季節はめぐり天高く馬肥ゆる秋。先日の台風一過の突き抜けるような青空と驚くほど澄んだ空気が、私に何かの作用を起こしたようで、久しぶりの更新(因みに十月十日ぶり笑)・復活となりました。あまり気張り過ぎないように超マイペースでのんびり続けようかな、と思っています。気まぐれでごめんなさい汗。
これからの季節の着こなしには外すことはできない紳士のマストアイテム、ツイード。その中でも最も定番のグレーヘリンボーンのジャケットです。
ツイードのグレーヘリンボーンといえばアメリカ東海岸のイメージが頭の中を渦巻いてしまうのがなんちゃって紳士の人情というもの。妄想の中の私はすっかりマンハッタンの住人となり、秋のセントラルパークを落ち葉を踏みしめながら散歩しています。もちろんジャケットの襟を立てていることは言わずもがなです。
ということで、そんな妄想を具現化すべく、素材は『や~っぱツイードといえばハリスでしょ!』ということで、英国ハリス協会認定のヘリンボーン・ツイードを使い、モデルは当然シングル前の3パッチ&フラップポケット、センターベント、使用頻度や生地の強度を考慮して背は片返しにし、あまり目立たないのですが敢えて7mm総ステッチを入れていただきカジュアルなムードを強調しました。定番直球東海岸ど真ん中!今回もお馴染みの銀座・天神山さん製です。
コーディネートは、直球ならばオックスフォードのボタンダウンシャツに黒のウールニットタイ・・・と行く所でしょうが、今日は少し捻りを加えて、白地に淡いブルーのグラフチェック柄のボタンダウンに、暖かそうで柔らかな黄色のカシミア生地の小紋タイを合わせ、チーフは赤が鮮やかなタータンチェックを挿し、アクセントにサックスブルーのカシミアニットベストを加え、当然ボトムはやや濃い目のグレーフランネルのスラックスに、信濃屋白井さん流にタイの色と合わせて黄色のウールホーズを履き、焦げ茶のスエード・フルブローグで決まりでしょう笑! 今年の秋冬はこ~んな気分です!う~ん・・・まさに自己満足の世界!
この度も天神山さんの暖かいご協力を頂いての撮影です。今日も準備万端整えてなんだかちょっと楽しそうにお付き合いくださったIさん笑。本当にありがとうございました。
白洲次郎さんは「ツイードなんて、買って直ぐ着るものじゃないよ。3年くらい軒下に干したり雨ざらしにして、くたびれた頃着るんだよ」と、三宅一生さんにアドバイスされたらしいですが、野暮な上にせっかちな性分の私は、早速今年から(白洲さんごめんなさい)ガンガン着込んで体に馴染ませて、10年経って肘が抜けたらスエードのエルボーパッチを付けて更にまた10年、と着倒して所謂一つの『一生の友』にしようと思います。早くもっと寒くならないかな~
天神山さんのHPです→
http://www.tenjinyama.jp/