+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

祖母山二日目(障子岳・古祖母山へ)

2012年08月27日 | 祖母・傾山系
「明日は晴れるよ」という管理人さんの言葉を信じて5時に起床、小屋横から日の出を見ようと決めていた。
だが、期待とは裏腹に小屋の周りはガスに煙って太陽に光すら感じられなかった。
とはいえ、今日は尾平越まで行き尾平鉱山登山口まで下って行かなければならない。
更には佐賀・長崎へとその後の行程も長時間を要する。
そんなこともあり、5時起床し、朝食を済まし出発準備をして、6時15分には小屋を発った。
今日の行程で、最初の難関が、祖母山頂からの岩壁の下りである。特に雨で濡れているので
足場の確保は慎重にならなければと、テツさんと話しながらまず山頂に向かった。
山頂は昨日と変わらず、霧に覆われていた。二人で記念写真に納まって、いよいよ岩壁の下り。
もちろん基本に忠実に足場を確保しながら降りる。幸いにも足を滑らせることなく、無事下降。
その後のハシゴ場も、無事クリアしてスズタケの茂る縦走路へと進んだ。
ここから尾平越までは、多少のアップダウンはあるが、昨日ほど疲れるような登りはない。
天気さえ良ければ、天狗岩、烏帽子岩、幾つかの展望所など巡って、絶景を楽しみながら歩くことができるが、今日は全く期待できない。
足元が見えないほど茂ったスズタケを掻き分けながら、7時40分黒金尾根の分岐まで進んで、ようやく天狗岩が見えてきた。
テツさんにとっては初めてのルートである。展望は利かないが、ポイントポイントの岩峰には立ち寄ってみた。しかし、すべて霧の中。黒白のシルエットだけの記念写真である。

天狗岩、烏帽子岩を巡って、9時10分障子岳に到着。約3時間、途中立ち寄りを考えるとまずまずのペースである。
山小屋で一緒だった東京からの単身赴任の人も少し遅れて到着。彼は親父岳、黒岳経由で北谷登山口へ下るという事で、此処で見送った。
我々も再び歩きを進めた。10時過ぎ、古祖母山方向から来た単独の登山者と出会う。聞けば昨日から出会った最初の人が我々だったという。
彼は、昨日九折登山口から水場コースを経て傾山に登り、九折小屋に泊まって、今祖母山に向け登っているという。時間的に見ても凄い健脚の持ち主だ。
10時30分古祖母山に到着。早い朝食だったので此処で昼食とした。30分ほどゆっくり休んで尾平越までの下りに備えた。
食事後、古祖母山からの激下り、連結されたアルミハシゴを下ると、だらだらとした下りが待っている。
30分ほど下ったところの展望台から、祖母山方向を見るも相変わらず山頂部は見えない。
正面の大障子岩、前障子岩の岩峰は青空の下にくっきり見える。しばらく粘ったが祖母山の山頂はとうとう見れなかった。
展望台から30分余り下ると尾平越である。大分側に下るか宮崎側に下るか迷うところであるが、私は前回大分側の悪路を覚えていたので、宮崎側(ヒムカの国登山口)を選んだ。
後で、祖母山九合目小屋の情報を見ると「大分側は崩壊している」とあったので、選択が正しかったと安堵した。
宮崎側は時間が掛かったようであるが、25分ほどで登山口に着いた。よく整備されていて歩きやすかった。
トンネルを15分程歩くと大分側の登山口に着く。そこからさらに尾平鉱山登山口までは車道と、登山道(近道)を経て1時間余り掛かった。
トンネルからの1時間、二日間の山行を振り返りながら、無事下山できたことと達成感を噛みしめながら、最後の車道を歩いた。

14時過ぎ、駐車場に着いた。荷物をまとめ、「月のしずく」温泉に向かった。
二日間の汗を流して、サッパリした気分で、家路へと着いた。

今回は、テツさんから「送別登山」としてもてなして貰った。行き帰りの運転から、諸経費にいたるまで、総てお世話になってしまった。言い出しっぺなのに申し訳ないと思いつつ、遠慮なくご好意に甘えた。
テツさん本当にお世話になりました。ありがとう。

祖母山への夏の登山は、私にとっては体力測定の機会として定着しつつある。それは、必死に登る過程で、日頃の憂さを晴らして、新たなパワーを与えてくれる機会となっているからだと思う。
晴れてくれれば申し分ないが、霧の中もまた青葉を感じて精気が漲ってくる。今後も体力と相談しながら挑戦したいと思っている。先ずは秋に・・・。

祖母山九合目山小屋。いざ出発。

祖母山頂にある分岐表示。この後岩壁の下りが待っている。

最初の岩壁下の二つ目の難所。下から見上げたところ。

ハシゴ場を越えてようやく縦走路。この後スズタケが縦走路を覆う。

天狗岩に立つテツさん。

烏帽子岩への案内表示と烏帽子岩に立つテツさん

障子岳山頂の熊ノ社の石碑。表示板。
  

古祖母山山頂

連結されたアルミハシゴ。垂直に下る。

展望台からの祖母山方面(上)と大障子岩方面(下)


尾平鉱山登山口に戻って再び見上げるいつもの岩峰

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