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散歩日記XX

主に趣味の話を書いているブログです。

昼移動のついでに

2025-04-16 14:35:02 | 美術・アート
今日は普段の勤務場所と違うところで会議があった。会議終了後、地下鉄で移動。つい北海道新聞社の本社エスカレータを使わせてもらって地上へと上がる。その際にこれを撮影。

本田明二「大地のうた」。



舟越保武「シオン」。これは旧道新本社の受付横にあったやつかな。



以上。
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20250412ギャラリー巡り

2025-04-12 14:44:51 | 美術・アート
本日は大丸→三越→スカイホール→さいとう→らいらっく→大通→富士フイルム→オマージュ→資料館→三岸の10か所。

さいとうギャラリーB室では、上野仁櫻「白い階段」が展示されていた。



ギャラリーオマージュ「trace/border 掛端直美 大住哲 写真二人展」。古びた建物の壁などを題材にした写真展。よくあるような気もするが(失礼)、好きなテーマである。

オマージュのビルを出たところで、顔ハメ看板を撮影。



■北海道立三岸好太郎美術館「「匂ふやうな灰色」-好太郎・乳白色の世界へ」。三岸の作品と言えば赤や緑が思い浮かぶが、確かに意外と乳白色というかグレーの色彩も使っているようだ。

「静物」:あまり見たことがない作品だと思う。一般的には手前に描かれているものが主題なのだろうが、今回は背景の色に着目した展示説明が多かった。



「コンポジション」:こういう作品も最初は「何この落書き」と思わないこともなかったのだが、何百回とみているとじわじわ良い。



「風景」:この作品もあまり見たことがないかも。



少々、腰痛もあって、今日はこんなところで。



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20250405ギャラリー巡り

2025-04-05 16:40:00 | 美術・アート
本日はHOKUBU→大丸→赤れんがテラス→三越→さいとう→千歳鶴→市民→らいらっく→フジフイルムの9か所。

今日は暖かくなりそう。好天の中出発。



■HOKUBU記念絵画館「町あかりの表情」。
関野ず一郎「四日市」:確かに新版画は町に明かりが灯った以降の風景かも知れない。この他、川瀬巴水、小林清親の作品も1点づつ。



山川真一「SAPPORO(nights)」:この明るさと色彩で都市を描く。



平山英樹「舟祭り」:学校の校庭が舞台となったお祭りだろうか。



鹿嶋裕一「高速道路」:こんなに道路のカーブがきついはずもなく、魚眼レンズで歪曲されたかのような木版画の作品。この他にも同傾向の作品があり、まるで夢の中で見た映像か、または鳥瞰図に近いものも感じる。



風分六抄「水奏譜」:ビシッと写実画だが、水面に浮かぶ葉のリズム感や奥のやけに細かく描かれた樹木が超現実な雰囲気を醸し出している。



風分六抄「黎明の家」:家と言いつつ、門や砦のような、いや木造の宇宙船のような不思議な造形である。



ここに着いたときにすでに腹が減っていたので、最初にコーヒー&せんべい休憩を取ったのだが、後で見ると大福が出てきているではないか。大福食べたかったよー。



豊水すすきのから市民ギャラリー方面へと歩いていると、シェア型書店「ぷらっとBOOK」を発見。棚を借りて、個人が小規模な書店(というか書棚というか)を経営できるのである。一通り見たが、私の趣味にあう棚は見つからなかった。もっとも、趣味にあったらあったで、持っている本が多いのだろうしなあ。



■千歳鶴ミュージアム「常設展」。通りがかったので、久しぶりに入ってみた。昔の写真展示がされているコーナーがあり、よく見ると非常に面白い。まず、次の写真、左上にあるお父さんの顔のいいこと。



左下のお父さんはもう酒をやめた方がいいな。



左下のオジサンたち。今時、肩組んで一升瓶持って酒飲むことはないよな。



「昭和26年6月狸小路4丁目吉田屋」と写真の説明にあるのだが、その右に「緑屋」を挟んで「喫煙具 中…」とあるのは中川ライター店だろうなあ。



そして、中野北溟「千歳鶴」を撮影。



札幌市民ギャラリーの建物に「この地に開校された学校」という銘板があったので撮影。



■札幌市民ギャラリー「will win展-三浦恭三氏を偲んでー」。とても素敵な展覧会である。
楓月まなみ「空より花咲きいでて一条の光」:黒を中心に描かれた3連画でシンボリックな作品。
柳川育子「夜明け」:プログレ入ってる、といいたくなる作風である。
山岸靖司「光は巡る」:天井から写真を映した布を半円形に下げた作品。皆、作品のどこかに偲ぶ気持ちが表現されているような気がする。

