まなつのうたがっせん あぶらぜみ そら
じっじっじっ じりじりじり じいいいい
ぱわふるに
ひびきわたるや
おれのこえ
じっじっじっ じりじりじり じいいいい
おまえらも
なかなかやるが
おれが うえ
じっじっじっ じりじりじり じいいいい
まけおしみ
いうなら おれと
しょうぶしろ
じっじっじっ じりじりじり じいいいい
ひぐれても
やむけはいなし
うたがっせん
ひくにひけない
おとこのさけび
シスレーの小径
むっちゃくちゃ暑い昼休み。最近は、職場の階段を上り下りして館内散歩に代えることが多いのだが、あまりにも空しいので外を歩いてみることにした。
だからと言って、体温よりも高い空気の中を歩いただけでは、それも味気がない。少しでも『涼』を楽しめるコースを歩きたいと思って、山沿いの林の中の小径を選んだ。
正解だ。木陰を渡る風が涼しい。
緑の隙間から太陽
木漏れ日も、ほどよい眩しさを伴って足元の地面で舞いを披露してくれる。猛暑の中、誰も歩くことのなくなってしまった小径。まるで、ここを散歩コースとして選んだマタギを歓迎しているようだ。
しかしだ、降ってくるのは優しい木漏れ日だけではない。アブラゼミの大合唱が「これでもか!」と言わんばかりに降り注いでくる。これは、『蝉時雨』?
シーズン初めは、ニイニイゼミのか細い鳴き声だったのが、日差しが強まるとともにミンミンゼミが勢力を増してきて、現在はアブラゼミが一番元気だ。
正直言って、これは、『蝉時雨』じゃなくて『蝉スコール』です。かの俳聖が詠んだ『岩にしみ入る』声とは別物だと思われます。・・・でもね、
よおく目を凝らすと、いますね
がんばってるんだよね、命がけで
「鬱陶しい。」なんて言わずに、この『真夏の歌合戦』を温かい心で鑑賞させていただきたいと思います。
『じっじっじっ じりじりじり じいいい』が『しゅわしゅわしゅわ』に取って代わられないことを祈りつつ。
全然関係ないけど、オリンピックロスのマタギ。また、自然と仲良く暮らします。
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