ひと日記

お気に入りのモノ・ヒト・コト・場所について超マイペースで綴ります。

お竜

2008-05-28 10:14:48 | お気に入り
                               
我が家の飼い猫(♀)です。

私は旅行が大好きで、独身の頃九州を一人旅したときに立ち寄った長崎県亀山で彼女を拾いました。

その時私は、長崎県亀山に現存する、私が予てから敬愛している坂本竜馬が日本で最初に興した株式会社・亀山社中(後の海援隊)の跡を訪ねた帰り道。真夏の暑い盛りで、くねくねと曲がりくねった亀山の急坂を長崎市内に向かってうんうん言いながら歩いていて、何度目かの曲がり角を曲がった時、一匹の仔猫が、道の真ん中でにゃあにゃあとか細い声で鳴いている姿が視界に入ってきました。

場所は山の中で民家もまばら。周りを見渡しても飼い主らしき人影はありません。私は動物があまり好きではない(特に虫は大の苦手)のですが、ちょっと放って置くこともできない状況でしたので仔猫に恐る恐る近づいてみました。すると、仔猫も頼りない足取りでこちらに近づいてくるではありませんか。

そっと拾い上げた仔猫は文字通り手のひらサイズ。私の掌の上で震えていました。『こりゃ死んじゃうかも』と思った私は携行していたリュックサックの中に仔猫を入れ、急ぎ足で亀山を下山し、タクシーをピックアップすると運転手さんに最寄のペットショップへ、と告げました。

長崎市内のペットショップの店員さんにコトの経緯を話し、仔猫を見せると『あ~瞳がまだ青いね~こりゃ生まれたばかりだ!雌だね~捨てられたのかね~・・・どうします?』との言葉。こういう場合はどうすれば良いのかを逆に私が尋ねようとしていたのですが、『それもそうか』と思い直し、その時この仔猫を飼うことを決めました。

実はまだその時点で旅の予定は数日程残していたのですが、飼うと決めた瞬間なんだか矢も盾も堪らなくなり何故か旅を中断して東京に帰ることを決意。その場で手頃な籠を購入して仔猫を入れ、長崎空港に向かいました。

帰りの機内で名を『お竜(りょう)』と決めました。亀山社中跡を訪ねた帰りに拾ったので、かつて坂本竜馬が愛した妻の名を頂いたのです。坂本が暗殺された後のお竜は流転を繰り返し寂しい晩年を過ごしたそうです。『もしかしたら・・・』なんて思ったのもその名にした理由の一つでもあります。

私は特に愛猫家というわけでもないので、彼女とは付かず離れずの適度な距離感です。向こうもこちらも気が向いたときに遊んでやるくらいです笑。のんびり暢気に過ごして長生きしてくれればそれで良いと思っています。

 

天神山 ネイビーブレザー

2008-05-24 17:57:21 | お気に入り
                                                                                                        天神山のネイビーブレザーです。

 ウール・サージ素材を使った、オーソドックスな3ボタン段返りサイドベンツ、コバステッチ、3パッチポケットのスポーティーな仕様でまさに定番ど真ん中!先ほどのブルーオックス・ボタンダウンとの相性抜群!マストアイテム繋がりですね。
特に春先から初夏にかけての今の時期にはピッタリで、私の最もお気に入りの一着の一つです。

                                                                   天神山は、クラシコイタリアブームなるものが日本を席捲する以前より、国内においてイタリアン・クラシカル派のテーラリングを実践していた老舗ファクトリーとして名高く、また銀座で実店舗を構え、オーナーさんと店長さんのお二人が本物を愛する服飾好きな紳士諸兄と日々語らいながら大人の男の服・着こなしをパターンオーダーを中心に提案している会社だそうで、何故か私もひょんなことから昨年の冬より親しくしていただいています。このご縁については冬になったらアップすると思います笑。天神山の『物作り』への姿勢については詳しいことは素人の私では心許ないのでぜひHPをご覧になってください!