亀井由利「流」:白から黒、そして金色へと流転の思い。
河口真哉「虚像」:青い箱に窓と扉、コンセントとスイッチを配したインスタレーション。
今荘義男「古里’25-I」「同-II」:この作家特有のシンボル的な形の下に、青い色が入っている。三浦恭三の「銭函ブルー」を思わせる「青」の色彩を使っている人が多いように見えた。

■らいらっく・ぎゃらりい「棚田の写真展 失われゆく文化遺産」。全国の棚田を奥様から借りたコンパクトデジカメで撮影してきたという、趣味と心意気あふれるいい展覧会。棚田に込められた人々の思いも感じられるが、存続はかなり難しいことなのだろう。
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20250329ギャラリー巡り

2025-03-29 14:38:39 | 美術・アート
本日は資料館→NHK→大丸→三越→スカイホール→さいとう→大通→富士フイルムの8か所。天気の良い中を出発。



近美の展覧会は会期が長いので本日はパス。そして今のうちに見ておこうと思った三岸好太郎美術館は展覧会の会期中にも関わらず休館日であった。

■札幌市資料館「日本の島 立体地図展(北日本、東日本編)」。島の等高線に合わせた形に切り抜いた色紙を立体的に重ねた立体地図の展示である。これは地形が分かりやすくて、特に火山島などは一目で分かる。趣味を生かした良い展覧会だ。

移動の途中にある彫刻、関根伸夫「北のまつり」は上部の金属部分が外されていた。雪が降り積もるのを避けるために取り外しているのだろうか。それにしては近くに行けないように物々しい囲いがついているし、過剰防御である。





■NHK札幌放送局「カムイサウルス春休み特別展」。
「カムイサウルス」:立派な骨格標本が展示されている。



「タルボサウルス」:何となく見たことがある標本があると思ったら、共催の北海道大学総合博物館所蔵のものであった。



「ディノニクス」:全長は最大12mだそうで、これが水面から飛び出てきたら確実に腰を抜かしたまま食べられるだろう。恐竜の骨にもこのワニの歯の跡が残っていたケースがあるとのこと。



「モササウルス類」:こちらは最大で17mにもなるという海の頂点捕食者。現在のトカゲやヘビに近いのだそうだ。



春休み期間中のため子供連れが多くみられた。子供たちは興味があるだろうが、親御さんは恐竜の化石に興味を持っているのだろうか。



昼食のために立ち寄ったかでる2・7で、佐藤忠良「あぐら」を撮影。



岩橋英遠「朝陽」も撮影(ホール緞帳の原画)。



札幌駅方面に向かう際、久しぶりに伊藤隆道「昇る・ともに・光」を撮影。北海道拓殖銀行が設置したものらしい。



■大丸画廊「日本絵画の創造者たち展-棟方志功と三岸節子-」。三岸節子のあまり見たことのない画風の作品があったのが収穫である。それにしてもサイズに関係なく画の価格がまちまちなのだが、何によって決まるのだろう。制作年代とかなのか?

■大丸催事場「ファッション・デザインの未来展」。ファッションには実に縁遠い私だが、それなりに面白い。しかし、いつも「あの普通の人が着て外に出ることができなさそうな服は何のためにあるのだろう」と思う。いや、一度、常識から振り切ったデザインをすることで、新しい領域を試そうとしているのだろうとは思うのだが。

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20250324ギャラリー巡り

2025-03-24 14:21:14 | 美術・アート
人間ドックの通常検査と脳ドックの合間にちょっとだけギャラリーを巡ってみた。

■ギャラリーエッセ「守分美佳展」。抽象画だが、何となく桜の風景や、太陽の光が差す壮大な丘を見ているような気分になって来た。

■札幌エルプラザ 札幌市環境プラザ。
ほうれん草のおひたしを作る時に、電子レンジとガスコンロではどっちがお得?



