日向で雪遊び

WTRPGやFGOなどのゲーム。
園芸や散策した場所の紹介、他に飲食のレビューなど雑多なブログです

新規アイテムねぇ・・・

2008年07月30日 | AFO
AFOは釣りが出来ない状況・・・。
う~ん、これ、そんなに鯖に負担掛かってるんでしょうか?

壁と違い、見返りが大してない(売買目的でそれなり程度)のを、わざわざやり込む人がいるんでしょうね?
・・・まあ、廃人的なROとかでひたすらアイテム探すのに比べたら全然楽なんでしょうが。

個人的な提案としては、個々の一日辺りの回数制限をつければいいかな、と。
ぶっちゃけ、サブコンテンツですし、阻害されるのもどうかと思いますしね。

・・・しかし、そんなものよりも、
CTSを重くしてそうなチャットを撤廃する方が嬉しいんですがね(核)


さて、話は変わります。
何やら、また変なアイテムがマウンテンサイクルより発掘されました。


【輪廻のたまご】
:美しい赤い星が描かれたタマゴの形をした飾り物。「大いなる母」の奇跡が封じ込められており、
天分ポイントが1上がる。


これ、トラップでは?(-―;)
実装されてからいえよ、というのが正論ですが・・・それじゃ思案なんぞできませんので。

「転生の卵」と対と表示されてる分、過去の天分上昇、或いは何かしらの天分を1削って1増やすのではないかな、と。
また、これには先の天分上昇合成素材(-1の表記なし)の例がありますしね。

・・・というか、何かしらのマイナスがあってほしいと言うのが本音です。
強過ぎる薬は毒でしかありませんので。

まあ、のんびりと

2008年07月26日 | 雑記とか
カテゴリーに「ニコニコ・紹介した戦記物のまとめ」を追加です。
今まで紹介した戦略動画のまとめページにひとっ飛び。
まあ、これは便利ですわ♪

・・・ごめんなさい、自分が使いたいだけです(ぉぃ)



それと、「ブログ通信簿」なるものをやってみました。
うちのサイトの結果はこちら(ばばん!!)



これはあれですか?
戦略動画ばっか紹介してるからなんでしょうかねぇ?(-―;)

いや、確かに本も軍事物も好きですが・・・(汗)

ながされて伊勢市街

2008年07月24日 | AFO
はい、どうも。
『伊勢内探索 ~り、旅行じゃないんだから~』のリプレイが出来上がりました。
蘇芳MS、お疲れ様です。

それじゃあ、いつも通り出ていた人にご登場願いますか。
アーティア、どうぞ~・・・・って、あれ?



逢魔・ミリート(WT3)
ほらほら、出てかないと。
今回登場してたのはアーティアちゃんだしね。


ミリート・アーティア(WT5)
(ずるずる)わああっ!? ひっぱんないでよ!?
だってだって恥ずかしいんだもん!!??(////////)

・・・・・・・・あ~、了解。把握した(-―;)
それはそれとして、話を進めますか。

伊勢旅行がメインの今回ですが、エドくんと一緒に動いてました。
かれこれ半年以上かけての顔合わせ。
プレにあった『久し振り過ぎて七夕みたい』は半分まぢです(ぁー)



ミリート・アーティア
笑えないよぉ、もう。ホントに久しぶりだったんだもん。
まあ、その分、会えた時は嬉しかったけど・・・(//////)

また今回、「巫女装束」に「千早」、「新緑の髪飾り」、「春の香り袋」と地味に小物もこだわってみました。
まあ、プレにその辺書いてませんでしたけど(苦笑)

それと、ネジが外れたプレになっておりましたが・・・まあ、いいや(汗)
読んでてこっ恥ずかしいのは最早仕様(うぉい



ミリート・アーティア
…っ!? い、言うなぁ!!
ホントにホントに恥ずかしいんだから!!(//////)

(盛大に殴られてるんだ中)
はいはい(棒)
尚、至って健全路線ですので変なのは無しです。そんな勇気はありません。
イメージ的に、子犬同士がじゃれあってると思ってくださいませ(爆)

う~ん、こんなとこですかね。
ではでは。

読参~「機動戦士ガンダム 一年戦争史」~ 第8回 ソロモンの海(後編)

2008年07月22日 | 読参小説(ガンダム 一年戦争史)
●嵐の前の

 宇宙要塞ソロモン。
 来たるべき連邦艦隊の襲来に備え、慌ただしく人々がひしめき合っているであろうその巨岩の内部と同様、海兵隊のザンジバル級戦艦:リリー・マルレーンもそれと変わりない。
 その内部の一角、MS格納庫においては既に戦場のような状況である。
 
 しかし、周囲の喧噪等まるで関係のないかのようにラサ曹長はユキ中尉へと機体の説明と、最終確認を行っていた。

「整備は完了しましたが・・・余り無茶はしないでください。新しいものは、常にデータが足りていません。無茶は厳禁です。
 それと、返ってくる場所があることを、どうかそれを忘れずに・・・」

 いつものように明るい声を伝える曹長。
 しかし、最後の台詞のみにおいては帯びている物が違っている。声のトーンも落ち、表情も彼女に似つかわしくないものが見て取れる。

「ええ、分かっているわ。でも、これは自分で決めたことだから。
 ・・・でも、ごめんなさい。なんだか巻き込んでしまったみたいで・・・」

 申し訳なさそうにうなだれる。さながらそれは子犬のようだ。
 ユキから海兵隊に入ると聞いて、ラサ曹長は海兵隊へと志願した。そのことに責任を感じているらしい。
 そんな彼女を見て、数回瞬きをした後に軽く笑う曹長。さも、それが楽しいといわんばかりに。
 
「おやおや、〝これは自分で決めたこと〟ですよ。誰かに言われたわけではありません。
 それとも・・・ふふっ、私が中尉に惚れているとでも?」
「ッ!? そんなこと思ってないわよ、馬鹿! ・・・もう、行ってくるわ」
「ええ、お気をつけて」

 余りのことに顔を赤らめると、ユキは感情を表すかのように機体を出した。
 その荒々しい出撃の後ろで、無事を祈る少女の思いが紡がれ、そして彼女もまた自分の戦場へと意識を向ける。
 整備兵に、終わりなどはない。


