壁屋の十勝情報

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墨壺

2007-03-11 19:08:46 | 住宅知識・仕事
 せっかくの日曜ですけど、朝から溜まりに溜まった書類を整理する為、、、仕事していました。。。
 まあ、天気も良くなかったし、、、ね。。。別に、、、、、フ~ンだ~~~

 グチ前フリは。。。ここまで。。。。


 今回は、建築業の人間にとって、最も重要な道具の一つである、『墨壺』を紹介します。。。



 昔ながらの、『鶴亀』と呼ばれるタイプの墨壺です。
 大きさ的には、20cmくらいですけど、重要な仕事道具です。

 今では、『鶴亀』タイプの墨壺を使う人は少なくなりましたが、元々、大工さんは、自分の『道具箱』と『墨壺』は、自分で作ることが普通でした。。。
 江戸時代くらいまでの話ですけど・・・・

 自分の道具を作ことから、修行が始まったのですが、、、今では、便利な道具が販売されていますので、そちらを使います。



 考え方や、使い方は全然変わっていません。
 『鶴亀』の方が、シンプルで、説明しやすいくらいです。

 『鶴亀』は、本体部と、『壺車』と呼んでいる円形の糸巻き、そして、『池』と呼んでいる綿が入っている、墨を入れるところ、そして、糸の先に『かるこ(軽子)』(かりこ(仮子)とも)と呼んでいるピンで作られています。

 非常にシンプルな道具ですが、とても重要な道具でもあります。


 建築業において、『墨』というのは、最も重要で、そして、最も基本。そして、最も難しいものなのかも知れません。
 大工も、他の業種も『墨出し』をしますが、この『墨出し』の精度によって、仕事精度が決まると言っても過言ではございません



 ビュ~~~ンと墨糸を張って、、、、パンと弾けば、、、、、、、



 アスファルトに上にだって、墨出しは出来ます。
 この墨を基準に、職人さん達は、1mm単位の仕事をするのです。


 分かる????


 この墨壺。。。。
 一番困るのは、糸が切れること・・・・・・

 私メが使っている『墨壺』(写真、赤いタイプ)ですけど、墨糸の太さは、0.6㎜でして、墨を出す際には、その墨糸をたるまないように、かなりの力で引っ張ります。
 その為、詐欺中。。。。違った、作業中によく墨糸が切れます。



 『鶴亀』の場合、切れたら、『かるこ』だけ付け替えれば問題が無いのですが、今の『墨壺』は、『自動巻き取りタイプ』なので、墨糸が、いきなり、壺内に巻き取られてしまいます


 さあ~~~~これからが大変





>「オペを開始します」
>「メス・・・」








 な訳、ありません。まあ、とりあえず、分解します。



 分かりずれ~~~~

 と、、取り合えず、分解しました。



 巻き取られた、墨糸を取り出して、元の状態まで戻し、かるこを取り付けて、完成。。。
 直しの時間、、約10分

 元々が簡単な構造の道具なので、直すのも簡単です。。。。。


 。。。。が、、、、、ですね、、、、、、


 ・・・・この修理はですね・・・・・・・・・・





 手が真っ黒けになるんじゃ~~~


 墨出しに関しては、一冊の本になるほど、、いや、実際に墨出しが出来るようになるのに、少々、時間が掛かります。
 昔は、墨出しという作業は、『棟梁』が行うものでして、『品質』に直結する作業であり、その為の道具なのです。


 少しは、分かってもらえましたかね~~~~~