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第二十六話 第四節 II 「その想い、届きますように。 『黎明編。』」

2014年08月26日 10時02分32秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十六話 第四節 II


   「その想い、届きますように。 『黎明編。』」


 ためぞうには、

 うかつもの+1の効果と、

 何故か、よい効果+1が発動しています。

 嗚呼・・・青春。


あらすじ。


 海はいいですね。

 市民プールも、学校のプールも素敵です。

 ようは、ギャルに水着なのです。

 イケメンに、水着も可です。

エストさん「いいんです。

      夏いんです。

      夏=海とかプールとか、

      安直ですが、

      サマーな感じは十分です。」

 縁日や、花火大会もいいですね。

エストさん「いいと思います。

      たこ焼きや、わたあめ、

      リンゴ飴、くじ引き。


      電球に照らされた通りに、

      素敵な誰かさんと歩ける日を、

      いつか夢見ています。


      まろやかな展開でお願いします。

      燃え上がるようなホットな恋より、

      ほんのりと募る想いの恋の方が、

      長い目で見たら、

      いい感じな気がします。」


 あらすじ パートII

 エストさんの夏。

エストさん「エストです。

      始めは、地味なキャラに転落していた自分を、

      嘆いていた時期もありましたが、

      世界は、変わるものですね。


      エアコン、ゲットしました!」

 エストさんは、毎年、ハードな夏を送っていましたが、

 今年は、クールな夏を決めてます。

エストさん「涼しい部屋で、布団に入って、

      テレビ見てる自分がいます。

      やれば出来るんですね。

      ランクアップした気分です。


      心にゆとりが生まれました。

      そのゆとりが、女子力という、

      無限の力を、私にくれるのです。」

エストさん「ねえ、セバリオスさん。

      うなぎって知ってる?

      せいろとかもある方。」

 エストさんは、

 道端で出会ったセバリオスさんに、

 そう言いました。

セバリオスさん「そうだな、今日はうなぎを食べに行こう。

        君もどうかね?」

エストさん「夢のようです。」

 エストさんの願いが、

 また一つ叶いました。

 いい夏ですね。


あらすじ パートIII


ためぞう「おい、先進もうぜ!

     また尺が足らなくなるよ。

     オレの夏も終わっちまう!」

セリカさん「セリカです。


      封印されるのって、結構、大変です。

      退屈との戦いです。

      ひまつぶしの達人になるしかありませんでした。


      ですが、今年の夏は違います。

      私にそっくりな、マベルという15~6才の、

      女の子の身体を乗っ取って、

      夏をエンジョイしています。


      最高です!」

ためぞう「ばか!

     ぜってー、傷とか付けるなよ。

     すんごい、いい子なんだから、

     乗っ取るなとまではもう言えんが、

     清く正しく、遊ぶのだ。


     これ破ったら、

     セリカさんのビデオテープとDVDのコレクション、

     もえないゴミに出します。」

セリカさん「任せなさい、

      やばいときは、ぎりぎりで交わします。

      具体的に、チューとか。

      スリリングに、行きたいと思います。」

ためぞう「・・・。

     オレ一人では、暴走は止められんか。


     アホを以ってアホを制す。

     なんとか、マイオストをサルベージせんと、

     サフィリアさんとか、守る余裕もないな。」

セリカさん「そんじゃ、夕方まで遊んでくる。」

ためぞう「お、おい!」

 セリカさんは、もう遥か彼方です。


 あらすじにもなっていませんが、

 本編スタートです。

 いいですか?


→ ・はい。

  ・いいえ。


ためぞう「いいえ選ぶとどうなるの?」


 あらすじ。


ためぞう「そっからかい!」

 ためぞうの夏休みもいよいよ終盤です。

 とくに、エンディングとかではないんですが、

 誰に、告白的なものをするか、

 決めておかなければなりません。

 候補は、前の話でライっちさんが言ってた感じです。


 覚悟はできましたか?


ためぞう「無理!!

     ちょっとまってくれ、

     即決では決められん・・・。

     告白しなきゃいけないの?


     こーゆーのって、

     好感度が一番高めな方に、

     どこどこで、待ってます。

     みたいな感じじゃないの。」


 女の子に言わせる気ですか? (男の子の場合もあります。)


ためぞう「うぉう、

     確かにそうだ・・・。

     自分が出来ないからといって、

     出来ないような事を願うのも、

     ちょっといかがなものかと、

     そういう思いがした。


     いや、ここはオレが行くべきだろう。

     ・・・まて、

     落ち着けオレ。

     ここは、エンディングじゃない。

     始まりなんだ、

     心の思い出アルバムでもある。

     そこが回収できれば、

     無難な夏でいいと思う、オレ、ためぞう。」


 無難な夏のスタートです。

ためぞう「こつこつ、がんばります。」


 ためぞうの夏休みも、残すところあと十日くらいです。

 きっと、ほとんどのイベントは回収出来ないでしょう。

 回想モード(目を閉じると、素敵な場面がまた楽しめます。)

 をコンプリートする為には、

 寝ることなど許されません。


 ためぞうは、個室にいます。

 時刻もわからないような、説教部屋のような感じです。

ためぞう「・・・。

     広さは、六畳くらい。

     椅子に座ってます。

     テーブルに、カツ丼が置いてあります。

     何か、ざんげした方がいいんですか?」

 ためぞうは動けません。

 状況がわかるまで、安易に動かないほうがいいと、

 ためぞうのサバイバルスキル(レオクスさんと学びました。)

 が告げています。

 スタミナって大事ですよね。


 ためぞうの前に人影がありますが、

 逆光になっていて、よく見えません。

 どうやら、女性のようです。

 考え方次第ですが、個室に女性(うら若き)といると思えば、

 けっこうラッキーだと思いませんか?

ためぞう「オレの『よい効果 +1』を、

     消そうとしてるな!?」

 よくわからない取調べ室で、

 取調べを受けるためぞうです。

 カツ丼がある状況からして、相手はデカでしょう。

 セリカさんではありません、

 今の彼女にこれほどの力はないからです。


 相当強めな人に、夏の取調べを受けているためぞうです。

ためぞう「意味がわからないんですが、

     これは、うかつものの自分が、何かをやった、

     戒めでしょうか?」

 ためぞうは、状況を把握しようと、

 情報を集めています。

 知力 3を 30倍クロックで動かして、

 知力90にしての捨て身の作戦です。

 カロリー消費が30倍になっています。


女性の声「さすが、ためぞうさんですね。

     いろんな発見があって楽しいです。


     正体明かしますねっ。」

 あっさり、正体教えてくれました。

 ためぞうは、知らなかった方がいいこともあると学びました。


 目の前に、女教皇 アセリエスさんが座っています。

アセリエスさん「初めまして、

        普段は、冴えない事務員 セリスとして、

        華の無い日常を送っております。


        ワタクシ、ためぞうさんに興味がございまして、

        突然で申し訳ありませんが、

        二人だけでお話をしたいと、

        願ったのです。」

 この空間は、セバリオスさんが作っているようです。

 LV100(この世界の最大値。)に勝てれば、抜け出せます。

ためぞう「無理w

     あ、初めまして。

     ためぞうです。」

 ためぞうは、アセリエスさんにきちんとお辞儀をしました。

 彼女を前にして、遅れを取らない人物を、

 アセリエスさんは、アリス会長さんくらいしか知りません。

 それが、とても愉快だったようで、

 優しく微笑んでいます。

 瞳は、無機質に煌いていますが。

アセリエスさん「対話の真似事など、

        神の如き仕業は、

        ワタクシには分を過ぎております。

        そう、確信出来ました。


        ・・・なるほどのぅ、欲しい輩がいるわけじゃ。」

 アセリエスさんの知力は98+です。

 結果予測99・9999998%の予知が出来ます。

 この数字は、知力99のアリサ副会長さんの上を行っています。

アセリエスさん「見ればわかる、

        わかった方がもう一方おられるようじゃが。

        フフフ・・・、

        かの御仁では、手の出し様もありませぬ。

        それは、とても愉快です。


        さて、用は済んだので、

        セリスと入れ替わります。


        貴方ともう一度会う 時 は、

        この胸に抱きしめてみたいものです、ウフフ・・・。」

 選手交代です。

 事務員のセリスさんになりました。

 部屋も、一気に明るくなりました。

 ロウソクの明かりが、LED照明に変わるくらい明るいです。

 場所も移動しています。


 セントクラウス学園、職員室となりの、

 セリスさんが、よくお弁当食べている部屋です。

 窓から、部活のさわやかな光景が見渡せます。

 午前中のようです。

セリスさん「早弁とか好きなんですよー。

      カツ丼、良かったら食べてください。

      愛情込めて作りましたー。」

 目の前に座るセリスさんは、

 エリスねーさんラブのお姉さんです。

 黒髪の、美人事務員さんです。

ためぞう「あ・・・

     いただきます!」

 この場合、選択肢は、ハイか、ハイです。

 イイエはありません。

 カツ丼、手作り感満載でおいしーです。

 がんばって作った感じが、ものすごく伝わる味がします。


 ためぞうの、セリスさんへの好感度が、10上がって、

 1 → 11になりました。

ためぞう「最初が、1ってことは、ねーだろ!!」

セリスさん「うれしいですー。」

 ためぞうは、うかつにも、

 セリスさんにドキっとしてしまいました。

 これでは、攻略されているみたいです。

ためぞう「はっ!?」

セリスさん「年上では、だめですか?」

 もちろん、ダメなわけがありません。

 ハッピーどころか、トゥルーエンドです。

 その台詞は、ためぞうに響きます。

 サフィリアさんも、

 同じ台詞を、きっと言うのです。


 ためぞうに、よい効果+1が発動しました。


 とんちが、一回使えます。


ためぞう「おぅ!

     グレイト!!」


 このままでは、セリスさんルートが確定しそうなためぞうは、

 無念ですが、このチャンスを回避する必要がありました。


 ためぞうは、きっと幸せでしょう。

 ですが、サフィリアさんは救えないでしょう。

 二股は、いけないことだと思います。


 とんちは、告げます。


 『エリスねーさんと、セリスさんの幸せを願うのです。

  川の字になって、寝るとよいでしょう。

  センターは、ユッキーさんでいいでしょう。

  ただのお泊り会です。

  やましい事などありません。

  素敵な思い出と、もう一度チャンスをくれ!

  という、素晴らしい気持ちが芽生えるでしょう。』


ためぞう「らしいです。」

セリスさん「一度と言わず、何度でもチャンスは、欲しいですね。

      お泊り行っていいですか??」

ためぞう「いいんじゃないかと思います。」

 ためぞうは、念の為に、

 事務の電話から、エリスねーさんに確認とりました。

ためぞう「OKだそうです。」

セリスさん「やったー。」


 ためぞうは、とりあえず一つの試練を越えました。


 時は、夏の陣、

 バーゲン、クリアランスなどの甘い誘惑が飛び交う中、

 ためぞうは、何としても、

 いっこぐらい、いい想い出が欲しいのです。

 想いが届くというのは、

 さらに上のハッピーになりますので、

 成功率の関係上(3%)、

 まずは、想い出が欲しいためぞうでした。


 時は、戦国時代 2014。

 群雄割拠の町内です。


 北の雄 奥州守護 伊達家。 ゆっきーさん。

 戦国最強 越後守護 上杉家。 サフィリアさん。

 疾風の騎馬軍団 甲斐・信濃守護 山本家。(本家は、武田家。) ためぞうの実家。 幼なじみさん。(未登場予定です。)

 東海一の弓取り 本田家。(本家は、徳川家。) リンカさん。

 関東 最強要塞 小田原城 北条家。 北条さん。(26話では、まだ未登場。)

 最大勢力 大阪城+名古屋城 

 天下布武 豊田家。(姫さま、いっぱいいます。未登場です。)

 中国の覇者 毛利家。 吉川 リナさん。

 四国の雄 長曽我部家。 千華姫(せんはな姫。 ちかさんと呼ばれています。未登場。)

 九州の覇者 島津・黒田家。 (ハーフのお姫様がいます。未登場。)


ためぞう殿、ご命令を!


ためぞう「・・・。

     えっと、うっすらでいいので、

     夏っぽいイベントを所望。


     選択のパラドックスという言葉を、

     花屋のおじさんから聞きました。

     綺麗な花がよりどりみどりで、

     どれを選べばいいのか、

     まったくわかりません。


     アイスの当たり棒が、

     全てのアイスに仕込まれているようなもので、

     はずれがありません。


     たすけて・・・。」


 ためぞうは、セントクラウス学園、

 職員室前の廊下にいます。

 ためぞうに残されたスキルは、

 うかつもの+1くらいです。

 97%で失敗するでしょう。


 ためぞうは、辺りを見回して、

 当てになりそうな方を探しています。

 ソフトな感じの方、希望です。

 セリスさんは、ハードでした。


 時間は、のんびり過ぎています。

 午前の部の練習を終えた、部活の方が、

 グラウンドで片づけをやっています。

 参加するなら、午後の部しかなさそうです。


 今日に限って、人影がほとんどありません。

 堂々と見えているのは、

 エリナ先生ぐらいです。


 エリナ先生に相談すると、

 多分、総集編みたいなムービーを、

 3年J組で見せられて、夏が終わります。

ためぞう「この時期、夏をエンジョイ出来てるヤツは、

     セリカさんと、エストさんと、

     奇跡を起こしたホーネルぐらいだ。


     まったく参考にならん・・・。

     旅かクエストに行ったら、もう夏休みも、

     期限切れだ。

     どうしよう、ためぞう。」

 ためぞうは、廊下で悩んでいます。

 けっこう涼しいです。

 今日に限って、誰もツッコンで来ません。

 ボケる覚悟は出来ているためぞうですが、

 これでは、ボケるにボケられません。


 カウントダウン イン ザ サマー 2014が始まって、

 ためぞうは、日程を変えています。

 いつもなら、ここでレオクスさんのお店を手伝うのですが、

 ラッキー+1を失った今のためぞうでは、

 水着イベント(海・プール。)や、花火大会、

 縁日イベントに、まず遭遇出来ないでしょう。


 渚の君 2014が誰なのかを知ることもなく、

 ジェネシスおじさんか、ローゼさんの育てた、

 サツマイモで、焼いもやってそうです。

 季節は、秋になってますね。

ためぞう「焼いもは、いい。

     大好きだ。

     しかし!

     オレは今、ハングリーなのだ。

     久々の感じだが、

     夏いイベント1こは、欲しいです。

     どうすれば、いいんでしょう。」

 ためぞうは、何気に、

 セリスさんと、エリナ先生に包囲されています。

 この包囲網を外から破れる方は、

 数少ないです。

 アリサ副会長さんは、物陰からこっそり、

 ためぞうを応援しています。

アリサさん(ためぞうさん、応援してます。

      援護は、むりっすw

      焼いもイベントには、

      是非、呼んでください!!)

 その時です!

 ためぞうに、眩い太陽光線が照射されます。

ためぞう「おうぅ!」

 チラチラ、眩しいです。

 今までのためぞうなら、何も気付けなかったでしょう。

 ですが、ためぞうには、

 サバイバルスキルがあるのです。

 とても遠くて見えませんが、

 手鏡を上手く使って、光を送っているレミーアさんがいます。

 可愛らしい、白のフリフリの服を着て、

 まるでアバンチュールなお嬢様のようです。

 見えないのが、残念です。


 ためぞうは、光の発光パターンに法則があるのに気付きます。

 モールス信号です。

ためぞう「これが、光通信・・・。

     わかる、移動ルートのマップの情報だ。」

 ためぞうは、メモ帳にペンを走らせています。

 ヤマモトさんのグラサンを付けると、

 より信号がハッキリ見えます。

 UVカットの効果です。


 ためぞうは、地図を手に入れた。


ためぞう「おお、ありがとう、信号くれた人!!」

 レミーアさんとは、わかっていません。

 今日は、とてもおめかししてて、綺麗です。

 レミーアさんは、可愛らしい日傘と、

 ちぃちゃくて、まるっこいサボテンの鉢を持っています。

 ファルさんのお花屋さんに行ってたみたいですね。


 お花屋さんには、

 イケメン執事のグランさんがいます。

 ためぞうは、頑張らないと、

 爽やかな強敵に、ヒロインさんたちを奪われるでしょう。

 グランさんは、紳士なので、

 仕事に恋愛感情を挟むのは善しとしません。

 オフの時は、わかりませんけど。


 レミーアさんは、ほっとした表情のためぞうに、

 安心したように、去っていきました。

 普段とずいぶん雰囲気違うレミーアさんですが、

 午前中の散歩をしているお嬢さんのようで、

 絵になってます。


 ためぞうのバックに、望遠鏡が入っていれば、

 素敵なイベントを回収できたはずですが、

 まだまだ準備不足のようです。


ためぞう「フラグが一つ消えた気がした・・・。

     そして、オレは地図を手にした。


     歩こう。」

 校舎の外に出て、青空の頂点を見上げるためぞうでした。

 水色が深くなっていく感じは、

 海のようで、きれいですね。


 イベント セリスさんが、お泊りに来ます。

      エリスねーさん目当てです。

      セバリオスさんに、チャンスです。

      たぶん、取りこぼすでしょう。



 ためぞうが、学園を後にすると、

 時刻はそのまま、8月26日になっていました。

ためぞう「失った時間を取り戻すより、

     貴重な時間を、有効活用。


     ここで、焦ってはいけない。

     そもそも、

     夏休みで、エンディングが来てもらっても困るので、

     『桜舞う季節へ・・・。』までは、

     冒険してたい、ためぞうです。」

 ためぞうは、駄菓子屋さんがある、

 学園近くの公園にいます。

 おきまりの白いベンチです。


 よく考えてみると、

 このベンチに別の何処かで座った感覚があります。

ためぞう「!?

     アリス会長さんが、

     あの場所で座ってたベンチと同じだ。

     おおぅ、なんたる発見。


     このベンチ、売ってるなら、庭に置きたいな。」

 ごろんと横になれる、落ち着きのあるベンチです。


 ためぞうは、アリス会長さんに、

 憧れまくっています。

 美少女ランキング永遠の一位さんで、

 とっても優しい、甘い物が好きな女性です。

 残念なことに、好感度が上がりません。

 数値上のことですが。


 生徒会長さんともなると、一人の生徒をひいきしては、

 いけないんじゃないかな、というのが、

 ためぞうの思う理由です。

 会長さんは、理事長でもあり、公正な立場が求められます。


 うかつもの+1 は、ためぞうに告げます。


 『今、貴方が会いたいのは、

  どういう感じの方ですか?


  導き、手本になる人。

  愛おしい、あの人。

  きっと、まだたくさんあるはずです。』


ためぞう「うかつものっぽくないな。

     セリカさん、設定間違えたかな。

     何気に、いい効果のように思える。


     ワナかも知れん。

     しかし、今のオレに、

     ワナを回避している時間的余裕はない。


     甘んじて、ワナに飛び込もうではないか!!!

     どぅえい!