 
●先行×閃光×穿孔

 闇を穿つ幾百の光彩が、明滅を繰り返しては宇宙を鮮やかに明らめる。
 遠目に見ればさぞ美しく映るであろう、それ。が、それら一つ一つは命の輝きそのものであると言っていい。
 巨大な岩塊である宇宙要塞ソロモン内部、その司令官であるドズル・ザビ中将は敵主力と思しき艦隊に対し、反攻の断を下した。
 これには間に合わないのではないかとさえ囁かれた新型MSも多数入り混じっている。
 惜しむらくは、生産や訓練などの都合で、前線の熟練した兵よりも学徒兵らに多くが出回ってしまったことか。


 交差したヒートホークがジムSCのモニターを急激に押し潰す。慣性の法則に忠実な衝撃で機体が弾かれ、欠けたバイザーが煌めく中、ビームライフルが一閃する。
 爆散した敵機を背に、トーマ曹長は賞賛の口笛を吹いた。

「凄いですね、その新型!! もう4機目! 俺も早く乗りたいですよ」

 トウヤの機体は新鋭のMS-14A ゲルググ、しかもカスタム済みである。
 そしてその肩とビームコーティング仕様の楕円形シールドには、彼固有の交差したヒートホークが、誇らしげに描かれていた。
 対して、トーマ曹長の機体はザク改。悪い機体ではないが、これでは憧れるのも無理もない。しかし、トウヤはそんな彼に淡々と口元を動かす。

「確かに凄い機体だが・・・相応の練度がなければ意味がない。学徒兵たちが現に振り回されている」
「ぐっ!? た、確かに中尉は相応の訓練をしていましたが・・・」
「相応というより、むしろ過剰。いえ、異常といってもいいわ。私たちがガス抜きをしていなかったらどうなっていたことか」

 練度不足では使えないと返すトウヤの説得力にトーマが思わず慌てるも、そこにリックドム・ツヴァイのシズネが一機を屠りつつ、呆れ交じりに声を入れる。
 
「だが、それがこうして出ている。
 生憎俺は、赤い彗星みたいな天才型じゃないんでね。だから鍛えるしかないんだよ」
「物にも限度があるって言ってるのよ! 全くもう・・・」

 マイペース過ぎるトウヤの返答に、普段は軽いノリの少尉殿もご立腹。
 胸の内では、軸がぶれてる人間とはこんなにも扱い辛いものかと素敵に思っている事だろう。

「でも、新型もありますし、今回は楽に行けそうですね。現に、こちらが押している風に感じます!」

 事実、戦況は押していた。ジオン有利のまま事が運んでいるのは確かだ。宇宙空間での戦闘技術の差もこれには出ているだろう。重力のこともあり、地球上がりに360度を全て把握する感覚は中々慣れるものではない。
 だが、だが、それでも尚・・・。

「・・・二人とも、油断するな」
「わかってますよ。噂では〝連邦の白い悪魔〟もこちらにいるみたいですし、そんな気持ちでいたら落とされてしまいますからね」
「・・・違う、そういう意味ではない」
「えっ? ・・・それってどういう・・・」

 トーマの返しにトウヤはこの上なくはっきりとした口調で答えをだした。

「連邦の物量とは、本当にこの程度だったか?」

 一呼吸を置き、重々しく言葉が流れていく。それがどういう意味なのか、自分でもわかるから。

「シズネもトーマも、ルウムでは戦ってはいなかったと聞いている。
 だが、俺は違う。ルウムで実際に戦った。そしてルナツーでもだ。
 だからこう感じる〝この程度なのか〟とね」

 トウヤは手に滲んだ汗に気づいていない。綴られるそれは、彼の体験そのものであった。
 そして予言めいた彼の言葉は、哀しいかな現実のものとなってしまう。

「つまり・・・わああああ!? い、一体何が!!? ソロモンの部隊が次々と!!??」
「な、なんなの、あれはっ!!??

 ロマンチストが謳うならば、宇宙を灼く一振りの剣といったところだろうか?
 集約された光が次々とソロモン部隊を薙ぎ払っていく。戦艦やMS、防御施設など手当たり次第にそれは刈り取っていく。悪夢のような光景であった

―――ソーラシステム―――
「アルキメデスの鏡」の原理を応用した超々巨大な太陽光兵器である。

『・・・せよ・・・ソロモン要塞に対し、別・・・隊が侵攻・・・。こち・・が本体であると・・・』

 更に、飛び込んできた通信が状況に拍車をかける。
 ジオン将兵にとって、それは聞きたくもない最悪と言えるものであった。

「・・・悪い予想は当たるものか。トーマ、シズネ、二人とも落ち着け!! 
 味方が焼かれ、別動隊が出現した。だが! それでも尚、まだ何も終わってはいない!!」
「りょ、諒解!!?」
「やるしかないわね、こうなったら・・・っ」

 混乱をきす中で隊長は激昂する。吠える感情により、強引にでも統率を崩さない。
 ただ、目の前のおぞましい光によって、戦いがまだまだ続くことは認めざるを得ないことであった。



●光り当たらず。されど、我らは此処に在り

 ソーラシステムの照射後、その強大な破壊力によりソロモン防衛部隊は混乱に陥ってしまう。
 第2射は隕石ミサイルの助けもあってどうにかコントロール艦を破壊出来たものの、当初にソロモン部隊と戦っていた艦隊は囮であった。
 通常では不可能な戦術―――しかし、この大規模な物量こそが連邦なのだ。

 防衛戦でありながら、ジオンの不利は誰の目にも明らかであった。
 更には敵の本体から矢継ぎ早にビーム撹乱幕が敵艦隊とパブリクにより打ち出され、ジオン艦隊と要塞設置の遠距離ビーム兵器は次々に無効化されていく。
 期待出来るのは装備されたミサイル群だが、敵艦隊を狙うには距離があり過ぎた。
 が、それでも、前衛の援護は可能だ。それぞれの艦に命令が下され、一斉にそれが闇夜の嵐の如く吹き荒れる。
 そしてジオン海兵隊は、敵本隊との戦闘へと入っていくことになる。これはひとえに配置された場所が大きい。

