“How would Lubitsch have done it?”
映画『昼下がりの情事』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』などを手掛けたハリウッド・コメディーの巨匠ビリー・ワイルダー(監督・脚本家)の仕事場には、自身が尊敬する映画監督エルンスト・ルビッチへのオマージュを込めたこの一文が額に飾ってあったそうだ。曰く、“ルビッチならどうする?”
そして私もまた、毎朝ワードローブの前で一人こう呟く・・・“白井さんならどうする?”と・・・
今10回の更新で特筆すべきは、やはり“SHOE SHINE MAN”(連載85回目)。
私がこの項“白井さん”を始めた当初、いえ、もっとそれ以前からずっと抱いていた“いつか白井さんの靴磨きを見せていただけたら”という想いが結実した感慨深い、そして生涯の思い出となる回でした。
ただ、白井さんに靴磨きを、しかも動画での撮影をお願いするという暴挙に打って出るにはかなりの勇気を必要としました(苦笑)。
夏が終わり、秋がだいぶ深まってきたある日、私は勇を鼓して白井さんにその旨をお願いしたのですが、白井さんはごくあっさりと“いいよ”とお許しくださり、またこんなことを書くと白井さんに怒られてしまいそうですが(苦笑)、早速、その日ご来店されていたお馴染みのお客様に、“今度、靴磨きの撮影するんだよ”とお話されていました・・・言葉にはされていませんでしたが、密かに白井さんもかなりノリノリだったと思われます(笑)。
撮影当日、更に私を驚かせたのは、白井さんが本職の“SHOE SHINE MAN”さながらの靴磨きを実演してくださったことでした。
『どうせやるんだったらちゃんとやらないと。』
前かがみになった白井さんは大きな背中越しにそう仰っていました。
自分が“楽しむ”こと、
同時に“相手にも”楽しんでもらうこと、
そして、やるからには“徹底して”こだわること。
あの映像にはそんな白井さんの、上手く言えないんですけど、お人柄、というか、う~ん・・・“Entertainer”なところを収めることもできたような気がします。あ、そっか、それって今までの白井さんの全ての着こなしにだってちゃんと表現されていたんですよね!(笑)。
That's SHIRAI STYLE !!