     ・・・久しぶりな台詞な気がします。」


 うかつもの+1とて、効果は、効果。

 かつて、うつけもの+10の若武者は、

 天下を取ったそうです。

 織田家の大魔王さんです。


 ためぞうは、その144分の1スケールの奇跡でいいので、

 ちょっとは、賭けにも出たくなります。

 仮に、うかつものとしての地位が確立しても、

 元が、うかつもの、ためぞうです。


 失うものなどありません。


 ためぞうは、ちょっと勝ちすぎて、

 守りに入っていたような感じを、

 セリカさんは遊びながら、ちゃんと見ているのです。


ためぞう「そうだったんだ・・・。

     こじ付け気もするが、

     セリカさんに、クレープたくさん届けよう。」

 セリカさんから、

 ためぞうのトランシーバーに無線です。

> セリカさん「近くにいるんだけど、

        行くのは無理。

        清く正しく、遊んでいます。


        それ、本当にうかつになるよ。

        ある程度、加減してつかってね。」

ためぞう < 「了解。

        通信に感謝する。」

> セリカさん「クレープありがとう。

        期待しています。

        通信終了。

        遊んできます。」

 通信が終わりました。


 ためぞうは、こう考えます。


・2~3日は、修行。

 亀吉さんか、ジェネシスおじさん、

 もしくは、ヒゲAさんに教えを請う。


・夏休み最終日と、その前夜祭は、

 確実に、想い出回収。

 感動の、夏休み編を華麗に挽回。


・風のウワサで、

 ホーネルのとこのスワンさん、

 (こちらでは、白鳥(しらとり)さん。)

 が、ちょっと困っているようなので、

 出きれば、いつかホーネルをしばく。


 今のためぞうでは、まずホーネルに勝てません。

 ああ見えて、魔王軍総司令です。

 とんでもない武力と、軍団を有しています。


 でも、チャレンジャーためぞうは、

 白鳥さんを救ってあげたいのです。

(たいして不幸というわけでもなく、

 コスプレ強要されてる以外は、

 とても紳士的なホーネルなので、

 仕えるべき英雄適正を満たしています。)


 白鳥さんは、下の名前がありません。

 その名を付けた(知る者が)彼女の主となるからでして、

 ホーネルは、名前を付けていません。

 理由は、趣味の部分にあります。


・ここが、大事なのですが、

 サフィリアさんも、上記の理由で、

 守ってあげる必要ありです。


 ホーネルは、今現在、うかれまくって、

 たいした脅威ではありませんが、

 ライっちさんは、強敵です。

 ホーネルと互角に戦えます。


 スーパーセリカさんの発動した、

 うかつもの効果は、

 ちょっとだけ、スーパーです。

 対処法を、教えてくれました。


  ◇ 1、ライっちさんを、リアルで幸せにする。

      愛しい人ができれば、それは浮気でしょう。

      ライっちさんに、

      大ダメージを与えられます。

      二股はいけません。


    2、新しいレジェンドカードをゲットして、

      ライっちさんに渡します。

      軍師の忠誠を得られるでしょう。

      ただし、条件ありです。

      ワルキューレさんが、ライっちさんを、

      気に入らなければ、NGです。

      円満解決が、大切だと思います。


    3、たぶん無理ですが、

      ライっちさんに勝てばよいのです。

      勝ち続けるのです。

      懲りずに、挑んでくるでしょう。


      以上の点から、

      有用性の高い選択肢は、1番だと思われます。

      2番は、あくまで可能性として。

      3番は、ためぞうの冒険中は無理でしょう。


ためぞう「そういえば、

     セリカさん自体が、うかつものだったな。

     このスペシャルパワーに頼っているのな。

     この意見は参考にしたいと思います。」


 うかつもの+1の効果が、

 舞い散る羽のように、煌いて消失していきます。


ためぞう「ちょ!

     まだいる!!


     うかつもののオレを、導くのだ。」


 どうやら、うかつもの+1の効果は、

 うかつもののためぞうに、

 何らかのいい効果が、+1されるような仕組みだったようです。


 ためぞう+1 とも言えます。


ためぞう+1「これでいいから。

       数字気にしないから、


       嗚呼、降って来い

       オレに、チャンスという名の青春!!」


 ということで、続きます。

 いいですか?


ためぞう「いいと思います。」


次回、ためぞうの冒険、第二十六話 V(ファイブ)


   「その想い、届きますように。『代打、タメロー。』」

第二十六話 第四節 「その想い、届きますように。」

2014年08月14日 13時27分13秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十六話 第四節。


   「その想い、届きますように。」


 夏、真っ盛りのためぞう。

 夏休みもそろそろ中盤です。


 いま、やり残しているイベント。


・魚市場の近くの海以外に、行ってない。

 (ビーチですね。)


・スイカを食べてない。

 (風味は、食べてます。)


・花火大会・縁日で、

 あの子の魅惑の唇が

 リンゴ飴の紅に染まるのも、

 未回収。


ためぞう「どーも、ためぞうです。

     どうやら今回辺りで、

     エンディングだったようですが、

     裏で第三クールが決定していたらしく、

     第二十七話からの続きがあることに、

     かなり、ホッとしてます。」

 時刻はお昼すぎ、

 今日は駅前のファルさんのお花屋さんにいます。

 普段、おしゃべりなファルさんが、

 沈黙を保っています。

ファルさん(続くの知ってたよって、

      言いにくいですね。^^:


      えー、

      お恥ずかしながら、

      夏が一つの『恋の季節』だとすると、

      私は、人生で愛の告白的な、

      勇気ある行動を取ったことがありません。


      失敗、こわいんですー。)

 訪れるお客さんには、

 快活に返事をするファルさんですが、

 仕事が完璧な分、

 恋愛イベントには、無縁だったようです。

ファルさん「私、渇いてるのかしら。」

 心の声がもれました。

 ためぞうが、すぐに冷えた麦茶を持って来てくれます。

ファルさん「ゴクゴク・・・プハー。

      うまいっ!」

 うっかりファルさんを、

 さりげなくフォローしてくれる、

 ためぞうです。


 最近のためぞうは、一つ困ったことに、

 隙が少なくなっています。


 努力が実りつつあるのは、嬉しいことですが、

 たくさんの落としワナを、

 常時発動スキル 『トータスの構え II』により、

 さらりと受け流しています。


 「うかつ者であっての、ためさん。」

 と、エストさんから言われそうです。


 そこで、真フィクサー(黒幕)である、

 ファルベリアさんに、選択肢です!


ファルさん「わ、私が選ぶの!?」


 選ばないと、適当に三択されます。

 あみだくじで、やります。


 ファルさんは、接客をラウエルさんに任せ、

 人生初の試練に挑みます。


ラウエルさん「ボス、がんばるある。」


 緑のエプロンドレスも、

 可愛い、おさげのラウエルさんです。

 ラウエルさんは、あみだくじも、

 作ってくれています。

ファルさん「ラウー、

      何やってるのw」

ラウエルさん「あみだくじの線と、

       答え書いてるよ。


       1、ためぞうさん。

       2、レオクスさん。

       3、仕事に生きる。

       4、おじさんに生きる。

       5、夢に生きる。

       6、悪に生きる。

       7、ラッキーナンバーで、運命を決める。


       で、いいあるか?」

ファルさん「変なの混ざってるからね!

      選択肢は、勝手に増やしちゃダメ。

      ダメ、ダメー。


      ぜぇぜぇ・・・。

      ローゼさんと同じ香りがする展開。

      黒幕の代わりは、何枚もあるようね・・・。」

 ためぞうは、

 めずらしく慌てている素振りのファルさんを、

 気にかけています。

 やさしいですね。

ファルさん「はぁー、そーなんです。

      今まで、トップに君臨していたので(西地区)

      やさしさには、もろいんです。」

 切ないため息がもれるファルさんです。

 緑のエプロンドレス、似合ってます。

 ということで、


 選択肢です。


ファルさん「どゆこと!?

      ・・・落ち着いて、

      私なら出来る。

      そう、信じなきゃ・・・、うにゃん。」


1、ためぞうと一緒に、

  お花屋さんとして、がんばってみる。


2、レオクスさんと、

  素敵なカフェをオープンさせて、

  幸せになる。

3、ジェネシスおじさんを救うべく、

  嫁になる。

  西地区の防御は、完璧です。

  おじさん、トゥルージェネシスモードが発動します。


ファルさん「これ、二択じゃない!

      3はないわよ。」


 五秒・・・。


ファルさん「ちょ!」


 二秒・・・。


ラウエルさん「あみだに、するあるか?」

ファル「ちょっと、ラウ!

    あ。」


 3番が選択されました。 


ファルさん「あ、ああ・・・。」


 ファルさんが、フラっと倒れます。

 ためぞうが、びっくりして、

 素早くファルさんを抱えました。

ファルさん「3番以外で・・・。」

 相手がためぞうとはいえ、

 男の方の腕に抱き抱えられたのは、初めてです。

 人という字は、

 支えあって出来ているんだぁーと、

 いつか受けたような授業を思い出す気持ちでした。

ラウエルさん(ボス、幸せあるか?)

ファルさん(・・・いいと思います。)


ためぞう「何だ、この選択肢。

     これ、スケッチブックですね。

     油性マジックですよ。


     おーい、セリカさん、出てこいや!」

セリカさん「バレたか。」

 相変わらず、

 夏のファッションを楽しみまくっているセリカさんです。

 デニムのホットパンツに、

 シャツの下を結んでヘソ出しです。

 露出は高めですが、着こなせています。

ためぞう「何だよ、この選択肢。

     ホーネルに、教わって来い。


     プロは同時に7つの選択肢を、

     発現出来るのだ。

     セリカさんが25%、ローゼさんに及ばない理由はそこじゃな。」

セリカさん「私だって、素敵なイベント欲しいです。

      ためぞーは、綺麗な女性と抱き合っているのです!」

ためぞう「あ、ファルさんすいません。

     すぐ起きれますか?」

 ためぞうは、本気で

 ファルさんが貧血とかじゃないかと、心配しています。

 ためぞうの行動そのものは、かっこいいと思います。

セリカさん「やるな、ためさん!」

ファルさん(・・・ああ、もう。

      いいなぁ。)

 ファルさんは、元気に起き上がりました。

 笑顔がやさしい感じです。

ラウエルさん「惚れたよ、ためさん。

       いいね。

       好青年ある。」


 セリカさんの選択肢は、無効化しました。


 影響は、あったみたいです。

セリカさん「飲茶出来ますか?

      期待してきました。」

ラウエルさん「まかせるね。

       18番あるよ。」

 サフィリアさんと、レミーアさんが、

 グランさんから紅茶のもてなしを受けている横で、

 セリカさんは、飲茶です。

セリカさん「お花って、きれいですね。」

グランさん「ありがとうございます、

      お嬢様。」

 セリカさんは、世渡り上手なようですネ。


 セリカさんは、普段はどうしようもなく、

 だらしない方ですが、

 一日に、5分間限定で、

 スーパーセリカさんモードのなることが出来ます。

 ライっちさんに鍛えられた特技です。


 本来、封印されているはずの天使の力を、

 5分間、使用可能なのです。

 びみょーな特技ですが、

 結構、お役立ちなワザです。


 ラウエルさんが、飲茶セット作って来てくれました。

 お花屋さんのテラスで、サフィリアさんたちと並んで、

 お食事です。

 ふわっと、湯気が出ています。

 一口サイズの特製おまんじゅうが、三色の味で入っています。

 ドリンクは、花茶と冷えたウーロン茶です。

 白磁の湯飲みの中で、花が咲いています。

 ウーロン茶は、ドリンクバーです。

サフィリアさん「私も・・・食べたいです。」

レミーアさん「同じく・・・。」

ラウエルさん「オッケーある。

       ちょっと待つね。」

 すぐに、二人分が用意されました。

 お湯の中で花が咲いていくお茶を、

 二人は初めて見た気がします。

サフィリアさん「わぁ・・・いいですね。」

レミーアさん「東洋の神秘です、きれい。」

ラウエルさん「喜んでもらえて、

       うれしいよ。」

 セリカさんは、もぐもぐ食べて、おかわりです。

 不意に発動したスーパーモードを、

 隠すように、あえて油断と隙がいっぱいです。


 スーパーセリカさんは告げます。

 セリカさん(ためさんのおバカのスイッチ、

       どっかに付いてるはずなので、

       軽めに押して帰りたいと思います。


       ためさんは、いい波を知らないのです。

       ちやほやは、実は試練でもあるのです。


       ためさんが、ピンチになる前に、

       アホを少し混ぜて、

       仲間の危機を避けたいと思います。


       あ、見えた。)

 セリカさんは、シャッタースピード並みの高速タッチで、

 ためぞうのおバカのスイッチを押しました。

 セリカさん「ためさんや、

       お幸せに。」

 ためぞー「お、おい!

      みなさんが誤解するような事、

      言わんでくれw


      お土産はまかせろー。

      クレープ大好きだよね?」

 セリカさん「かなり。

       夢のようですね。」

 この時点では、わかりませんが、

 ためぞうに、うかつもの+1が発動しました。


 ためぞうには、ラッキー+1の効果と、

 うかつもの+1の効果が発動してます。

 いい効果が、うっかり効果を、

 なんとかカバーしてくれるかも知れません。


 かもです。


 ためぞうは、

 久しぶりに、落しワナに落ちました。

ためぞう「うぉう!」

 落とし穴に落ちたら、さらにワナの二段トラップです。

 時刻は、夕方の五時くらいです。


 ためぞうは、そこでホーネルに会います。

 場所は何処だかわかりませんが、

 知り合いがいるのは心強いような気がしました。


 ためぞうのワープ先は、

 拠点の『魔王の城』のようです。

 セリカさんが、現在の親方です。

 その魔王の城に近い、ホーネル領にいるみたいです。

ホーネル「おや、いらっしゃい、ためさん。」

 長身、金髪の貴公子がいます。

 貴族の服を身に着けた、本来の姿のホーネルです。

 中身は大して変わりません。


 ホーネル領は、月の四分の一ほどの広さがあります。

 お月様のうさぎさんより、もうちょっと広い感じです。

 のどかな田園風景が広がり、

 季節も、日本と同じく夏です。

 和洋折衷といいますか、

 ヨーロッパの田園風景に、ホーネルの持ち込んだ、

 文明開化が花を咲かせています。

 フランスに近いイメージで、マンガ喫茶が流行しています。

 特産品は、ワインとシャンパンと、お野菜です。

ためぞう「ここが、ホーネルのホームグラウンドなのか。

     初めて来た気がするが、

     日本語で大丈夫?」

ホーネル「大丈夫。

     アニメとマンガは、万国共通。

     でも、どうやって来たの?

     ここ、魔王様の許可ないと入れないよ。

     ためさんが、いくら四天王とはいえ、

     パスポート、もってないよね?」

ためぞう「あ、

     ここ、海外なんだ。」

 何故か、ためぞうはパスポートを持っていました。

ホーネル「持ってるんだね、ならOK。」

ためぞう「セリカさんのワナでしたか。」

 ぶどう畑が広がるその場所は、

 あたたかな夕日に包まれています。

 遠くに、大きな城が見えます。

 ホーネルの居城 ミストレウス城です。

 結構、離れているんですが、

 なかなか立派なシルエットです。

ホーネル「立ち話もなんだから、

     そこの小屋で、お茶でも飲もうよ。」

ためぞう「もてなしに、感謝。」

 ホーネルは、城には帰りません。

 帰ったら、なかなか抜け出すのに一苦労なのです。

 趣味と仕事を両立出来る、ホーネルは、

 その莫大な貢献度によって、

 趣味の方は、温かく見守られています。


 小屋は近くにありました。

 欧風のおもむきのある、木で出来た小屋で、

 農場の管理に使われています。

 広さは、十畳くらいで、

 木のテーブルと、切り株の腰かけ、

 棚と、床は板張りです。

ホーネル「ワインのタルとかは、別の蔵にあるから、

     ここは隠れ家的につかってるよ。

     趣味のアイテムは、棚の裏とかに隠蔽済み。

     テレビは、ポータブルBD付きの、

     カバンにはいるの使ってます。」

ためぞう「思ったより、普通で安心したけど、

     ちゃんと、領主とかやってるのな。」

ホーネル「テラフォーミングに、結構コストかかったけど、

     質のいいワイン、ブランデー、お野菜の出荷で、

     元は取れそう。

     お茶にしようよ、ためさん。」

ためぞう「お、ありがとう。

     スーパーの特売に行かなくてはいけない気がするが、

     せっかくなので、いただきます。」

ホーネル「あ、すいませーん。

     パンケーキとチーズ、

     夕日の紅茶、お願いします。」

 小屋の外から、女性の声が聞こえます。

若い女性の声「はーい。」

ためぞう「おお、人いたのか。

     しかも、なんか可愛い声だったぞ。」

ホーネル「ライっちさん、強かったよ。

     僕が勝ったけど、ただのラッキーだね。」

 ためぞうのラッキー+1の効果が、切れました。

ためぞう「おお、オレの運がぁ!!」

 そこに、紅茶セットを持った女性が入って来ます。

 何処かで会ったような、ノスタルジックな感じです。

 とても綺麗な、金髪の娘さんが入って来ました。

ホーネル「ありがとう、スワンさん。」

スワンさん「いえいえ。」

 テーブルクロスと、二人分の紅茶セットが、

 用意されました。

ためぞう「初めまして、ためぞうです。

     おもてなしに感謝です。」

スワンさん「お久しぶりです、ためぞうさん。」

ためぞう「何処かで、お会いしましたか?

     ・・・はっ!?

     もしや!!」

 レジェンドカードの、スワンヴィトさんそっくりです。

ホーネル「フフフ・・・、

     これが、奇跡だよ。

     ためさん。」

ためぞう「コスプレですか、

     完成度高いですね。」

スワンさん「ありがとうございます。」

 ためぞうは、コスプレじゃないとわかっていました。

 でも、コスプレの方がいろいろ都合がいいのです。

 開いた口が塞がらない、ためぞうに、

 ホーネルが、その口にプロセスチーズを入れました。

ためぞう「もぐもぐ・・・、

     うまいね、このチーズ。」

ホーネル「ああ、

     本当に、美味しいねっ!」

 ホーネルが、レジェンドに見えた、

 ためぞうでした。



 ためぞうは、空を見上げます。

 一番星がきれいです。

 よく見ると、その星は、

 ためぞうの方に向かってきています。

 星ではありません、

 キックです。

ためぞう「避けねば、ためぞう!」

 流星のような輝きを放ちながら、

 凄まじい勢いで向かってくる靴底が見えます。


   ズゴーーーーーン!!!


 ためぞうは、紙一重でキックをかわしますが、

 その衝撃に吹き飛ばされます。

 派手に宙を舞うためぞう。

 
   スタッ!


 着地には成功です。

 ムーンサルトを決めたためぞうに、

 一番星さんはいいます。

一番星さん「フフフ・・・、よくかわしたな!

      隙を狙ってみたのだが。」

 キックの威力で、相当、穴開いてます。

 スワンさんをかばっていたホーネルが、

 一番星さんに、スコップを手渡します。

ホーネル「穴は、ちゃんと埋めといてね。」

一番星さん「・・・はいっす。」

 ホーネルは落ち着いています。

 これが、勝っているということなのでしょう。

ためぞう「てか、セリカさんだよね?

     靴のサイズでわかった。

     ヒマなのか?」

セリカさん「わりと。」

 セリカさんは華麗に、高高度キックを決め、

 ためぞうの隙をついて、

 お説教してやるつもりでしたが、

 逆に、お説教されました。

セリカさん「うかつもの+1くらいでは、

      今のためさんには、通用しないのかも知れない。

      あわてもの+1と、

      おろかもの+1を追加しよう。」

ためぞう「オレに試練を与えるのはいい。

     だが、よく考えるのだ。

     横に、勝ってるホーネルがいる。

     仲間の勝利は喜ぶべきだろうが、

     オレ等の想いは、届いているとは、

     とても言えない。


     焦る気持ちを胸にしまうのも大事だが、

     オレは、行かなければならんのだ。

     恋の戦場へ・・・。」

 ためぞうも、勝ちたいのです。

 セリカさんとて、想いは同じ。

セリカさん「目が覚めたよ!

      街に遊びに行ってくる。」

 ためぞうは、

 セリカさんに四の字固めを決めました。

セリカさん「ギブ、ギブ!

      真面目にコツコツがんばります。」

 ワザは、解除されました。

ホーネル「魔王様(セリカさん)の事は、任せておいて。

     ためさんは、

     青春の夏に戻るんだ。

     ためさんなら、きっと出来る。

     もう一度、

     あの駄菓子屋さんでの、

     レジェンドを起こしてくれ!」

ためぞう「あ、そっち?」

スワンさん「またですー。」

 ためぞうは、ワープしました。

 セリカさんは、ホーネルにお説教されました。


 スーパーセリカさんは、知っているのです。

 ためぞうが、

 中途半端に、勝ち組リストに入ってしまうと、


 最後の最後で、勝てない事を。


 一日、たったの5分間しかそれを知ることは出来ませんが、

 セリカさんは、そういう理由で、

 ためぞうの足を引っ張ったりします。


 落されて戻ってくるためぞうが、

 なんとも、見ていてあきない、セリカさんでした。

セリカさん「ためさんや、

      期待してるよ・・・。」

ホーネル「僕も、期待しています。」

スワンさん「私も、応援しています。」

 ゆとり、余りまくりのホーネルですが、

 伝説達成の為に、ためぞうの試練は、必要なのです。

セリカさん「うーん、レジェンド!」


 ためぞうは、スワンさんの秘密を知ってしまいました。

 何故、レジェンドカードが、

 世の中にたったの1枚しか流通していないのかという事を。


 ようは、

 エストさんが、ゆるいお人形を、

 伝説の英雄の成り代わりとして連れ回しているように、


 あのカードにも、

 奇跡の力で、ワルキューレが宿っていたのです。

 ためぞうは、

 番外編的な『ためぞうの冒険』なら、

 そういう展開もあると、

 納得しています。


 カードゲームの中で、

 主神とされている、

 北欧神話の神、オーディンには、

 七人の戦乙女がいます。

 さっき、スワンさんには会いました。


 ためぞうは、サフィリアさんに訪れようとしている危機が、

 重大であるということに気が付いたのです。


 サフィリアさんは、

 おそらくその中で、トップとされる

 『戦乙女 ブリュンヒルト』を持っています。

ためぞう「オレが、守らなければ。」

 スワンさんのカードを手放したことを、

 激しく後悔しているためぞうですが、

 何も知らない、サフィリアさんのその笑顔は、

 守ってあげたいのです。


スーパーセリカさんのささやき。

 『サフィリアさんと、ハッピーモードを迎えると、

      ブリュンヒルトさんも付いてくるゾ!』


   バシッ!!