 ユキはその中で奇妙な落ち着きと共に眼前を凝視する。
 余計な思惑をすべて排除し、彼女はただ戦闘へと意識を向けた。

「敵も新型を出してきてる、か・・・だけど、それはこちらとて同じ!
 各機、艦隊の次の援護の後に突入。攪乱して乱戦に持ち込む! 海兵隊の力を見せつけてやりなさい!!」
「へへっ、中尉のお嬢ちゃんも随分と張り切ってるなぁ。それじゃあ、行こうかねぇ!!」
「おお! 連邦野郎なんぞ蹴散らしてやらねぇとな!」

 各々が息まく中、後方からの援護が次々に放たれる。前方が次々に爆散していく宇宙、それを追い超すかのように海兵隊は切り込みにかかった。

「遅いわね、そんな腕では私と、この新型は落とせないわ!!」

 急激に機体を加速させつつ、腕部速射砲が唸りを上げる。慌てて敵はガードを固めるも、すれ違いざまにビームサーベルがジムを薙いだ。
 そして勢いそのままに、敵の後方支援機を血祭りに上げていく。ボールが蹴飛ばされ、鈍重なガンキャノンが立て続けに撃ち抜かれる。
 ユキはそれらに満足せずに、仲間と共に更なる戦果を求めて敵を仕留め続けていく。

―――MS-14F ゲルググマリーネ―――
 海兵隊専用に作られた強化型ゲルググ。
 ルナツー戦での海兵用高機動型ザクと同様、装甲を犠牲に機動性等の能力を高めた機体である。
 ただし、その性能は新型ゲルググの中でも突出している程だ。

「前線の状況はどうなっている?」
「戦況は以前変わらずですが、中々気張ってますね。あのお嬢ちゃんも活躍してるみたいです」
「ふん、当然さね。何せ私が鍛えてやったんだからねぇ」

 狐の笑みというものがあるのなら、今のシーマ中佐がそうなのだろう。強かな感性を漂わせ、それは見るものを圧倒する。
 そんな彼女をよそに、デトローフ・コッセルの胸中は複雑である。口には決して出さず――というか、出すとどんな仕打ちがされるのか――自然と背中に冷たい物が流れる。

(おお、おっかねぇ・・・シーマ様がもう一人出来たらそれこそ笑えねぇ。まあ、頼もしいとは思うがよ)

 ばしりっ! 突如、線となった扇が振り下ろされる。
 そこには圧倒的な光彩を放つ統率者がいた。己が何者かと自覚するリアリストが。数秒前の笑みを浮かべていた女性とは思えない。

「さあ、アンタ達も気張りな! 前線が崩れたら、こちらもただじゃすまないよ!!
 こんなくだらない戦争なんぞ生き抜いて見せな!!」
「「「諒解!!」」」

 陰口を叩かれ、ジオン内部でも特に忌み嫌われる海兵隊。
 しかし、それでも彼らは自分を見失うことはない。
 そこには強靭な統率と明確な意思を持ち、折れぬ刃を抱いて生きる人間が、確かにいるのだ。


●落日のソロモン
 
 ソロモン要塞の運命は決まった。
 既に司令部は直属の精鋭部隊を投入したが、それですら敵を抑えきれない。
 また、負けと判断したためドズル中将自身もビグ・ザムで出撃、数多の敵を叩くも撃破されている。
 司令官の撃破―――事実上、これで勝敗は完全に決したといえる。
 増援であったマ・クベのグラナダ艦隊が動けばまた違った形にもなったであろうが、彼は損耗を嫌い、あれこれ理由をつけて防衛戦には関わっていない。
 彼のした事といえば、味方の撤退を援護するため、レビル大将率いる主力艦隊に陽動目的に噛みついた事であろう。
 歴史にIFがあるならば、このときのマ・クベ大佐が本気でレビルを討とうとしたならば、後の歴史も大幅に変わったはずである。
 しかし彼は、軍人という職業に、余りにも遠過ぎたのだ・・・。

 既に何度目の出撃だろうか。トウヤ達は戦闘と補給を繰り返すも、最早状況は火を見るよりも明らかだ。
 加えて、絶え間ない連戦による消耗は誰も変えることなどできはしない。

「トウヤ中尉、戦線は・・・もう・・・」
「ああ、分かっている。マ・クベの下衆に助けられるのは癪だが、撤退するぞ」

 オデッサでの状況が嫌でも胸に去来する。
 二線級の機体で捨て駒にされたフェープ少佐率いる〝レビル暗殺部隊〟の仲間たち。
 南極条約を無視し、実戦で使用された核兵器。
 そして何より、碌に指揮系統も残さずに敵前逃亡したという事実。
 本当の敵とは奴のことではないのか? が、今はそんな殺意を弄ぶ時ではない。

「シズネ! トーマ! 武器はどうなっている!?」
「バズもシュツルムも完全に打ち尽くしたわ。残っているのはマシンガンとマガジンが少しだけよ」
「こっちも似たような状態です。それと、シュツルムが残弾1です」

 味方の艦隊は近い。戦闘での損傷も加味し、切り上げなければ後が続かないだろう。
 そう判断したトウヤは、撤退を促す。これ以上は無意味だ。

「了解した。早く艦隊の方へ行った方が・・・全員、散れぇッ!!?」

 怒声が狭いコクピット内に響き、それを受けての回避が入る。閃光が横切るも、仲間の装甲がレアステーキとなっただけで済んだのは、不幸中の幸いだろう。だが、以前状況は予断を許さない。
 心臓の鼓動が強くなり、余裕が少しづつ削られていくのが分かる。今為すべきこと、それは・・・。

「二人とも、早く行け!! むざむざ死んでやる義理はない!!」
「し、しかし!?」
「武器も碌になくてか!? 足手纏いだ!! 早く離脱しろ!!」
「くっ!? 諒解!!」
「戻ってこないと承知しないわよ!!」

 悔しさを滲ませ、トーマもシズネもそれに従う。ただし、弾幕の置き土産は忘れない。
 敵はそれをバラけて回避する。それら鉛の暴風が吹き荒れる中、回避行動をとったジムLアーマーを、一条の光が射抜く。

「当て易くて助かる。機体に驕るとはまだまだ未熟だな」

 機動性が売りの機体だが、回避場所が予測出来れば容易いことだ。まして、射撃を得意とする者が相手では運が悪い。
 盾を構えたままに高機動で機体を激しくぶらせ、トウヤはそのまま更に次の機体へ狙いを定める。

 「墜とせる」と感じた。
 
 だが、現実は違う。研ぎ澄まされたその中で、1機のジムコマンドによって妨げられた。
 伸び進んだビームを楕円の盾に助けられると、危険と感じて機体を下げさせる。
 パッと見、お情け程度となった盾を付けていたが、相当の戦闘をこなしているということなのだろう。

(恐らくは隊長機。あれを防ぐか。だが・・・命はやれんな!)
 