電子レンジの方が1/4くらいの金額でできるのだそうだ。



アート系のパンフレットを入手。ここは札幌市の情報に関してはかなり早いのではないだろうか。



1階にあるアイヌ文様のタペストリー。宮田初枝「モシリ 静かな大地」(右)、宮川正子「レラアシ風が吹く」(左)。



■さつきた8・1。
一度来たことがあるので、何となく通りがかったのだが、見るべきものがあった。

入口と外装のガラス部分には、五十嵐威暢っぽいデザインが。



ブロックの中通りを歩く。



すると作成途中のアート作品なのだろうか。作品名・作家名などはない。





2階に「さつきた歴史コーナー」があるというので昇ってみた。



展示は説明パネル(他にモニター)があるくらいで、あまりパッとしない。



だが、同じフロアに予想しないものを発見した。

三沢厚彦「Animal 2025-02B」。



三沢厚彦「Animal 2025-01B」。



それから渡辺忍「結ぶ」。札幌生まれの彫刻家だそうだ。作品は2012年のもので、誰が所有していたのかな。





全く予想していなかったが、アート作品の展示を発見出来てよかった。おっと、思いがけず時間がたってしまった。急いで病院に行かなくては。
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今年初小樽(4)文学館、美術館あたり

2025-03-22 16:51:50 | 美術・アート
さて、街中に移動して、次はこちらに行こう。

■小樽市民ギャラリー「庫の在った港街」。小樽の懐かしい写真を展示する展覧会。私は一般的な懐かしさしか感じないが、小樽市民にとっては感じ入るものがあるのだろう。あるおばあちゃんは「ああ、こんなのあったねえ」とため息を漏らしていた。

もう一会場では小樽潮陵高校美術部の「白潮会」展が開催されている。



■市立小樽美術館「小樽の色、ことばの小樽 ~中村善策と小樽風景~」。展示はいつもとあまり変わりがないが、中村善策の言葉による作品説明がついているのがちょっとした見どころである。

■市立小樽美術館「沢田哲郎 [SCENERY] 空の景・宙の景」。抽象的風景画に見えるというところが一原有徳との共通項なのだろうか。但し、一原は自分の作品が「アブストラクト・ランドスケープ」と言われたときにも具象(風景)であることを否定していた。沢田の作品は「SKYSCAPE」というタイトルのものがあるように、やはり風景画ではあるのだろう。但し、「SKYSCAPE」とは海外の展覧会の時に主催者が分かりやすくつけたタイトルらしい。

「構成」:沢田の初期油彩画。遠くから見たときに「一原の油彩かな」と思ったくらいで、親和性はあるのかも。
「SKYSCAPE」:水平方向の直線に加えて、山を表すようなギザギザもあるので、やはり風景からイメージした作品ではあるだろう。

■市立小樽美術館「高橋好子展~人生は遊び~」。経歴を読むと、麻生三郎に師事したり、北海道抽象派作家協会展に招待出品したり、なかなかの実力者。
「空」:かなりの作品が同一タイトルなので、区別がつきにくいが、2004年のこの作品は色といい、宙に浮かぶリボンといい、どことなく栃内忠男を思わせるようなところがある。

■市立小樽美術館「いとしいの美術 こどもを描いた絵」。
森本光子「少女」:モディリアーニ風の作品。娘さんが友達が遊びに来ても対応ができず、目に涙を浮かべながらモデルを務めたのだそうだ。
大月源二「春の歩み」:坂道には大雪が残っているが、もう春も近いのだろう。人々の服装は少し薄着になっている。
兼平英示「花を持つ娘」:こちらの娘さんも「じっとしているのが辛く」とこぼしていたらしい。画家の子供というのも大変だ。

小林剛「雪晴れ」:坂の上から積もった雪を見下ろす。太陽が顔を出し、雪に反射してまぶしくなる様は、北国の人ならわかるであろう。



■市立小樽文学館「口語短歌と並木凡平展」。
並木凡平「人の判、借りる辛さに落葉踏む、それでも我が家に煙上つて」:借金でもしたのだろうか。それでも自分の家で炊事の煙が上がり、家族に飯を食わせてやれるのだ、という意か。
福島泰樹「二日酔いの無念極まるぼくのためもっと電車よ まじめに走れ」:お前がもっとまじめにやれという感じだ。
永井祐「1千万円あったらみんな友達にくばるその僕のぼろぼろのカーディガン」:本当に1千万円あったら、絶対人に配らないね。