 ためぞうの、見えないハリセンで、

 見えないスーパーセリカさんは、はたかれました。

 5分という限られた時間を、

 秒単位で、細かく使ってくるセリカさんです。


ためぞう「・・・。

     そうは、思った。

     だが、思ってはいけない。


     ためぞうの冒険は、

     よく今まで続いていると思っている。


     あの頃の、覗きやってたオレを思い出せ!

     サフィリアさんとの出会いが、

     このオレを変えてくれたんだ。


     (アリス会長さんは、好感度設定自体が無いので、

      ここは、サフィリアさんだけでお願いします。)


     ためぞうは、ためぞうだが、

     一宿一飯の恩義に報いる、ためぞうでありたい。


     覚悟は出来ている。


     あの子の笑顔を守るために、

     オレは、何度でも立ち上がろう!」


 立派な決意をした感じで、

 エリスねーさんの家辺りに戻ってきた、ためぞう。

 街灯の明かりを見上げるのって、

 お星様も一緒に見ているようで、いいですね。


 ためぞうが、そんな事を思っていると、

 ためぞうの前に、人影が現れます。

 ライっちさんです。

ライっちさん「あらためて、ためぞう君。

       元、魔王軍 軍師 ライエン=グライトです。」

 同じように、覚悟を決めたような顔をした、

 ライっちさんがいます。

 見た目は、クールビズなシャツを着た、

 サラリーマン風の、無精ヒゲのおじさんです。

 30代半ばくらいです。

ためぞう「あ、ども。

     こんばんは、ライっちさん。

     以前は、セリカさんがお世話になってました。」

ライっちさん「ためぞう君は、知りすぎた。

       今後、簡単にラッキーを手放してくれるとは、

       もう思えない。」

 ライっちさんの、

 結果予測97%が発動しています。

 今後、ためぞうは、

 ホーネル君が手に入れたような幸せを手放せない確率、97%です。

ライっちさん「97%とは、

       ほぼ、100%と言ってもいい数字だ。


       ためぞう君の知力 3と、

       私の知力 97を足しても、

       決して、100にはならない。


       100%の結果予測は、

       この世界では、不可能なのだよ。


       97%と、3%の、

       二回抽選ということになる。

       わかるね?」

ためぞう「ぜんぜん、わかりません。」

 ライっちさんは、不敵に笑います。

ライっちさん「ならば、こう言おう

       ためぞう君。


       あの子とは、誰に想いを伝えたいのですか?」


 選んでください。


 ・サフィリアさん。

 ・レミーアさん。

 ・ローゼさん。

 ・リンカさん。

 ・ハインさん。

 ・エストさん。

 ・エリナ先生。

 ・エリスさん。

 ・ファルさん。

 ・ゆきはなさん。

 ・ラウエルさん。

 ・アリサ副会長さん。

 ・リナさん。

 ・田中さん。

 ・鈴木さん。

 ・佐藤さん。

        次のページ。


ためぞー「うぉう!!」

ライっちさん「このリストは、

       増えることはあっても、

       減ることは有り得ない。


       誰か一人を、

       ためぞう君は、選べるのかね。


       選べる立場とあるかも知れないという、

       根拠の無い、

       その若さというエナジーが、


       かつて、

       三国統一を果たしたこの私を、

       焦らせるのだよ・・・。


       ホーネル君、土壇場で強いね。」

 がっくり肩を落す、ライっちさんですが、

 次こそはと、意気込んでいます。

ライっちさん「私は、ためぞう君の幸せを、

       望んでいないわけではないんだ。


       ただ、自分もそれなりに幸せでありたい。」

 正直者のライっちさんです。

 運の部分は、ためぞうに任せたいのです。

ためぞう「・・・勉強になります。」

ライっちさん「ほら、

       あそこに、マイオストの星が見えるよ。

       私は、ああはなりたくないのだよ。」

ためぞう「ああ・・・。」

 二人で、お星様を見上げました。



次回、ためぞうの冒険 第26話 第四節II


   「その想い、届きますように。 『黎明編』 」



ローゼさん「おつかれさまです、ためぞうさん。

      元フィクサーのローゼ親方です。


      現在は、自らの経験不足を、

      アセリエスさん(事務のセリスさん。)の登場によって思い知り、

      きゅんきゅんの甘酸っぱい思い出が、

      作れたらいいなと、


      趣味で、内職の造花と風鈴作りをしながら、

      ためぞうさんの活躍を願っております。」

 ためぞうは、

 ローゼさんのマンションにいます。

 ライっちさんは、

 ローゼさんに、簡単にやられました。


ためぞう「お世話になってます、

     DF1のウィルハルト一世さんの、

     妹さんのローゼさん。」

 リンカさんと、ハインさんはお出かけしてます。

 ローゼさんの部屋には、

 ちゃぶ台と、テレビと、

 内職のダンボールが積んであります。


 初期設定では、『ウィルローザ』で、

 ローザさんでしたが、

 現在は、『ローゼさん』に変更されています。


 ローゼさんのLVは、現在550です。

 新フィクサーのファルさんは、

 LV600に限りなく近いので、

 ローゼさんは黒幕を退き、

 静かで、ささやかなでも幸せな日々を送りたいと、

 願うようになっています。


 ローゼさんが作った、

 HQ 親子丼が、三個、ちゃぶ台の上にあります。

ローゼさん「リンカさんと、ハインさんは、

      エリスさんと外食に行ったので、

      よかったら、召し上がっていただけませんか?


      一人では、食べきれなくて。」

ためぞう「おお、ごちそうになります!」

 ローゼさん手縫いの座布団は、

 とてもふわふわで、

 最高の座り心地です。

 ほのかに、薔薇の香りがします。


 お箸は、京都の職人さんが丁寧に作り上げた、

 素晴らしい木の箸です。

 可愛いみかんの箸置きは、お手製のようです。


 親子丼のふたを開けると、

 その湯気だけで、温かくなる感じです。

 いい匂いがします。

 ためぞうは、エプロン姿のローゼさんが見つめる中、

 パクっと一口、いただきます。

ためぞう「やっぱ、うまいっす!」

 感動の味です。

 ローゼさんは、調理スキルが限界値の100ある為、

 どんな料理も、たいがい完璧に完成させます。

 ですが、今回の親子丼は、

 今まで、ローゼさんが作ってきた数多のハイクオリティー料理と、

 ちょっと違ったのです。

ローゼさん「そういってもらえると、

      嬉しいですね。」

 ローゼさんも、親子丼をいただきます。


 ためぞうは、違いには気付けたのですが、

 何が違うのかまでは、はっきりとはわかりませんでした。


 でも、今までいただいた中で、

 一番美味しい気がするのです。

ためぞう「何か、隠し味があるんですか?」

ローゼさん「うふふ・・・、

      そうですね、

      愛情とでも言っておきましょうか。

      おかわりありますよ。」

ためぞう「いや、マジでうまいっす。

     ほんと、頂いちゃいますよ。」

ローゼさん「ええ、

      その方が、作った甲斐があります。」

 ローゼさんは、そう言って微笑みます。

 ためぞうは、見慣れているかも知れませんが、

 ローゼさんの美少女レベルは、ほぼ最高値です。

 アリス会長さんに、ほんのちょっと及ばないくらいです。


 ローゼさんは、あえて違いは説明しませんでした。

 その違いを出せるようになっていた自分が、

 ローゼさんは、嬉しかったのです。

 だから、ヒミツなのです。


 完璧に作ろうとして、作ったものではなく、

 ちょっとくずして、

 少し隙のあるように工夫してみました。


 完璧だと、確かに美味しく感動的なのですが、

 とても肩がこるのです。


 レシピ通りに仕上げるのではなく、

 こういう味付けだったら、喜んでもらえるかなとか、

 いろいろ考えながら、作ってみたのです。


 最近、ローゼさんは、

 そういう感じで、造花作りの方もがんばっています。


 不ぞろいでも、愛嬌がある、

 愛らしいお花が出来るようになった気がしました。

ローゼさん「褒められるのって、照れくさいですけど、

      とても嬉しいです。

      いろいろ、作ってみようと思いますので、

      よかったら、試食してくださいね。」

ためぞう「よろしくお願いします!!」

ローゼさん「いっぱい食べて、

      スタミナつけて、

      続きもがんばってくださいね。」


 この後、二人は、

 リンカさんとハインさんが帰ってくるまで、

 テレビのバラエティ番組を見て過ごしました。


ローゼさん「では、

        またです。 ^-^」

第二十六話 第三節 「想いの力 ラッキー継続中。」

2014年08月05日 17時29分19秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十六話 第三節。


   「想いの力 ラッキー継続中。」


 ためぞうに、ラッキー+1の効果!


ためぞう「よくわからんが、

     オレの一日は、牛乳配達から始まる。

     エリスねーさんと、

     ユッキーさんを起こさないように、

     お出かけします。」

 扉を開けると、

 そこは見たことも無い場所でした。


 アパートです。

 エリナ先生や、ファルさんが住んでいる番地の、

 アパートにためぞうはいます。

ためぞう「!?」

ファルさん「おはようございます、ためぞうさん。」

 そこには、朝のジョギングとお店の準備を兼ねた

 ジャージ姿のファルさんがいます。

 アパートは二階建てで、建物の左側に階段がついています。

 築40年くらいの、趣のあるアパートで、

 まだ明け方なので、辺りは薄明かりです。

ためぞう「質問いいですか?

     どうして、オレはここにいるの。」

ファルさん「あれ、

      さっき4号室から出て来ましたよね。」

ためぞう「そーなんだ。」

 ためぞうは、動じません。

 いろんな世界に飛ばされた経験のあるためぞうは、

 知り合いのいる、近くのアパートに飛ばされても、

 そこには水と食料があるので、落ち着いています。

 永久凍土の高地や、熱砂の砂漠に飛ばされると慌てます。


 ためぞうが振り返ると、確かに4号室の前に自分がいます。

 一階が、1~5号室、

 二階が、6~10号室のようです。

 1号室には、エリナ先生。

 2号室には、クッキーさん。

 3号室には、ファルさん。

 そして、4号室には、ローゼさんの表札がかかっています。

ためぞう「えーーー!」

ファルさん「声が、大きいですよ、ためぞうさん。

      みなさん、寝てる時間なので。」

ためぞう「オレ、4号室から出てきたんだよね?

     ローゼさんは、すごいマンションのオーナーだよね。

     なんで?」

ファルさん「ここのアパート、壁、薄いですから、

      昨日の晩、ためぞうさんと、ローゼさんの声、

      してましたよ。

      甘い吐息とか、追加した方がいいですか?」

ためぞう「ちょ、

     また捏造かよ!

     そんないい思い出、記憶にねーよ。

     てか、さっきエリスねーさんと、

     ユッキーさんのずれたシーツ直してきたんですが、

     どんな、ジェネレーション マジック?」

 そこに、

 白のエプロンに着替えたローゼさんが、

 4号室から出て来ました。

ローゼさん「ためぞうさん、

      牛乳配達のお時間、大丈夫ですか。」

ためぞうさん「そこは、リアルなんだ。」

ローゼさん「おはようございます、

      ファルベリアさん。」

ファルさん「おはよーございます、

      ローゼさん。」

ためぞう「謎が解けないのですが、

     謎のまま、配達いっていいですか?」

ローゼさん「ああ、

      えっとですね。

      昨日、確かに私とためぞうさんは、

      このアパートを下見に来ています。

      卒業後の、住まいの話ですね。


      その後は、私は自分のマンションで、

      リンカさんと一緒に寝てます。

      ためぞうさんは、ここに配達に来たんじゃないですか。


      フルーツ牛乳を一本ください。」

ファルさん「私も、下さい。」

 ためぞうは、二人にフルーツ牛乳を渡しました。

 配達の自転車が、そこに止めてあります。

ためぞう「そーなんだ。

     配達してたんだ・・・。」

ローゼさん「お父様が、この街に多くの不動産を所有しておりまして、

      私も、勉強の為にアパートに来たところです。

      このアパートは、お父様の所有になっております。

      現在、5~10号室は空き部屋です。

      お掃除、結構、大変ですよ。」

ためぞう「ヒゲのおっさん、実力者だもんな。

     どっかの国の王様らしいし、そのくらいは持ってるか。

     納得したところで、

     行ってきます。」

ローゼさん「はい、

      いってらっしゃい。」

ためぞう「!?

     ・・・やりとりにワナがありませんか?

     新婚さん、行ってらっしゃい的空気を、

     感じたのですが。」

 ローゼさんは、照れました。

ためぞう「えー!!」

ファルさん「いいですね、ためぞうさん。

      私も、レオクスさん辺りとそうなれればと、

      思っていますよ。

      セバリオスさんもいいですね。

      天下取れそうです。

      いえ、お花屋さんの話ですー。」

 少しだけ、辺りが明るくなっています。

 ためぞうは、まだ二本しか配っていません。

ローゼさん「なんとなく、照れてみました。

      一応、本音ですよ。

      牛乳配達、がんばってくださいね。」

ためぞう「あ、がんばってきます。」

 ためぞうは、牛乳配達に行きました。

 ファルさんとローゼさんは、

 フルーツ牛乳一本飲みながら、

 立ち話です。

ファルさん「昭和の香りのするアパートは、

      古すぎもせず、

      家電のレイアウトもしやすいので、いいですね。」

ローゼさん「そうですねー。

      お風呂があって、冷蔵庫とキッチンが使いやすくて、

      部屋は家族が増えたら、狭くは感じるかもしれませんが、

      二人くらいで暮らすのにはちょうど良い物件だと思います。

      お父様の趣味ですね。

      こういう風情ある建物を大事になさる方なので。


      私か、リンカさん辺りが管理を任されると思いますので、

      その時は改めて、よろしくお願いします。」

ファルさん「はいっす!」

 朝日の方向から、ジェネシスおじさんがやってきました。

おじさん「おはよう!

     ファル君、ローゼさん。」

ファルさん「おはようございます。」

ローゼさん「父がお世話になっております、アリスト卿。」

おじさん「いや、

     自分の方が、バルマードさんに学んでます。

     行こうか、ファル君。」

 おじさんとファルさんは、

 朝のジョギングに行きました。

ローゼさん「いってらっしゃい。」


 あざやかな手際で、牛乳配達を終えたためぞうは、

 亀吉さん家に寄っています。


 長崎ドラゴン魚市場は、

 道の駅ドラゴンが出来たことによって、

 従業員さんが増えています。

 地域雇用を推進する市役所さんも、

 ノルン姐さんも充実しています。


 ノルン姐さんの悩みは、忙しくなってしまった事で、

 エリスねーさんや、鈴木さん、佐藤さんほど、

 バケーション出来てません。


 ノルン姐さんの思惑通り、

 市場にギャルが増えたことで、

 働く方も、お客さんも増えて、大満足です。

 ためぞうも、手伝いに行っていますが、

 仕事がやりやすくなってます。


 そういう話を、亀吉さんと縁側で、

 将棋を指しながら、話しています。

 アサガオが咲いています。

亀吉さん「ためぞう君は、順調のようやね。

     オイも3年J組に顔を出さんといかんのやけど、

     そこら辺も、ためぞう君にお願いしとくけんね。」

 ためぞうは、角を取られました。

ためぞう「亀吉さんに、格闘習ってなかったら、

     たぶん今の自分はないっす。

     ワイバーンとか、素手で勝てましたもんね。

     格闘術、偉大です。」

 ためぞうは、飛車を取られました。

亀吉さん「かつては、オイも、

     ドラゴンバスターとか呼ばれちょった事もある。

     昔話やけどね。

     剣術、槍術、斧術、魔術、錬金術、いろいろあるけど、

     この地域は剣術じゃなー。

     アリスト君も、剣道強いからね。」

 ためぞうの歩が、金に成りました。

亀吉さん「やるな、ためぞう君!

     あ、そうそう、

     この本あげるよ。」

ためぞう「いつも、すいません。

     よかったら、ビタCドリンク飲みませんか?」

 ためぞうは、極意書のお礼に、

 ビタミンドリンクを渡します。


 ためぞうは、ドラゴンの構え II をおぼえた。

 ためぞうは、タイガーの構え II をおぼえた。

 ためぞうは、トータスの構え II をおぼえた。

 ためぞうは、フェニックスの構え II をおぼえた。

 必殺技習得ポイント 192p を獲得した。

 経験値 1920万p を獲得した。


 ためぞうの香車が、金に成りました。

亀吉さん「おー、やるたいね。

     ばってん、これで終わりバイ!」

 亀吉さんに銀を指されて、詰みです。

ためぞう「ああ、

     あと五分、持たせたかった。」

 ためぞうは、

 そこそこ強くなりました。

 ビタCドリンクの炭酸に、ちょっとむせながら、

 亀吉さんは、腰に手を当てて500mlを一気飲みです。

亀吉さん「うまかー!

     炭酸は、スカっとするバイ。」

ためぞう「くーー、

     一気、きついっすね。

     でも、うまい。」

 ためぞうも、一気飲みです。

 亀吉さんの家に、

 白いチャイナドレスを着た、ラウエルさんがやってきました。

ラウエルさん「おはようある、ボス。

       ためぞーさんも、おはようね。」

 アサガオのとなりに立つ、

 チャイナドレスのラウエルさんは、なんとも魅力的です。

 長い金髪を、おさげにしてます。

亀吉さん「おはよー、エルさん。」

 亀吉さんは、ラウエルさんのお父さん、

 ラウ会長さんと友人ですので、こちらでは親代わりです。


 カンフマスターのラウ会長の指導を受けた、

 ラウエルさんの格闘術は、天下一品です。

 餃子も、チャーハンも天下一品です。

 ラウエルさんは、縁側に腰を下ろすと、

 ためぞうから、フルーツ牛乳をもらいます。

ラウエルさん「お風呂あがりでなくても、

       いつでも美味しいね。」

亀吉さん「そうたいね、

     ためぞう君は、エルさんからも格闘学べるよ。

     剣術は、アリストくんか、

     バルマード王がいいね。」

ためぞう「勉強になるっす。」

ラウエルさん「いつでもレッスンするあるよ。」

亀吉さん「エルさんは、フェンシングもめちゃ強いけど、

     ためぞう君は竹刀やね。

     それは、いつでもよかけど、

     レジャーやら、バケーションは時期もんたいね。

     夏のビーチは、やっぱりよかね。」

 その時、ためぞうには、

 プライベートビーチで、ビキニのラウエルさんと、

 堤防で釣りをやっている亀吉さんの姿が見えました。

 なぜか、セリカさんもいます。

 結構、リアルに見えました。

 ちょっと熱い感じがします、

 真夏の太陽が砂浜に照り返された感じです。

 よく見ると、番地が書いてあります。

ためぞう「はっ!?」

 ためぞうは、亀吉さん家に戻ってきました。

 かき氷を持って帰ってきています。

亀吉さん「かき氷、食べたいね。」

ためぞう「あ、どぞ。」

 亀吉さんは、一口目からキーンときたようです。

亀吉さん「これが、よかとこバイ!」

 ラウエルさんには、アイスミルクをあげました。

ラウエルさん「出来るね、ためぞーさん。」

 ためぞうは、

 こういう庭付きの一軒家もいいなぁ、

 とか思いながら、

 アイスミルクを食べました。


 ためぞうは、

 ラジオ体操は時間があったら行っています。

 エリスねーさんは毎日参加しています。

 なので、旅行は日帰りでないと行けません。

 ねーさん目当てに、

 レオクスさんと、セバリオスさんが、

 熱くロードレースを語っています。

 そういう話が好きな方のエリスねーさんは、

 聞き耳を立てています。


 サフィリアさん、レミーアさん、リンカさん、リナさんも、

 元気にラジオ体操です。

レミーアさん「景品目当てじゃないですよw」

サフィリアさん「私は、景品目当てです。」

エストさん「サフィリアさんは、強くなりました。

      レミーアさんは、まだお子様です。」

レミーアさん「なっ!