 後退と見るや、俄然迫りくるジムコマンド。ビームガンが次々に放たれ、要の楯も削られていく。
 揺らめく様に、そこで銃身が動いた。重金属粒子が何度も放たれる。向けられたそれはジムコマンドには当たらない。いや、狙ってすらいない。
 だが、突如としてジムコマンドは身を引いた。何故? それを確認もせず、ゲルググも宇宙へと消えていく。
 後に残ったのはジムコマンドと、欠損部分から火花を散らすLアーマーだ。
 
「少佐、申し訳ありません。俺がもっと上手く出来ていれば・・・」
「いや、生き残って何よりだ。下手をすれば、お前もやられていたかもしれん
 ・・・ファウン准尉は、残念だったが・・・」

 そう、あのときのゲルググが狙ったのはLアーマーの方であった。
 ジムコマンドの方ではない。

「敵にかまけて部下をやられる、その愚を犯さずに済んだのだ。
 むしろ、私の方こそ感謝している。すまなかった」
 
 男は通信越しに頭を下げた。そのさまを見てLアーマーのパイロットは慌てて「気にしないで下さい!?」と口にすると、彼は次いでジオンのことを罵った。
 少佐と呼ばれたこの男が引いた理由。それは戦闘中に入ってきたある通信のためである。

『―――功に走って部下を見殺しにするか、連邦の隊長機』

 抑揚のない言葉、しかし痛烈なまでに心を抉るそれ。
 身を何合と打ち込められるよりも痛い。隊長機のパイロットは、それを思い返して顔を殺意と恥辱によって歪ませる。
 そしてあの紋章。シールドに刻まれたそれが、鮮烈なまでに焼き付いている。

「・・・しかし、〝双頭のヒートホーク〟奴がそうか。
 話には聞いていたが・・・くっ!! スペースノイドめっ!!」

 少佐と呼ばれた男は、熱を帯びて怒りをぶちまける。
 忘れない。いや、忘れようもないだろう。あの忌まわしい紋章を。
 奴は自分を虚仮にした。それも、互いが命をやり取りする戦場で。断じて許すわけにはいかない。
 ああ、そうだとも・・・貴様は私が倒してやろう! 
 我が名、ジャン・ジャック・ジョンソンの名に賭けて!!


 時はU.C.0080.01/01
 後に一年戦争と呼ばれるこの戦争は、新たな年を迎えていた。



●今回の大雑把な結果
・ソロモン陥落
・ドズル中将戦死
・カニンガム提督の増援
・一年以内で終わらない一年戦争


今回の選択機体:MS-14A
当時の選択可能なジオンの機体
(ただし、物によって、階級、記章などの制限あり)

・MS-06F2(ザクⅡ後期生産型)
・MS-06S (ザクⅡS)
・MS-09R (リックドム)
・MS-14A (量産型ゲルググ)
・MS-14B (高機動型)
・MS-14C (ゲルググキャノン)
・MS-14F (ゲルググマリーネ)
・MS-18E (ケンプファー)
・MA-05  (ビグロ)
・ガトル戦闘機


●あと☆がき

はい、どうも。
海兵隊をちょっと優遇してる気もしますが、こんなのも悪くはないのではないかなぁ、と。
予想外に出張ってしまった感はありますけどね。

さて、ソロモンは史実通り陥落し、ドズル・ザビ中将もビグ・ザムを駆って戦死をとげました。
ある種、史実のとおりといえます。
違うといえば、第一回で死亡予定だったNPCのカニンガム提督の増援でしょうか。
相変わらず「誰てめぇ」と思えてしまう。1stには出てきてませんしね。

※追記
恐らく、ロドニー・カニンガン准将のことっぽいです。
本誌ですと『カニンガム』と明記されてたのですが、ポジショニング的にこの方で間違いないかと(-―;)

・・・それはそうと、大分文字数が増えてるような・・・。
なんか第一回目と5000字以上違うのですが(爆)
うう~む、こんな長くするつもりなかったのに(駄目過ぎ)

※尚、この回の結果は「ゲームギャザ 2001:1月号 vol.17(HOBBY JAPAN)」に収録されたものとなります。

オススメものを紹介してみる(ニコニコ・SLG編:5)

2008年07月19日 | オススメもの紹介(漫画・ニコニコ等様々)
はい、どうも。
久々にオススメ戦略SLGを更新します
見ていて損はありませんよw

[三国志Ⅸ]赤兎三国志

曹操に復讐を!!
その信念を掲げる独特な主役のコンビは、動画を見てのお楽しみ。

+200%(要はダメージ3倍)で、開始時は武将が二人だけ。おまけに開始位置も悪いのに、更には縛り設定さえもある。
そんな訳で序盤はひたすらやり直し(341回とのこと)
それをどうにか耐え、形にしたのがこの作品。しかし、それでもMチートを発生するという仕様。

「もっこもこ」と並び、ニコニコの中でも確実に3本の指に入りそうなぐらいキツイのがこの動画。
SLGゲーマーはMばかりなんですかねぇ・・・(核)

しかししかし、そんなきついだけでないのもこの作品の良いところ。
うp主の巧さが素晴らしく、神掛かったタイミングでの土砂作成や、きっちり練られた戦術などが面白い。

また、味わい深い紙芝居もセットし、そっちの方でも楽しませてくれる嬉しい仕様。
とりわけ20話は必見! 既存の概念を、何とも心地よく崩してくれます。

尚、一度はHDDクラッシュで打ち切りとなったものの、データをどうにか再登録し直して再開。
これは素直に嬉しかったです!!

