今回は、難しい問題を・・・
テレビのニュースを見ていて、ヒューザー㈱小嶋社長及び旧木村建設㈱の社長及び東京支店長が事情聴取を受けるというのを見ました。
全国的にはトップニュースなのでしょうが、北海道では違った耐震偽装問題がトップニュースになっています。
<北海道新聞 4月19日 朝刊 一面>
少し、概要を説明します。
浅沼良一二級建築士(以下、浅沼氏)が他の一級建築士の名義を借りて、高層物件の構造設計をしていたことが分かり、あまつさえ、構造計算書も偽装していたことが判明しました。判明したのは、3月初旬でして、現在に至るまで、偽造した物件三十三棟を現在も確認しています。
現在分かっている強度不足件数は、札幌市内で4棟。札幌市は住民説明会を開いて事情を説明しているところですが、市民の心配は広がっていると思います。
そんな中で、今回の新聞報道で起きたことは、浅沼氏が構造計算をした物件が強度不足で、補強工事をする。という内容なのですが、問題は結構深い。
もう少し詳しく説明すると、構造物は「小樽ベイサイドシティ」というマンションで、RC(鉄筋コンクリート)造、10階建て、199戸という巨大なマンションです。
設計施工は、鹿島建設㈱。当然、設計も鹿島建設の請けなので、鹿島建設が行うのでしょうけども、実際は、札幌の設計会社に委託し、その設計会社が、浅沼氏に下請けを出していました。
確認申請は、小樽市が行い、98年2月に確認申請が通っています。
当初、浅沼氏は、「偽造したのは、99年から・・・」と述べていたのですが、鹿島建設が独自に調査したところ、1階部分で、耐震強度0.54、10階部分が0.74と、最低基準である耐震強度1.0を大きく下回ったのです。
その為、鹿島建設としては、マンションを買い取り、住民を退避させてから6月にも補強工事を行うという。
住民の引越し費用は、鹿島建設が全額負担し、迷惑料として20万円を提供するという内容です。
だいぶ難しいことを述べましたが、簡単に書くと、設計施工会社である鹿島建設が全ての責任を負って補強工事をします。ということです。
ここまで書くと色々な問題が見えてくると思います。
元々、二級建築士では設計できない、高層建築物の設計をしていたこと自体が問題なのですが、設計された内容を行政も、鹿島建設も見抜けなかった。
設計部署を持っている鹿島建設も、しっかりとした確認が出来ていたのか。他の物件は大丈夫なのかの心配です。
鹿島建設の説明にも不明点があります。どの様な検査方法をしたのか、どの様に補強工事をするのか、良く分からないのです。
住民に対しても寝耳に水の様な状況で、補強工事をするから、引越ししてくれと言っても、すぐには引っ越せないと思います。
今回の物件は98年の物件です。浅沼氏は「99年から・・・」と述べています。 もしかすると、浅沼氏が言っていることは嘘なのかも知れませんし、本当なのかもしれません。今回は、たまたま(?)だったのかも知れません。こう考えると、浅沼氏が携わった物件全てを見直す必要があるのではないか。
最も慌てたのは、札幌市だと思います。現在でも再検査が終わっていない状況で、再検査も99年以降の物件のみに搾っていたので、以前まで溯らないとならない状況になりました。もっとも、苫小牧市は既に浅沼氏の関連物件全て調査することを表明しているので、余計に札幌市は慌てていると思います。
難しい問題です。が、生命と財産が掛かっていますので、やはり議論して問題点を是正していかないと、安心して住めない。
嫌な世の中だ~
テレビのニュースを見ていて、ヒューザー㈱小嶋社長及び旧木村建設㈱の社長及び東京支店長が事情聴取を受けるというのを見ました。
全国的にはトップニュースなのでしょうが、北海道では違った耐震偽装問題がトップニュースになっています。
<北海道新聞 4月19日 朝刊 一面>
少し、概要を説明します。
浅沼良一二級建築士(以下、浅沼氏)が他の一級建築士の名義を借りて、高層物件の構造設計をしていたことが分かり、あまつさえ、構造計算書も偽装していたことが判明しました。判明したのは、3月初旬でして、現在に至るまで、偽造した物件三十三棟を現在も確認しています。
現在分かっている強度不足件数は、札幌市内で4棟。札幌市は住民説明会を開いて事情を説明しているところですが、市民の心配は広がっていると思います。
そんな中で、今回の新聞報道で起きたことは、浅沼氏が構造計算をした物件が強度不足で、補強工事をする。という内容なのですが、問題は結構深い。
もう少し詳しく説明すると、構造物は「小樽ベイサイドシティ」というマンションで、RC(鉄筋コンクリート)造、10階建て、199戸という巨大なマンションです。
設計施工は、鹿島建設㈱。当然、設計も鹿島建設の請けなので、鹿島建設が行うのでしょうけども、実際は、札幌の設計会社に委託し、その設計会社が、浅沼氏に下請けを出していました。
確認申請は、小樽市が行い、98年2月に確認申請が通っています。