       はは・・・、私も欲しいかな。」

 正直っていいですね。

 エストさんは、モラルの範囲で正直になることで、

 レベルアップしています。

 人徳のエストさんです。

 武力の高い英雄は、すでに二人ゲットしているので、

 (現在は、ゆるきゃらとして、活動中。)

 天の知力を持つ軍師の助力さえ得られれば、

 天下に乗り出すとこまで、女子力を磨いています。

エストさん「しかし、時は夏休み。

      天下取りは夢として、

      現実に目を向けなければ、

      くじけそうな時、

      あの素敵な回想シーンが助けてくれません。

      マイペースで、

      地道に、いい思い出を回収していきます。」

 エストさんは、

 サフィリアさんと、レミーアさんの胸に響く、

 言葉を、ときどき言います。

 爽やかな朝のラジオ体操の1シーンです。


 亀吉さんお気に入りの、吉川 リナさんと、

 リンカさん(本田家)は、同郷なので気が合います。

 サフィリアさん(上杉家)も一応、同郷です。

リンカさん「ここは、長崎の地。

      我ら、日本勢が頑張らないと、

      いけないと思いませんか。」

リナさん「そうですね、

     天の主である亀吉さんも来てますから。」

リンカさん「?」

リナさん「あ、なんでもないです。

     ユッキーさんも伊達家当主さんですし、

     結構、いますね。」

 リンカさんと、リナさんが話していると、

 高一の先輩と、中学生の後輩が話しているように見えます。

 リナさんが先輩の方です。

 初々しいですね。

リナさん「ユッキーさんも、かなり若く見えますもんね。

     15才さんなので、中学生?」

リンカさん「えー、自分、気持ちは高校生なので、

      うっすらと胸を張って、

      清々しく行きたいと思います。」

リンカさん「エストさんと、レミーアさんは、

      こっちのカテゴリーですよね。

      サフィリアさんは、エリスさんの方です。」

サフィリアさん「えー!

        あ、でもいいなあ、エリス姐さん。」

レミーアさん「早く、成長しなければ・・・。

       (けっこう、余地はあるのです。)

       あ、そっち行きますw」

エストさん「おー、行く行くー。」

 へんな集まりが出来ました。

 そこで、ためぞうが一言いいます。

ためぞう「オレは、どっちのタイプも好きだけどな。」

 その言葉は、

 どちらかというと無い方の女子の希望になりました。

エストさん「ためさんは、いい事を言う。」


 ためぞうは、夏休みの前半をバイトで過ごしています。

 ためぞうは、働くことが楽しいと思えていたのです。

 小さな出会いが、人との繋がりを広げ、

 絵に描いたような青春は、送れていませんが、

 それなりに充実していました。


 昔のためぞうと、

 今のためぞうの最大の違いは、

 周りをよく見ていることです。

 ためぞうは、この後、レオクスさんのお店に顔を出して、

 近くのファルさんのお花屋にも手伝いにいきます。


 仕事に限らず、

 何かに一生懸命になるのは、

 時間の流れを早く感じるものですね。

 夏休みも中盤に入ってきましたが、

 ためぞうはそのリズムで行くことを、

 変える気はありませんでした。


 ためぞうは気付いたのです。

 好きになるのと、

 愛しているのには、

 言葉で説明するのが難しいことですが、

 違いがあるのではないかということに。


 わずか数ヶ月の出会いではありますが、

 ためぞうは、サフィリアさんにも、

 レミーアさんにも、特別な想いを持っています。

 それは「同じ時」を共に過ごしたというのに、

 似た感情です。


 愛というより、愛情に近いでしょう。

 その事は、想う誰かが、

 ちょっとした事で困ったことになって、

 意識として気付けるものだと思います。


 そのさらに先にあるものを、

 たった一人で守っている、

 アリス会長さんの事を知ってしまってから、

 ためぞうは、変わりました。


 もしも、世界に願いを叶えてくれる誰かがいたとして、

 ためぞうは、今のその少しだけ幸運を使って、


 ただ、「会長さんに、微笑んでもらいたい。」


 という事を願うと思います。


 その目標が、今のためぞうを強くしています。

 やわらかな羽に包まれたような安心感、

 何者をもやさしく包む、天使の翼の包容力。


 その翼から、舞い落ちる羽は有限であることに、

 ためぞうは、世界で四番目に気付いたのでした。


 ここは、本編でのお話に関わることなので、

 このストーリー自体には、大して影響ない話ですが、


 世界の中心 『アリスアリサ』に、

 一番最初に触れたのは、

 『ルフィア』という、少女でした。

 その時、ルフィアは、

 失いたくないものがたくさんありました。


 彼女はアリスアリサと、同じ道を、

 『戦士』として、歩む事を決意します。


 ルフィアは、

 『封印の地 ファールス』に、

 自らを封じ、

 その巨大な力で、世界を安定させています。


 第三の地球とも言える、

 人々の希望の地『エルザーディア』

 そこで、彼女は『真王』の誕生を待っています。


 二番目に、アリスアリサに触れたのは、

 覇皇 サードラルです。


 エルザーディアの支配(管理)は、

 アリスアリサによって行われています。

 彼は、彼女と同じ視線に立った、

 最初のLV限界到達者です。


 三番目の出会いは、不明です。


 ためぞうは、四番目に出会おうとしています。

 きっかけは、些細なことです。

 ですが、人としてこの地に舞い降りた、有限の天使、

 『絶対者 アリス』にとって、

 彼は、特別な存在になろうとしています。


 アリスアリサに出会うその時、

 彼の名は『真王』となっていると思います。

 まだ遠い、先の話になります。


 それまで、ためぞうは、

 いつもと変わらない日々を、

 送り続けます。


 変化は、突然やってきます。


 でも、今の彼では、

 その変化の流されないだけの力は、ないのです。

 この平穏な日々は、

 アリス会長さんの限られた翼の羽が、

 すべて、舞い落ちるまでの時間稼ぎ。


 彼女は、願っています。


 この平穏な日々が、永久に続き、

 彼女の弟、

 『アークシオン』が、

 敵と呼べる厄災に、いつか勝利するその日を。



次回 ためぞうの冒険 第二十六話 第四節。



   「その想い、届きますように。(仮)」

日記 8・04

2014年08月03日 19時34分33秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞう「こんばんは、ためぞうです。」


・とんこつラーメン。

・天そば。


ためぞう「が、日記になります。」

ためぞう「第二十六話等、

     追記があったのに更新日時変更を忘れていたので、

     追記したものが、上にくるように、

     心がけたいと思っております。」

鈴木さん「鈴木でーす。」

佐藤さん「佐藤です。」

田中さん「田中ですー。」

ためぞう「こんばんは、ためぞうです。」

 ためぞうたちは、デパートのお食事コーナーにいます。

 山田さんが遅れていますが、

 五人で、お食事です。

鈴木さん「私は、ダブルチーズバーガーと、

     ポテトとオレンジです。」


 鈴木さんは、長崎ドラゴン魚市場で、

 事務を担当している、17才の乙女さんです。

 海外で、大学まで終えて、オペレーターの仕事をしていたところ、

 ノルン姐さんに、採用されました。

 黒髪のストレートの、眼鏡っ娘です。

 フレッシュな感じの女性です。


佐藤さん「私は、天ぷら定食です。」


 佐藤さんは、同じ市場で働く同僚さんで、

 履歴も似ています。

 18才の乙女さんです。

 やさしいイメージで、ちょっと大人に見えます。

 栗色の長い髪を三つ編みにしてるので、

 ほどくと、ソバージュになります。

 今は、仕事上がりなので、三つ編みに事務員の服です。

 鈴木さんは、水色のストライプのTシャツに着替えています。


田中さん「チャーハンと餃子と、

     ラーメンのセットで、

     ためぞうさんと同じですね。」


 このデパートで働く、田中さんです。

 デパートの制服のまま来ています。

 年は、二十代前半で、大卒後、就職しています。

 ぽやんとしたイメージです。

 デパートの制服を着用している時は、店員モード入っているので、

 受け答えはしっかりしています。


 家に帰って、私服に戻るとだらんとなります。

 エリスねーさんとそこは共通です。

 実家から、デパートに出勤しているので、

 自立できていない所を、気にしているのが可愛い人です。

 後輩の山田君の指導にあたっていますが、

 山田君が、出来る人なので、甘えてもいます。

 いつも笑顔が絶えない方です。


ためぞう「山田さん、大丈夫ですか?

     急なバイトとか。」

田中さん「山田君は、家電コーナーで頼りにされているので、

     訪問設定やってるのかもです。

     あ、メール来ました。

     『パソコン設定してます。

      すぐ行きますので、

      先にやってて下さい。』

     だそうです。」

ためぞう「了解っす。

     オレも、スマホが必要な時代なのかも知れん。

     お、ラーメン来た。」

みなさん「いただきます。」

 ためぞうは、

 けっこう地域に馴染んできました。

 となりのテーブルでは、

 ローゼさんたちが、お食事してます。

 ローゼさん、リンカさん、ハインさんです。

ローゼさん「チャーシューメンと、チャーハンと餃子です。」

リンカさん「とんかつ定食です。」

ハインさん「ダブルバーガーと、ポテトと、

      チキンとタツタと、ドリンクバーです。」

 たまの外食は、いいものですね。

 ローゼさんが、サマータイムに入っているので、

 三人で出かける機会が増えました。

ハインさん「ためぞう、充実してるな。

      可愛い子多いぞ。」

リンカさん「私は、ローゼ姫様の視線が、

      ためぞうさんに向いてくれて、

      バルマード陛下とツーショットになれれば、

      OKですー。」

ローゼさん「リンカさんなら、お父様をお任せしても安心です。

      (温かい目で、見守ってもらえるでしょう。)」

リンカさん「聞こえてますよ。」

ローゼさん「あら、まあ。」

ハインさん「おい、ためぞー。

      今度、そっちに混ぜてくれよ。」

ためぞう「いつでも来て下さいっす、元師匠。」

鈴木さん「おー、すごい美人だ。」

佐藤さん「レベル高いですね、師匠さんたち。

     ハインさん、カッコイイですね。」

田中さん「いつも、お世話になってますー。」

 山田さんがやって来ました。

 ためぞうと山田さんは、クレープ愛好仲間です。

山田さん「お待たせしました。」

ローゼさん「あら、私から、

      サングラス買ってくれた方ですね。」

 山田さんはラフな格好に、

 ヤマモトさんのグラサンをかけています。

 ゲームが上手い方で、そちらでは少佐や大佐と呼ばれる、

 有名ゲーマーです。

山田さん「ドリンクバーと、

     ベーコンレタスサンド、頼んできます。」

ためぞう「また、やりましょうね、

     対戦。」

山田さん「よろしくお願いしまっす。」

リンカさん「た、大佐の人だ!

      ためぞうさん、いいなあ・・・。」

 リンカさんは知っているみたいです。

 リンカさんは、レミーアさんとサフィリアさん、リナさんに、

 メール打ってます。

ローゼさん「いただきます。」

ハインさん「おう、食べよう!」


 こんな感じで、ためぞうの日曜日は過ぎていきます。


ためぞう「またですー。 ^-^」

日記 8・01

2014年08月01日 20時05分20秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
こんばんは、井上です。

八月ですね。

早いなあ、とか思いながら、

のんびり過ごしてます。


最近、自分の師(と自分では思っています。)である、

お医者さんの先生のところへと、

行って来ました。

そこで、お茶碗もらいました。


 『一滴』


という文字が書いてあって、

先生の作った印が押された

オリジナルのぐい飲みっぽい感じです。

ちょっと大きめです。


竹の割り箸製作には、まだ取り掛かれていませんが、

竹の何処の部分を使えば、まっすぐと揃った箸になるか、

などを習って、


そのお茶碗の話しをしていました。


文字は、住職さんになる予定だった教授さんに書いてもらったもので、

それと同じ、掛け軸がかけてありました。


なんか、日記みたいですね。


・うどん

・ざるそば

・チーズアーモンド


と、いつもはなりますネ。


今年は、特に暑い日が多いような気がして、

日中の運動(主に、自転車こいでます。)が、控えめになっちゃって、

でも、熱中症は危ないですので、

なんとなく、水分と塩気と、甘い物を取るようにしています。


おちゃわんの話なのですが、

今は、部屋の目に付くところに飾ってあります。

先生からは、使ったほうが色が変わって味が出るといわれていますが、

ふっと見た時、ちょっと思い出したい事を、

かけて置いてありますので、

使うのは、まだ先になりそうです。


聞いた話が、そのまんまなのですが、


 一滴の雫から、いろんなものが始まっていく様子。


ということらしく、


近年、初心に戻って、

スタートからはじめたいという、自分には響いた言葉でした。


近況報告みたいになってすいません^^:


いろいろ学びたいことがありまして、

小さなことでも、ゆっくりそこから作っていって、

勉強と遊び(ゲームけっこう多いです。)

と、交互にやっていきたいと思っています。


たとえば、

絵を描いた時なのですが、

最初は、アニメのキャラクターとかが好きで、

そのまま紙や、学校の机に落書きしてたのが、

始めの方でした。


人に見せるのは、はずかしいですね。

特に、ストーリーまで付けたやつはなおさらです。

そういうことを 小、中学校の頃、やってたと思います。


今は、コピー用紙と鉛筆で、

なるだけ簡単な道具で、描きたいと思っています。

自分は、これに消しゴムと、普段、鉛筆がにじまないように、

手の下にティッシュをひいてやっているのですが、

雑な仕上げですが、

そのティッシュを軽く丸めて先端にして、

ぼかしブラシみたいに使ってます。


正確なデッサンの勉強をやってなかったので、

構図とかも苦手です。


好きで描いた絵を、雑でも載せたほうが、

あまり、絵の得意ではない自分には向いているかなと。^^:

描くのは、好きです。


難しい絵を描くときは、

資料を使ってやることにしていますので、

1枚描くのに、一月とかかかって、

ちょっと今は難しいです。


先生が自分に言ってくれた言葉なのですが、

「はじめから完成された天才はなく、

 人は、真似を繰り返すことによってのみ、

 上達していくわけで、


 もう、誰の真似も出来ない場所に、

 立ってから、

 さらに工夫を重ね、

 ただ、ひらすらにそれを積み重ねていく。」


っぽいことを言われてました。


仲は、結構、気さくな感じで、

冗談とか合わせて、そんな風な話をしていました。


自分が、この頃、(時期はちょっと思い出せませんが、)

そういう意味で、

一から作り直そうと思ったきっかけになった方で、

今も、影響を受けています。


60歳を過ぎても、学ぶことを続けていく先生の、

背中をおってる感じですね。

道は違いますが、目指すものは同じなような気がするとか、

勝手に、おもっちゃってます。^^:


ストーリーの方は、

結構、適当に、

あまり変化のないような日常をかけるようになりたいと、

思ってやってます。


雑ですいません。


ストーリーを大きくしちゃうと、

まとめるのが大変なので、

ちっちゃく書いてます。


八月からも、よろしくお願いします。


      ではまたー。 ^-^

日記 7・30

2014年07月30日 18時37分58秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
アリサ副会長さん「こんばんはー、

         うなぎ食べてない、

         妹のアリサです。

         (せいろ蒸し大好きです。)」

 おそばは、食べました。

 そーめん、食べました。

 スイカ、美味しそうですネ。

アリサさん「えっと、

      とりあえず、

      初めまして、アリサと申します。

      セカンドからの新規になります。」


 セカンドからは、

 世界の中心に、『アリスアリサ』という女性がいて、

 その人の代わりに、研究を続けている、

 日本人の少女ということになってます。


 漢字では、亜理沙さんですね。


アリサさん「設定では、お父さんはドイツ人の養父で、

      ミルザ=クラウス16世さんです。

      学園の校長先生ですね。」


 (ややこしい話しですが、 ここは略でw

  ミルザ=クラウス一世さんは、ヒゲAのバルマードさんです。

  ヒゲAさんは、DF1、DF4、DFセカンドで登場なので、

  二回、転生しています。)


アリサさん「ラスボスといいますか、

      エンディングあたりくらいでしか登場しないはずの、

      姉のアリス会長が、結構出ていますので、

      番外編なので、ありかとは思うのですが、

      本編での出会いが、

      「あ、会長さんか。」

      くらいになるではと、

      予想しております。」


 『想いの力』について。


アリサさん「エンディングのタイトルですね。

      ここで使っちゃったので、

      新規にやるしかないですね。」


 なんとなくの意味なのですが、

 ビジョンは、ぼやけています。


 戦う理由は、守ることが前提にありまして、

 それは、友人や家族や、恋人だったりするわけでして、

 純粋に、理由が要らない条件が、

 そこにあるんじゃないかなと、いうことで、

 想いの力になっております。


 強く願うその先にあるものの答えは、

 帰る場所であり、守るべき場所なのかなと、

 そんなイメージでとらえています。


アリサさん「私の日記は、

      解説になりますね^^:

      おいもとか、たこやきとか、

      おいしい話題が希望です。

      柿ピー好きですよ。

      天才だと思います。

      コラボがですね。」

アリサさん「・・・ためぞうさんも、出てきませんね。

      いるんでしょ?」

ためぞう「ここにいますw」

 スーパーの買い物を、

 すこし大きめのエコバックに入れたためぞうが、

 出て来ました。

アリサさん「こんばんは、

      フラグが立たない方の妹のアリサです。

      姉と違って、好感度設定 1 はあるんですよ。

      80ぐらいにしときませんか?」

ためぞう「て、てきとーですね。

     そんなんでいいんですか?」

アリサさん「好感度の上限は10億なので、

      80ぐらいは、なんとか。」

ためぞう「そんなに高いんだ。」

 ためぞうは、エコバックの中から、

 バニラアイスを二個取り出します。

ためぞう「よかったらどうぞ。

     クッキー入りのバニラです。」

アリサさん「これ、おいしいですよね。」

 二人は、道端のベンチで、

 カップのバニラアイス食べています。

 ためぞうは、エコバックの中に、

 小型のクーラーボックスも入れてあるので、

 冷え冷えです。

 普段は、配達に使っています。

アリサさん「アイスのデリバリー屋さんみたいですね。」

ためぞう「牛乳たっぷり、アイスミルクを届けるのに、

     使っています。

     夏は、喜ばれます。」

 ためぞうは、スプーンで空気を混ぜながら、

 アイスを食べていきます。

アリサさん「通ですね。」

ためぞう「あ、こうやるとうまいんすよ。

     個人的にですが。」

アリサさん「エリスさんの夕飯の買出しですよね?

      たいじょうぶですか、お時間。」

ためぞう「余裕っす。

     軍師殿、あ、いや、

     アリサさんと買い食い、珍しいですからね。」

アリサさん「ありがとうございます。

      姉の方が、最近、よくためぞうさんに、

      会っておりますが、

      なかなか気軽に話せる人がいない方なので、

      どうかよろしくお願いします。」

ためぞう「あ、こちらこそ!

     会長さんには、お世話になってます。

     まともに目も合わせられないくらい、美人さんですよね。」

アリサさん「そうですねー。

      でも、結構、単純ですよ。

      甘い物がやたら好きで、

      ゆるいお人形とかも大好きですね。」

ためぞう「ゆるキャラと思われてる?」

アリサさん「それはないと思います。

      立場上、中立を保つ必要があってですね。

      えこひいきは、できないんですね。

      本人は、無理をして、

      『好感度そのものが、ありません。』

      状態を、維持していますが、

      コロっと、10億とかなりそうですね。

      一途ですから。」

ためぞう「むは・・・。

     今のオレでは、それは耐えれんので、

     もっとふさわしくなってからで、お願いします。

     うーん、それは、サフィリアさんや、レミーアさんたちにも、

     言えることなので、

     もっと、自分を磨かないといけないっすね。」

アリサさん「さすが、私の未来予測が見込んだだけはあります、

      あ、いえ、

      NGです。

      カットでお願いします。」

ためぞう「コスプレとか出来るんすね、

     すげー可愛かったっすよ。」

アリサさん「そうゆうお店が好きなもので。

      ホーネルさんとは、そちらのお店でよく会いますね。

      感想は、感謝感激であります。」

 エリスねーさんがやって来ました。

エリスねーさん「ためぞー、デートか。

        可愛い子、連れてるな。」

ためぞう「ん、腹減ったか?

     あ、こちら、

     セントクラウス学園の、

     生徒会副会長のアリサさん。」

アリサさん「ども、アリサです。」

エリスねーさん「おー、あの会長さんの妹さんか。

        ノルン姐さんのとこで、

        そういえば、写真あった。

        あ、エリスです!

