貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

石たちとの再会

2023-12-02 09:01:24 | 漫筆

日曜日の朝から晩まで、石たちを箱から出す作業をいたしました。ひと月ぶりくらいの涙の再会。(大げさな)
何せ数百点、最初の内は「おお」とか「素晴らしい」とか言いながらやっていたのですけど、段々雑になって「はいはい」みたいになり、最後は精根尽き果てて身動きもできないような状態になりました。(もう体力がないのよね)
壊れたのは唯一、クリーブランダイト。ミネラルタッグでケースの中に固定していたのだけど、はずれてころころと暴れ、だいぶ体重を減らした。あちきのようなずぼらが持っていい石ではないですな。

これは最初の方、コレクションの「ハイライト」の部分。ユークレースだのツァボライトだのといった名石が多い。一級品は少ないけど、やっぱり美しい。

「どれが一番美しいか」などという考え方は石たちに申し訳ないからしたくない。どれもこれもため息が出るほど美しい。
けど、改めて眺めて「ふおおお」と声が出るくらいだったのが、「プレオクロイック・コーネルピン」。
あちきの写真能力では撮れませんけど。



すごいんだなあ、これ。こういう揺らめく透過光色はバイカラー・サファイアとかフローライトとかでもあるのだろうけど、ともかくあちきにとってはもうこれが絶品。小さいのはあちきの財力のせいではなくて、大きいのはまず出ないらしい。そもそも透過光方向変色を見せる標本自体、ほかで見たことがない。レアだぜえ。逸品だぜえ。(はしたない言い方はやめなさい)

意外と訴える力があったのが、アポフィライト。
いろんなところで出るので、緑の美しいもの以外はわりと安い。高級鉱物扱いはされない。けど、そういうこと抜きにして、純粋にこの輝きを見ると、ほかの有名鉱物も真っ青になるくらい素晴らしい。
いいですねえ。あまりお金を使いたくない人には、アポフィライトはお薦め。

前の部屋はあまり陽が差さない部屋だったけど、今度の部屋はかなり光が入ってくる。石たちの輝きもかなり違う。ペンライトで照らして鑑賞するのとはだいぶ趣が異なる。
これはパフェさんから買ったアフガン産バイカラー・フローライト。PCモニターにくっつける100均の台に乗せて、青空をバックにしたら光を透過してえらく美しい。

そう言えば、以前、ある石屋のオジジが、「三角ビル広場は自然光が差すからあんまりよくないんだよねえ」と言っていた。
よくわからなかったけど、たぶん、一つ一つの石をゴージャスに見せるには、暗い所で強いスポットを当てるのがいい。自然光が降り注いでいるような所では、全体が散漫に見えてしまう、ということなのでしょう。
しかし人工照明は色が偏る。石そのものの色の美しさは、強すぎない自然光がいいのかもしれませんね。

しかし最後の方は、「大杉だろ、もういい加減にしなさい」と自分で自分に苦言することやむなしになった。はいはい、もういい加減にします。と言いつつ……
「これは何だったっけ」という石もぽちぽちと出てきている。いまだに行方不明の石もいる。しばらくは新しく買うのはやめて再整理し名札を付ける作業にいそしむことにしましょう。などと言いつつ……
さすがに池袋はパスしようかなあ。


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