ひと日記

お気に入りのモノ・ヒト・コト・場所について超マイペースで綴ります。

若葉影と向日葵

2008-07-28 16:36:52 | お気に入り
 

 夏は一年で一番好きな季節。夏生まれだからでしょうか(因みに私の誕生日は終戦記念日です)。なので最近はテンションが高くブログの更新もハイペースです!先日も、ある防災訓練演習の大会に会社の代表として出場し準優勝をしてしまいました。炎天下のもと大声をあげながら消火ホースでブシューっと放水し駆けずり回るという内容なのですが、会社始まって以来の快挙ということで、私には夏はやっぱり良い季節です笑。

 さて、老舗和菓子の店『とらや』の生菓子『若葉影』と『向日葵』です。

 

 現在TBSで毎週月曜8時から放送されている浅草の老舗和菓子店を舞台にした連続ドラマ『あんどーなつ』・・・職人の世界、師弟の関係、人と人との繋がりを、週毎に一つの和菓子を通して描くドラマ(特に和菓子職人役の国村隼さんのハマリっぷりは必見!)ですが、その影響で和菓子の奥深さにすっかり興味深々の私。早速銀座『とらや』に赴き生まれて初めて生菓子を買ってきました。

 今回『とらや』を選んだのは、先日横浜に出かけた折、あまりの暑さにふらっと入った『とらや・ランドマークプラザ店』の『宇治金時』が、私が今まで食べたどの宇治金時よりも美味しかったことと(因みに値段は1260円で、私が今まで食べたどの宇治金時よりも高額でした汗)、店員さんの感じがとても良かったからです。

  

 今回チョイスしたのは、金魚が水面に浮かぶ青葉の蔭を泳ぐさまを表現した『若葉影』と、そのままずばりの『向日葵』です。どちらも夏の季語ですね。ありきたりな表現ですが『食べるのが勿体無いくらい』という言葉がぴったりです。

 まだまだ和菓子は未知の世界ですのでここで私が書きたてることなど如何ほどもありませんが、願わくば近所に国村隼さんのような職人さんがいる和菓子屋を発見し、少しずつ和菓子の世界を日常に近づけていきたいものです。

 
 

 

 
 
 

 

 

夏の香り

2008-07-26 16:41:08 | お気に入り


 『いいちこ』ではありません笑。

 イタリア・フィレンツェに現存する世界最古の薬局『サンタ・マリア・ノヴェッラ』のオー・デ・コロン『王妃の水(Acqua della regina)』です。

 爽やかな柑橘系の香りは特に今の季節にはピッタリで、南イタリアの青空、海、風を勝手に感じ一人ほくそえんでいます(不気味ですが汗)。



 『サンタ・マリア・ノヴェッラ』についての薀蓄はそのHPにお譲りするとしますが、およそ800年前のドミニコ系修道士が『救済』を目的としたのが始まりとされている薬局ですので、その生み出す香りは『癒し』に満ち、間違っても自他を不快にさせるようなことはありません。

 香水は大好きで今までいろいろ試してきましたが、今はこのサンタ・マリア・ノヴェッラの香りにとどめを刺すようになりました。最近は他のブランド系の香水の香りがきつく、不自然なものに感じられるようになってしまい使えなくなってきてしまいました。なんと罪作りな香りなのでしょうサンタ・マリア・ノヴェッラ!

 厳選された良質な天然原料を、余計なものは加えず必要な手間は充分に掛け、自然の香りを自然な姿のまま身に纏わせる。言葉にすればそれだけのことですがそれが如何に難しいことか・・・世に数多ある不自然で歪な紛い物の存在がその証左でもあるのかもしれません。ちなみにレシピは当時のまま現在まで受け継がれているそうです。イタリア文化の一端を垣間見る思いです。

 『サンタ・マリア・ノヴェッラ』のオー・デ・コロンは他にもたくさん種類があるようなので少しづつ試してお気に入りを増やせたら良いなと思っているところです。



 



 サンタ・マリア・ノヴェッラのHPです→http://www.santamarianovella.jp/ 
 
 

英雄引退

2008-07-19 10:45:37 | お気に入り


 7月17日野茂英雄投手が現役引退を表明しました。

 私は野茂投手の大ファンでした。他のスポーツも含めて最も好きなスポーツ選手はと人に問われれば、いつも『野茂英雄』と即答していました(ちなみに写真は私のマイグローブ!もちろん野茂モデルです)。