(※動画が再UPされました。また続きが見れそうです)


革新 幽々子の野望
ある種、恒例となっている東方キャラの入った革新動画。
腹ぺこ幽霊の「西行寺幽々子」。庭師兼剣術指南役の「魂魄妖夢」を武将登録。
また、戦略動画ではお馴染みの紙芝居も設置。

開始場所は四国の河野家
河野家の周囲には、毛利・長宗我部などと史実で暴れまわった強豪が存在。
その為、下手するとぱっくり喰われるなんてことも。

この動画の特色は、なんといっても和やかなほのぼの雰囲気!
紙芝居からほんのりと漂うその空気が、見るものを何とも心地良くさせてくれます。


信長の野望 本能寺脱出(革新PK)
珍しいことに(オイ)、主人公は織田信長。
本能寺の難を辛くも逃れた信長。だが、各地で息子や有力な部下たちが次々と造反を!!
さあ、織田の未来は如何に?

紙芝居設置で登録武将なしの稀有な動画。
作品の解説も丁寧で、戦術目標や敗北条件など、非常にわかり易く載せています。
また、「寿命:史実」の設定をしているため、手持ちの武将たちも危ないと中々にシビア。
加えて、造反した勢力武将は皆殺しという苛烈な設定となっております。

登録勢の多い動画もいいですが、それが一切ない動画も乙ですよw

狂った現状アニメの傾向

2008年07月17日 | アニメ
以前と比べて、大分見なくなった気がします。
何を? といわれると、アニメです。


特に、人気アニメと呼ばれるものには思いっきり線を引いて距離を置いている状況・・・。
・・・あれか? 某アニメで無駄に時間とられたことへの後遺症か?(ヲイ)

(-―;)
なんというか、どうもユキギリ個人としては大人気なものとは相性が悪いみたいです。
しかし、昨今のアニメはなんかおかしい・・・いや、漫画やライトノベルと呼ばれるものとかもですけどね。
勿論、今でも良いものは確かにあります。実際、楽しめたものもありました。
が、視聴者も作り手も変になってる気が否めません。

三文お色気や変なヤオイ要素、声優万歳。
他にも食当たりを起こしそうな過剰な萌え要素、作画云々にキャラソンと、やたら着飾ってて、肝心の中身はどうなんでしょう。
勿論、それを売りにしているものもありますが、薬も過ぎれば毒となるとはいえないでしょうか。

懐古主義、と言われるかもしれませんが、昔はこんなじゃなくてもっと素直に楽しめたはずなんですがねぇ・・・。

これも時代の流れでしょうか。それとも単に知り過ぎたのか。
う~む、寂しいものです。

始動

2008年07月14日 | AFO
はい、どうも。
先日話題にした伊勢の方の依頼にお邪魔させていただくことと相成りました。
今頃アーティアも微妙に泣いてることでしょう。



雪切・トウヤ
(-―;)
泣かせた原因の一端は誰かさんにもよるだろうがな。

さて、何をおっしゃる兎さん。
二捨択一で平織を選んだだけです。 
・・・プレが残念なことになっていましたけどねorz

さて、それはそうと・・・・・どうしませう?



雪切・トウヤ
(-―;)
それはひょっとしてギャグで言ってるのか?

いあ、結構真面目なんですがね。
伊勢に関わってはすれど、重要依頼やシリーズって実は全然出てなかったりするんですよ。
ですので、場所を指定して~ってので少々迷ってます。

最も妥当なところを挙げるとすると、市街でイロイロですかね。
尚、この辺にはアクスディアでのミリートの分も上乗せできればなぁ、と。
・・・・・・・・ぶっちゃけ、アクスディアのミリートは薄幸過ぎましたね・・・。
今考えると、反省の余地が有り過ぎです。

まあ、戦闘中に盾や武器として使われたり、
道中で様々な着ぐるみを着せられたり、
挙句に寿命を減らされたりと、そこまでのことはありませんでしたが



雪切・トウヤ
(-―;)
どこの『ハーメルンのヴァイオリン弾き』のヒロインだ!
そんな風には絶対しないぞ。

で、どうするんだ?

そこは実際をお楽しみに。
とりあえず、色々と考えときます。では・・・。

読参~「機動戦士ガンダム 一年戦争史」~ 第8回 ソロモンの海(前編)

2008年07月11日 | 読参小説(ガンダム 一年戦争史)
●自分の道

―――ジャブロー戦より数日後

 強い光の中ながらも締めきられた一室。その中に存在する影が3つ。
 1人は黒髪のユキ少尉。1人は肌蹴た軍服から鍛え上げた筋骨が印象的な巨漢。
 そして最後に、これからユキの上官となる存在。狐を想起させる女性であった。

「アンタかい。物好きだねぇ。上からの転属命令もあったとはいえ、望んでここにくるなんてさ」

 その女性が口を開いた。口元に微笑を銜え、実に楽しげに。
 
「実力は聞き及んでるよ。ジャブロー撤退時での敵MS部隊を単騎で撹乱、撃破。これにより味方の部隊を救ったとか・・・。
 しかも、怪我を押しての出撃でとね」

 勢い、握られた扇子が向けられる。
 刃の如きそれに対し、ユキは淡々と返答をする。熱を帯びずも、彼女の視線は変わることはない。

「まあ、いいさね。来た以上はしっかり働いてもらうよ!!」
「・・・はい、そのつもりです。
 中佐、お願いがあります。私を強くしてください。その為に、此処に来ました」

 まるで子供のようなセリフだ。普通は誰しもがそう思うだろう。
 しかし、逸らすことのない正面からの視線。そして、その意思を伝播させる表情が、そこに確かな説得力を与えている。
 それに対し、目の前の上官はうっすらと口元を歪ませた。

「黙ってアタシについてきな! そうすりゃ強くもなれるもんさね。いいかい?」
「はい!!」
「そうそう、こいつを預かった。何でも、先の戦功の報いってやつらしい。受け取りな!!」

 明確な返答に満足げな表情を浮かべる女性。それは、紛れもなく猛禽の笑みだ。
 その捕食者じみた笑みの後、放られたそれが光を受けて反射する。
 中尉の記章、昇進の証である。

