今日は、久しぶりに都内の某トンネルを徒歩で抜けた。じめじめした薄暗いトンネルを歩道があるとはいえ、一人歩くのはちょっと緊張する。
暗闇と言えば、今、「星野道夫 永遠のまなざし」(小坂洋右・大山卓悠著 山と渓谷社)を読んでいるが、次の記述にいろいろ教えられた。
「闇に道を開くヘッドライトの光はもどかしいほどに無力だ。暗くなるほどに、悲しいくらいに目の前しか照らしてくれない。・・。ヒグマの方が先に自分を見つけて、気づかないうちに立ち去ってくれることを祈るほかない。心がざわざわし、わずかな音にも心臓が飛び出しそうになる。全身が針のように研ぎ澄まされる。」 118page
私は、24時間明るい都会に住んでおり、暗闇での怖れを忘れかけているようだ。そして、全身が針のように研ぎ澄まされるような生活を、どこかで求めているかもしれない。
トンネルで感じた怖れを大切にしたい。
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