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響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

鞴座ライブ@東京烏山TUBOへ行った

2009-02-03 | ライブハウスへ行こう!
鞴座ライブ@東京烏山TUBO

さて先月は、鞴座の東京ライブがあり、ひさしぶりに金子さんの(妖怪な?)姿に会い、不思議なトーク、そして笛と鞴の調べという具合に楽しんでまいりました。アコーディオンの藤沢祥衣さん、ギター・岡部わたるさんのお二人も、以前にも増して俄然力強く、両側からがっしりと金子鉄心さんを支えていました。

というわけでライブは相変わらずの金子鉄心さんのトークと、今回は「ふいごまつり」に入っている曲を軸に、オリジナル曲をたっぷり楽しむ構成。しかしクラシックイタチこと私がいちばん印象的だったのはですね、実は金子さんが大坂を拠点に活躍するインディーズの「映画に出た」ということで、金子さん自身が盛り上がっていたこと。

どうしてかと言いますと──いや鉄心さんがなぜ盛り上がっていたか、について「どうしてか」わかるわけじゃないんだけど──私のほうでも、そう思っていたよ、という予測と一致するんじゃないか、と思われる点があって、それで印象的だった、という次第。

つまり鞴座の音楽、金子鉄心さんが奏でる音楽(=笛)について、先だって突然の「金子鉄心さん特集!」を書いたわけなのですが、で、その音楽の「使い途」ってなんだろう? とはずっと考えていたのです。

鞴座は、たとえば図書館(物語の宝庫とも言える場所ですよね)での催しであるとか、人形劇の音楽といったステージもいろいろ担当されていて、それはなかなか素敵な催しになるだろうなあ、と思っていたのです。(関西方面で開催されるものが中心で、さすがに気軽にはでかけていないのですが。)しかし、このように鞴座のための物語がある、ということは重要である、と。つまり、タイタニックにおけるティンホイッスルですな。

もうひとつには、「まつり」という要素である。近代的・ベートーベン以降的コンサートという形式に収まらない、むしろずっとふるいような演奏形態。メディア(媒介・巫女)的な存在としての演奏者がいて、その周りに人が集まっていき、生活が成り立っていく。いや、もっと言えばより生活がより確かになる、そういう音楽と演奏者の(社会的!)機能。まつりというのは、そのような機能が一気に表沙汰になり、その真価を発揮する絶好の機会、というわけです。そんな狂言の一幕のような世界は、もともと鞴座にぴったり!だと思いませんか? (鞴座についてはYoutubeに映像&音源がありますので、こちらのリンク集をご覧ください)

(というわけで、そういうつもりじゃなかったんだけど──つづきます)

突然ですが、「カーニバルコンサート」のお話。

2009-02-01 | ライブハウスへ行こう!
ヒビキのカーニバルコンサート

このところ、正直言って、ブログが現実に追いついていません! まいったぞ。

いや、そりゃそうでしょう、と思う方は多いと思います。だって、現実がブログに追いつかないってほうが珍しいではないかい、という。わかります。

それもそうなんだけれども、ひとつには、ネタというのは寝かす期間によって料理が変わるというのは、取材と原稿の関係にもあるわけで、その意味で、起こってからブログに書いてアップするまでの通常のディレイより、かなり長くなっちゃっているネタがいくつかあるような状態になっているんです、いま。(鞴座の東京・烏山のライブの話だってまだ書いてないし。)もうひとつは、まだ起こっていないけどこういうことがあったらいいなという未来のこととか、現実にはないけれどもドリーミングなこととかを、特にコドモという、未来を蔵し過去という貯蔵の少ない存在を通じて、なるべく採り入れていきたい、などとクラシックイタチ(私です)は思っているので、もしそれがうまくいっていれば、「響けブログ」はブログのほうが現実を先走るということもないとは言えない。

そんななかではあるのですが、昨日ヒビキが

「そうだ、今日のブログは『カーニバルコンサート』だよね」

というので、コドモのリクエストにお応えしてしまうのである。ニクーリンの話は次回書きます。それにニクーリンの話は、この「カーニバル」を経て、「ふいごまつり」へ至ります。そう、いつの間にか響けブログには、祝祭モードという通奏低音(変換しない!)のスイッチが入っていたのである。

というわけで、昨日はヒビキが仕込み、構成、演奏の家内制手演奏会であった。お客さんもクラシックイタチにジャズうさぎ(夫です)にウチねこのミューさん(うちのリョーシ猫はこういうときには必ず参加するのである、寝てたけど)。

曲目はクィーンのBorn to Love Youをオープニングに、ヒビキの好きなポップスをいくつかと、バイオリン曲はJ.S.バッハのブーレと、いつの間に練習したのかパッヘルベルのカノン。弾き方がわかると、知っている曲もああ、こうやって弾けばいいってわかるんだなあ、と思いました。こういう曲なんだーと思っていることが、バイオリンを通じて出てくるんですね。で、出てくるとまた、そういう曲になってしまう、そこで聴き直す……。

ドラムの腕前も、特に最近はスティックさばきのような(今まで未開拓の!?)領域が少し拓けてきて、多彩な感じに。ヒビキはどっしりと落ち着いて、豊かな音色のシンプルなドラムが得意だけど、いろんな持ち味を出せるようになるといいと思うよ!