当初、浅沼氏は、「偽造したのは、99年から・・・」と述べていたのですが、鹿島建設が独自に調査したところ、1階部分で、耐震強度0.54、10階部分が0.74と、最低基準である耐震強度1.0を大きく下回ったのです。
その為、鹿島建設としては、マンションを買い取り、住民を退避させてから6月にも補強工事を行うという。
住民の引越し費用は、鹿島建設が全額負担し、迷惑料として20万円を提供するという内容です。
だいぶ難しいことを述べましたが、簡単に書くと、設計施工会社である鹿島建設が全ての責任を負って補強工事をします。ということです。
ここまで書くと色々な問題が見えてくると思います。
元々、二級建築士では設計できない、高層建築物の設計をしていたこと自体が問題なのですが、設計された内容を行政も、鹿島建設も見抜けなかった。
設計部署を持っている鹿島建設も、しっかりとした確認が出来ていたのか。他の物件は大丈夫なのかの心配です。
鹿島建設の説明にも不明点があります。どの様な検査方法をしたのか、どの様に補強工事をするのか、良く分からないのです。
住民に対しても寝耳に水の様な状況で、補強工事をするから、引越ししてくれと言っても、すぐには引っ越せないと思います。
今回の物件は98年の物件です。浅沼氏は「99年から・・・」と述べています。 もしかすると、浅沼氏が言っていることは嘘なのかも知れませんし、本当なのかもしれません。今回は、たまたま(?)だったのかも知れません。こう考えると、浅沼氏が携わった物件全てを見直す必要があるのではないか。
最も慌てたのは、札幌市だと思います。現在でも再検査が終わっていない状況で、再検査も99年以降の物件のみに搾っていたので、以前まで溯らないとならない状況になりました。もっとも、苫小牧市は既に浅沼氏の関連物件全て調査することを表明しているので、余計に札幌市は慌てていると思います。
難しい問題です。が、生命と財産が掛かっていますので、やはり議論して問題点を是正していかないと、安心して住めない。
嫌な世の中だ~
要するに、デベロッパー、ゼネコン、そして建築士。
すべてゴチャゴチャで報道されているため、分かりづらくなっているのです。
三菱地所についても、詳細は一切語られていない。というより、説明されていません。
その為、私としても紹介出来ない状態です。
まだまだ、問題がでかくなって来ていて、申し訳ないのですが、どのタイミングで、まとめたらいいのか、思案中です。
「北海道の方で最近大手デベロッパーの案件での販売中止という問題がでております。先月の住友不動産、今月の三菱地所、さらに地元ではいくつかの具体的なデベロッパー名が出てきています。」http://www.mlit.go.jp/kaiken/kaiken06/060428.html
三菱? と思って調べてみました。
一番詳しいのはここ↓。「北海道揺るがす耐震問題 『超大手すら』不信増幅
東京新聞 06年4月22日 特報 」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060422/mng_____tokuho__000.shtml
そちらでは情報なかったですか?
不信感を作り出しのも建築業界なのですから、自業自得なのですが、特に責任のなすりあいをしている限り、不信感は消えないと思っています。
耐震問題が発覚してから、日々の仕事でも支障が出ています。
当然、オーナーさんの目は以前から見ると厳しいです。
まあ、私自体はコツコツと頑張りますヨ。
北海道も結構大きい地震来るし
人の財産や命をどう思ってるのか
本当に腹立たしいですよ。
ばれないと思ったのかなぁ。
それにしても一個人でできることじゃないですよね。
どう見ても組織ぐるみ。
個人的にスーパーゼネコンでも分からないような構造計算自体に問題があるような気がしてきているのですよ。。
今回の強度診断でも鹿島は詳細を明かしていません。
ただ、強度の値を出しているだけです。
この意味を深読みしているのは、私だけなのでしょうか?
最近の問題は根が深すぎて、根本。。と思ったら、また違った形で出てくる。どこまで行くのか?
深く考えすぎなのかも。私自身が・・・
>設計された内容を・・設計部署を持っている鹿島建設も、しっかりとした確認が出来ていたのか。
もし、設計も施工も本当に鹿島がやっていたのなら、日本の建物は全滅です。実質的に技術の頂点に位置するプレーヤーの1つですから。
が、そうではないでしょう。看板に任せて過剰に受注して、丸投げして、マージンを取っているから起こる「穴」だと思います。
余裕があれば、たとえ丸投げでも、チェックしていたのが、今や、仕切れなくなっている。それが問題。その観点から言えば
>他の物件は大丈夫なのかの心配
洗い直すしかないでしょうね、全て。
ちなみに、鹿島は(シノケンどころでない)トップ企業としての面子をもっていますので、解体よりもとことん補修を追究する(京都では壁が強度0.5未満だった)点が、興味深いです。