 敬礼をし、退出をする。
 静まり返ったその部屋の中で、巨漢の男、デトローフ・コッセルは一つの疑問を口にする。

「しかし、宜しかったので? 海兵隊の戦力増強はありがてぇですが、時期にどっかへ引き抜かれるんじゃねぇですかね?」
「構やしないよ。一人抜けた程度で海兵隊がどうなるもんでも無し。
 そうならなければそれで良し。もし引き抜きならば、そのときは思い切り高くふっかけるだけさね。
 いずれにせよ、珍しく良いカードが来たもんだ。どう転ぼうが、あたしらにとって損はないのさ」

 新しい玩具に満足する子供のように笑う女傑、シーマ・ガラハウ中佐。
 そう、どう転ぼうと構わない。MSパイロットという時点で貴重なのだ。額面通りの能力でなくとも、用途などいくらでもある。
 彼女にとっては、ジオンや連邦などくだらない馬鹿騒ぎをしているに過ぎない。 自分たちはそれに付き合わされているのだ。故に、せいぜい美味い汁を吸わせてもらう。
 かつて、自分たちが払わされた毒ガス虐殺という汚名の代価。未だにそのツケは頂いてはいないのだから。



 自室に戻ったユキは、真っ先にベッドへと向かった。
 与えられた個室で着の身着のままそこへ寝転ぶと、深く溜息をついた。

「あ、あははは・・・おっかなかったぁ、シーマ中佐・・・」

 その情景を思い返し、苦笑いと共に軽く震えた。我ながらよくあんなこと言えたものだと少々呆れてしまう。

「・・・自分にあれだけ度胸があるとは知らなかったな。
 でも、単に震えてるより、虚勢を張れる分だけましかも」

 やや自嘲気味にそんなことを考えるも、傍目で見るとかなりネジが緩んでやがる。
 無意識に手元に枕を抱きよせつつ、震える手と共に抱きしめた。
 新しく変えた枕の匂いが沁みて、若干の気はまぎれた。うん、悪くない匂いだ。
 それにホッとしたのか、此処最近の蓄積されていた疲労と、先程までの緊張感の消失により、意識に反比例して次第に瞼が重くなる。
 
「流石に疲れちゃっ・・・た・・・かな」

 すぅすぅとかすかに響く寝息が部屋の中を微弱な波紋のように広がり、泡沫の如く消えていく。
 ユキはいつしかまどろみの中へと落ちていた。



 日も段々と傾きかけ、次第に濃緑の精細が欠けていく剝き出しの密林群。それに合わせてか、南米の湿気を帯びた空気も、寒さを感じさせるものへと穏やかに変化していく。
 そんな天然の世界の中、明らかな異形が確かにあった。
 そしてそれを駆るパイロットは、未だかつてなかった感覚に囚われていた。

(なんなの、これは!? この感覚は!? 
 訳の分からない嫌だと感じられるこの感覚・・・)

 突発的に身に降りかかった得体の知れない何か。自分は一体どうしてしまったのだろう。
 そんな最中でさえ、未だ治らない傷が相変わらず痛みを放っている。
 だが、すぐにどうでも良くなった。自分と友軍を焼こうとする者、それが理解出来る。
―――――――――――敵!!

『そう、そこから狙おうとしてるのね? 墜ちなさい!!』

 言葉と同時、死角から飛び出したジムが即座にバランスを崩した。完璧な奇襲となりうるはずであった攻撃。が、それは許されない。果たして、パイロットは何が起こったのか理解すら出来なかったであろう。
 幾つもの空薬莢が止め処なく転がり、その熱を次々に大地へと伝わらせていく。
 崩れ落ち、大質量の金属音を響かせる敵機。それが、一方的な戦闘の始まりであった。
 密林の中を軽快に駆ける蒼い機体。地上戦に特化したグフ、それを更に改良したグフカスタムだからこその機動性。そしてそれが、次なる獲物を定めた。
 機体の反応はミノフスキー粒子の影響か、把握できていない。が―――――――
 
『隠れてても無駄、逃がさない!! いけっ!!』

 両腕に装備されたガトリングシールドが、容赦なく火線を作る。それはこの葉を散らせ、同時、幾許かの火が鮮やかに灯される。
 コンピュータに表示されない【Ⅹ】。だが、それは紛れもなく存在し、陸線型ジムという名に・・・いや、ただの金属塊へと名を塗り替えられた。
 
 此処でやられてはたまらない、そう踏んだのだろう。その場所からさらに2機の機体が飛び出す。
 共に陸線型ジム。1機が火器での支援、もう一機が銃器と盾を構えての突撃という具合だ。
 両腕の火器で牽制をかけつつ、すぐさまユキは最も都合のいい位置を取った。
 点は交わり線となる。支援機と突撃機、それが直線となる場所だ。射線が重なり、これにより、数の上の2対1は崩れ、手持ちの弾丸も、左右の盾を駆使し前後2体へと注がれることになる。
 だが、これには当然敵も動く。が、ユキもそれに合わせて一定の距離を保ちながら牽制を交えつつも機体を動かす。
 その短いやり取りの中、突っ込んできたジムに対し、彼女は更に2つの動作を追加する。
 ガトリングを防ぐ盾、そこに撃ち込まれる弾丸が凪のように消え、それにとってかわったワイヤーが途端に高圧電流を走らせる。幾重もの火花が走り外観からも分かるほどに鮮やかな光が、ジムを包んだ。
 一瞬、そのわずかな判断で勝負がついた。物言わぬ木偶となったその時に銃弾が幾つも撃ち込まれ、更なる金属塊が出来上がる。

「なんなのよ・・・なんなのよ、あれは・・・っ!?」
 
 支援していたジムのパイロット、ジェニファー・トリット少尉は、今の様を見て愕然とした。
 敵は、明らかに理解の外のものだ。
 奇襲や前衛の対処だけでなく、自分が位置を変えようとした際、まるで移動先を知っているかのように銃弾を放ってきた。現に幾つかの損傷も受けている。碌に動けなかったのもこの為・・・。

 一体、自分は何と対峙しているのだろう・・・。
 そんな彼女の思考を遮るように、敵は悠然と大地を踏みしめる。それはまるで、昔語りの鬼の如く。
 足が震え、手は竦み、ついには恐慌状態となって彼女は逃げ出した。先ほどからの余りに異様な戦闘、その重圧に耐えられなかったのだ。

"ばっ、化け物よ!? 誰か、誰か助けて!!"

