イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

同じものが違って見える!

2009-01-22 | 第三章「無意識の世界」

 先週、多摩動物公園で撮った写真を眺めていたら、一枚の蝶の写真が眼に留まった。先週見た時は、蝶の羽の一部が映って無く、また蝶の半分が影になって、好ましい感じはしなかった。

 今日、その同じ写真を見ると、四角の形の影が逆に美しく、また、花と葉の波のような調和にハッとした。急にその写真が好きになった。

 心理学では、良く「地と図」という専門用語を使い、今まで気にならなかった背景的なものが気になったり、今まで気になっていたことが、気にならなくなってしまう現象を表す。

 先週まで、蝶自体が図であったのが、今日は別の影などが図になったのだろう。自分の見方がどこか変わったのだ。

 自分の意識の世界が変化したというより、何か無意識の世界が変化したようにも思えた。同じ物であるはずなのに、違って見える。 

 同じ絵が、時が変わると違って見える経験は、シャガールの絵を使った絵画鑑賞療法の勉強でも経験した。

 何故シャガールの絵が頻繁に世界では使われるのか。優れた芸術作品の持つ多義性があるのか。若い頃にはキュビズムに影響されたりで、現代美術の正統を熟知していた成果なのか。

 脳科学でやっと解明が始まったばかりであるようだが、脳が美を感じたり、無意識を意識化したりする仕組みの理解が深まればと思う。

<美の世界から2/4>

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