→展示風景はこんな感じ。

枡野浩一「殺したいやつがいるのでしばらくは目標のある人生である」:うむ、そういう目標もやむなし。
穂村弘「惑星別重力一覧眺めつつ「このごろあなたのゆめばかりみる」」:いや、惑星別重力一覧は面白いよ。

並木凡平は小樽新聞社に勤めて社会部部長にまでなったものの、突然馘首されたのだそうだ。また、並木凡平(筆名)と呼ばれた人物は2名おり、釧路に同時代にいたときに名前を引き継いだのではないかというような話も紹介されていた。



先ほど菓子を購入してきたので、文学館のカフェでコーヒーを頂きながら食べる(もちろん1個だけね)。



カフェ内には小樽市内の旧家から借りたというひな人形が展示されていた。

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今年初小樽(2)いろいろ変化が

2025-03-22 13:28:40 | 美術・アート
小樽の山側に来たのはここに行くためであった。あれ、以前の入口側の扉には「こちらは入口ではありません」との表示が出ている。



建物に向かって左側から回り込んで、カフェの入口を見ながら右方向へ。もう少し雪が減ってからこっちの入口を使った方が良いのではないだろうか。



■小樽バザールヴィタ美術館「孤高の交差展」。蔵を使った展示会場の2階は森ヒロコの作品が年代順に展示されている。初めて見る作品もそこそこあり、幻想的な作風が素晴らしい。

森ヒロコ「貝」:様々な貝を並べて、空には三日月、横からひょっこり顔を出す人。
森ヒロコ「少年の部屋」:白黒タイルの床の白い部分が宙に浮きあがる、幻想的作品。
森ヒロコ「イカロスII」:石造りの建物を上から見下ろす構図で、少年イカロスが宙を回転している。


→作品のみの撮影はご遠慮くださいとのことで、このような写真となった。



1階も森ヒロコ作品とスタシス・エイドリゲヴィチウスの作品が展示されている。

森ヒロコ「五月のバラ」:女性2名が並んでいるが、片方は顔がなく、片方は顔の部分がバラになっている。
森ヒロコ「落し物」:ペンギンが15匹と16匹のツーバージョンある。真ん中にハートの落とし物があって、それをペンギンが眺めているという作品。
森ヒロコ「白い船」:宇宙空間に人の顔をした植物が浮かんでいる。

森ヒロコ「鴉」:羽を付けた黒服の女性と、その頭に乗った黒い鴉。
スタシス「-」:作品タイトルがついていなかったが、閉じた扉の隙間から7頭の蝶が入り込んでくる作品はなかなかいい。


→同じ版の色違いや、裏返しバージョンも展示されている。


→左側の6点がスタシスの作品。

この他、廊下部分に一原有徳の作品、元は入口側だったホールにスタシスの作品が展示されていた。この美術館では、なかなか立派な一原作品を所有しているようである。



美術館を出る時に館の人に「森ヒロコがお好きですか?」と聞かれて、申し訳ないながらも「私は(アルビン)ブルノフスキが好きでして。最近展示しないですね」と答えた(森ヒロコ作品にも好きなものは多くある)。どうやら以前と経営が変わったようなのだが、今の経営者が悪魔的な作品の多いブルノフスキがあまり好きではないとのこと。但しもちろん、以前と変わらぬ良い状態で保存はしているので、そのうちに展示するかもしれないということであった。私も「全部じゃなくていいですから、何点かずつでも展示してください」とお願いをしておいた。いつかブルノフスキの作品が見られる時が来るのだろうか。

この後、坂を下って街中の方に戻る。



石原裕次郎メモリアルアベニューを下るのだが、もう石原裕次郎をしのんで小樽に来る人もいないのではなかろうか。私の年齢でさえ「石原裕次郎といえば、『太陽にほえろ』のボス」なのである。本当に好きなのはもう一世代上だよねえ。
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20250322ギャラリー巡り

2025-03-21 16:30:49 | 美術・アート
本日は北1条写真館→大通→ART SPACE→グランビスタ→NAKAHARA→大丸→三越→スカイホール→さいとう→らいらっく→富士フイルム→創の12か所。昼頃になって出発。



■北1条写真館「コミュニティ」。札幌の各町内会の催し物などを撮影した写真の展示。私は札幌在住が人生の中で一番長くなっているのだが、どうもその地域の住人という感覚はあまり持っていないのだよなあ。