        よろしくっす。」

アリサさん「よろしくお願いします。^^」

エリスねーさん「ためぞー、

        牛丼買って帰ろう、

        アリサさんも一緒においでよ。」

アリサさん「ありがとうございますー。」

ためぞう「牛丼もいいな、

     とり天丼あったよね?

     オレ、そっち頼もうかな。」

エリスねーさん「おう、どんどん買え。

        残りは夜食で、私が食うから。」

アリサさん「おじゃまします。」

ためぞう「うん、みんな来てるから、

     遠慮しないでね。」



アリサさん「では、

        またですー。 ^-^」

第二十六話 II 「想いの力 パート2 ラッキー発動!」

2014年07月29日 10時33分28秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十六話 II


   「想いの力 パート2 ラッキー発動!」


 あらすじ。

 早朝の牛乳配達で、ラウエルさんとの結婚話が浮上したためぞう。

 ラジオ体操の景品が、クラスチェンジしました。

 アリス会長さんと素敵な朝のひと時を過ごし、

 長崎ドラゴン魚市場へとやってきました。

 今日は、夏休み。

 明日も、良い夏休みでありますように。


ためぞう「・・・あらすじで、強引に、

     話しがまとまろうとしているのは、

     気のせいだと思いたい、オレ、ためぞう。」

 7の付く日は、ラッキーデー。

ためぞう「7月だから、7は付くよな。

     そのラッキーという言葉に何度だまされたかを思うと、

     警戒せずにはいられないが、

     せっかくなので、いい方にとらえよう。

     魚市場の、朝市辺りからの再開です。」

 レーナさんがやってきました。

 ぽわんとした感じの、ふわふわな金髪の、

 可愛い感じの女性です。

レーナさん「大人の女性ですよ、酒とかバッチリ飲みますよ。

      発泡酒がメインです。」

 レーナさんは、セバリオスさんの持ち家に住んでいます。

 セリスさんと一緒に、学園へとやってきました。

 魚市場は、大売出しののぼりが上がっての盛況です。

 ネコ船長とワンダ船長が、互いに意地を張っている為、

 立派な漁獲量を確保しています。

 近海のマグロとかオススメです。

ためぞう「らっしゃい!

     今日も活きのいいのがそろってますよ、

     奥さん。」

 ためぞうは、今日は販売をやっています。

 レーナさんは、独自の空気を持つ方なので、

 流されるとぽわぽわになります。

 かの『勇者』アレスティル候も、骨抜きにされました。

アレスティル君「されてないよー!」

 心の声は、気のせいでしょう。

 ためぞうは、第六感でピキーンとそれを感じたので、

 販売モードに徹しています。

レーナさん「おすすめは、何ですか?」

ためぞう「マグロとサーモンとイカとアナゴとか、すかね。」

レーナさん「お寿司のネタみたいですね。」

 ためぞうは、家庭で出来るお寿司セットを販売しています。

ためぞう「・・・強引に、流してくるな。

     この時間、寿司握っても大丈夫ですか。

     寿司飯に乗せるだけにカットして、パックに詰めましょうか?」

レーナさん「お茶があれば、朝から寿司一人前も余裕です。」

 ためぞうは、販売をリナさんに代わってもらって、

 お寿司の実演販売を始めました。

 結構、本格的にやってくれます。

 ためぞうは、こだわるヤツなのです。

 にぎり、一人前の完成です。

 カウンターは、未使用のまな板用の木を使いました。

 結構、いい値段がします。

レーナさん「あがり、いっちょう!」

 変な雰囲気になり始めました。

 先ほど、亀吉さん家であったラウエルさんもやってきます。

ラウエルさん「一人前、並よろしくね。」

 ためぞうは手際よく、握っていきます。

 カウンターにグリーンティーと、にぎり一人前が並びます。

ラウエルさん「ジャパニーズ、ファーストフード、最高ね。

       いただくある。」

 近くにいたおばちゃんたちも座り、

 五席あったカウンター席は埋まってしまいました。

おばちゃん「あら、おいしいじゃない。

      やるわね、若いのに。」

ラウエルさん「見所あるね。」

レーナさん「ためぞーさん、カンパチ。」

ためぞう「あいよっ!」

 すっかり乗せられています。

 ノルン姐さんは、

 エリスねーさんにサーモンを握っています。

エリスねーさん「サーモンうめーな。

        姐さん、ためぞうのとこ行ってやれよ。」

ノルン姐「ためぞうのヤツ、

     ここまでこの市場を愛してくれてたなんてな。

     よっしゃ、行ってくる。」

 一度、変な方向に進み始めると、

 なかなか抜け出せません。

 ためぞうは、新たな進路を開拓したようです。

ためぞう「対面販売ってのは、気持ちがいいな。

     でも、オレには修行が足らんので、

     もっと腕磨いてから、

     きちんと考えてみるよ。

     おお、ノルンさん来てくれたんだ。」

おばちゃん「あんちゃん、がんばんなよ。

      おいしいよ。」

レーナさん「お持ち帰りも頼みます。

      お昼ごはんにしようと思います。」

ラウエルさん「感動ある。

       情熱は伝わるよ。」

ノルン姐さん「好評じゃねーか、

       たまには、実演販売もしたほうがいいな。

       お寿司、浜焼き、かき氷、いろいろやろう。

       市場だから、氷はいっぱいあるんだよ。

       シロップは、レオクスさんに頼もう。」

 レーナさんの、変な空気に巻き込まれてしまいましたが、

 みなさん笑顔なので、ためぞうも満足です。


 ためぞうは、朝市が終わると、

 セントクラウス学園か、

 ファルさんのお花屋さんのバイトのどちらかに行きます。

 今日は、学園編です。

 登校日というわけでもないのですが、

 連日の猛暑続きで、生徒の数が増えています。

 学園には、最新のソーラーパネルエアコンが取り付けてあるので、

 日差しの強さに応じて、発電量が上がります。

 エネルギー変換率600%を達成した、

 アリサ副生徒会長さんの発明品です。

 学園内は、それなりに快適なので、

 アパートのエアコンを使いたくない、

 エリナ先生は、皆勤賞で通っています。


 何故か、夏休みなのにホームルームが行われています。

 3年J組の教室オンリーです。

 参加は自由なので、他のクラスや学年からも参加できます。

 エリナ先生は、

 伝えたいメッセージがあるようです。


 教壇の後ろの黒板に、

 丁寧に、いろんな夏の味覚の絵が描いてあります。

 そういうことは、熱心にやる先生です。

エリナ先生「夏ですね。

      暑いですね。

      先生は、打たれ弱いので、

      より快適な環境であるこの教室にいます。

      黒板は、先生のメッセージボードなので、

      用のある方は、後ろの黒板を使って下さい。」

 教室には、夏休みなのにそこそこ生徒さんがいらっしゃいます。

 生徒でない方も混じっていますが、

 エリナ先生は、そこはスルーです。

 差し入れがあったりすると、

 教室に設置されたままのスクリーンで、

 快適な位置で映画とか見れます。

 先生がまず手本となって、

 自由の素晴らしさを説いているようです。

 法も先生なので、怒らせてはいけません。

エリナ先生「山本 回る寿司王 貯蔵君。」

ためぞう「寿司っすね。」

エリナ先生「ケーキとかも回っているのが可愛いですね。

      先生は、お皿をいっぱい積むのも趣味です。

      時々しか行けませんが。」

 エリナ先生は、お花屋さんのファルさんの隣に住んでいるので、

 ためぞうもお世話になっています。

 ご近所さんみたいな付き合いです。

 先生はこうみえて、気の利く方なので、

 魚市場やお花屋さんの売り上げに協力してくれます。

 大口のお客さんを紹介してくれるのです。

 神の中の神である、セバリオスさんも、

 先生には逆らわないようにしています。

 セバリオスさんは、ためぞうの近くの席に座っています。

セバリオスさん「背後に、巨大なる『王』の存在を感じるのだ。

        話してみると面白い先生なので、

        これからも仲良くしてもらいたい。

        エリスに好感を持たれているのが、何より良い。」

 最近、みなさんに馴染んできたセバリオスさんです。

 サフィリアさんや、レミーアさんとも普通に話しています。

レミーアさん「やっぱ、すごいんですか、エリナ先生。

       大人ですか?」

セバリオスさん「設定が19才らしいので、そういう感じで語ると、

        年の割りに落ち着いてはいるようだ。

        あれほど美人なのに、男っ気がまるでない。

        コホン、そこは詳しくは語れないが、

        LV600の戦士に守られているとだけ言っておこう。

        凄まじく強い、銀河最強じゃないか。

        LVは同じでも、経験の差で、

        今の私では勝算がな。

        かの王とは、違う視線で世界を見ているので、

        問題はないのだが。

        私は無論、エリスを見ている。」

 正直な、セバリオスさんです。

レミーアさん「詳しく、わかったっす。」

サフィリアさん「大人だなあ。」

 どこが大人なのか曖昧ですが、二人は納得しているようです。

ためぞう「話しが変わってあれなんですが、

     2014 渚の君イベントは、

     どういう感じで進行しているんでしょうか?」

レミーアさん「はっ!?」

サフィリアさん「はう・・・。」

 その問いに、エリナ先生は答えます。

エリナ先生「はい、みなさん。

      スクリーンに注目してください。」

 エージェントさん達が設置したままのスクリーンを、

 先生は有効活用しています。

 くらげの映像がでました。

 ファンシーなぬいぐるみ的、くらげです。

エリナ先生「お盆を過ぎるくらいから、

      くらげさんとお友達でなければ、

      海水浴は、100%楽しめません。

      そこで、海水浴領とくらげさん領の、

      線引きが必要になります。」

 次に、近くのビーチのイラストが出てきます。

 マジックで線が引いてあります。

エリナ先生「この線の内側で遊んで下さいね。

      さされると、けっこう痛いですよ。

      先生もさされたことがありますが、

      その経験により、お話を付けて来ました。

      線の内側はたぶん大丈夫です。

      何かあったら、決着(ケリ)を付けに行こうと思います。」

 力強い発言に、みなさんは息を飲んでいます。

 先生が、何かの女王のように見えるのです。

 エリナ先生は、柿ピーをつまんでいます。

エリナ先生「えー、それでイベントの件なのですが、

      早く開催してもいいんですが、

      ちゃんと好感度上げてますか?

      これは、称えられるのが目的のイベントではなく、

      男性側の視点で申し上げるなら、

       「オレの好きなあの子が、

        あんなところでキラキラして眩しいぜ。」

      的な、思い出を作るのが目標なわけでして、

      賞やらトロフィーやらもらっても、

      置物以外の何物でもありません。


      伝えたい方に、貴女の個性を魅せるのが、

      最大の目的だと私は思っています。


      そこらへんの準備、

      大丈夫ですか?」

レミーアさん「はっ!?」

サフィリアさん「おお!!」

リンカさん「あっ!」

 みなさん、目からウロコのようです。

 まったくの準備不足でした。

エストさん「見せたい人がいるのはいい事だよ。

      同じように男子編もやってくれるんですよね?」

 エストさんも、柿ピーもらいました。

 ポリポリ食べてます。

エリナ先生「あるんじゃないでしょうか?

      学園行事が市役所さんと連携でやっている、

      変なイベントなので、

      生徒会長さんの気分次第でしょう。

      エストさんは、何か期待しているものがあれば、

      私から、アリスさんに伝えておきますよ。

      もぐもぐ・・・。」

エストさん「ウィルハルト王子様(二世)と、彩君と、

      グランさんとか、エイルさんとかでいいかな。

      目移りしちゃいますね。

      見るだけでいいんです。

      盛り上がればいいんです。」

エリナ先生「そうですね。

      先生も、わりとヒマしてるので、

      イベントはあった方がいいですね。

      縁日と花火大会も、二日おきぐらいで、

      やってくれるといいですね。」

ためぞう「ありがたみも、こずかいも薄くなるよ!」

 レミーアさんや、サフィリアさん、

 リンカさんたち女子は、

 作戦会議中です。

 大まかな打ち合わせは、エリスねーさんの家でやろうと、

 話しています。

ためぞう「この前、デパートで寝具コーナ見てた甲斐があったな。

     しょっちゅう来るなら、専用で買ってきてもいいよ。

     最近、田中さんと佐藤さんと鈴木さんが、

     ウチのねーさんと仲がいいから。

     泊まっていくこともあるかも知れないし。」

レミーアさんたち「エリス姐さんの布団で寝たいので、

         狭いほうがw」

ためぞう「そうね。

     でも、あって困るものじゃないから、

     ユッキーさんとファルさんと一緒に、見に行ってくるよ。

     そういえば、ラウエルさんが今日から仕事入ってるな。

     後で、ちゃんと挨拶に行こう。」

レミーアさん「ライバルふえるなぁ。」

サフィリアさん「まだ、夏は始まったばかりです、

        レミーアさん。」

リンカさん「そうですね、

      ゲームしながら話し合いましょう。」

 エリクさんと、リナさんと、

 ヒゲAさんと、ワンダさんはすごろくやってます。

リナさん「その時は、よろしくお願いしますー。」

エリクさん「お願いします。」

ヒゲAさん「エリクさん、強いねぇ・・・。」

ワンダさん「熱い戦いですね。

      サフィリアさん、応援してます!」

 3年J組のホームルームは、

 今日も平和です。


 ラッキー発動!

 ためぞうに、幸運が訪れます。

ためぞう「おう、いきなり来るな。」

 廊下へと出た、ためぞう。

 幸運の女神は言います。

女神さま「おめでとうございます!

     運がいいですね、ラッキーですよ。」

ためぞう「・・・。

     何処かで会いましたよね?」

女神さま「はい、願いを言いましょう!」

ためぞう「オレの願い、ユー誰?」

女神さま「却下でーす!

     チャンスはあと2回。

     言っちゃて下さいな。」

 女神さまとためぞうのやりとりは、

 他の方には見えてはいないようです。

 見ないようにしているようにも見えます。(周囲が気を使って、目を背けてくれています。)

ためぞう「アリス会長さんと、めさハッピーエンド。」

女神さま「残念、私のパワーを超えたラッキーは無理です。」

ためぞう「んじゃ、アリサ副会長さんとラヴラヴハッピーモード。」

女神さま「えーーー!? ちょっと待って下さいね、

     心の準備がですね。」

ためぞう「こんにちは、我が軍師、アリサ殿。」

アリサ副会長「ば、ばれちゃいましたか。」

ためぞう「コスプレは似合ってますよ。

     ビン底眼鏡取ると、ほんとに美少女さんですね。」

 アリサさんは、小道具を片付けています。

アリサさん「姉がいないときは、私が実行委員になってしまいますので、

      からかっているわけではないのですが、

      ためぞうさんなら、お付き合いいただけるかと思いまして。

      隠れキャラは、アピールしないと、隠れたままなのです。」

 ためぞうとアリサさんのやり取りを見守る影が複数あります。

 ホームルームに参加していた方数人と、古蔵さんです。

ためぞう「アリサさんも大変ですね、

     お姉さんがあれだけ凄いと、

     抜けられた時は大変でしょ。」

アリサさん「さすが、ためぞうさん。

      まさに、その通りです!

      姉なら、一言で全てが解決するのですが、

      私は、不器用なので、コツコツやってます。

      裏方なので、司会とか不慣れでw」

ためぞう「あれは勇気いるよな・・・。

     でも、出来ることがあったら、手伝うから、

     何でも言ってくださいよ。」

アリサさん「ラッキー! って、

      ためぞうさんのラッキーを私が使ってはいけませんね。

      普段、私は、セラさんやシノさんと生徒会室にいるのですが、

      同じメンバーである、サフィリアさんと、レミーアさんが、

      頑張っていらっしゃるので、ちょっと控えめに活動しております。

      みんな一気に出ちゃうと、好感度管理、大変ですよね?」

ためぞう「無理だ・・・。

     いまのオレには、スタミナがねえ。

     うなぎが足らねえんだ。

     今年は食べてねえ・・・。」

アリサさん「サブタイトルが、ラッキー発動なんですよね。

      取り合えず、幸運ゲットしてくださいよ。

      『想いの力』については、

      まったく語られていないと思うです。」

ためぞう「オレ、アイスもう一本とかの当たりでも、

     結構、ラッキーなんだけど、ダメかな?」

アリサさん「リアルラックで、それを当てるには、

      結構食べないといけないですよ?

      おやつは1日300円程度がよいと思います。

      女子は、カロリーも大事なのです。

      特例もありますよ、お出かけとか。」

 ビン底眼鏡をしていない、銀髪のウィッグをしたアリサさんを、

 他の方は、アリサ副会長さんだとわからないみたいです。

 演劇部の女の子と話しているようにも見えます。

 ただ、その子がとても可愛いです。

古蔵さん「ちょっと待ってな、吹き矢に矢が入ってないので取って来る。

     うっかりしてたよ。」

 古蔵さんの吹き矢は、セバリオスさんの拳で粉砕されました。

古蔵さん「ちょっと、それ高いのよ。

     マイオストに作ってもらった、ロングレンジDX吹き矢なんだから。

     予備はあるけどね。」

セバリオスさん「吹く相手を間違えてはいけない。

        確かに吹けば当たるであろうが、

        この世界の中心に向かって、矢を射るなど、

        破滅以外の何物でもない。

        南西の大覇王よ、そなたのそのチャレンジ精神は、

        一目置くところであるが、

        彼女にだけはやめておいた方がいい。」

レミーアさん「古蔵さんになくて、ためぞうせんぱいにあるもの、

       それが、きっと答え。

       気が付いたら、気になっちゃったみたいな、

       淡くて、温かい思い。」

サフィリアさん「古蔵さんから欠点を探すなんて、気の毒です。

        許してあげましょうよ・・・。」

リンカさん「ためぞうさん、雰囲気、バルマード様に似てるんですよね。

      ローゼ姫様が変わったのは、そこなのかな。

      古蔵さんに、ないとこ。」

古蔵さん「古蔵さん、かわいそうだよ!!

     もっと励ましてよ、天下取ったんだよ。

     がんばったんだよ。

     えー、今はその時の英雄の大部分を失っておりますが、

     一世さんのお力で、なんとかやっております。」

エストさん「古蔵さん、

      『ニュー ラッキー 新蔵さん』に変わったら?」

古蔵さん「ちげーよ!

     それ、別人になっちゃってるよ!!」


 アリサさんと雑談をした、ためぞうは、

 部活が盛んに行われている、グラウンドの方にいきます。

 陸上部女子に、ためぞうは挨拶をしながらトラックを通り過ぎていくと、

 その中に、こっそりローゼさんが混じって、青春しているのを見つけました。

ためぞう「これは、閣・・・ローゼさん、

     どもです。」

 連日の猛暑で、各部員さんも適度に水分補給しながらの練習です。

 午前中から、気温はけっこうあがっちゃいますね。

ローゼさん「ごきげんよう、ためぞうさん。

      ためぞうさんも部活ですか?」

ためぞう「駆け抜けるのって、なんだかいいですよね。

     ローゼさんのダイナミックは走りは、

     男子生徒には、ときめきですよ。」

 ためぞうは、ローゼさんやアリサさんの事を、

 なるだけ名前で呼ぶように気を付けてます。

 ためぞうは、陸上部、野球部、剣道部、水泳部のみなさんと仲良くやっていますので、

 時々、練習にも参加させてもらっています。

ローゼさん「トラックで風になったような気持ちになるのも、

      素敵なことですね。

      日々、造花に励んでいる私ですが、

      かけっことか、けっこう大好きです。

      出来れば、一番を取りたいです。」

女子部員さん「ローゼお姉様、麦茶入りました。」

ローゼさん「あ、ありがとうございます。

      い、一応、私の方が年下ですからね。

      ためぞうさんには、そこは誤解なきよう。

      おねがいしますね。

女子部員さん「ためぞうさんも、どぞ。」

ためぞう「おお、頂きます。」

 プハー! っとしみる麦茶です。

 よく冷えています。

 猛暑の日は、練習は適度がいいですね。

 女子部員さんたちは、

 ためぞうとローゼさんのトラック対決を期待しているようです。

ためぞう「一本、走らなければいけない視線が注がれております。」

ローゼさん「そうですね。

      私はその後、造花の内職に戻りたいと思いますので、

      一つ、走ってみましょう。」


 ためぞうと、ローゼさんの対決です。

 男子と女子の競争なので、ハンデが付きます。

 ためぞうは、10m後方からのスタートです。

 トラックは、100m。

 直線で、女子部員さんたちがきゃっきゃ言ってます。

 眼差しは真剣です。

 スタートの構えから、姿勢を起こすタイミングまで、

 ばっちり見届ける予定です。


   パン!