というわけでアイスクリームで打ち上げまでやって、家内的には大成功の「カーニバルコンサート」でございました。

リョーシ猫
今朝はよく晴れました。。ではでは。

ローリングストーンズ、映画「シャイン・ア・ライト」

2009-01-03 | ライブハウスへ行こう!
(前回のつづき)
「いい絵を撮るためにはストーンズのメンバーに協力してもらわなければならない、どんな曲をやるのかさえわかれば。」

コンサートが始まると、カメラはあっちへ行ったりこっちへ行ったりしてステージの全体像が捉えきれないほど慌ただしく、さっきのはもしかして言い訳だったのか、とふと思ってしまいもするのだが、狙いはそこにはない(と思う)。

その証拠に、映像は非常によく撮れている。Youtubeの画像を見慣れた目には、いちいちが美しいと思える、豊かな表情の連打である。ついでに映画のエンディングのテロップにはカメラのスタッフの名前が流れるが、これを見ても非常にたくさんのクルーが動いていたようだ。ひとりひとりが手持ちでメンバーの表情を追っていたのに違いない。慌ただしいのは──むしろ編集なのである。

しかしまあそういうことはおいておいて、ストーンズを観よう。聴こう。ミック・ジャガーはすごい。時折インタビューや古いインタビュー画像(モノクロだったりする)が挟まれていると、ああそういえば昔はこういう顔をしていたっけと思うけれども、それでじゃあどう違うかというと、その生き生きとした動きと強い表情と、射るような視線と、何ら異なるところは見あたらない。キース・リチャーズは、「ステージでは何も考えない。感じている」という自身の回答そのままに、とつとつと囲炉裏端で語るようにギターを弾きつづける。カメラがキースにフォーカスすると、キースのギターがありありときこえてくる……。

私が思うには、どうもスコセッシが撮ろうとしたのは、ストーンズの中の、特にあのミック・ジャガー、キース・リチャーズ(G)、ロン・ウッド(G)の3人の間で何が起きているのか、ザ・ローリング・ストーンズという稀代のアンサンブル集団の間で、演奏中、どんなコミュニケーションが通信されているのか、ではなかったか、と思う。なかでも二人のギタリストが、どんなふうにやりとりしているのか、ほんのちょっとした意思伝達の表情もカメラは見逃さないのである。次から次へ無言の会話が積み重なるほどに、ショットの数も重ねていく、そんな執拗さを感じた。

ライブが行われたのは2006年秋、映画は2008年の映画祭で2月に初演、アメリカでは4月に、日本では12月公開。ちなみにDVDは残部僅少なんだそうだ。音源だけならばまだアマゾンで扱っているそうですよ。

映画「ローリングストーンズ シャイン・ア・ライト」の情報はこちら↓
IMDb "Shine a Light (2008)"

Youtubeの予告編はこちら↓
Rolling Stones - Shine a Light Trailer

ローリング・ストーンズ×マーティン・スコセッシ「シャイン・ア・ライト」オリジナル・サウンドトラック

UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)

amazonへ


響けブログのニューヨーク特集(過去記事)もどうぞ↓
[ニューヨーク2000年滞在記、WTCツインタワーがあった頃。]
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ライブは終わっていた。残念!

2008-12-26 | ライブハウスへ行こう!
メトロポリタン

池袋のメトロポリタンプラザの特設会場で、高田エージさんのライブがあるからというんで駆けつけたのだが、遅かった! もう終わっていました。

高田エージさんは、夫がすばらしいというので、聴いてみると、たいへん説得力のあるすばらしい歌声で、特に「永遠だったらいいな」という曲が夫は気に入って、さっそくヒビキにも聴かせるわけだが、するとコドモもさらりと覚えて、スタジオなんかに入って「やってみる?」という話になれば、さっと叩いてくれたりするのである。