 忠実に人間なジムが音を立てて密林の濃い方へと逃げていく。
 それを見る中で、ユキはさらに奇妙な体験をする。

『私が、化け物・・・?』

 聞こえるはずのない声に戸惑うユキ。ありえない、だが、確かに聞いた。なんでこんなことが・・・。
 幾許かの沈黙がコクピット内を支配する。が、やがて、その世界に一つの答えが下された。
 操縦桿がゆっくりと傾き、そしてトリガーへと指が掛けられる。

『いいよ…それで。でも、アナタも逃がさない!!!!!』




「きゃぁぁああああッ!!!???」

 悲鳴と共に飛び起きた。
 部屋の中ではじけたそれは、他ならぬ自分のものであると知り、若干の溜息が漏れる。
 そのまま寝てしまった服も、所々でべたつくのを感じる。胸元を軽くはだけると、実際にそれが見て取れた。着替えないと寝れないなぁ、と思うも、それもすぐに先程の夢にとって代わられた。

「・・・夢じゃ、なかったんだけどね」

 でも、あれは一体何だったのだろう? まるで敵が全て見えるような・・・ううん、もっと広い。全てを把握できるような感覚・・・。
 敵味方のそこにある息使いや殺意、そういうのが分かるような、得体の知れない何か・・・。
 あの時、鎮静剤はとうに切れていたし、それはアドレナリンの興奮作用なんかでもない。
 そして自分でも信じられないことだが、あの時こそが先の上官が話していた戦果につながった。

 ぶるっ

 反芻するユキ。しかし答えは出ず、やがて背中が冷たくなる。
 それを抑え込む様に身体を抱えるも、得体の知れない何かのために不安は抑えきれない。
 そしてそれは、敵兵の口にした(と感じた)〝化け物〟にどうしても繋がってしまう。

「強く、ならないと…。心も、体も。あのとき、ルナツーで助けてくれたシーマ中佐みたいに。
 だからこそ、ここに来たんだから…っ!」

 明るくも広いとは言えない個室。そしてその中で震える一人の少女。
 しかし、その双眸の強さだけは、決して少女のものではなかった。




―――ソロモン要塞内、某所―――

「ああ、こんなところにいたんですね。探しましたよ」
「どうした、トーマ。そんなに慌てて」
「どうしたって・・・あれ? 何をなさってるんです?」
「見てのとおりだ。今は自主学習中だよ。熟知するに越したことはない」
「・・・またですかぁ? まるで恋人に付きっきりみたいですね」

 見易い様にと付箋が幾つも張られた取説を片手にトウヤはトーマ曹長へと軽く返し、それに呆れた様な、というか、「この人は、全く・・・」と聞こえそうなぐらい思いっきり呆れて更に返す曹長殿。
 そんな彼を尻目に、コーヒーのチューブドリンクを片手に取説へと目を戻すと、トウヤは先程の疑問点を再度口にする。

「で、用事はなんだ?」
「そ、そうでした!? 例の機体の整備と特殊チューニング、ともに完了した様です」
「そうか・・・では、試してみるかな」
「へっ・・・? ちちちょっと待ってください!? 話しはそれで終わりじゃないですから!?
 というか、また訓練なんですか!?」

 足早に格納庫へと向かおうとする上官を必死に止めるトーマ曹長。
 此処のところ、トウヤは毎度こんな感じで訓練漬けである。しかも、睡眠時間などを削っているのだろうか、目の隈や以前よりも痩せた頬など、憔悴しているのは誰の目にも明らかだ。

 出会った当初ほどでないとはいえ、どこかしら無機質―――機械的な一面のある人だと理解はしていた。しかし、同時に自愛して欲しいとも思う。
 が、それが口に出せないのも彼の性分ゆえか。
 
「なんだ? まだ何かあるのか?」

 早く機体を試したいのか、余り興味なさそうにそれを聞くも、返答はあらぬ方向から返された。

「ええ、とっても。偶にはお姉さんと付き合って欲しいかなぁ、なんてね?」
「誰がお姉さんだ。
 今は、早くこいつに慣れたいんだ。それゆえの訓練。
 良き収穫を期待するなら、上質の土や肥料が不可欠だよ」

 そう言い切るトウヤ。が、シズネもそれに微笑をもって軽く返す。

「あら? 土いじりの趣味があったとは意外ね。
 でも、如何に肥料や土が良くても、水のやり過ぎは腐ってしまうだけよ。育つ物も育たないわ。 
 そんなわけで、今しばらくは息抜きといきましょう。アジアで暴れていた時みたいに、碌に休養をとってないんでしょ?
 そんなに張りつめてると、身につく物も身につかないわよ」
「植えた物にもよるだろう。価値なく腐り落ちるのか、意味ある成長を遂げるのか。物によって変わりもする」

 しかし、トウヤは相変わらずだ。
 それにシズネは困ったように肩をすくめる。

「まったくもぅ。ホント、頑固ねぇ・・・。
 トウヤ中尉がなんでそこまでするのかは知らないわ。
 でも、いつもイの一番に危険を引き受けてるのは知っている。そのお陰で助けられてることもね。
 だから、こっちも何かしらお返ししたいのよ。少なくとも、仲間ってそういうもんでしょ」

 一転、向けられた笑顔に対し、若干の目が開かれる。
 幾許かの沈黙・・・次いで、トウヤは小さな溜息を漏らすと、しぶしぶと言った風体でそれを了承した。
 尤も、過去に似た様なことが何度かあったため、「多分、何言っても無駄だろうなぁ」と諦め気味の心境も入ってはいるが。

「そんな顔しないの。女性からのお誘いにそれは失礼よ。ねぇ、トーマ曹長」
「・・・少尉、そこで俺に振らないでくださいよ。
 しかし、うちのチームはホントに軍隊っぽくないというか・・・。まあ、そこが気楽でいいんですが」
「隊長が気にしてないもんね。最低限の軍紀さえ守ればそれでいいっていうし。余所じゃ考えられないわ」
「確かにそうですね」
 
