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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

なぜ縄文なんですか?(5/10 世界を広げて楽しく暮らす)

2021-03-08 | 第二章「五感と体感」

 時々、「なぜ縄文時代に興味を持ったんですか?」と尋ねられることがある。これは私にとって結構難しい質問で、回答するにはするが、ピタッとする回答出来ないで後悔しがちだ。多分無意識の選択の部分があって、自分でも意識できないのだろう。ひょっとすると答えを意識化できるのは人生最後の時かもしれない。ただ、いくつかのきっかけのようなことがあり、いつの間にかその方向に向かっていた・・・というのが回答かもしれない。先のブログでも述べたが小さな決断と覚悟により方向付けられたというような。

 幼いころから住んでいた四谷坂町の家の庭でスコップで掘ると、何やら貝殻が出てきたこと。調べてみると、近くには縄文遺跡が点在していて縄文時代のものであっても不思議でなかった。2011年の3.11も大きな時代の変曲点として、縄文時代が心に浮かんできたのかもしれない。その5-6年前に書店で見つけた中沢新一氏の「アースダイバー」も私にとっては衝撃的だった。それまでも、日本が誕生した6~8世紀の歴史が好きで知人と一緒によく奈良に訪ねたことも遠因かもしれない。

 さらに、U先生の「生き甲斐の心理学」を通して、五感体感の大切さを学んだことは大きい。自分の思考がいわゆる野生化できたのはこのためだと思う。美術館や博物館に入って、いろいろな作品や展示を味わう時に、解説を見ないで原初感情(好きか嫌いか、怖いか怖くないか)で自分の関心を探ったりするのも、その影響だった。今でも、縄文時代の遺物などは、資料館や博物館で見るだけでなく、実際に発掘された場所に地図を頼りに行ってみることが多い。陳列されている遺物は、それなりに美しかったり趣があったりするが、実際に発掘された場所に立ってみると五感体感により、遺物を越えて縄文の人々と自分が繋がっていく。

 先日も北区王子駅から日本一短いケーブルカー(巻頭の写真)?で飛鳥山に登り飛鳥山博物館を見学した。今始まった大河ドラマの主人公である渋沢栄一の邸宅が飛鳥山にあったことなどで、コロナ禍であるにもかかわらず飛鳥山はにぎわっていた。

   

飛鳥山博物館は私が好きな博物館で、毎年必ず行っている。日本で最大規模の水産加工場と言って良い縄文時代の中里遺跡の巨大な貝塚剥ぎ取り標本があり、全長5.8mの4700年前の丸木舟もあり、近くでじっくり見られるのも魅力的だ。もちろん、飛鳥山博物館に近い西ヶ原貝塚他の地域の石器や土器、貝輪や耳飾り、大珠も展示されている。土偶も東谷戸遺跡から出土したハート型土偶の系譜とおぼしき土偶も見落とせない。そして、貝塚ならではの人骨まで拝見できる。是非一度見られたらと思う。縄文も凄いが、旧石器時代から現代に連なる歴史が、アースダイバーではないがまとめられていて何度行ってもあきない。

そして、博物館で遺物を見たら、その足で周辺の遺跡に地図を片手(今はスマホか)に行ってみよう。もちろん、東京であるので遺跡公園等で十分整備されているとは言えないが、縄文を感じ取ることができる。優雅な縄文前期の珍しい2単位の波状口縁部を持つ土器が出土した7社神社周辺。西ヶ原貝塚の説明板のある飛鳥中学校は工事中で案内板は見つけられなかったが、この馬蹄形の貝塚周辺は何とも雰囲気がある。近くには渋沢栄一の邸宅があったという。

      

このあたりのこの時期にはここら辺に建物があって、あの土偶があってと想像しつつ、五感で味わう・・・そして、空地や工事現場があると思わず下をみてしまう(笑)。なかなか理解していただけないが、この散歩が野性的な好奇心や想像力につながり小説を書く原動力となるのだ。以前、私の多摩の住処の近くの遺跡などに知人・友人とご一緒に行ってみると、皆さん五感体感で何かを掴んでいらっしゃるよう。博物館で遺物などを見て知識を得てから散策する。普段だと何気ない景色で気にもとめないが、数千年前の世界が突然現れてくるように感じたりできるようだ。

しかし、縄文時代の勉強(文献や遺物だけでなく、現地探索)は「生き甲斐の心理学」で生育史を学ぶことにも通じる。ふと思い出す五感と結びついた幼い頃の記憶。思い出の場所に立つこと。懐かしい交流。所詮同じ人間なので同じようなことなのだろう。

5/10 世界を広げて楽しく暮らす

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