 ついに来るべき時が来たのか、と今は寂しさで胸がいっぱいです。

 両腕をぐんと掲げ、ぐっと胸を張り、背番号が打者にはっきり見えるまで上半身を捻る独特のフォームから力強く黙々と投げ続けるスタイル。

 ポーカーフェイスを崩さず淡々としたマウンド捌き。

 直球とフォークだけの真っ向勝負。コントロールが悪く三振か四球という白黒ハッキリした投手でした。

 日本球界を騒然とさせたメジャー移籍とその後の活躍。その影で多くの関係者が彼に対して変節を繰り返したようですが、テレビのインタビューで『そんな奴らを決して忘れない』と堂々と言い放った野茂。

 MLBオールスターに初選出され、『HIDEO~NOMO~!』のアナウンスでベンチからちょっと不恰好な駆け足で、でも最高の笑顔で入場した彼をテレビで観ていたときの興奮は今でも憶えています。

 野茂のフォークにきりきり舞いさせられたあるメジャーの強打者は、試合後のインタビューで『No more NOMO~』とさぶいコメントもしていました。

 ノーヒットノーランを達成した瞬間も『よし!』と小さく控えめなガッツポーズ一つ。

 野球を続けたいアマチュアのための受け皿としてと『NOMOベースボールクラブ』を起ち上げたとき、雑誌のインタビューで『ダメ人間だった僕を育ててくれたのは社会人野球でした。』と彼は答えていました。どんな名声を得ても自分と自分の原点を見失わない人でした。

 『投手は常にマウンドでは堂々としていなくてはいけない。打たれることは恥ずかしいことではない。だが逃げることは何よりも恥ずべきこと。』と彼は少年野球の子供達に教えたそうです。

 近鉄一年目の年に彼は『華のあるうちに引退する選手もいるけど、僕はボロボロになるまで投げ続けると決めました。』と言い、本当にその言葉通りに彼はボロボロになるまで投げ続けました。

 引退に際して彼は『悔いが残る』と言ったそうです。実に彼らしい正直な言葉が胸を打ちました。『お客さんに見せられるパフォーマンスは出せなくなった。』ともコメントしていました。それは彼が日本でプレーしていた頃から常々意識していて、若い頃、決して野球エリートではなかった彼はプロとはそうあるべきと強く思っていたようです。

 彼が引退すると言ったのだからもう現役復帰はしないでしょう。日本球界への復帰は当然無いと思います。でもきっとどこかで野球は続けるのだと思います。何故なら野茂英雄は最高のプロ野球選手であると同時に永遠の野球少年でもあったからです。本当にオンリーワンの選手でした。もう彼のような選手は二度と現れないことでしょう。

 野茂投手、お疲れ様でした。





 NOMOベースボールクラブのHP→http://www.nomo-baseball.jp/

 

 

 

 

 

 

湯河原のエルルカン・ビス

2008-07-14 13:09:41 | お気に入り


 湯河原にあるフレンチレストラン『エルルカン・ビス』です。

 

 山の上の竹林に囲まれた『なんでこんなところにレストランを作ったんですかいな!』と思わず突っ込みを入れたくなるロケーションにあり、初めて訪れたときは『本当にこんなところにレストランなんかあるのだろうか汗』と不安になったものです。ですが都会の喧騒を完全に忘れ去ることができる贅沢な時間を過ごせるレストランです。

 

 店内に一歩足を踏み入れると白とダークオークを基調としたシンプルな内装と、静寂の中に微かに聞こえる厨房の金属音がゲストを出迎えてくれ、これから始まる寛ぎの時間への期待感に胸が躍ります。

 

 真っ白なクロスが敷かれた大きめのテーブル、座り心地の良い椅子。シルバーやグラスはもちろんピカピカ。

 

 テラス側は全てガラス張りドアで陽光をたっぷりとり入れることができます。気候の良い季節には全面開け広げることができるようになっています。

 

 私のお勧めはやはりテラス席!降り注ぐ木漏れ日・澄んだ山の風・竹林のさざめき・・・都会のレストランではまずありえないシチュエーションですから。

 

 オーナーシェフの伊藤さんは欧州で修行の後、国内で和食の修行も積まれた方。料理にも和の技法が盛り込まれているとのこと。現在はサービスをご担当されています。お箸もセットされていてナイフ・フォークが苦手な方も安心笑。

 

 普段は恥ずかしいので料理の写真はまず撮らない、というか撮れない私なのですがここなら安心。一応お断りしようと恐る恐る撮影のお願いをすると、『是非是非、こちらからお願いしたいくらいです。どんどん撮っちゃってください!』とゆとりのお返事笑。ありがとうございます!ということでじゃんじゃん撮っちゃいました。

 

 南瓜のポタージュです。

 

 このパンが絶品!外側カリっと中ふんわか薫り馥郁味わい深し。

 

 軽くグリルしたサーモンのマリネです。

 

 盛り付けも非常~に丁寧です。

 

