天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「ドクター・デスの遺産 ―BLACK FILE―@26作目

2020年11月16日 | 映画感想
「ドクター・デスの遺産 ―BLACK FILE―」

ふー。まだ映画レビュー溜まってるぅ~頑張らないとドンドンネタが積む。うぐぐぐぐ。

あらすじ
警視庁捜査一課の敏腕刑事である犬養隼人(綾野剛)は、バディである高千穂明日香(北川景子)と共に終末期患者が次々と不審死を遂げる事件を追う。捜査を進める中、依頼を受けては終末期患者に安楽死をさせる「ドクター・デス」と呼ばれる謎の医師がいることが判明。苦しませることなく、被害者たちの命を奪っていくドクター・デスの目的と正体を探る犬養と高千穂だったが、腎臓病に苦しむ犬養の娘・沙耶香が、ドクター・デスに自分の安楽死を依頼してしまう。(Yahoo!Movieから丸パク)

中山七里氏の小説「ドクター・デスの遺産」を実写映画化。原作未読です。
どうやら本作は「犯人当て」もキモらしいのでレビューに犯人の名前とか役者名を書かない方が良さそうなので…色々書き難いんだよなぁ(苦笑)
本原作に関して言えば、実在した事件を元に書かれた模様。

という訳で、「終末医療における安楽死は是か非か」を問う社会派問題作!…だと思ったらちょーっと毛色が違った。
あくまでも刑事ドラマですね。あ、そうそう本作映画冒頭がなかなか面白いんですよ。まるで昭和の刑事ドラマ観てるみたいな既視感っつーのか。

で、綾野剛君×北川景子ちゃんのバディっぷりが見せ場っちゃー見せ場。
綾野剛君演じる犬養はどーやら奥さんを早くに亡くしていて、更に一粒種の愛娘は重度の腎臓病で移植待ちレベル。
対する北川景子ちゃん演じる高千穂は元似顔絵捜査官でやり手のバリバリ男勝り刑事。酒もかっ喰らうしバイクも乗りこなす。いっつもピッチピチの白シャツ+パンツ姿でフツーのオンナが着てたら全くソソらない格好なんだけど、そりゃまー北川景子ちゃんですよ。男勝りの役転じてても色気ダダ漏れですわなぁ~

犯人に辿り着くまでに色々なエピソードがあって、その小ネタは結構面白いんですよね。(これは原作小説がよく出来てるって事かな?)
写真のガラスに写った部分を引き延ばしてみると…だったり、似顔絵捜査におけるセオリーだったり、なるほどなーと思わせられます。
ただね、犯人が誰か分かってからの展開がなー。なんて言うか、もうそれは「辛い終末医療から逃れたい患者の声に応える正義犯」ではないわなぁと。
単なる快楽殺人になっちゃってるのが個人的には「うーん」という気がしたんですが。
つーか、そもそも本件は「患者の声を聞いて安楽死のお手伝いをしてあげた正義厨」ではなく「ただ人を殺したかっただけのサイコパスだったのだ」というオチだからこそ刑事ドラマとして成立している、と考えた方がいいんだろうな。うん。
だけど、個人的にはあくまでも犯人は本気の正義厨で、だからこそ「安楽死の是非を今一度問う」みたいなオチには出来なかったのか?いやそーして欲しかった。って感じ。

犯人役の役者さんは凄かったなぁ。
初見誰だか分からなかった。余りにも演技が上手過ぎてちょっと本気で鳥肌立ちましたよ。イッちゃってる目の凄みがもうね。
世の中にはたまにこーいう本気の「キチ」が居て、そういうキチに取り込まれたら凡人なんて為す術もないんだろうなぁ~と思わされました。うん。

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