■ART SPACE「桑迫伽奈個展 浮遊する光、残響」。刺繍で描いた風景画のような作品。展覧会タイトルからすると光と音を表現しているのだろうが、私には何となく空気感のような動きが感じられる。

■NAKAHARA DENKI「POCKET of TIME」。カラフルな動物を描いた作品が中心の展覧会。



■大丸画廊「永井夏夕絵画展」。単にきれいな風景画かと思ったが、ちょいちょい気になるものが描かれている作品が多い。
「extreme marathon」:崖同士を石の橋がつないでいるのだが、よく見るとその上を小さな人物が走っているのだ。まさに「エクストリームマラソン」だ。

■らいらっく・ぎゃらりい「Bois木版画展」。手堅く安心してみることのできる木版画展。

■ギャラリー創「TOKI MISAKI EXHIBITION It’s not that I like mountains」。山で採取してきたものをモチーフにした版画だそうだ。実に曖昧な形のものが描かれているのだが、石と木の皮が元になっているのかな。妙に気になる作品群ではある。
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20250315ギャラリー巡り

2025-03-15 15:03:23 | 美術・アート
本日はSCARTS→ロイヤルパークキャンバス→らいらっく→さいとう→スカイホール→三越→大丸→富士フイルム→大通→北翔の10か所。1週間ぶりの本屋さんで大量買いしたのと、腰痛のため少なめである。

またも雪景色に逆戻りの午前中からスタート。



■ザ・ロイヤルパークキャンバス札幌大通公園2Fギャラリー「小山航平 漆黒の空に流れる白い雲を眺める」。アナログフイルムを複数枚合成した映像を作り出している展覧会。合成と言ってもそんなに違和感がなく、静かな落ち着いた感じ。



エレベーター前の一角なので、見ての通りギャラリーは小さい。但し、私が見に行った時(11時ちょっと前)も人が邪魔になるということはなく、チェックアウトの混雑を避ければ大丈夫ではないかな。

■さいとうギャラリー「梅田彫刻研究室展」。個性的な作品、大作もあり水準はなかなか高いのではなかろうか。

■大丸画廊「いい芽ふくら芽 in SAPPORO 受賞記念展」。作品に魅力がある展覧会。デパートの展覧会でも時々見過ごせないのがあるなあ。
Nashy「Time to Enjoy the View」:展覧会タイトルを知る前に作品を見ていたので「外国の人なのか、モチーフが日本だけどな」と思っていたら日本の人だった。この作品はおそらく羊蹄山を描いた版画だと思うが、「日本」だと思えるのは道路標識のせいか、電線がたっぷりあるためか。
小夜子「どうするつもりでいたんだろう」:幻想的な雰囲気を漂わせる夜の風景画。

■北翔大学札幌円山キャンパス「WORK IN PROGRESS 12 2025」。これも興味深い展覧会。作家の内面に沈み込んで行き、観察するような感覚がある。



本日は以上。
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20250308ギャラリー巡り

2025-03-08 16:15:30 | 美術・アート
本日はHOKUBU→土屋ホーム→エッセミニ→大丸→芸森の5か所。芸術の森に行って帰って来るのに時間を取られた。

天気は比較的よく、あまり寒くない中を出発。



■HOKUBU記念絵画館「平塚運一展」。この人の版画は2019年にだて歴史文化ミュージアムで見ているようだ。
「洲崎遊郭(東京震災風景より)」:1925年、大正末期の作品。光線画の香りが残っている。



「机上小禽」:こういう密度の濃い小口木版のようなのも良いな。



「雪のニコライ堂」:1946年と戦後すぐの作品。小さなカラーの木版が可愛らしい。



「彫り上げて」:版を彫り上げて「さあ摺るぞ」という楽しい気持ちが伝わってくる。



「椰子並木街道パームスプリングス南カリフォルニア」:1895年生まれなので、昔の日本人と思っていたが、アメリカに30年以上住んだ経験がある人なのだ。これは1991年の作品。