 さて、現在のこちらのシェフは大城さん。私とほぼ同世代の方です。『エルルカン』入社後欧州で修行を重ね、帰国後シェフに就任。これは最近知ったことなのですが、彼が帰国の際、修行先のシェフが彼を手放すことを諦め切れなかったといわれる逸材で、当地では『マシン』とあだ名されていたほどの腕前。彼の料理を初めて口にしたときはそのあまりの繊細さに私も本当にびっくりしたことを憶えています。

 

 牛テールのポアレ・コンソメのジュレ添えです。

 

 いさきのグリルです。

 

 大城シェフの魚料理は彼のキャラクターに合致しているのか、お店のコンセプト・湯河原という土地柄も相まって、毎回絶品です。このいさきもふっくらとしていて口にした瞬間いさきの香りが口中に広がります。



 サービス担当はオーナーの伊藤さんともう一方、若いギャルソンがいらっしゃいます。彼らのサービス、ゲストに対しての物腰・態度はとても誠実です。お二人とも朴訥としていて、軽妙なトークでゲストの気分を盛り上げるという類のことはどちらかといえば苦手そう笑。でも私はレストランのサービスは基本の業務をしっかり守れば(でもそれが実は一番難しいのですが)それで良いと思っていますし、彼らのお店に対する愛情はいつもそこはかとなく感じられ、安心感という最高のサービスを与えてくれます。 

 

 仔牛のカツレツです。

 

 このフォン・ド・ヴォーも是非一度ご賞味いただきたい味です!

 

 ランチはコースが2品『木漏れ日のランチ』と『陽射しの中で宵の趣を』。どちらも内容を考えると破格のコストパフォーマンスです。この日は後者をチョイスしました。

 

 『陽射しの中で宵の趣を』にはちいさなごはんものがついてきます。一品一品のボリュームは決して多くないのですが、ゆっくり食事ができる環境のせいかここまでくるとかなりお腹がいっぱいになります。

 

 しらすごはんです。

 

 こちらのお店には小さなサプライズがあって、テラスに足湯が設置されています。

 

 足湯の脇にはタオルも完備笑。

 

 もちろん湯河原!100%源泉掛け流しです。このお湯の流れる音が良いBGMにもなるのです。

 

 デセール(デザート)は2品も付きます!

 

 クラッシックな手法で作られたベリーのアイスクリームです。口どけが非常に柔らかくて、昔の欧州のやんごとなき方々はきっとこういうものを口にしていたのでしょう。

 

 ここで珈琲が出てきて

 

 エルルカン名物ブラジルプリンです。



 あっという間に3時間くらいは平気で過ごせるほどの非日常空間『エルルカン・ビス』はいかがでしたでしょうか笑。

 おまけですが、こちらのお店、なんと!建物の2階にゲスト専用にと宿泊設備も完備しています。オーナーの伊藤さんご自慢のひと部屋で、お部屋を見せていただいたとき、説明をしてくださった伊藤さんのキラキラした瞳が印象的でした。伊藤さんはかつて東京でもご活躍されていたシェフだったそうですが、『60歳まで東京には戻りません』と仰っていました。ここはきっと彼の夢のレストランなのでしょう。

 



 エルルカン・ビスのHPです→http://herlequin.com/herlequinbis/index.html

信濃屋オリジナルのスウェード・フルブローグ

2008-07-12 17:11:51 | お気に入り


 ついに購入してしまいました笑。信濃屋オリジナルのスウェード・フルブローグ、モデル名はなんと『ウィンザー』!

 

 実は私は恥ずかしながらスウェードの靴を一足も所有していなかったため、服飾好きの諸先輩方から『コーディネートの幅がぐんと広がるよ』とのアドバイスを頂いていました。スウェードの靴は洒落者のマストアイテム!街でスウェードの靴をさりげなく履きこなしている洒落た方を見かけるたびに私も是非手に入れねばと思っていました。

  

 天神山のIさんからラッタンジのフルブローグを譲り受けて以来、ブローグの魅力にすっかりとり憑かれてしまっていたこともあったので、この『ウィンザー』は信濃屋に行くたびに気になる存在に。私のサイズが元町店にある一足で最後となったのを聞き及び、『これはもう買うしかない!』と購入に至りました。

  

 柔らかい履き心地、スウェードの色・質、細部にわたる丁寧な作り、デザイン、価格など全てにおいて満足の一足です。幅広くコーディネートが楽しめそうな靴です。いつか必ず『買っておいてよかった~』と思う日が来ることでしょう。ていうかもう既に思っています笑。

 今秋冬に購入予定のグレーフランネルのスーツに合わせるのが今からとても楽しみです。

 



 信濃屋さんのHPです→http://www.y-shinanoya.co.jp/top.html

 天神山さんのHPです→http://www.tenjinyama.jp/

 

