に、函館14万、札幌12万、小樽11万、旭川6万、室蘭5万、釧路4万弱である。



北海道以外では、もっと人口の少ない場所が「市」になっていたのだが、明治政府が「北海道は未だ自治が発達せず」などと、たわけたことを抜かしていたため、市制がひかれるのが遅かったのである。

そして小樽と言えば運河。運河が100%残っていたとしたら、今の小樽はどうなっていたであろうか。しかし、当時の「運河のために道路拡張ができない」という問題も切実ではあったはずで、今更そういうことを言ってもしょうがないのかも。



小樽の懐かしい写真「稲穂湯」。



そして「ニューギンザ」。





企画展の観覧を終えて外に出ると、アイアンホース号の運行準備がされているようであった。



今日はなかなか天気も良く、まずまずの人出だった。



さて、博物館の手宮口を抜けて、バスで戻ることにしよう。近くに蒸気機関車を模した水飲台を発見。



帰りは手宮ターミナルからバスに乗ろうと思ったのだが、記憶違いなのか待合所が見つからない。右往左往していたが、結局ターミナルの待合所は老朽化のため最近取り壊されたらしいのだ。いや、驚いちゃったよ。


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