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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

異文化との出会いと愛の原型 (真善美を意識する縄文 4/10)

2020-01-11 | 第四章「愛とゆるし」

 写真はJR大森駅のプラットフォームにある大森貝塚のモニュメントである。E.S.モース博士の偉業を称え、大森貝塚で発掘された縄文後期の代表的土器が表現されている。火炎式土器など特に芸術家が注目する土器は縄文時代中期のものが多いが、だいたい4000年前を境に(縄文中期の終わりごろ)土器は一気に変わり地味になる。先日、ある縄文に関するビデオを見ていたら、これは日本だけでなく世界的な現象であることを、私の尊敬する芸術家の方が話されていた。世界的な約4000年前の寒冷化が一つのきっかけだったかもしれない。

 世の中には変化がつきものである。しかし、時により変化の速度が極めて速いことがある。昨年、新潟県に火炎式土器をたくさん見る機会があったが、縄文後期になると(数百年後)これが次世代の火炎式土器?と絶句するような土器となる。そして、思うのだがこうした約4000年前の現象は、ひょっとしたら現代にも起こっているかもしれないと。

 こうした時は、いままでの価値観が内部的、外部的要因のもとに大きく変わっていく。学生時代にカタストロフィーの理論がはやったことがあるが、信じられないほど激変するのだ。

 世代ごとの、地域ごとの、様々なレベルにおこる異文化の衝突と統合現象がおきているのではないだろうか。

 私は7歳の1950年代の終わりに父の仕事の関係でやく1年、南東アラスカのシトカというところで暮らした経験がある。そして、そこで幾つかの愛の原型ができたと考えている。私の父は浄土真宗であり、母はキリスト教のカトリック。日本ではキリスト教はマイナーであるが、アラスカではメジャー。公立の小学校に英語が全くできない私は突然編入され、どうなることやらと幼い私でも思ったが、不思議なほど溶け込んだ経験を持っている。

 初めて小学校に連れて行かれ、親が帰ったあとに先生と話しあう。といっても私は日本語、先生は英語。それでもコミュニケーションが不思議に取れて溶け込んだ経験がある。在アラスカ中にある小学校から別の小学校に転校したのだが、その時に先生が日本では考えられないようなプレゼントをしていただいたことも一つの愛の原型になったかもしれない。クリスマスも不思議な経験だった。仏教徒の父がクリスマスツリーを原野から切り出し家の中に飾る。そんな父はアラスカでしか見られなかった。あるいは、アラスカの自然も不思議な愛の原型に入るのかもしれない。

 ところで、愛の原型は人生を助け幸福に導く大きな力となるかもしれないが、一方それが凶器になり人を不幸にすることもあるように思う。異文化交流の場合は特にそういうところがある。従って、自分の愛の原型とは何か・・愛の名場面は何だったか、それは変な偏りはなかったかなど考えることは重要だと思う。人の世の中であるから、当然通常の人間関係では親子といえども利害得失が隠れていたりする。そんなことも含めて、自分の愛の原型のありようをのんびりと俯瞰していくと、その時点のベスト3を楽しめたりする。異文化交流は言語が違う間柄だけではなく、身近な配偶者でも親子でも、友人でもあるかもしれない。人それぞれの愛の原型の違い。それを知ると世界の多様性の素晴らしさが見えてくる(普段は喧嘩したりするが)。

 縄文後期。大きく変わっていく中には、個々の愛の原型をより普遍的に統合していくような流れがあったように思う。ある時期は狭い地域偏重から広域の地域交流に変わったり、時には海幸彦、山幸彦の神話ではないが生活を大きく変えるような変革があったかもしれない。その中での和解と平和。

 第二次世界大戦を経験した世代もだんだん減り、私のような戦争を知らない世代が増えていく日本。そんな中で、縄文時代の和解と平和はどうだったのか考えることは楽しいが、それは縄文時代を掘り下げると共に自分の中の和解と平和を掘り下げる旅でもあるようだ。

真善美を意識する縄文 4/10

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