こういう小さなことの積み重ねが、夫のシアワセなのかもねえ。

いやもうかなりシンプルな曲なのに、そのコード進行さえようわからんままおいてかれる、クラシックイタチなのでしたが。

さてさて、2008年も秒読みになってきました。ところで、来春新刊で発売される『ロボットのおへそ』の告知記事が、今日、オンライン書店のbk1にアップされました。『ようこそ量子』に続く2冊目の共著の新書です。1月末には書店に並びますので、ぜひお手にとってみてください。

高田エージさんは全国でライブ活動をされているので、またそのうち機会があるはず。その時は、こんどこそ、定刻に駆けつけたいと思います。

高田エージさんの記事がここに載っています。池袋では、ぽつんと1本、ステージに残されたギターが、まだそこらに彼がいそうな感じを漂わせていたのでした。↓
旅するシンガーソングライター高田エージさんの記事

仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」に通じるもの。

2008-12-16 | ライブハウスへ行こう!
仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」@高円寺jirokichiを聴きに行った、前回のつづき。

実はこのライブの後半で、ああこれは、と私が思い出したことがある。唐突で恐縮ですが、それは映画なのだ。「casino royale(1967)」。この映画の豪華さは、おいおい紹介するとして、これに匹敵するものは、私ことクラシックイタチの中では、これまではにわオールスターズの「イン・コンサート」しかなかった。しかし今度の仙波さんのプロジェクトこそ、「疑惑のイージーリスニング」というコンセプトからして、カジノロワイヤルではないか、と思ったのだ。(新しいジェームズ・ボンドのカジノロワイヤルとは違います。もっとふるいやつ)

この映画はなにしろJohn Hustonが監督し、イアン・フレミングが脚本、ウッディ・アレンとビリー・ワイルダーとピーター・セラーズも脚本にかかわり、オーソン・ウェルズも出演するという大スペクタクル・ゴージャス映画であって、ストーリーなんかはかなり疑惑のるつぼである。

私事にて恐縮ながら私が大ファンであるピーター・セラーズが主演している映画でもあって、その最大の(?)ラブシーンにかかるBGMが、仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」@高円寺jirokichiでも印象的であったThe Look of Loveという次第。

しかし仙波師匠もここまで通じる映画があったとは気付かなかったであろう。「あらそう?」と言われそうですが。

やはりここは、聴いたり、観たりしてご確認いただくのが一番かと思います。
こちらのリンクをどうぞ↓

The Look of Loveというのはこういう曲ですね↓
Youtube The Look of Love
http://www.youtube.com/watch?v=eBvyJyzSGCE


ピーター・セラーズとUrsula Andressのラブシーンはこちら↓
Youtube casino royale(1967)
http://www.youtube.com/watch?v=cMM-4V7ej54


わくわくという形容がぴったりの、映画のテーマ↓
James Bond - Casino Royale - Soundtrack
http://www.youtube.com/watch?v=L0xawMUQmH8&feature=related


映画の詳細についてはこちらで。とにかくこのすごいキャストを見てほしいです。デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、ジャン=ポール・ベルモンド。さらに西部劇あり、スコットランドのバグパイプも楽しめて、ドイツ映画の華、フリッツ・ラング張りのシーンもあり↓
IMBb Casino Royale (1967)
http://www.imdb.com/title/tt0061452/


しかもそのDVD、1,000円足らずなんですよね。
カジノロワイヤル [DVD]
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
ちなみに私も持っています
このアイテムの詳細を見る


[ 仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」@高円寺jirokichi ]
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魅惑なのか、疑惑なのか、仙波清彦のイージーリスング

2008-12-15 | ライブハウスへ行こう!
仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」@高円寺jirokichiのつづき。
前回、「魅惑」なのか「疑惑」なのか──と書いてはたと画像を見たら、当日の次郎吉の入口にはなんと「魅惑のイージーリスニング」と書いてあった!


しかし、中で配られたちらしには「疑惑の……」と書いてある。


うーむ。気にしないことにしよう。

さて、曲目はどういうものだったかと記憶をたどると、This guyとかThe look of Love、キャラバン、ベサメムーチョ、渋谷毅氏のレパートリーにあったと思うのだが「見上げてごらん、夜の星を~」という歌など。ただし、それを7拍子にしちゃってとかいう具合に、およそへんなリズムが紛れており、ふつうではない。そんなリズムのうえへ、坂田氏がふつうのことをするわけがないどころか、むしろさらにへんなところへそのすばらしい音量で、演奏を連れ出してしまう。一方、白井良明、バカボン鈴木、ポンタというラインでは、ギターソロ中心の超かっこいい!音楽がつかの間展開されたりする。本当になんとでもなる人たちなのだった。

けどその中で何をやるか、というのをマエストロ仙波さんが敷いた楽譜で、現場作業で組み立てていくという、あとで振り返るとかなりあやういところもありので、新しいクワダテに立ち会ったという実感の残るライブであった。

ちらしに曰く、

あなたの心に残るメロディ~を、個性
あふれるミュージシャン達が自由に演奏します……
自由すぎねーか?