 実は私にボッレリの良さを教えてくれた前述のMさんは天神山のオーナーさんで、先日アップしたラッタンジを私に譲ってくれたIさんは天神山の店長さんなのです。

                                                                   紺ブレといえばアイビーブームが有名だそうですが、私が中・高校生くらいの時も紺ブレはやたら流行していて、猫も杓子も紺ブレという状況だったのを記憶しています。                                                                       紺ブレといえばメタル、メタルといったら紺ブレということですが、当時の記憶のせいか、また街行く紺ブレおじさんにあまり良い印象が無かったのも手伝ってか購入前はど~もこのメタルボタンをチョイスすることに強~い抵抗感があり、練りボタンにしようかな、などと考えていたのですが、IさんMさんにやんわりと説得されメタルをチョイス。そしてこれが大正解!出来上がりを見たらびっくり!まあなんと綺麗で品のあるボタンなんでしょ~うっとりって感じで、明らかに街行く紺ブレおじさんのそれとは一線を画すシロモノなのです。生地の艶やかな表情と相まって私の想像をはるかに超えた『エレガントな紺ブレ』になりました。



 服飾経験値の足りない私では細かい作りのこととかはわからないのですが、幅広の緩やかなカーブを描きながらロールするラペル。骨太でありながら艶やかな大人の男の色気を感じさせてくれます。パッチポケット下部が描く緩やかな曲線も見事です。

 着たときの全体のフォルムの美しさや上半身を包み込むような着心地の良さは言葉では表現しにくいのですが、もしかしたらそういうのって本来言葉で伝えられるものじゃないのかもしれませんね。でも一言で言えばなんとなく『カッコいい』ってことなんじゃないかなって思いますし、『明日天神山を着るんだな』って思うとなんだか気分が高揚します。そして服ってそれが一番大事なんじゃないかなとも思うのです。

 それと、私にとっては天神山の服以上に、服飾初心者の私をいつも快く迎え入れてくれ、私のど~でもいい(笑)お喋りにお付き合いしてくださり、奥深い服飾の世界を私の歩幅に合わせて余計な遠回りをしないように道案内してくださるMさんIさんの存在が何より頼もしく、価値のあることでもあるのです。
                                                                           週明けはこのブレザーとボッレリに明るめのタイを合わせて颯爽と出勤したいと思います笑。

 



 天神山さんのHPです→http://www.tenjinyama.jp/
                              

ルイジ ボレッリのシャツ

2008-05-24 13:50:21 | お気に入り

 
 先日、横浜信濃屋の馬車道店で購入したルイジ・ボレッリのボタンダウンシャツです。

 『ブルーのオックスフォードのボタウンダウン』といえば紳士のマストアイテム!服飾好き駆け出しの私としては是非とも手に入れねば!とかねがね思っていました。
 
 また、私がよくお話をさせていただく服飾好きの大先輩のMさんが以前『フライも良いけどボレリもね!』と仰っていたので『う~ん、ルイジ・ボレッリ・・・いずれは袖を通してみたい!』とも思っていましたので、今回ダブルで念願成就となりました笑。めでたし!

 その日は特に目当ての品なども無く店内を物色していたのですが、シャツコーナーの隅っこの方~にこのボレッリが置いてありまして、値段を見ると驚きのスペシャルプライス!
 
 そういえば、いつだったか『元町店でボレッリのシャツが安くなってますよ!』って店員さんに教えてもらい電話でサイズと色を聞いてもらったことがあったのですが、その時は私のサイズで好みの色味がなかったので敢え無く購入を断念。このシャツはきっとその時の売れ残りなんだな、なんて考えていたのです。しかし、実はその後私のネックのサイズが自分が思っていたよりも1~2サイズ下だったという事実が発覚していたことを思い出し、これはもしやとサイズを見るとなんとピッタシ!更にブルーオックスのボタンダウンで文句なし!財布の中身も問題なし!ということで即購入となったのでした。

 きっと信濃屋の洒落者の方々にはあまりにも定番商品なので、初心者の私のために取って置いてくれたのでしょう。みなさんありがとうございました、努めて丁寧にアイロンがけしたいと思います笑。

 蛇足ですが、先日の馬車道スペシャルウィークの際に初日に速攻完売した信濃屋オリジナルのスウィングトップ(私も狙っていたのですがタッチの差で間に合いませんでした)がこのボレッリのシャツと全く同じ金額だったのは驚きでした。ご縁ってそういうものなのかもしれませんね。

 -『追記』-
 今回の信濃屋訪問時に、4月にアップした『横浜散歩』内でご紹介したリストランテ『パネ・エ・ヴィーノ』も再訪しましたので同ページにその時のことを追記しました。お奨めしていたワインの詳細もそちらに記してあります。お時間が許せば併せてご覧になってください。
 



 



 信濃屋さんのHPです→http://www.y-shinanoya.co.jp/top.html



水谷豊さんのニューアルバム

2008-05-18 22:08:37 | お気に入り


水谷豊さんのニューアルバム『タイムカプセル』です。
 
発売日当日の仕事帰りにCDショップを数軒周り、最後の一軒でようやく他店舗在庫の最後の一枚を取り寄せていただきギリギリでゲットできた貴重な初回限定版です笑。水谷豊!凄い人気だ!