 というスタートの合図に、二人は一気に駆け出します。

 ローゼさんは、スタートからのトップスピードまでの姿勢が、

 とても完成されています。

 一方、後方から追い上げてくるためぞうは、

 スタートの技術は荒削りですが、前傾姿勢から、

 あっという間にトップスピードまで持って行き、

 そこからの走りはまるでアスリートのようです。

 軸がぶれず、身体の中心で地面を蹴るように駆け抜けていきます。

 ストップウオッチを握る女子部員さんの前を、

 ふたりは、ほぼ同着で駆けていきました。

 タイムは、11秒です。

女子部員さん「はや!」

 ローゼさんは、

 結構余裕な感じで部員さんからタオルを受け取っていますが、

 聞こえないように、ぜぇぜぇ言ってます。

 一方のためぞうは、全力疾走で地面に座り込んでいます。

 陸上部のマネジャーさんが手を伸ばすと、

 ためぞうはその手を取って起き上がります。

マネージャーさん「ナイスです!

         ためぞうさんの全力疾走は、

         いつみてもスカっとしますね。

         フォームは研究されたのですか?

         綺麗でした。」

ためぞう「あ、スポーツドリンク、ありがとうございます。

     むぎちゃも、こっちも、夏は特別うまいっすね。

     ああ、えっと、

     ねーさんがスポーツチャンネル契約してるんで、

     かじって見ただけです。

     練習不足ですいません。」

女子部員さん「ローゼお姉様の走りも見事でした。

       すごく勉強になります。

       ぜひ、教えてくださいね。」

ローゼさん「ええ、

      ハァハァ、(スタミナ付けないと・・・。)

      もちろんですよ。」

 ローゼさんは、ためぞうの方が気になっているようです。

 野球部のマネージャさんがやって来ました。

野球部のマネージャーさん「ためぞうさん、お願いします。

             ここでヒットが出れば、

             久しぶりに、練習試合に勝てます!

             勝ちたいんです。」

ためぞう「あ、はい。

     行きます。」

 ためぞうは、野球部のグラウンドの方に行きました。

 ローゼさんも、ちょっと付いていってみます。


 午前9時にプレイボールで、

 対戦相手は近くの工業高校です。

 根性ある方が多いので、スタミナが高く、

 相手ピッチャーの武田君は、九回表までを2失点で押さえています。

 110球の力投です。

 試合は2-2の五分。

 延長はありません。

 六回くらいから熱い戦いになってきたので、

 ギャラリーが増えています。

 九回の裏、1アウト 二塁。

 主審は、教頭先生です。

マネージャーさん「あの、キャプテン、

         ためぞうさんに来てもらいました。」

部長さん「これは、どうもためぞう君!

     だが、ためぞう君はウチの部員ではないからね。

     打撃力は抜群なのはわかってる、

     次の打席はピッチャーの自分なので、

     代打は送りたい。」

 その声は、マウンドの武田君にも聞こえています。

武田君「ためぞう君じゃなかね。」

ためぞう「先輩、お世話になってます。」

 武田君とためぞうは、お知り合いのようです。

 武田君はタイムを取って、メンバーを集めます。

武田君「勝負してみたい、

    打たせはしない。」

対戦相手の選手さんたち「武田さんに付いて行くっす。

            自分らがあそこでミスしなければ、

            武田さんの実力なら、

            甲子園いけたっすよ。」

相手監督「やってみなさい。」

 主審の教頭先生からもOKが出ました。

 ウグイス嬢が、選手の交代を告げます。

 声はどうも、事務のセリスさんみたいです。

ウグイス嬢さん「選手の交代をお知らせします。

        4番、上杉君に代わって、

        山本君。」

 ためぞうは、バットを強く握り、

 バッターボックスに入ります。

 相手の守備は、セカンドとショートがやや前に来て、

 外野はレフト方向に、少し穴があります。

 相手投手の武田君は、

 MAX147kmの豪腕です。

 ストレート中心に、スライダーとフォークを投げてきます。

 フォークはパスボールの危険があるので、

 ストレートとスライダーに、

 ためぞうは、的を絞っています。


   バンッ!!


主審「ストライク!」

 いきなり、ストレートが来ました。

 ためぞうのスイングは空を切ります。

 タイミングが合っていません。

部長さん「進塁打でいい、当ててくれ!」

 マネージャーさんは祈っています。

 続けて、二球、ストライクが来ましたが、

 判定はボールです。

 カウントは、1ストライク 2ボール。

 二塁ランナーは、1アウトなのでリードを大きく取れません。

 武田君は、けん制も速いのですでに、幾つかアウトを奪われています。

ためぞう(ここは勝負だ。

     ・・・ここでラッキーとか使ったら、

     オレはきっと後悔する。

     たぶん、スライダーは来ない。

     フルスイングして、芯に捕らえられる確率より、

     当てて、ヒットだ。)


   バンッ!!


主審「ストライクツー!」

ためぞう(速すぎて見えない。

     手前で伸びてくる感じで、空振りしてる。

     次も、ストレートだ。)

武田君「ここは、押さえさせてもらう。

    野球・・・楽しいな。」

 武田君が、ピッチングフォームに入ります。

 二塁は見ていません。

 ランナーも、その勝負を見ています。

 周りが、一瞬、しんと静まり返ります。

 武田君が、渾身の力で投げた球はストレートです。

 ためぞうは、ボールが手を離れる瞬間に、

 スイングを始めます。

 見て判断しては、遅れます。

 ためぞうには、ボールの軌道が読めました。

 意識して当てようとしても、

 身体がフルスイングしてしまいます。


   バンッ!!


主審「ストライクアウト!!」

 その日の最速のストレートに、

 ためぞうは三振を喫しました。

武田君「ありがとう、ためぞう君。

    一番、いい球、投げれた。」

ためぞう「勉強しました!」

 試合は、後続を武田君が抑え、

 2-2の引き分けで、ゲームセットです。

 選手はグラウンドで一礼して、練習試合は終わりました。

 ためぞうと、武田君は同郷です。

 いい再開だったと思います。

マネージャさん「ためぞうさん、

        ありがとうございました!」

ためぞう「期待に添えず、すいません。

     でも、楽しかったです。」

部長さん「ありがとう、ためぞう君。

     スイング、ずいぶん良くなってるね。

     いつでも、来てくれると嬉しいよ。」

ためぞう「はいっす!」

 試合を観戦していたローゼさんは、

 かなり感動していました。

 それを口に出せる性格ではありませんが、

 気分良く、造花の内職に戻っていったみたいです。

 ためぞうは、マネージャーさんからタオルを受け取ります。

 とても香りのいいタオルで、ふわふわです。

 ためぞうは、後片付けを手伝って、学園内へと戻って行きました。



 次回、ためぞうの冒険 第二十六話 III


   「想いの力 第三節 ラッキー継続中。」



ローゼさん「こんにちは、

      最近、黒幕さんたちが増えすぎて、

      うっすらしている、

      ローゼ、16才です。」

ためぞう「ども、お世話になっております。」

ローゼさん「ためぞうさん、

      見えない波に乗ってますね。

      これは、古蔵さんのおかげでしょう。」

ためぞう「そーなんですか?」

ローゼさん「古蔵さんという、

      比較対象が、貴方を輝かせています。

      ごんぶと寿命ロウソクが、

      最近まで、

      小さいのを合わせて、

      1万と70余年だったと思うのですが、

      謎のロウソクがどっしり追加されて、

      計測不明です。」

ためぞう「夢は、長生きです。

     ありがたいことです。」

ローゼさん「おそらくは、黒幕さんのどなたかが、

      追加したものと思われますが、

      支持率あがってるのは、ありがたい事ですよ。」

 この頃、すっかり丸くなった、ローゼさんです。

ローゼさん「造花作りにも、せいが出ます。

      これは、むやみに作っているのではなく、

      ある目的の為にコツコツとやっているわけですが、

      内緒にしても仕方ないので、言っておきますね。」

ためぞう「おおー、

     聞いたら、責任とか発生しませんかね?」

ローゼさん「責任、取っていただけますか?

      ウフフ・・・。」

 16才のわりに、魅力的なローゼさんの甘い言葉に、

 ためぞうは、コロっといってしまいそうですが、

 何とか、踏ん張っています。

ローゼさん「無から有を生み出すとか、

      言い回しがややこしいので、

      結果でいうとですね、

      魂の器の製作という作業に取り組んでいるわけです。

      奇跡の確率で成立する、魂の器、

      『ジュエル オブ ライフ』を、

      なんとか、自作できないかなと思いまして。」

ためぞう「よ、よくわからいですが、

     すごそうですね。」

ローゼさん「成功すれば、私は24時間働けます。寝れます。

      弟のウィルハルト(二世)と同時に動けるので、

      単純に言ってしまえば、自由になるわけですね。

      フリーダムですね。」

ためぞう「おー、それはすごい。」

ローゼさん「単一で存在できますので、

      結婚 → 家庭に入る 事が出来る、

      私にとっては、夢のアイテムですね。

      ファルベリアさんと、アリストさんも、

      お花売ってますよね。

      そこにヒントがあって欲しいと願っています。

      ためぞうさん、

      がんばって下さいね。」

ためぞう「がんばるっす!」

ローゼさん「その時は、二人でアパート借りましょう。

      ゆっくりですが、

      やさしい気持ちになれるといいですね。」

ためぞう「むは!

     も、目標にしますw

     いいなあ・・・。

     オレ、弱いなー。」



ローゼさん「では、またですー。 ^-^」

ためぞう「またです!」

第二十六話 「想いの力。」

2014年07月25日 04時52分11秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十六話。


   「想いの力。」


 その日、ためぞうは少しだけ早く起きて、

 エリスねーさん家の庭に座っていました。

 ためぞうの朝はいつも早いのですが、

 あたりはまだ暗いです。

 熱帯夜でしたが、この時間はちょっと涼しいです。

 エリスねーさんたちと育てている小さな家庭菜園を、

 縁側にちょこっと座って見ながら、

 ためぞうなりに、いろんなことを考えていました。


 いまでは、当たり前になった、

 この慌しくも、楽しい日々。

 時間が過ぎていくのは、早いものです。


 変わろうとして、ここに来たわけではありません。

 最初は、変わりたくてしかたありませんでした。


 綺麗な女の子と素敵に話しを出来たら、

 それは幸せなことだろうな。

 女性の場合は、ケースが素敵な男性になると思います。


 そして、ためぞうはその目標は達成しています。

 いい思いとは、何でしょう?

 その素敵な女の子を彼女さんにすることでしょうか。

 そう出来たら、すばらしい事だと思います。

 ですが、いまのためぞうは、そうは思ってはいないようなのです。

ためぞう「そりゃ、嬉しいよ。

     信じられない出来事だと思うよ、

     だけど、ちょっと違うんだ。

     オレは、みんなと話してるのが楽しい。

     告白して、断られるのも怖い。

     でも、それが自然だと思うんだ。


     オレはみんなの中にいる。

     真ん中じゃないし、派手でもないけど、

     オレのしたことで喜んでくれる人たちがいる。

     これが今の、

     オレのがんばってる素直な理由。

     好きな人たちが嬉しいと、

     オレは、やる気が出るんだよ。」

 ためぞうは、こうして、牛乳配達のバイトにいきます。

 エリスねーさんと、

 そのエリスねーさんを枕に寝ているユッキーさんの、

 ずれたシーツを直して、朝食の準備を軽く終わらせて、

 ガレージにあるママチャリで出かけます。


 東の空が、ちょっとだけ明るくなっています。

 今日も暑そうな一日になりそうですが、

 元気でがんばる予定です。

 新鮮な朝の一杯を届けることに、

 誇りを持って牛乳配達です。


 とても早い時間ですが、ジェネシスおじさんこと、

 花屋のオーナーさんには、よく会います。

おじさん「おはよう! ためぞう君。」

ためぞう「おはようっす。」

おじさん「うーん、いい目をしているな。

     おじさん、ジョギングで身体を絞りたいんだけど、

     いつの間にか趣味になっちゃったよ。

     お花の出荷の準備は早めだから、

     身体をほぐすのには、丁度良くてね。

     一番の収穫は、君に出会えたことだろうな。」

ためぞう「こちらこそっす。

     おじさんから、学ぶこといっぱいありそうなんで、

     よろしく頼んます。」

おじさん「一滴の水が、水面の落ちると、

     その波紋は新たな、広がりを見せるとか言っても、

     ややこしいよね。

     きっかけは、どれも皆、

     きっと些細な、雫のようなものだよ。

     ということで、スポーツドリンクを希望します。」

ためぞう「あ、いっぱいあるんで、遠慮なく。」

 おじさんは、250mlの缶のスポーツドリンクを一気飲みしました。

 染み渡るうまさです。

 缶は、脇の分別ゴミのスチールにきちんと入ります。

おじさん「牛乳もいいが、おじさんポカエリアスずっと飲んでるから、

     うまいね!

     ありがとう、ためぞう君。

     また職場なりで会おう。」

 おじさんは、爽やかに去っていきました。

 見た目は、ほんとふつーのおじさんです。

 ですが、その背中は何処かかっこいいです。

ためぞう「見習わなくちゃな。」

 こうして、順調に朝の一杯を届けるためぞうが、

 最後に配り終えるのが、亀吉さんの家です。

ためぞう「ちぃす! おじゃまします。」

 今日は、先客がいました。

 亀吉さんと話しているのは、時差ぼけで朝が元気な、

 ラウエルさんです。

 時差が9時間ほどありますので、

 感覚は、午後過ぎといった感じでしょうか。

 きちんと正装して、長いプラチナブロンドを柔らかくおさげにしてます。

 バックに名札が付いていて、ラウエルさんの名前がカタカナで書かれていたので、

 すぐわかりました。

 思ってるイメージとは、ずいぶん違う感じで、とても清楚です。

亀吉さん「おー、そろそろ来る頃じゃなかかと、

     思っちょったよ。

     オイの友人のラウさんの娘のエルさんばい。」

ラウエルさん「初めまして、ラウある。

       エルでもいいある。

       亀吉師匠にご挨拶ね。

       お花屋さんで会うと思ってた よ。」

 清楚な金髪の美少女が、

 そういうラフな喋りをするのもギャップがあっていいかもです。

 ハーフさんらしいので、顔付きが東洋人のいい所と、

 西洋人の色彩や、パッチリした目元や端正なラインをあわせ持つ、

 とても完成度が高い、ためぞう好みの美少女です。

 これまた、朝からいい出会いがありました。

ためぞう「ためぞうです、よろしくお願いします!」

亀吉さん「エルさんは、彩色兼備の良かお嬢さんバイ。

     ためぞう君が、気に入ったなら、

     ラウさん(お父さん)の方に、

     オイが言っとくよ。」

ラウエルさん「ん?

       亀吉さんがオススメなら、結婚していいあるよ。

       ボスのボスだから、間違いないね。」

ためぞう「ちょ、飛躍しすぎw

     ゆっくりお知り合いになって、

     お互いが、気安くなれたら、

     そこから、お付き合いというのが、

     始まるんじゃないかと、

     マンガとTVの知識が告げています。」

ラウエルさん「気に入ったね。

       アリスト様が、目を付ける若者だけあるよ。

       私、十七だから、一つ上?

       姉さん女房も、悪くないよ。」

亀吉さん「さすが、ラウさんに鍛えられとるだけはあるたいー。

     投資が的確やね。

     まー、オイがラウさんに預かる立場っぽいけん、

     仲良くしてやってね。

     エルさん、ノリの人だから、冗談半分、

     でも本気半分やけん、

     軽く今日は受けとっちょって。」

ためぞう「おおお・・・

     選択肢が出たら『はい。』を、

     果たして、避けられただろうか。

     あ、それはそうと、

     牛乳とフルーツ牛乳、冷え冷え持ってきたです。」

亀吉さん「おー、待っちょったー。

     エルさんの分も置いて行ってねー。」

ためぞう「完璧っす。

     予備は、常に持ってあるっす。」

ラウエルさん「見所あるね。

       ボスの気持ちわかるよ。」

 こうして、

 ためぞうは牛乳配達から、次のバイトに行きます。


 今朝は、ラジオ体操に参加しているためぞうです。

 バイトは、そこで一緒のサフィリアさん、レミーアさんたちと、

 一緒に行きます。

 土日は、長崎ドラゴン魚市場は忙しいので、

 ためぞうは指名で呼ばれています。

 ノルン姐さんに、少しは信頼されるようになったみたいです。


 朝の体操は、起きるのが大変ですが、すこし気持ちがいいですね。

 十分に明るい朝日と、まだ涼しさの残るラジオ体操の会場。

 始めの頃より、参加者が増えてます。

 元気なのが、レオクスさんとセバリオスさんで、

 最近知り合ったグランさん、エイルさん、彩君の、

 皆勤賞を目指そうの会。

 エリスねーさんも、目指しています。

 そのエリスねーさん目当てで、サフィリアさん、

 レミーアさんが参加し、

 友達の、リナさん、リンカさん、

 ついでにエストさん、セリカさんもいます。

 エストさんは、セリカさんとくだらない話を、

 朝からやってます。

 彼女たち二人は、下心で参加しています。

エストさん「出会いを求めるエストさんです。

      ついでに、皆勤賞の景品ももらうつもりです。

      自分には不要な景品なので、何かの取り引きに使う予定です。」

セリカさん「あ、あれね。ナナハンのマフラー。

      仕切ってるおっちゃん(主催者)に聞いたんだけど、

      他の景品と交換してくれるらしいよ。」

エストさん「まじですか。」

セリカさん「マフラー非売品の、おっちゃんとこの主力商品の、

      復刻版らしいんだけど、

      エリスさんが雑誌のコメントでそれ言ったら、

      応募者が殺到して、大変なんだって。

      別の地域でもやってるみたいなのね、体操。

      それで、A賞、B賞、DX賞になったらしいよ。」

エストさん「A,BはいいとしてDX、何?」

セリカさん「うんとね、

      A賞が、乙女の美肌ケアのイオンミスト加湿器で、

      B賞が、最新ゲーム機の本体のどれか。

      あと、C~Z賞まであって、

      DX賞は、一人だけのMVP賞で、

      バイク雑誌の撮影に使用している、バイクがそのままもらえます。

      エリスさんと一緒に映ってるのね。

      話しが大きくなったんで、工場のおじちゃんが、

      意地見せたんだって。

      宣伝効果で、経費は回収できるそうですなー。

      ネットで調べたっす。」

エストさん「く、詳しいね。

      私は、普通に加湿器とかが欲しいかな。」

 エリスねーさんが、その話を聞いてやってきました。

エリスねーさん「あのシルバーのバイク、ホントにもらえるの!?

        カッコイイんだよ。

        あれにつられて、見に行ってたら、

        そのまま写真撮らされた感じw

        まじかー、

        あれ、ヴィンテージバイクだぞ。

        ガレージにあったら、磨きまくってたぶん乗らない。

        傷こええ。

        でも、眺めていたいなあ。」

ためぞう「オレがうつつを抜かしてる間に、

     結構なことになってんな。

     でも、オレ、気ままに参加してるだけだから、

     景品とは無縁だな。」

セリカさん「確かに、マフラーとかはハンコいっぱいいるけど、

      DX賞は、フリースタイルの方だから、

      誰でも貰えるチャンスはありますな。

      欲しい方が、かなり限定された一品ですが。」

 セリカさんは、ネットサーフィンが趣味なので、

 情報が細かいです。

ためぞう「まー、がんばってみるか。

     ないだろうけど、貰えたらねーさんにやるよ。」

エリスねーさん「おお、

        あんな至高のレアアイテムを、

        ためぞうはポンとくれるのか・・・。

        他人だったら、惚れてたぞ。」

 そのテンション上がったエリスねーさんの声を、

 王者二人が聞いていないはずはありません。

セバリオス「セリスに、教習場を紹介してもらうとしよう。

      メンテナンスは最高のスタッフをそろえるとして、

      そのバイクで黄昏に照らされる二人を想うと、

      まるで夢のような光景だよ。

      バイクも一台、ハーレーを買おう。

      目標が出来るというのは、これほど素晴らしいことなのか。」

レオクスさん「わ、私は専用ガレージ作ろうかな。

       景品貰えなくても、同じものを組み上げる覚悟で。

       免許、取りましょうよ。

       エリスさんさえ良ければ、三人で、

       浜を駆けましょう!」

セバリオスさん「おお、我が心の友よ!!

        きっと、君と私の青春はこれだよ。」

 違う景品もいけるということなので、

 それ目当てできているわけではない方たちも、

 ちょっとうきうきしちゃってます。

サフィリアさん「ウエスト強化のEMSマシンもあるんですね、いいなぁ。」

レミーアさん「自分は、プロ用のヘアアイロンのセット欲しいっす。

       アホ毛直すのに、ムース一本使うので、

       夢のようです。」

リナさん「あ、あの100メガロムの本体を、カセットごと貰えるんですか!