[ 仙夜一夜「疑惑のイージーリスニング」@高円寺jirokichi ]
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もっとズーラシアンブラスを楽しむために。

2008-12-02 | ライブハウスへ行こう!
今回、ちょっと元気がなかったオカピさん↓
オカピ

(前回の続き)
文京シビックホールでのズーラシアンブラス&弦うさぎ「音楽の絵本」コンサートへ行ってきた。以前よりもずっとコドモの年齢が下がっていた。0歳からのクラシックというのが流行っていて、コドモをコンサートへ連れて行こう、あるいはコドモを連れて行ってもいいというコンサートであるわけだが、その模範的なものになっていると思った。

だがここは考えどころである。

自分にもそういう時期があるからわかるのだが、未就学児がいると親のほうは、なかなか身動きが取れない。どうしてもコンサートなんかへ行こうと思ったら、サービスを頼むわけだ。だから0歳からのクラシックみたいなコンサートがあることは、子育て期にある親にとってよい機会であるに違いない。

だが未就学児というのは、親を強力に拘束する反面、コドモの側には「社会」がなく、親の都合と好みを反映しやすい。たとえば小学生ともなればいろんな社会的な状況に子供自身が巻き込まれていく。好き嫌いもはっきりしてくる。つまり親の思い通りにはならない。学童の社会は義務教育であり、地域社会であり、未就学児童の社会は家庭である。コドモ市場は、未就学児と学童できっぱりわかれる。夢のあるおもちゃやお姫様みたいなドレスやハロウィンの衣装は未就学児、地元のリトルリーグの練習や流行っていて勉強もできるゲームや特定の「おけいこごと」は学童だ。

だから、せっかくズーラシアンブラスを聴きに来た「おともだち」は、新入学して「生徒」になった途端、コンサートへ行かなくなってしまう可能性が高いように私は思う。オトナ達の想像力不足のせいで。

ここはひとつ、ズーラシアンブラスはおこさま向けの楽団ではない、という地点へ、もう一度戻ろう。少子化の時代には、だからたとえば小中学生をターゲットにしよう、などとたやすくは言えない(科学と広告のブログ「人口ピラミッドと想定読者」をご参照ください)。けど、「おべんきょう」でなく演し物を楽しむ機会が、自分のコドモの頃にはあったけどなあ、と思う。

さて、折しも文京シビックの大ホールでは、「こども音楽コンクール東日本優秀演奏発表会」というのが行われていて、楽器を持った制服の子供たちが舞台の入れ替えにロビーのほうまで広がって行き来して、なにやら活発であった。小・中学生が参加する全国規模のコンクールだそうである。なんだかかけ声ばかりだけれど──がんばれ、音楽コドモたち。

7人のズーラシアンブラス
メンバーの皆様、演奏後のお疲れのところ、サインありがとうございました。サインがねー、コドモはすごく楽しみなんです。

[ ズーラシアンブラスと弦うさぎ@文京シビックホール ]
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ズーラシアンブラス@文京シビック。ソロ集団、いけいけのノリが気持ちよし。

2008-12-01 | ライブハウスへ行こう!
前回に続き、先週土曜に行われた文京シビックホールでのズーラシアンブラス&弦うさぎ「音楽の絵本」コンサートの話。

思えば演奏曲目に「森のくまさん」があること、そしてMCがわざわざ「ズーラシアンブラス6人のメンバー」と言ったところで、気付くべきだったのだが、今回はなんとあの!伝説の(MCを思い出して、かなりオーバーめです)ゴールデンターキーも現れたのでございますよ。

ゴールデンターキー

なんのことかといいますと、これはですね、ゴールデンターキーというのはまたこれがよこはま動物園ズーラシアで飼育されている世界的な稀少動物のひとつで、たしか中国の山間部に棲息するやぎだったと思う(けっこう記憶がいい加減。すみません)。この白くて美しいやぎは、ズーラシアンブラスにおいては、トラ的参加をするインドライオンのお友達(つまりトランペット吹き)という役回りなのでございますよ。

ヒビキも、私ことクラシックイタチも、このゴールデンターキーを見るのは初めて。サイン会でお会いすると、ほら見てください、顔のつくりもインドライオンに似ているなあ。

インドライオン

今回のクラシックイタチの読みは、ベストメンバーというよりは、かなりイレギュラーメンバーで、ソリスト系!(根拠なし)

まずはセカンドトランペットが元気よし。出番の関係で勘違いかもしれないがインドライオンが(相変わらずかっこいいんだけど)後半についてはちょっと地味。代わってゴールデンターキーがソロぶりぶり。ゴールデンターキーは、客席最上段から登場してからだんだんに下り、私たちの席の真横でひとふし吹いてからまたステージへと向かって行ったのだが、驚いたのは、(1)音色が暗く、しぶいこと。(2)楽器がピカピカ「じゃない」こと。(3)マウスピースを口に入れるのに苦労していたこと(つまり慣れてないってこと!?)──なぬー、いったい誰なんだろう、このゴールデンターキーは?