■土屋ホーム「表現する~IPPOの軌跡~」。建築系の人だが絵画も描いているのだ。次の作品など、若い人が描いたのではないかという儚さがある。



抽象画、風景画、静物画と幅は広い。



「北海道大学構内SEKOMA原案イメージ」:これはお仕事関係のスケッチであろう。



■札幌芸術の森美術館「マイ・ホーム(仮)」。
小林知世「untitled(wistにあてて)」:特定の風景や物を感じさせない作品の中で、廃墟と思われる部屋を描いたもの。これが作者の「マイ・ホーム」なのであろうか。



南阿沙美「テント」:ホームレスの生活者を撮影した作品群の中に青いテントが置かれている。これはもちろんホームレス者の「マイ・ホーム」を意味するものであろう。展示されている写真そのものは人の顔が写っているので紹介しないが、たくさんの写真を持っていて、それを見せてくれる人がいたのだそうだ。おそらく自分の過去とのつながりを忘れないように持っているのだろうが、何もかも捨て去ってこのような生活を送っているということでもないのだな。全体的に社会問題を取り上げたというよりは、自分の気になる人のスナップ写真を撮りましたという感じがある。



武田浩志「portrait 291」:右側はアクリル絵具で描いた絵画、左側はモニターに映る画像である。写真撮影の瞬間は多少の色の違いはあれどもたまたま同じ図になっているが、画像はどんどん変化して全く異なるものになってしまう。「絵画ってなんだ」ということがテーマなのではないだろうか。



武田浩志「portrait 290」:ということは、彼は「マイ・ホーム」を自分の住む家ではなく、アーティストとしての原点と解釈して「絵画ってなんだ」を問いかけているということになるのだろうか。



米坂ヒデノリ「残照」:我々はどこから来たのか。





米坂ヒデノリ「母と子」:我々は何者か。



米坂ヒデノリ「さようなら」:我々はどこへ行くのか。…とでも言いたくなるような米坂の作品である。彼がこの展覧会中「マイ・ホーム」を最も広い空間と、最も長い時間に設定して、我々の存在について疑問を投げかけてくれたのではないか。



長坂有希「手で掴み、形作ったものは、その途中で崩れ始めた。最後に痕跡は残るのだろうか。02_ライオン」:ライオンの彫刻を見て「ライオンは実際の目と心の目で物事を見つめる」という神話の一節を頭に浮かべて制作した作品だそうだ。海の映像はライオンの彫刻が見ていたであろう風景である。



そして手前の台にはライオンの目を模したと思われるゆがんだ球形の物体が配置されている。



ライオンは大英博物館に収蔵されてしまったのだそうで(さすが盗賊国家)、もしライオンに心があるのならば、「マイ・ホーム」のことを思い出し続けているのかもしれない。

田中マリナ「ある夜」「壁画」:展示作品は都会を描いた「To the City」というパートと、田舎を描いた「Into the forest」というパートに分かれている。なんとなく自分の都合で住む場所を複数持つ(しかもわかりやすい都会と田舎)ということに対して、私は反発するものを感じた。

しかしながら、もしお金や仕事の制約がなければ人は住む場所をどう選ぶのであろう。もしかすると私も夏は北海道を、そして冬は九州を選んで気分に合わせて住むのかもしれない。そして他人との付き合いや、見分は倍以上に広がるのかもしれない。



それ以前に当然、複数の故郷を持つ人だっているわけで、一か所に定住しなければならないという考えこそ、農耕民族由来の偏った考え方なのかもしれない(だとしても都会と田舎の二極構造は単純かなあ…)。



葛西由香「7日目の創造」:非常に身近なものを描く日本画家で、「マイ・ホーム」が最も狭いのは葛西だったかもしれない。しかし、私はその視野の狭さに文句をつける気がせず、「井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さ(深さ)を知る」という言葉を思い浮かべた。



葛西由香「消火器とスコップと雪山のコンポジション」:絵画の文脈で「コンポジション」というと構成とか構図ということになるのだろうが、そこになかなか使われない言葉(もの)を持ってきて当てはめたタイトルである。どんなものであっても、作家が注目すればそれは絵画になるという自分の絵画の原点に言及した作品であろうか。



意外といろいろ考えるポイントがあり、あっという間に時間が過ぎてしまった。



B展示室では「入門・本郷新-彫刻家が遺した愛-展」が開催されていた。



本日はこれで時間切れ。仕事をやめたら週2回くらいはギャラリー巡りに費やしたいものである。そうすればもう少し札幌美術のカバー率が高まるであろう。
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