水谷豊さん・・・私の世代はなんといっても『熱中時代』の北野先生、もう少し上の世代の方々は『傷だらけの天使』のアキラ、での熱演が強く記憶に残っていることでしょう。私の最も好きな俳優さんの一人で、最近は、現在公開中の映画『相棒』でメディアに引っ張り凧!先日はとんねるずの『食わず嫌い』にも出てました。喜ばしい限りです。そして、なんだか子供の頃の恩師に出会ったような不思議な感覚もあり、歳を重ねるってこういうことなのかしらと思ったりもしてます。

実は、私は以前から『シャウトする(叫ぶ)姿が絵になる俳優』というのが好みだったのですが(変な好みです汗)、その原点はもしかしたら北野先生だったのでは!と思う今日この頃です。

タイトルも『おお~!!まさにそれ!』と叫んでしまうほどピッタリ。22年振りにリリースされたこのアルバムは往年のヒット曲が鏤められたセルフカバー。懐かしい曲が耳に入ってくるのと同時に当時の映像の数々が記憶の底から蘇ってきます。まさに『タイムカプセル』。この初回限定版には特典映像が収録されたDVDが付いてます。内容はレコーディングやPVのメイキング風景・インタビューと、ヒット曲『カリフォルニア・コネクション』のPVの現代版リメイクの二本立て!水谷さんの体形も、しなやかで軽やかなパントマイムも当時の映像かと見紛う程変っていません!恐るべし水谷豊汗。あの黄色い車・・・フィアット500でしょうか?懐かしい~。

前述の『食わず嫌い』では台詞じゃない言葉を喋る水谷豊さんを初めて観ました。大方の俳優さんがそうであるように、口数が少なくシャイな水谷氏でしたが、立ち居振る舞いというか雰囲気、口調も独特で、ちょっと日本人離れしている(もちろん良い意味で)という印象でした。ちなみに氏は服飾好きで業界では有名だそうですね。そういえばジャケ写の着こなしも雰囲気があって素敵です。詳しくご存知の方がいらっしゃれば是非いろいろ教えて下さい!

それと大変びっくりしたのは、好例の罰ゲームで水谷さんが演じたものまね芸でした。たいていの俳優さんは慣れない場所と極度の照れとで中~途半端な芸しかできないのが普通なのに、氏はかつて自身が演じた北野先生と、故船越英二氏が演じていた校長先生の二役のものまねを即興で歌唱混じりで演じてみせて、その完成度の高さにあの石橋貴明さんも度肝を抜かれていました!

まさに演じるために生まれてきた男!といっても過言ではない稀有な俳優さんではないでしょうか。







ラッタンジのフルブローグ

2008-05-17 17:39:33 | お気に入り


 だいぶ更新が滞ってしまいました汗。シルバーノ・ラッタンジのウィングチップ・フルブローグです。

 私が以前から親しくさせていただいているIさんという紳士から、破格のお値段で譲っていただいたもので、なんと!今から17年前の信濃屋別注のラッタンジです!感激!



 手書きで『SHINANOYA』と書いてあります。かすれた文字が歳月を感じさせてくれます。



 フルブローグの靴ってパッと見な~んかいかっちくてちょっと敬遠気味だったんですが、見ると履くとでは大違い!装いをとても軽やかにしてくれるのです。



 横顔です。色はやや明るめの中茶で、日差しもだいぶ明るくなってきたこの時期にぴったりですね。硬めのダブルソールが奏でる足音が大変心地好いです。



 この曲線が堪りません。                                                              

 ウィングチップとレース部分の間隔は狭く、古き良きアメリカ靴の雰囲気です。                              


 外鳩目にしてあります。Iさんがご自身でやられたとのこと!Iさんのこと、Iさんとの出会いについてはお話しすることやご紹介することがたっくさんあるので、また日を改めてアップしたいと思います。



 とてもクラッシックな靴です。大切に履いてもっと長生きさせてあげたいと思います。この靴を頂いた時はかなりテンションが上がってしまい、ちゃんとお礼も言えたかどうか怪しいくらいでした汗。そして何より嬉しかったのはIさんに『大切に履いてくれる人に譲りたいと思って』と言われたことでした。Iさん有難うございました。

 



 信濃屋さんのHPです→http://www.y-shinanoya.co.jp/top.html