ズーラシアンブラスのどーぶつのみなさんは、みんな演技しながら気の毒なほど楽器を大事にしていて、みんな寝ちゃったというシーンなんかは、楽器だけはごつん、と落とさないように細心の手つきで、楽器をかばっている。──だってね、実はそのあと夫のジャズうさぎの指令で私とヒビキは渋谷の某トランペット専門店へ出かけたのだが、その小さなこつんで楽器の中古価格が、ちなみに倍ぐらい違っちゃうんですね。(昨日まで知らなかったのですが。)

そして園内演奏での記憶でも、楽器はみんなぴかぴかでした。(そういえば佛坂さんのトランペットもすごい磨いてあったよなあ)というわけでなんとなくインドライオンさんとゴールデンターキーさんが他流試合っぽかったのと、それからスマトラトラさんとチューバが仲良すぎ。まるで人間の同僚みたいでした。

というわけで、ここらへんが見どころだったかなあ。えっ、どこが?……とも思うので、もう一回、次回オカピさんにまとめてもらおうっと。

[ ズーラシアンブラスと弦うさぎ@文京シビックホール ]
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ズーラシアンブラス@文京シビック、すべての未就学児に音楽を。

2008-11-30 | ライブハウスへ行こう!
ズーラシアンブラス、文京シビックホール

土曜日、後楽園にある文京シビックホールへズーラシアンブラスを聴きにGO! 文京シビックは何度か行ったことがあるのだが、今回は小ホールということで、実はこの小ホールというのは初めてだった。ところが場所はわかっていたのだが、事前に夫がホームページで調べて3時開演だというのでそのつもりで出たら、実際には2時開演で、前半を飛ばしてしまう大失態。

入場するや、満席の会場はなんかもう保育園のような様相で、今しも中休みに突入しようという頃合いであった。

そこでまずズーラシアンブラスのグッズ販売を見学。弦うさぎのぬいさんたちはさすがお顔の特に目のつくりが秀逸であったが、縫いつけられたフェルトの弦楽器が若干ギターに見えなくもない。(ま、いいか)

アッという間に休憩が終わって、後半はうさぎさんたちの弦楽四重奏から。弦うさぎさんは思ったよりも顔が大きくなくて、とてもかわいいお顔であった。楽器ごとに色が変えられていて、特にチェロのキャラクター演技が抜群。これに原色のドレスなので、会場のコドモたちが静まらないのも当然だが、やっぱりプロはえらい! するっと演奏が始まると独自の世界をつくっていく。

しかし会場はさすが未就学児が多い状況なので、そういう音楽的なことではやっぱりなかなか収まらない。音楽会としてはノイズのレベルが尋常ではないので、ヒビキなんかはびっくりしてしまっている。そうすると音楽家はあまり脅かさないような演奏になっていき、というように音量の悪循環に陥ることにもなり、弦楽アンサンブルには、なんだかとても考えさせられた。

つまり、コドモとオトナとでは、音楽というか音へのリアクションが違うように思ったのである。コドモはやはりまだ原始的な部分というか野性な部分を残していて、たとえばコドモによって、相手がウォーと言えばウォーと応えてしまうこともあるし、ワッと泣いてしまうこともある。どうも、コドモへの説得力という意味で、やっぱりはるかにブラスのほうが達成しやすいような気がしたのである。

またズーラシアンブラスと弦うさぎが一緒に弾く曲もあったのだが、これは音量的に弦はほとんど聞こえません。PAがあればPAのトラブルかと思うだろう。ホッキョクグマ(チューバ)やスマトラトラ(トロンボーン)がそれと気付いて音量を調節していたりとみなさん視界の悪いなかたいへんなんだけれども、でもね、オーケストラを思い出してみてもバイオリンはあれだけの人数だからねえ。1台や2台ではやっぱりどうしようもないと思いました。

で、肝心のズーラシアンブラスについては──次回、引き続き書きたいと思います。

[ ズーラシアンブラスと弦うさぎ@文京シビックホール ]
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SoulSwitch vol.8 クリヤ・マコトmeets 土屋賢二へ行った。

2008-11-25 | ライブハウスへ行こう!