     中古でもまったく平気だと思ってましたが、欲が出そうですw」

リンカさん「景品が、ピンポイントで、

      誰かさんが欲しいものがチョイスされてますね・・・。

      私が欲しいのまで、ちゃんとあるです。

      貰えたら、籐の椅子と風呂桶とせんぷうきのセットが欲しいです。

      温泉気分ですねー。」

ためぞう「あれだよ、

     みんながやる気になってるんだから、

     いい事だよ。

     主催者、侮れんですな。」


 ためぞうは、ちょっとだけ早く、会場を抜けました。

 魚市場に行く途中、寂れた感じの空き地で、

 アリス会長さんの姿を見かけます。

 時刻は違いますが、この光景を見るのは二回目です。

 空き地はたしかに、目立たない場所にひっそりとあります。

 ですが、人の往来がない場所ではありません。

 正直、アリス会長さんはとても目立っています。

 誰も気付かないのが不思議なくらいです。


 この資材置き場のような狭い空き地でも、

 『彼女』がそこにいるだけで、

 世界が違って見えます。

アリスさん「おはようございます、ためぞうさん。」

 会長さんの座るベンチに、ためぞうは腰を下ろしました。

 気を付けないと、ミシっていいそうなくらい古い白のベンチです。

ためぞう「おはよーございます。

     学園のブレザーなんですね。

     どうして、みんな会長さんに気が付かないんだろ。」

アリスさん「ふふ・・・貴方がここに来てくれただけで、

      嬉しいですよ。」

 この空き地は、普通の人には感じることさえ出来ません。

 こんな場所があることさえ、知らずに日々を送っていることでしょう。

 ここは、会長さんの想いで出来た場所なのです。

 少し、寂しいのはそれが会長さんの心境だからでしょう。

 ですが、ためぞうがいます。

 会長さんは、この時、『点』から、

 『線』へと繋がったのです。

アリスさん「立ち寄りして、お時間は大丈夫ですか?」

ためぞう「はい!

     貴重な体験は、最優先です。」

アリスさん「そう言ってもらえるのは、

      なんだか温かくなっちゃいますね。」

 ためぞうは、緊張して会長さんと目を合わせる事が出来ません。

 隣にいるだけでも、相当、勇気を出しているのです。

 会長さんの頬がちょっとだけ、

 赤くなったように見えました。

 会長さんは、横にある小さな二つの箱を、

 ひざの上に、ちょこんと乗せます。

アリスさん「こういう話は、まだずっと先でいいと思うんですけど、

      つい、話しておきたくなりました。」

 綺麗な箱です。

 小さいですが、見たことも無いような細工のされた、

 カギのかかった箱です。

 手乗りサイズです。

ためぞう「きれーっすね、

     プリズムとかホログラムのカードみたいに綺麗っす。」

アリスさん「ありがとう、ためぞうさん。

      この箱は、いま、カギを外しました。

      一つは、開けていい箱です。

      もう一つは、開けないほうがいい箱です。」

 煌いているほうが、開けていい箱に見えます。

 艶めいている箱が、開けてはいけない箱のようです。

アリスさん「そう問われると、

      開けてはいけない方の箱が気になりませんか?」

ためぞう「・・・まさに。」

アリスさん「ためぞうさんは特別です。

      先に、中身を教えましょう。

      今度、氷菓子など一緒に食べましょうね。」

ためぞう「自分、気合いで作るっす!!」

アリスさん「ありがとう、ためぞうさん。」

 会長さんは、微笑みながら、こう続けます。

アリスさん「開けていい箱の中身は、

      今の時点での『未来』です。

      開けた瞬間から、それは、

      きっと色褪せるでしょう。」

ためぞう「おお・・・。

     開けないほうが、夢持てていいですね。」

アリスさん「はい。

      そして、こちらの箱ですが。

      『後悔』が入っています。」

ためぞう「そ、それは、開けたくないぞぉ。

     恥ずかしい、いやんなものまで、

     知られてしまうですよ!!」

アリスさん「そうですね。

      私も、この箱は眺めるだけにしています。

      こういった物が、

      この空き地には、いろいろあるんですよ。

      いいものもいっぱいありますので、

      いつか、明るい感じにしていきたいと思っています。」

ためぞう「後で、会長さんに花届けますよ。

     自分、いまバイトしてるんで、

     センスの方はすいません。」

アリスさん「やっぱり、貴方でよかった。

      あ、ノルン姉さん、待ってるんじゃないですか。

      行ってあげてください。」

ためぞう「ダッシュで行きます!」

 ためぞうが振り返ると、その空き地の雰囲気が、

 少しだけ明るく感じました。

 会長さんは、ためぞうの方を見て、にっこりしています。


 ためぞうは少し寄り道をしたというのに、

 誰よりも最初に、長崎ドラゴン魚市場に着きました。

 漁船の水揚げなどは、とっく終わって、

 セリを終えたノルン姐さんが、魚市場のみなさんと働いています。

 でも、ラジオ体操はとっくに終わっているはずなのに、

 サフィリアさんたちはまだ来ていません。

ノルン姐「おう、気合い入ってんな。

     私はてっきり、ファルさんに色香にやられちまったと、

     思ってたよ。」

 魚市場は、朝日に照らされて、

 すっかり明るくなっています。

 時刻は、6時半くらいといったとこでしょうか。

ためぞう「お花屋さんの仕事は、学ぶことがおおい。

     だけど、ここでの積み重ねが、

     きっといろんなやりがいを増やしてるんだよ。」

ノルン姐「ためぞう、大丈夫か?

     知恵熱で、倒れるなよ。

     私たちは、その場になって慌てるキャラなんだから、

     ご飯がうまい! さあがんばるぞ!

     でいんじゃね。

     でも、視野が広いのはいいことだよ。

     サーモン握ってやるぞ、マグロもな。」

ためぞう「やったー!」

 港には、謎の漁船が停泊し、その二つの船は、

 凌ぎを削って、漁獲高を競っています。

 事務の鈴木さんの乗っていた『エクスカリバーVII 丸』と、

 同じく、佐藤さんが乗っていた『カリバーン V 丸』です。

 ちょうど、その鈴木さん佐藤さんペアがやってきました。

 潮の香りの受ける美人事務員のユニットは、

 乗組員だけでなく、魚市場のあんちゃんたちのやる気になっています。

鈴木さん「ノルンさーん、この書類の決済って、これでいいですか。

     あ、ためぞうさん、みなさん、

     おはようございます!」

佐藤さん「私は、ノルンさんと一緒にいたくて付いてきただけです。

     みなさんおはようございます。

     料理はまだ未熟ですが、ノルンさんに習って、

     朝ごはん準備しますので、お口に合うと嬉しいです。」

あんちゃん「佐藤さん、鈴木さんの手作りが食えるんだ、

      やる気でるよな!」

漁船のクルーさん「その通りです、

         船に乗ってるときはレトルトメインだったんで、

         こんなに上手だなんて、感動です。」

 みなさんが盛り上がってるころ、

 サフィリアさん、レミーアさん、新人のリナさんがやってきます。

レミーアさん「せんぱい、一番乗りっすね。

       代わりに、ハンコもらっておいたっす。」

サフィリアさん「可愛い人、増えたなあ・・・。

        でも、私はがんばる!」

リナさん「社会勉強中ですー。

     いい友達がいて、良かったです。」

 みなさんやる気溢れてて、

 ためぞうの仕事まで取られちゃいそうです。

 漁船のクルーさんが、停泊中は荷物運びまで手伝ってくれるので、

 ためぞうは、朝市の準備の方にまわります。

 朝市で出してる、お味噌汁とかランチパックとかは、

 魚市場のみなさんの朝食と一緒に作っているので、

 調理なら、ためぞうに出番があります。


 ためぞうは、慣れた手つきで味噌汁を作っていきます。

 油アゲを細かくカットして、

 少し味が濃くておいしい長崎の味噌を、

 お魚のアラで煮詰めて、魚油でまろやかに甘く仕上げます。

 薄めにスライスされたたまねぎが、アクセントになっていて、

 たまねぎ苦手な人でも、おいしくいただける工夫がしてあります。

 これで、お味噌汁の鍋(2、30人前)は出来上がりです。

 仕上げに、わかめととうふと、好みでねぎをのせて完成です。

 ためぞうは、フライアー(プロ用の揚げ物器具。四角形が多いです。)があったので、

 からあげも作りました。

 トリや、魚、カレイのから揚げもあります。

 そのままでも、甘酢あんかけでもいただけます。

 その手際の良さは、板前さんのようです。

 レオクスさんとの料理研究の成果ですね。

ノルン「パク!

    おいこれ、うめえぞ、から揚げ。

    ためぞう、プロなのか。

    すげーよ。」

鈴木さん+佐藤さん「うわ、ほくほくですね。

          表面はカリっとしてますが、

          中はジュージーに包まれてます。」

 ほかのおばちゃんたちも味見し始めたので、

 ためぞうは、簡単に追加を作りました。

 レオクスさんのお店で、早いデリバリーが求められるので、

 フライアーを使って、素早く揚げていきます。

ノルンさん「道の駅ドラゴンの方にも置いていい?

      売れそうな気がする。」

 レオクスさんがちょうどいたので、

 助っ人に入りました。

ためぞう「おお、助かります。」

レオクスさん「いつも、お世話になってるからね。」

 レオクスさんの次元は、ためぞうのさらに上を行っています。

 手際がいいのはもちろんですが、

 空いてる時間に、サラダやサンドイッチ、

 倉庫に置かせてもらっていた材料を使って、

 モーニングティーのセットを完成させます。

 ドーナツとかも、澄んだ油の方のフライヤーで揚げてくれます。

 フライアーは違った揚げ物を同時に出来るのが便利です。

 ドーナツのトッピングは様々です。

ノルンさん「レオクスさん採用!!」

鈴木さん+佐藤さん「王子様ですねー。」

おばちゃんたち「毎日、来てほしいね、レオクスさん。」

レオクスさん「きょ、恐縮です!」

 一緒に来ていたセバリオスさんは、

 料理の素晴らしさを感じています。

セバリオスさん「ためぞう君、やるな。

        もぐもぐ・・・。

        私も、レオクス君に習って、

        出来る男を目指したいものだ。

        もぐもぐ・・・。」

 セリスさんがやってきました。

セリスさん「尺の関係で、第二十六話は、

      パート2に続きます。

      セバリオス様、

      タイトル選んでくださーい。」

セバリオス「選択の時が、来たようだな。」


 選択肢ですー。


・「エリスさんのいけない課外授業(モータース編。)」

・「エリナ先生のいけない課外授業(北極大乱闘編。)」

・「2014 夏。 エリスさんとビーチにて。」

・「2014 夏。 エリスさんと温泉。」

・「2014 夏。 エリスさんと、アルプスにて。」

・「エリスさんと、初めての想いで。」

・「第二十六話 パート2。 ラッキー発動!」


セバリオスさん「ぬおぉ・・・、

        選択肢がこれほどあっては、

        即決は無理だ。

        1つ、2つでも手間取りそうだ。

        もぐもぐ・・・。」

セリスさん「宿題にしときます?

      もしくは、レオクスさん辺りに、

      あたってみましょうか?」

セバリオスさん「猶予をくれ、

        すぐに決めるさ。

        7番だな。

        ラッキーに期待。」

セリスさん(無難なのを一ついれておかないと、

      無理を本気でしちゃう方なので。

      ゆっくり、ワインのように育てていくとしましょう・・・。

      うふふ。)


次回 ためぞうの冒険 第二十六話II


   「想いの力 パート2 ラッキー発動!」


レーナさん「おはようございます、

      無理して起きてる、

      お寝坊のレーナです。

      そろそろ、22、3才なので、

      アレスティル君いなくても、

      青春しといたほうがいいですよね。」

 レーナさん、金髪ほわほわの美人のプリエステス(女僧侶)さんです。

 レベルは、かなり高いです。いい意味で。

アレスティル君「ちょ、

        待ってw」

 アレスティル君は、主人公候補筆頭の『勇者』さんです。

 世界に、一人の存在なので、

 ためぞうの活躍度を下げない為に、留守番してます。

レーナさん「アレスティルさんは、とてもお優しい方です。

      私、大好きですよ。」

アレスティル君「!?

        そ、そうですか。」

レーナさん「ためぞうさんが、いまいい感じなんですね。

      花を持たせてあげてくれますよね?

      私は、大変、申し訳ないのですが、

      甘い物や、屋台や出店に心を奪われてしまいそうです。

      それでもいいでしょうか?」

アレスティル君「・・・だ、だいすき・・・。

        あ、はい!

        留守番、任せてください。

        完璧に守り抜いてみせますので!!」


レーナさん「どもです。^^


      では、みなさま、

      またですー。」

日記 7・23

2014年07月23日 17時18分53秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
アリス会長さん「こんばんは、

        DFセカンドより新規の、

        アリスです。

        よろしくお願いします。」

 アリスさんは、丁寧にお辞儀をしました。

アリスさん「暑くなりましたね。

      私のところでは、夏雲の、

      おおきな入道雲が見えています。

      突然のゆうだちに、気を付けたいと思います。

      洗濯物とかですね。」

 アリスさんは、

 ためぞうの冒険編では、

 ローゼさん同様、

 丸い感じで行きたいと願っているようです。

アリスさん「いいですよね?

      甘い物を食べて、夏イベントに、

      少し出ちゃったり、

      縁日とかで、お面買って、

      リンゴ飴、頂きたいです。」

 甘いものは、正義。

 とまでは行きませんが、

 ケーキ、クッキー、お菓子全般を、

 こよなく愛しているアリスさんです。

アリスさん「今日は、第四の戦士以降のお話をする予定でしたが、

      せっかくの夏休み、

      こちらにいる時は、むしろ、

      お団子やお花の事が話したいです。」

 水曜日の夕方 5:30分は、

 まだとても明るく、

 少し赤みががったオレンジの夕日が、

 アリス会長さんの金糸の髪を照らしています。

 アリスさんは、駅前の公園にいます。

 かき氷のイチゴ練乳を買って食べています。


 そこに、先日、来日したラウエルさんが、

 やってきました。

 シャツにジーパンというラフなスタイルです。

 長いプラチナブロンドの髪を結って、

 三つ編みのおさげにしています。

 元気そうなイメージです。

ラウエルさん「初めまして、ラウエルです。

       貴女のような高貴な方に、

       最初に出会うのでしたら、

       もう少し、きちんとした格好がよかったですね。

       私の知っているアリス会長さんと、

       ずいぶん雰囲気がお変わりなので、

       声をかけるのに戸惑ってしまいました。」

 アリスさんとラウエルさんは、

 けっこう前からお知り合いさんです。

 会うのは初めてなのですが、

 彼女の立場はわかっています。


 (実体でいる彼女 アリスを、

  その目のすることが奇跡なので。


  絶対者 アリスは、敵の中心にいるので、

  多くのものは、消えていきます。


  アリスさんが守ろうとしても、

  敵があまりに巨大すぎるのを、

  知っているのは、ごく僅かです。

  彼女の側近と、

  『魔王級』との戦闘経験のある、

  四剣聖たちくらいなものなので。)


 ラウエルさんは、

 アリスさんの立場をとても気の毒に想っている方なので、

 そこを気を付けようと思いました。

ラウエルさん「突然、雰囲気変わってすいません。


       会長さん、

       餃子食べるあるか?

       にくまん、あんまん、いろいろあるよ。

       ごまもちの揚げたの、結構いけるね。


       いかがある?」

 ラウエルさんは、こちらも素でやっています。

 包みから、いい匂いのするパックを取り出しました。

 食べやすいように、個包装にしてあります。

 アリスさんは、本場の味にぐっと興味を惹かれます。

 二人は、木陰の涼しい場所のベンチに座りました。

アリスさん「まあ、うれしいです。」

 あんまんを、一口頂くと、

 口の中にふわっと甘みが広がります.

 甘過ぎず、こされたあんこがとってもおいしいです。

 生地はふあふあで、一気に食べちゃいそうです。

 ラウエルさんは、花茶を入れてくれました。

 木陰の気温は22~3度なので、

 少々熱くても、平気です。

 お湯は、魔法瓶に入っています。

アリスさん「すごいです、

      お店屋さんみたいですね。」

ラウエルさん「デリバリーは、合衆国では、

       ピザとの戦いね。

       ピザ大好きだけど、

       こちらの良さも伝えたいね。」

 二人の雰囲気の違う、金髪の美少女さんが、

 楽しそうにおしゃべりしてる光景は、

 絵になります。

 ファルさんは、お店すぐそこなのでいるんですが、

 相手が、アリス会長さんでは、歯が立ちません。

ファルさん「無理はしないようにしてまーす。

      ためぞうさん、ゲームセンターいっちゃって、

      ちょっとヒマを持て余しています。

      スーパーの特売を待つ時間にかかってきては、いるのですが、

      ラウさんがお土産持ってきてくれてるぽいので、

      ここは、ローゼさんと一緒にカラオケ行こうかと思います。」

ローゼさん「え!?

      今からですか。」

セリスさん「行きましょうよ、

      ロンリー三人組で、

      切ない歌、歌いまくりましょー。」

ローゼさん「きょ、拒否権ないですわね・・・。

      どうしましょ、間が持たなそうです。

      リンカさんは、バトルしてますし、

      誰か、適当な方を呼んで、

      マイクのローテーションを遅らせないと、

      採点が怖いですね。」

 ためぞうたちは、ゲームに夢中です。

 すると、そこにエストさんがやって来ました。

エストさん「こんばんはっす。

      カラオケですよね?

