ズッキーニの味噌煮込みBlog版

コンピュータのこと、食べ物のこと、なんでもないこと、とんでもないこと。

FPGAを始めた理由(わけ)

2016年04月23日 16時01分47秒 | FPGA

何度でも自由に書き換えが可能で、ユーザが自分用に好きなロジックICを作ることができるFPGA(Field Programmable Gate Array)には前から興味があったが、心理的ならびに経済的(笑)障壁が高くて手が出せないでいた。あるシステムハウスの自社製品開発にコンサルとして参加させてもらうようになり、このごろようやく障壁(主に経済的な)が低くなってきたので、ちょっと手を出してみるかという気になった。

以下、今日から始めたFPGA入門者が書くことなので間違いだらけかも知れない。頭から信じ込んだりはしないようにお願いしたい。いやまぁ信じるのは勝手だが、なにがあっても訴えるのだけはやめてね。^^;

これは大変魅力的な製品だ。HDLという言語でロジックを記述すると、FPGAの中にそのとおりのICが実現される。74XXシリーズはもとより、力量と暇な時間が山ほどあれば、CPUさえ実装することが可能だ。「だ」と言い切ってしまったが、やったことがないので聞いた話だ。まぁ、正しいんだろう。

実は30数年前にマイコンの世界に飛び込んだときから、夢に見ていたことがある。FORTHのプログラムを実行するFORTHマシンを自分の手で作ることだ。スタックオリエンテッドなこの言語は、そのほとんどがスタック操作ワード群をソフト的にシミュレートする仮想FORTHマシンによって構成されている。だからほら、普通のCPUにアセンブラとかコンパイラでFORTHのコンパイラや実行時インタプリタを実装しているんだよ。

しかしこれはあくまでもシミュレータだ。そうじゃなくて、FORTHのオブジェクトをそのまま実行できるCPUがあったらすげーなと思っていた。実際、当時のマイコン誌でそうした製品を見たことがある。いや、もしかしたらPASCALのPコードを実行するPASCALマシンだったのかも知れないけど。

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FPGAを自由に操るにはHDLという言語を使わなくてはならない。言語というものはなんであれ、「誰かに何かを伝えるもの」だ。それなしに言語を学ぶというのは日本の学校の英語教育みたいなもので、何年学んでも誰にも何も伝えられない。教育論を展開するつもりはないしその資格もないんだけど。

んでアタシの場合はこれがはっきりしていて、FORTHマシンを作りたいのだ。つまりFPGAにFORTHを実行する方法を伝えたい。ずいぶんはっきりとした話で、我ながら恍惚となっている。目的がはっきりしているので、たぶんこの学習はうまく行くだろう。FORTHマシンが無事に、いやヨタヨタとでも動き始めたころには、FPGAとHDLに関してあらかたの知識は身に付いているはずだ。しかも長年の夢が叶っている。こんなうまい話はない。

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それで取りあえず、参考書なんぞ買ってみることにした。もちろん最近は何でもGoogleに聞けば教えてくれる時代だ。それもやってみたが、やはり書籍としてちゃんとまとまったものにはそれなりの力がある。どんな本を買ったのか? そうだ、それをまずまとめておくことにしよう。