原宿EX'REALMというところで、おもしろいライブがあるというのでヒビキと行ってきた。表参道はクリスマス一色。さて、出演者は次の通り。

クリヤ・マコト(p)
土屋賢二(p)
佐藤“ハチ”恭彦(b)
夏目純(dr)

クリヤ・マコト氏といえば、夫のトランペットの師でもある原朋直氏、ズーラシアンブラスでもおなじみの中川英二郎氏ともゆかり深いジャズ・ピアニストで、作編曲家。ベースのハチこと佐藤恭彦さんは、ユキアリマサ(原朋直氏のパートナーピアニストでもある)氏のバンドや村上ポンタ秀一さんとのプレイでもお馴染みのウッドベースの名手。夏目純さんは、なにしろラテンがすごい、とっても音のきれいなドラマー(私見ですが、「夏目純」って、ドラマーの手本のようなお名前だと思いませんか?)。

ちなみにクリヤ・マコト氏をライブで聴いたのは初めてだったのだが、非常に理知的で、ことごとく「計算が合っている」という印象を受けた。

でもってこのようなミュージシャンをバックに土屋先生が生ピを弾かれるという趣向である。「本番では一割ぐらいしか実力を発揮できない」とおっしゃっていたが、半ば毒舌に聞こえるようにとの配慮であろうが、舞台に登場するなり客席側の右手が震えていてお気の毒なほどであったので、あながち冗談にも思えなかった。逆に言えば決して技術の問題ではない、むしろ気持ち上のちょっとのことで5倍はよくなるように思った。

お酒の出るブルーノートより、ある意味オトナな催しに、ヒビキは野球を蹴って──というか雨で中止──駆けつけたのだが、いや、今回はちゃんと起きて聴いてました。

「ケロミン」界では、ユーザを「里親」と言う。

2008-10-28 | ライブハウスへ行こう!
「ケロの宮」さんことケロミンパパ、コメントありがとうございます。

一点補足いたしますと、ケロミンパパのコメントにあったこのことば「里親」とは何か。そう、ユーザのことを里親と言うのである。

ロボット研究者にはロボット研究者独得の言葉があるように、ケロミン界にもケロミン独得の言葉遣いがあるようである。クラシックイタチがそのことに最初に気付いたのは、実はちょっと前で、ホームページにあったこの記述だ。

「ケロミンは存在感のある新生児サイズ。」

これはもう、解説の必要はないですよね。



ところで、私とヒビキは日曜日、実は、もう一度楽器フェスティバル@池袋サンシャインへGO! という一日だったのです。ケロミンブースへ行ったところ、なんとケロミンパパにもお会いした。ケロミンパパは、カエル好きの方だとはブログ等を通じて知っていたのだが。

「ケロミンは個体差とかあるんでしょうか?」
と私が訊くと
「手作りですので、どうしても頭のスジが……」
とパペットの説明に入られるので
「いやそうではなくて、テルミン部の口に開き方と音程の対応関係とかにばらつきはないのでしょうか?」
「ああそれは、出荷時に一台一台チェックしているので大丈夫です」
という。
「ただ縫い手によって、やっぱり若干スジの太い細いが……」

今思い返すと「個体差」という私の表現が誤解を生んだのだった、ような気がする。

このこだわりのケロミンの開発日記はこちら!
ケロミン開発日記
http://keromin.jugem.jp/


でもって、すぐに欲しい方、一匹約5万円です。申込みはこちら!
ケロミンホームページ仕様と予約
http://www.keromin.com/order.html


いやほんと、横顔がかわいいんですよ、ケロミンたち。

「ケロミン」とは何か。

2008-10-26 | ライブハウスへ行こう!


ケロミンを語るには、ほんとうは長いプロローグが必要だと思う。なにしろクラシックイタチにとっては、ある意味、親戚みたいなものだし、みどりつながり、ねこつながり、音楽つながり、科学つながり、と数え切れない糸がまさにがんじがらめに絡み合っている。

絡み合いすぎている。したがって今の私にはこれを解いてる時間がない。

だから今回はそこんところは諦めて、率直にケロミンを紹介しよう。ケロミンに出逢ったのは、2008楽器フェスティバル@池袋サンシャイン(文化会館)である。

ほんとうに率直に言うと、カエルのパペットにテルミンがしこまれている、マトリョーミンの親戚、と考えてください。操作は口を開けば高音、閉じた感じがド(低音)で、発音スイッチ(押すと音が口の開き方に応じた音程の音が出る)、シャープスイッチ(押すと半音上がる)、トレモロスイッチ(音が震える)の3つのボタンがある。このほかに大きなLEDと細かいディップスイッチパネルがひとつずつ。