 ふるもっこである。

「・・・拘り過ぎるとロクなことがないんでね。実際に動けるならそれでいい。
 勿論、度の過ぎたものは論外だが」

 盛大な溜息を吐いたのち、トウヤは取説をぱたりと閉じた。
 それの表紙がかすかに映るも、手早くそれを鞄にしまう。

「ほら、行くぞ? 休養を取るんだろ?」

 若干渋い顔をしつつ、応じたトウヤ。
 それに満足そうに笑って手を引くシズネと、ほっとした表情のトーマ。
 しかし、そんな彼らと上官の思案先は、彼らに悪いと思うも、それでも尚別の方向を向いている。

―――MS-14A ゲルググ―――

 ジオニック社より新たに配備された新兵器。
 そして、トウヤにとっての為すべきことをする道具でもある。

(・・・これ以上、仲間が死ぬのは御免だ)

 あのとき確かに受け取った火は、消えることなく未だ燃え続けている。
 全ては、大事なものを守るために・・・。



●あとがき

お久しぶりです。
なんかもう色々纏まらなかったというか…(汗)

あと、ホントはグフカスタム無双書きたかったんですが、助長になり過ぎるので色々カットにorz
ネタは結構考えてたんですけどね。
ワイヤーアクションなんて、ファミコンの『ヒットラーの復活』やSFCの『海腹川背』よろしく、面白い動きができる機体ですので。

さて、とうとうゲルググが登場しました。
この機体、ファーストの史実といわれているものでは、ア・バオア・クーで漸く本格投入された機体です。
それがソロモンで出たのも、ひとえに今までの動きがあったからに他なりません。
この時のジオンPLの方々は、リアルで士気上昇されたことでしょう。
ええ、私もその一人です。

はい、それでは前編終了です。
後編は・・・うん、いつだろ(コラ)

ながれながれで

2008年07月10日 | AFO
万事、全ては予測されたことのとおりに・・・。
と言ったところでしょうか?

AFOの越後屋にて、OPリング入りのセットが販売されました。
玩具会社とかの抱き合わせ商法を思い出しますねぇ。



ミリート・ファミリス
値段は、現状セールということで1割引の9000☆・・・。
正直、こんなのを買う方っているのでしょうか?(汗)

私はいると思います。勿論、少数でしょうけどね。
それに、買う買わないは個々の自由ですので。
ただ、ユキギリとしては全く買う気はありません。買うならCtSのBU代に回しますよ。



ミリート・ファミリス
それはよかった。
無駄遣いを控えていただけると、私にとっては重畳の至りです。

イラストの方がユキギリには価値がありますので。
ちゃんとファミリスのBUのことは考えているのでご安心を。

それに、出来るだけ課金アイテムには手を出したくないんですよ。
これはCtSなんかもそうですがね。

加えて・・今更OPリングが手に入っても疑問です。
というのも、一番最初に出た時や中期ぐらいまででしたら価値も相応ですが、もう旬が過ぎた感が否めません。
これには、重量などの問題点はレミエラでそれなりに補えるの点も大きいです。



ミリート・ファミリス
体力のない方にとっての最大のネックが重量(EP)によるAP確保ですからね。
第2に、攻撃力でしょうか。
こちらは体力8以下ですと、ダメージにマイナス修正が施されてしまいます。
お陰でアーティアさんはかなり苦労されたそうですね。

主に武器的な意味で、ですかね。
長弓ではAP1がデフォ、ショートボウではダメージが低い、スリングに至っては武器として論外と生暖かく微笑んであげてください。
更に、これには射撃COの状況が輪をかけております。
一言で言うと少な過ぎ(爆)

オマケに実用的なものは更に少ないという酷い仕様。
体力があげられず、攻撃力にも乏しいレンジャーへのこの設定は、開発者のSっぷりが如何なく発揮されてると見ていいでしょう。
・・・ホント、もうちっとなんとかならなかったものか(-―;)


(こほん)脱線しすぎました。
とまあ、そんなわけでリングはいらないよ、ということ。
欲しいといわれたら欲しがるでしょうが、買うかといわれたら断じてNOです。


ミリート・ファミリス
ご利用は計画的に、ということですね。
それでは、これにて失礼させていただきます(ぺこり)

で、だ。

2008年07月07日 | AFO
ちょっと前からですがAFOのリアイベ開始ですね。
・・・リアイベ?



雪切・トウヤ
(‐―;)
果たして、どこがそうなのか教えていただきたいものだがな。
従来のものと違ってみんなでわいわいやるものじゃなく、まるで個別のテストをしているようで何とも・・・。

リアイベは複数人が集まって色々しよう!
というものでしたので、今回の個別形式ではどうあっても盛り上がりに欠けてしまいますね。
また、扱ってるものが『壁』では如何ともしがたいというか・・・(汗)

とりあえず、これで過程がどう動くことになるのか、いまいち予測できません。
同時に、大抵のリアイベでは連動して依頼が出たりもしますが・・・え~・・・と?



雪切・トウヤ
碌に出とらんのう。
というか、地味過ぎてリアイベ始まったってことに気づいてすらいない人もいるのでは?(爆)
・・・・・・まあ、仕方ないかと。


はい・・・では! ひとまず、それは置いておきましょう(オイ)
他の動き、といったら伊勢のことですかね。
知り合いの方の依頼申請が通ったとのことですので、そこにご一緒させていただくことに。
・・・・・・・・・アーティアがエドくんと逢えるのってどれぐらいでしたっけ?



雪切・トウヤ
(‐―;)
History見ると分かるが、年末年始に逢って以来、その後は全くの音信不通。
つまり、恋人になったばかりだけど半年以上接触なし。
・・・鬼だろ、お前(爆)

酷っ!? 単に依頼とかが重なってしまっただけですよ。
別に意図したわけではありませんて(汗)

てか、相方4年以上放置してた人に言われたくないですね(ぁー)





遠距離が来てるので、こっちも遠距離。

>旅烏さん
実は頼んだ人自体が大いに驚いたという孔明の罠(核)
絵師様の粋な計らいに感謝ですね。