草津よいとこ

2008-07-11 10:04:28 | 散歩


 ♪草津よいとこ~一度はおいで~♪と唄にもある日本で最も有名な温泉の一つ草津温泉。ここはひとつ私も一度は行かねばと思い、先日初めて行ってきました。

 突然スケジュールされた旅行だったため当地についての事前の予備知識が全く無い状態で出かけたのですが、思っていたよりもずっと小さな小さな山間の温泉場にちょっとびっくり。中心街『湯畑』の景観はさながら映画のオープンセットのようで思わず建物の裏側を確認してしまいたくなるほど。

   

 『湯畑』は草津温泉の象徴として町の中心に位置し、毎分4万リットル湧き出るという豊富な温泉を湛え、湯気、硫黄のにおい、流れ落ちる湯の音、足浴・手浴が観光客の五感を楽しませてくれています。7列に並んだの木製の樋の中を温泉が通る仕掛けがあり、樋に溜まった成分は『湯の花』の原料になるそうです。

  

 日没からはあいにくの雷を伴う豪雨!私はシャッターチャンスを得るべく、浴衣がけに下駄をつっかけていそいそと夜の湯畑へ。昼間は観光客でごったがえしていた足湯も独占状態!人っ子ひとりいない温泉場はちょっと幻想的な雰囲気で、宮崎駿の『千と千尋の神隠し』の一場面のようでした笑。

  

 私は温泉についてはあまり詳しくないのですが、草津の湯は恋の病以外は何にでも効くとのこと!やっぱりなんだか体に良さそうな感じでした。そういえば、草津に着いたときにお茶を買うために入った売店の女性店員のお肌が、ドモホルンりンクルのCMに出てくる女性のようにツヤツヤだったことはやはり特筆せねばなりますまい。草津侮りがたしと思わせるに充分なエピソードでした(たまたまだったのかもしれませんが)。

 宿では運良く雨上がりの露天風呂を堪能。空気も澄んで星空が綺麗に見えました。露天風呂は屋外で全裸が許される唯一の場!(笑)その開放感は筆舌に尽くしがたいものがありました。

 短い旅でしたが、草津の人々が草津の湯を愛し、誇りとし、大切にしているんだな(当たり前と言えば当たり前なんですが汗)というオーラが町全体から感じられました。そのオーラも、攻撃的でちょっと辟易してしまうような類のもの(そういう観光地って結構多いです)ではなくて、ふわっと柔らかな感じでしたね。

 ホテルの従業員をはじめ、タクシーの運転手さん、お土産屋の店員さんたちの、笑顔の加減、会話のやり取り・間といった『ゲストとの距離感の取り方』も自然で心地好く、あ~やはり湯治場としての長い歴史が培ってきた自信とゆとりの産物なのかな~小さいけど豊かな町だなという印象を持ちました。『草津よいとこ』・・・看板に偽りなしでした笑。
 
 因みに草津町民憲章は『歩み入る者にやすらぎを、去り行く人にしあわせを』



 

 

三者混のアンコンジャケット

2008-07-04 18:34:05 | お気に入り
 

 天神山製・三者混のアンコンジャケットです。

 生地はウール・リネン・シルクの混紡で、裏地や肩パッドなどの副資材を極力省き、風が体を吹き抜けるのが感じられるふわっと軽~い仕立て。涼しいですよ~笑。
 
 暑い夏とはいえちょっとしたレストランでの食事の時には少しはお洒落を楽しみたいなと思い、今回も天神山さんにお願いしました。3ボタン段返り、3パッチポケットのオーソドックスなスタイルです。

  

 今回はオーナーのMさん一押しの生地で、三者混らしくウールのしなやかさ・リネンのシャリ感・シルクの艶やかさのそれぞれが感じられる良いとこ取り、ヘリンボーンの織り柄で雰囲気のある一着に仕上がりました。ありそでなさそな微妙な色合いのネイビーもお気に入りの一つです。

 さらに今回は、Mさんの提案で白蝶貝の釦にチャレンジ!
 
 先日アップしたネイビーブレザーのメタルボタンに引き続き、今回の白蝶貝も実は結構躊躇したんですが(やっぱりちょっと恥ずかしい~笑)、Mさんの瞳の奥が白蝶貝色に輝いていたのを感じ取った私としてはもう為すがままにするしかありません(冗談です笑)。

 

 そして今回も大正解!自然界が作り出すその光沢のなんと美しいこと!すっかり白蝶貝の虜になってしまいました笑。夏のジャケットには白蝶貝の釦・・・やっとその意味がわかりました。

 



 天神山さんのHPです→http://www.tenjinyama.jp/