しかしこれはただのテルミンではない。音色が変えられるのだ。つまり同時発音数1音のシングルシンセサイザーなんである。もちろん開発者がこれをシンセサイザーとして作っていることは、ケロミンのホームページを見ても一目瞭然である。(通常はモノフォニックと言いますね)

さて、通常は通信販売で触れられる機会はないというこのケロミンが出展して、試奏OKとなっていたのが、先日の2008楽器フェスティバル@池袋サンシャインなのであった。

私はやおらブースに近づくと、最初、係のお兄さんとシャープスイッチについて話していた。というのも、どうもフラットに働いていたからだ。
「おかしいですね?」
「こちらはどうですか?」
などといいながらケロミンとケロミンをとりかえっこしたり、貼られているポスターを読んだりしながら、顔をケロミンに近づけて、賢明に音を聴いたりしていたのである。

だが、2008楽器フェスティバルの雰囲気を知っている人ならわかると思うが、広く設けられた体験ブースでは、管楽器を試奏するひとびとががんがん吹いていて、会場内、どこにいてもかなりの騒音なのである。その中できくにしては、このケロ声、よく通る。
「内蔵のスピーカーもけっこう大きい音がでるんですよ」
と説明員のおねえさんが言う。頭にはカエルの目玉をつけている。この人にはただならない熱意がある。

ひととおり音の出し方がわかったので、私は少しブースから離れて連れの方々へ向けて演奏すべく、飛び出していった。その様子が、上の写真である。演奏しながら気がついたのは、音が段階的に上がるということだ。ぱくぱくっという具合に階段状に上がっていく。(ちなみに設定によってピッチを連続的に変えることもできるそうだ。こちらを参照)。

うーん、私なら熱意の向け方としては、段ボールにワインレッドのびろうどを貼って、その中にちょいとロータスの葉やそのピンクの花などをあしらって、その中へケロミンを入れて演奏するけどなあ。その段ボールは首から提げられるようにして、そのまま出張ケロミンできるようにして、これはかみしばいおじさんよりすごいぞ、というように……妄想が膨らみますよ、この楽器!

しかしそんな熱意をどこへ持っていったものか──やはりあのカエル目のおねえさんのほかはあるまい。そう思ってやはりおねえさんのところへ行く。
「どうでしたか?」
「目がよくできていますね」
「そうなんです。これは……作っているんですよ」
そういえばこのカエル、茶色の筋などがたいへんな懲りようのオリジナルカエルなのである。つまりこの人が言いたいのは、これはもう考え抜いた末、何度も工場へ駄目出しした挙げ句に辿り着いた目なんですよ、ということに違いない。私たちはたぶん、すでにケロミン語で会話していたのである。

「どうです、ひとつ連れて帰りませんか?」
と、おねえさんは言った。

楽器フェスティバル@池袋サンシャインで「ケロミン」に出逢った。

2008-10-26 | ライブハウスへ行こう!
公式ページはこちら
[2008楽器フェスティバル@池袋サンシャイン]
http://musicfair.jp/


のっけから「どんだけ~」と言われそうですが(この「どんだけー」っていうのが、どうも子供たちの間で流行っておるらしく、「いったいどういう時に使うのか?」というんで、親バカたちが試しにいろいろ使ってみているのである。)、とにかく、2008楽器フェスティバルへ行ってきました。

フロアは3つに分かれており、体験、レクチャー、演奏ステージとさまざまなイベントが随所で行われていて、どこもほぼ満席という具合にうまく埋まっており、親子でうろうろしていたのだが、クラシックイタチはどうもそういうところでキーボードを弾きまくるとかいった芸当はできない(シャイなのか?)ので、ついうかうかと歩いている間に、2つの大収穫に遭遇したのである。

いやあ、無心の勝利ですよ。

ひとつは、鈴木楽器のアンデス25F。鈴木楽器のブースは小さいながらハモンドオルガンと、ハモンドなみの鍵盤ハーモニカ、そして真鍮でやたら重い、やたら高い(17万円超)クロマティックハーモニカと新商品・話題商品が目白押し! しかも試奏もできるとあって、なかなか楽しめました。アンデスってなんです? という方はこちらをご参照(栗コーダのインタビューもあります)。しかしながら気になるアンデス25Fの楽器フェスティバルでの展示品は、残念ながら復刻版現行品の展示のみであった。

それからヤマハブースのほうへ歩いていく途中に、なにやら大の大人がわっと集まってなにしてるんだろう、という感じの盛況なブースがあったのでふらふらと近づいていくと、こ、これがなんと!私の大好きなパペットではないですか。

そ、そう、それがケロミンだ!(つづく!)