      一緒、いいですか。」

ローゼさん「ええ、歓迎です。」

エストさん「流れで、本格中華楽しめそうなので、

      そういう下心でやってきました。

      歌も、うまくなりたいです。」

 エストさんには、

 頼れるゆるきゃらさん達もついています。

 このメンツなので、語らずとも、

 その実力は伝わっているはずです。

ファルさん「お店、すぐ片付けちゃいますんで、

      先、行っててください。

      亀吉さんのカラオケやさんで会いましょう。」

 ファルさんは、素早く店じまいです。

 ローゼさんたちは、先に行って歌ってることにします。


 アリスさんと、ラウエルさんは、

 にこやかにお話しています。

 おもに雑談です。

 どうでもいい話って、楽しいです。

アリスさん「今日は、ありがとう、ラウエルさん。」

ラウエルさん「こっちも、楽しかったよ。

       ボスがカラオケって言ってるんで、

       一緒にいってみるよ。

       会長さんもいかないか?」

アリスさん「お、おじゃましようかしらw」

ラウエルさん「それがいいね。」


・うどん。

・チーズバーガー。


アリス会長さん「あ、そこが日記なんですね。

        では、

        またですー。^-^」

第二十五話 VIII 「夏空の下で、君に会いたいな。」

2014年07月18日 15時59分19秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 第二十五話 VIII


   「夏空の下で、君に会いたいな。」


 あらすじ。

 ファルさんが営業する駅前のお花屋さんで、

 ためぞうは、バイトっぽいことしてます。

 前回の続きみたいな感じで、

 タイトルは、リンカさんが付けました。

 新しく、ガールズサイド向けに、

 英国執事風の金髪の青年、グランさんと、

 大学生風の眼鏡の好青年、エイルさんが、

 こっちにやって来ました。


 エストさんのライバルとなる、

 レミルさんもこっそり来てます。

 エストさんは、レミルさんを知ったら、

 速攻、鉄仮面で顔を隠してしまいそうです。

 レミルさんは、エストさんのハイグレード版さんです。

 エストさんのゴールのその先を行きまくっている人なので、

 ピンチです。

 双子と思っていただければ、と思います。

 すべてのいい成分はレミルさんが持って行ってます。


 夏休みになりました。

 セントクラウス学園の一学期は、

 ためぞうにとって、

 いろんな人たちとの出会いでした。

 セントクラウス学園は、宿題がありません。

 宿題したい方は、自主的にやってもらえば、

 成績が加点されます。


 学校は、土日、祝日以外は、

 夏休み中も授業が行われています。

 講義の内容が、雑談に変わっているので、

 参加は自由で、減点はありません。

 でも、出会いとかはあります。


 生徒さんが、夏休みで少ないですから、

 隣の席でおしゃべりしてても、しかられることはありません。

 自由参加なので、講義を真剣に聞く必要がないからになります。

 先生たちが、ヒマしているこの学園では、

 講義は、適当なものに置き換えられています。

 例えですが、

 エリナ先生の国語は、

 字幕スーパーのレンタル映画になります。

 字幕が、授業です。


 ためぞうは、

 早朝の牛乳配達を終えたら、

 ジェネシス オペレーティブ カンパニー経営の、

 駅前のお花屋さんで、働いています。

 ドラゴン魚市場との掛け持ちです。

 チャリで5分の距離なので、可能です。

 ためぞうは、体力は高いみたいです。

 HPが、6500ぐらいになってます。

ためぞう「・・・。

     リンカさんの付けたタイトルとはいえ、

     オレの責任でもある。

     誰かに会わなければいけない気がするぞ。」

 ためぞうのお花屋さんでの仕事は、

 慣れてないこともあり、荷物運びが多いです。

 いいこともあります。

 取引先のデパートの田中に会えることや、

 他の店舗の看板娘さんに会えることです。

ファルさん「無理をせずに、

      ゆっくり慣れていってくださいね。」

 駅前店を任せられているファルさんは、

 ためぞうには、期待しているようです。


 話しが、ちょっと変わりますが、

 2014の夏、

 渚の君イベントは開始されています。

 ミス セントクラウスを決める、

 熱いバトルです。

 学園に在籍しているなどの条件は一切不問で、

 一番、きらきらした方に、

 記念品のバッチが送られます。

 ティアラ的なものでないのが、残念なようですが、

 貴重なバッチなので、

 役には立ちます。

 副会長のアリサさん、手作りの缶バッチです。

 一個しかないものなので、

 ありがたいバッチです。

  効能 温泉の出る場所が何故かわかる。

     金脈の場所が何故かわかる。

     特売のチラシが、印刷前にわかる。

     異性の好感度を上げる方法までわかる。

     などなど、

     99%の結果予測が、

     有効期限1年で使えるようになる魔法のバッチです。

     デザインは、ブランドのロゴのような感じで、

     オシャレに使えます。

ためぞう「それは、いかんだろー。

     わからないドキドキも楽しいんじゃないか。」

ファルさん「身に付けなければいいんですよ。

      飾っておくのに場所を取らないのがいいんです。

      記念写真のフレームに置けるよう、デザインされてますから、

      手作りなのが可愛いですよ。」

ためぞう「詳しいっすねー。」

ファルさん「今年のでなければ、持っていますので。^^」

ためぞー「さすが、エンプレス。

     おじさんが、恐れている理由がわかるっす。」

ファルさん「だめですよー、

      これでも、まるくなりたいと、

      励んでますので、

      応援してくださいね。」

ためぞう「出来るエリスねーさんみたいだ・・・。

     お花とか、果物、野菜の育て方とか、

     勉強していきますので、

     よろしくおねがいします。」

ファルさん「はい、

      一緒に、がんばりましょうね。」 


 ためぞうは、日曜日的な展開にあまり強くありません。

 連休ともなると、

 おこずかいが持たないのです。

 以降、ごろごろすることになります。

ためぞう「一度しかない、2014の夏

     とか、あせってはいけない。

     何もなくとも、

     健康が一番。」

 おじさんや、亀吉さんと一緒なので、

 健康の話題が最初に来ます。

ためぞう「ちょっと、セリカさんに連絡取ってみよう。」

 ためぞうは、ファルさんから電話を借りると、

 もうそこに、セリカさんはいました。

ためぞう「はええよ!

     話しくらいさせてよ。」

セリカさん「浮かれております。

      特に、社会人な私には関係ない夏休みですが、

      テレビやゲームも24時間は出来ないので、

      空気を変えてみようとお花屋さんです。」

 セリカさんは、雑誌のカタログで見て買った、

 水色のストライプのシャツと、デニムのホットパンツです。

 えらく夏らしい格好で来ました。

 白い美脚が、ちょっとドキドキします。

 セリカさんは、

 マベルさんという美少女に乗り移っているだけなので、

 マベルさんは大胆な格好をしているという事になります。

 半袖のシャツも、通気よさそうなくらい薄いので、

 お水かかったら、空けそうです。

ためぞう「マベルにぶん殴られるなよ。

     勝手に、乗っ取ってるんだから。」

セリカさん「自分で着る勇気はないけどね。」

ためぞう「ばかやろう!」

セリカさん「てへ、

      イベント発生率を上げる為には、

      まずは形からと思いまして。

      ヒマしてます。

      こずかいも少ないです。

      ためぞーに、夏の軍資金を、

      たかれそうもないので、

      ホーネル、説得してください。」

 お花屋さんの軒先で、

 モデルのような美少女とためぞうは、

 親しくおしゃべりしているように見えます。

 端から見ると羨ましそうな光景なのですが、

 ためぞうにいいことは、何もありません。

 そうゆう風に見えるカップルさんみたいな方たちも、

 見えてるだけで、恋人未満、友達未満なことも、

 あるようです。

 ヒゲのおでん通の王様が言いそうなことですが。


ファルさん「まあ、素敵な子ですね。」

セリカさん「褒められてるの?」

ためぞう「返事は、すべて「はい。」

     で、答えなさい。」

ファルさん「もう、ためぞうさんったら。」

 三人で、取りあえずお茶することになりました。

 ファルさんの執事であるグランさんが、

 アイスティーを入れてくれます。

セリカさん「レベルたけーな、おい。

      すげー、かっこいっぞ。」

グランさん「!?

      そ、そうですか・・・。

      照れてしまいますね。

      お嬢様もとてもお美しいと思います。

      白の光を浴びた、ひまわりのように素敵です。」

 駅前の商店街ですが、そこだけ英国風の雰囲気になってます。

ファルさん「ラウさんも連れてきたかったですね。

      花屋でバイトさせたかったですけど。」

グランさん「無理を言わないでください、

      ラウエル様なしでは、本国が守れません。

      私が戻れば、こちらへ来ていただけるとは思います。」

エストさん「却下です。」

 グランさんは、エストさんのアイスティーを入れます。

 ちょっとレモン浮いてます。

 かわいいです。

ためぞう「はええな、二回目だぞ。」

エストさん「ラウさんってことは、チャイナ娘さん?」

グランさん「あ、当たりです!」

ファルさん「肉まんとか、餃子とか、四川とか、

      いろいろ作ってくれます。

      おいしーですよ。」

エストさん「なやむね。

      でも、紅茶とケーキと執事さんて、

      女子力あがるよね?

      事情はあるだろうけど、

      チャイナドレス見たいし、

      呼んだら?」

ファルさん「前向きに検討しておきます。

      マスクド 古蔵さんに、

      ウィルハルト聖剣王さん説得してもらえば、

      あの人、2エリアくらい余裕で守れるので、

      助かるのです、が!!」

 ファルさんの視線の先で、

 古蔵さんが固まっています。

 拒否したら、古蔵さんは強制送還されると思います。

 古蔵さんは、スケッチブックにマーカーで、

  「ぜひ、検討させていただきますので、

   仲間にいれてね。」

 と書きました。

 ファルさんに笑顔の花が咲きます。

ファルさん「だ、そうですよ。

      各国の美女を看板娘さんにしたい、おじさん会長も、

      納得でしょう。

      私のホーム地がピンチになれば、

      おじさん行かせればいいだけですw」

ためぞう「ファルさんの権限は絶大なんだな。

     でも、オレ好きだよ。

     話しやすいし、綺麗だし。」

ファルさん「!?」

 不意打ちでした。

 何気ない言葉のように、「好き」ということを言われたのは、

 初めてかも知れません。

 ファルさんは、平然としていますが、

 結構、動揺しています。

ファルさん(・・・、言われるとドキってしますね。

      これは、気になるでしょう。

      早めにこちらの陣営を整えて、

      ((ユッキーさん、ラウエルさん、グランザスさん。

        +おじさん。))

      ためぞうさんを、囲い込んだ方がよさそうですね。

      アリス会長さんの陣営に囲まれると、

      手出しが出来なくなりますので。

      あーーー、もう。

      いいなぁw)

 ファルさん、こっそり青春してます。

 未来の栄光、レオクスさんと、

 育て甲斐のある、ためぞう君です。

 ファルさんは、電話をします。


ファルさん < 「ラウー、来てー。」

> ラウエルさん「あ、ボスあるか。

         どうしたね?」

ファルさん < 「お花育てようよ。」

> ラウエルさん「守り、大丈夫ね?

         行っていいなら、荷造りする よ。」

ファルさん < 「一世さんが、守ってくれるかもー。」

> ラウエルさん「なら、平気ある。

         餃子、食べたいあるか?」

ファルさん < 「いろいろ食べたい。」

> ラウエルさん「OKね。

         楽しみにしてるよ。」


 話しがまとまったみたいです。

 ラウエルさんは、苗字が「ラウ」で、名前が「エル」さんです。

 中国人のお父さんと、フランス人のお母さんのハーフさんです。

 中華飯店で、シェフをしています。

 接客も得意なので、お店は繁盛しています。

 ラウエルさんは、お母さんの影響で、

 フレンチも得意です。


 ためぞうは、誰かに夏空の下で会わなければいけない、

 気がしています。

 タイトルの文面を考えた責任かんじちゃってます。

 エストさんや、セリカさんは、カウントには入りません。

エストさん「なんでじゃい!

      なんてツッコミは自制出来るようになりました。

      私はいま、乙女さんの目線で夏っぽく楽しんでいます。

      余談ですが、こっそりバーベキューやら、プールやら、

      エリクさん、リナさん、リンカさん、リシアさんたちと、

      行ってますよ。

      クッキーさんと、エリナ先生も一緒です。

      レオクスさんが、呼び出されます。

      エリナ先生は、頼れますね。」

セリカさん「カウントにも入らない、夏にあわせて来た自分っす。

      ルックス的には、道行く方たちにチラチラ見られてるので、

      問題ないレベルだと思います。

      それはもう、完璧な美少女を狙って

      サードラル様が人々の希望になるように、

      地上に残してくれた、奇跡の天使的な少女なので、

      めちゃかわいいよ。

      簡単に乗っ取れるくらい、騙されやすい いい子なのが、

      気に入っています。」

ためぞう「セリカさんよう、

     ホーネルはキープしとかんと、

     あんた困るぞ。

     マイオストは消えたし、オレ、ためぞうだし、

     まともなマベルとホーネルがあきれたら、

     残り、オレだけだぞ。」

セリカさん「テレビ LIVE で実況出来なくなりそう?」

ためぞう「なる。

     忙しくなるのはいいことだよな。

     夏休みだからではないんだが、

     休み長いと、小遣いはもたないね。

     後半、だれてる気がするので、

     スタミナ付けて、夏の暑さを乗りきって、

     こつこつ、マイメモリーを稼いでいきたい。

     思い出の写真みたいなのね。

     心の中にあるやつと、

     アルバムにあるのと、二種類ある。

     ホーネルは、そこが加減知らないから、

     アルバム達成率100%とか、そういうので忙しいな。」

 ためぞうたちが油売っている間にも、

 ファルさんたちは、堅実、丁寧に売り上げを伸ばしていきます。


 ジェネシス会長こと、花屋のおじさんは、

 生産者さんにやる気を出してもらおうと、

 お客様から尋ねられた時には、その手に届く前の経緯を、

 とてもわかりやすく、親しみやすく教えてくれます。

 ユッキーさん、ファルさんもマスターしています。

 この方が育てた花とわかれば、形にならなくとも、

 ありがとうという言葉が伝わっていく気がします。

 褒められるのはうれしいです。

 生産者さんは、より良い品種の栽培に励みます。


 こういうやり取りを数年やっていると、

 お客様と生産者の方が、仲良しになっていく事もあるようで、

 おじさんは、おめでたい席には参加して、

 新しい家族の出発の門出を応援して、背中で泣いています。

 うれしい涙の方です。

ためぞう「おじさん、カッコイイな。」

エストさん「私のときも、よろしく頼もうかな。

      だいぶ先で、未定ですが。」

 エストさんに使役する、ゆるきゃらさんたちは言います。

クマゾー「めでたい時には、金の鮭を持たせるんじゃ。

     なかなか現れんレア鮭なんじゃ、

     回避力が99.98%もあるんじゃよ。

     当たらないんじゃ。」

まりもん「マネージャー、そんなこと言うなよ。

     いつか、テッペン連れてくから、

     オレ、ピッチング頑張るから。」


 特に大きなイベントもなく、

 お店は順調に、お昼休みの時間を迎えました。

 ランチタイムは、配送の手配を終えて、

 一旦、駅前店を閉めると、

 セントクラウス学園・商業棟への移動になります。

 軽トラなら、すぐそこの距離です。

 ユッキーさんが手が空いている時は、駅前店も開いていますが、

 ユッキーさんは、学園の商業棟での販売が順調なので、

 そちらにいます。

 ここで、ためぞうはレオクスさんのお店を手伝います。

 今日は、レオクスさんと一緒に、

 グランさんも働く事になりました。

 レオクスさんと、グランさんは同じ釜の飯を食った仲という感じの、

 親しさです。

 エイルさんも、その仲間にいます。


 レオクスさんのお店は、当初とは違う方向で、

 繁盛しています。

 うら若き乙女たちの働く、お食事コーナー。

 本物の執事さんが入れる、紅茶、ケーキの楽しめる、

 乙女さん用のコーナー。

 ためぞうが頑張っている、定食コーナーです。

 乙女さんコーナーは、生徒会の彩君も手伝っています。

 そういうのが、初めてで楽しいらしいのです。

 サフィリアさん、レミーアさん、リナさんと軽く挨拶をして、

 ためぞうは日替わり定食を、

 ヒゲAさんと、ライっちさんに届けます。

ヒゲA「おおー、天ぷらだねぇー。

    ざるうどんと、チキン南蛮とセットなんだ。

    500円は、がんばってるなあ。」

ライっちさん「助かってますね。

       私、給料もボーナスもほとんど、

       カードお菓子にぶっこんで行く予定なので、

       お菓子、いっぱい食べてます。

       おばちゃん達と、おしゃべりする時の、

       お茶受けの菓子としても好評です。

       いただいまーす。」

 定食コーナーには、

 エリナ先生や、ワンダさん、ホーネルもいます。

 学園内は、エアコンが効いているので、

 ここを拠点に日中、活動している方も多いようです。

 大出力ソーラーパネルが設置されていますので、

 電気代は控えめです。


 お店の方が落ち着いてきたと思ったためぞうは、

 駅前のファルさんのお店に、一人、戻る事にしました。

 エリスねーさんたちの、驚きと喜びの表情が、

 なんだか忘れられません。

 ファルさんか、ユッキーさんのどちらかが、

 お店の方に戻っては来る予定ですが、

 ためぞうなりに、いろいろ考えてみたくなって、

 早めに帰ってきました。

ためぞう「身体で仕事を覚えるようにしないと、

     マニュアルあっても慌てて読めん。

     せめて、店内の配置くらいはおぼえよう。」

 わりと、小さなお店です。

 後ろの方の倉庫にスペースが振ってある為、

 店内は数人のお客さんでも、いっぱいに感じます。

 この手前の方の販売コーナーなら、

 棚の場所くらいは、おぼえられそうです。

 表通りの軒先には、

 プランターは並べたままにしてあります。

 隣のお店のご主人さんが、

 緑があるっていいことだよと、

 ファルさんがいなくても見ていてくれるのです。

 入り口のボードが、準備中になっているだけで、

 通りの雰囲気はさほど変化はありません。

 なので、間違えてお客さんが入ってくることもあります。


 カタログの見本の花が、実際に飾ってあったりするので、

 見ていて飽きない感じにはなっています。

 鑑賞は自由なので、

 呼び鈴を押せば、ファルさんのケータイに転送される仕組みです。

 すぐ、軽トラで戻ってきます。


 ためぞうは、倉庫の方に行って見る事にしました。

 商店街の方々が、代わりに店番してくれているような感じだったので。


 倉庫には、いろんな花や観葉植物の在庫があり、

 湿度と温度が管理されている場所もあります。

 扉の横のスイッチで照明を付けたら、

 素敵な緑の空間が広がっている感じです。

 奥は、そのまま裏通りに抜けられるようになっていて、

 そこには、デパートと広い公園があります。


 クレープ屋さんは、この公園にあり、

 市民のいこいの空間になっています。

 目の前の大きなデパートが、エリスねーさんたちがよく行く、

 田中さんのいるデパートです。


 それなりの距離はあるのですが、その大きさのせいで、

 近くに見えます。

 海がそこそこ近いので、風が吹きふけていくのは、

 暑い日には、気持ちいいです。

 スプリンクラーで、暑さ対策が取られている場所もあって、

 そこで涼んでいる人たちもいます。


 ためぞうは、よく来る公園なのですが、

 学園側の駄菓子屋さんのある小さな公園と、

 また違った良さがあります。

 近代的な空間で、四角形の広い公園になります。

 周囲に車が通れる道は少なく、

 代わりに歩行者用の通路があります。

 許可のある移動販売車などは、公園にとまっていますが、

 駅前とは思えないほど、静かです。


ためぞう「山田さんと、田中さんは今は勤務時間だよな。

     ちょっと休んでいきたくなる感じに、

     よく作ってるなあ。」

 ためぞうは、緑のバイト用のエプロンをしています。

 自分で結んだので、結び目がちょっとずれてます。

ためぞう「お、エストさんだ。」

 ためぞうが、エストさんに近付こうとすると、

 ふと不思議な錯覚がしました。

 エストさんは、レオクスさんのお店にいるはずです。

 そう思った時、その緑の髪の女性は振り返ります。

ためぞう「おおお・・・。」

 とんでもない美少女さんです。

 エストさんに似ていますが、違う方のようです。

 レース編みのおとなしい感じの白のワンピースが、

 とても眩しいです。

 そこに、レオクスさんに付いていた、

 エイルさんがやって来ます。

エイルさん「これは、ためぞうさん。

      丁度良かったので、ご紹介いたしますね。

      レミル姫さまです。」

レミルさん「初めまして。

      レミルといいます。

      お噂は、聞き及んでいます。

      仲良くして下さいね。」

 結構な出会いがありました。

 600点満点のエストさんを見ているようです。

 あまりの美少女ぶりに、

 最近、そちらの免疫のあるためぞうが、

 言葉を失ってしまうくらいに美しさです。

ためぞう「よ、よろしくお願いします!」

 勢いから出ました。

 ついでに、持っていた小さな鉢植えも差し出してしまいます。

 まるっこいサボテンです。

レミルさん「いただいちゃって、いいんですか?」

ためぞう「はっ!

     あ、もらっていただけるのなら。」

 レミルさんのありがとうございますの言葉と同時に、

 手がふれます。

 これが、女の子の手なんだと、ためぞうは固まっています。

 とてもしなやかで、ほんのりあったかいです。

エイルさん「ためぞうさん、

      姫様と仲良くお願いしますね。

      世間知らずの、箱入り娘さんなので、

      常識人のためぞうさんがいてくれると、

      頼もしいです。」

レミルさん「もう、エイルったら。」

エイルさん「ちゃんとしたご挨拶は、

      何処か、お茶でも飲みながらにしたいと思います。

      来たばかりなので、街を案内したいのです。

      私も、地図を見ただけなので、

      うまくやれると良いのですが。」

レミルさん「よ、よろしくお願いします。」

ためぞう「こ、こちらこそ!」

 レミルさんはサボテンの鉢を大事そうに持って、

 微笑みながら、エイルさんと行ってしまいました。

 これ以上は、ためぞうの間がもたないでしょう。


ためぞう「・・・。

     タイトル通り、会いたい人が来てしまいました。

     緊張して、うまくいえませんが、

     何故、オレはサボテン持ってたんでしょう。

     可愛い感じのヤツでよかったですが、

     時間があれば、もっと選んだと思います。」

ユッキーさん「私が選んだですよ。」

ためぞう「おお、ユッキーさん。

     何気なく持ってましたが、

     そういうことでしたか。」

ユッキーさん「サボテン、かわいいですよ。

       私も、部屋にありますー。」

ためぞう「頼りになるなあ、

     確かに喜んでたもんなぁ。

     えらいよ、ユッキーさん。」

ユッキーさん「どうもです。^^

       280円になります。」

ためぞう「払う!

     やすい!

     いい、買い物したなー、オレ。」

 ためぞうのバイト代から、お支払いになります。

 ユッキーさんは、あげたかったのですが、

 きちんとしておかないと、

 次回、遠慮されては困っちゃいますので、

 形だけ、言ってみました。

 ファルさんが、頂いた代金で

 ためぞうにクレープを買ってあげることになります。


 次回、ためぞうの冒険 第二十六話。


   「想いの力。」



 でわー。 ^-^