こちらはヤマハドラムコーナーのメインステージで叩くヒビキ小坊主。いやいや、たまたまこのセットしか空いていなかったので、叩かせてくれたという次第。今回は結構みんな見ていてくれてたので、本人もいつもよりかなりアップテンポで演奏していました。

久々、ズーラシアンブラスのチケットをゲット。

2008-08-28 | ライブハウスへ行こう!

ズーラシアンブラスと弦うさぎの出演する「音楽の絵本」のコンサートチケットを入手。ズーラシアンを聴く機会は久しぶりである。クラシックイタチもヒビキも、初めてズーラシアンブラスを聴いて以来、いくつか金管を聴いたから、次のコンサートでどのような印象を持つか楽しみだ。そういえば、ズーラシアンブラスといえば、このほどN響津堅さんとジャズ中川さんを迎えたCDを発表したそうで、これもなかなかブラス界に鳴り響くニュースであろう。

ところで昨日はドラムおじさんN氏のパーティで、いろいろとステージが盛り上がったのだったが、熱心に聴き入っていたヒビキ、その際にオカピのモペットを持参。ボーカルものなどの時に応援に使っていましたが、オカピを見ると、やはり、ズーラシアンのことを思いださずにはいられない。ちなみに1年前ぐらいにこのオカピを持って出かけると、オカピとわかる人は比較的少なかった(相変わらず「キリン?」というのが多かった)が、今回は──

「三大珍獣でしょ」
という詳しい方から始まって、名前は思いだせないけれども、3文字のカナであることは知っている人、すらりとオカピと言う人などが多く、なにこれ? という人のほうが少数派であった。このごく少ないサンプルだけから言うと、レッド・アニマルへの関心は高まっているというわけである。いろんな動物が危機に瀕しているわけであるけれども、クラシックイタチ(私のことです)としても、特に哺乳類はやはり親しく、他人事ではない感じがする。ちなみに世界三大珍獣とはジャイアントパンダ、オカピ、それにコビトカバであります。

ついでに今回は弦うさぎさんたちがいるのだが、このうさぎさんたち、アゴで肩あてがはずれやすく、はずれると演奏が終わるまでそのまま弾かなければならないらしい。ついでに、あの手でピチカートはどうするんだろう……ビブラートはかかるのだろうか……、というちょっと不思議な問題もこの目で見てこようっと。

菊地成孔「野蛮人の夜会」東京スカパラダイスオーケストラ

2008-08-11 | ライブハウスへ行こう!
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、東京スカパラダイスオーケストラの2バンドが競演する野音(日比谷野外音楽堂)のライブへ行ってきました。

8/10、折しも、東京湾の花火大会だったんですね。それから細野さんたちの湾岸方面での大きなイベントもあったはずで、東京スカパラダイスオーケストラはそちらに出演のあと、菊地成孔の本番のあとからリハというかPAの調整を開始というスケジュール。空には花火見物のヘリや飛行船がぼわっと浮かび、いかにも東京の夏の夜という感じに更けていくのでありました。

菊地成孔の楽団は、解像度高い、デカダンな演奏。(ああ、こんなに簡単に言っちゃって)ほとんど満席でうしろのほうにいたのですが、うしろだとバックヤードのセミたちのほうがうるさいくらいで、演奏の音がややかき消されるぐらいの音量。まあそういう問題はあるにせよ、以前オーチャードでUAとのジョイントを聴いたときよりも、屋外の空気に音が拡散する感じがいい雰囲気じゃないですか、とクラシックイタチは思ったのでした。

編成はドラム、ピアノ、ベースのトリオに、弦楽器セクション(バイオリン2、ビオラ2、だったかな、チェロがいたかな……やや不明)に加え、パーカッション、ハープ、バンドネオン、という楽団3.0というようなたいへん入念な構成。音響のバランス的に感じたのは、ベースはぼやけず聞きやすく、ハープとバンドネオンは強め(大きめ)。そうそう、これに菊地成孔氏のサックスとおうたもからむのでした。



というわけでこの後が、東京スカパラダイスオーケストラのリハに続く本番。演奏が始まった瞬間から客席は総立ち──あれっ? さっきまですっかり菊地成孔のファンのようにしていた人たちは、違ったの、と思わせつつ──「今日は花火より明るく!」というかけ声の下、最後のほうまでスカだけで突っ走っていったのだった。客席はすごい熱気! 気温が3度ぐらい上昇してました。

ところで余談ですが、その後東京の一部の地域で局所的な豪雨。この強制クールダウンには、かなりの人が巻き込まれたんじゃないですかねー(もちろん、われわれ含め)。また菊地成孔については今回のチケット手配も担当の夫のブログも併せてご覧ください。