響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

テルミン、その後。

2009-11-30 | 歌う
少し前にテルミンminiを購入した話を書いたのだが、今日はその後の話である。これはあらかじめ言ってしまうけれども、すごくオススメしてしまうと思う。うざいぞ、と思う方には、ごめんなさいである。※テルミンminiは『大人の科学』テルミン号の付録です。

大人の科学マガジン Vol.17 ( テルミン ) (Gakken Mook)
大人の科学マガジン編集部
学習研究社

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私はこの『大人の科学』という雑誌でテルミンをやっていることや、そこに矢野顕子さんがでていたり、わざわざロシアへ行って取材までしていることを、買う前からなぜか知っていた。なんでかというと、たぶん書店かなにかで見たのだろう。しかしそれ以来ずっと、なぜか食指は伸びなかった。なぜかというと、

1音が悪そう
2つくりがちゃちに違いない
3音階がちゃんと出ないだろう
4調整が難航しそう
5楽器として、すぐ飽きる


とか思っていたからです。ところが、まず1を突破したのが歌舞伎町の女王であります。歌舞伎町の女王は、1の音がよくはないということを逆手にとって、テルミンminiのポテンシャルを最大限に見せてくれたのだ。

私などはあの動画で、テルミンをというよりは、椎名林檎を再発見してしまったぐらいである。椎名林檎は、歌詞がいいなどと言われるけれども、いくらなんでも私はあの歌詞を歌うのはいやだ。そういうベースがあって、あの曲を思った時に、よく歌う人がいるのは聴く(アマチュアバンドなどで)のだけれども、どうも違うぞよ、と思わぬでもなかったのである。ところがYouYubeのこのクリップを聴いて、そうだ、これだ、これが私が歌いたかった歌舞伎町の女王だ、と思ったのである。それが佐藤沙恵さんときっと同様だと思うのだが、私が歌舞伎町の女王と同調できる、最大公約数的ウェイブだったのである。

ああ、今日は日本語が荒れまくっております。すみません。

ついでに歌舞伎町の女王が弾けて、音階がちゃんと出ないということはあり得ない。というわけで3もクリア。

「どうやってこのクリップを見つけたの?」

というのが夫の質問なのだが、確かに、good questionですねえ。

それがね、もともとは竹内正実さんの主宰するマトリョミン軍団「Mable」のクリップがなぜか私のYouTubeの「リコメンド」に上がっていたのですよ。うそじゃないですよ。そしたら以前テルミンをYoutubeで検索した時に比べて、賑わっている印象だったのですね。とにかく点数がたくさん上がっている。そこで、いくつか、というよりずばっとその佐藤沙恵さんのを聴いてしまった、というわけなのです。

ああ、こう書くと、もうテルミン人脈もだいぶ語り始めてしまっているような気がいたしますが。

というわけで続きましょう、これは。

念願のソフトボール大会へ出場!

2009-11-29 | 東京の小学生&中高生
秋晴れ、とでも言いたいような、暦の上では十分冬なのですが、なんとなくすがすがしくさえある日和に、お手伝いをしてくださる父母のみなさまのお陰で、ヒビキもついに!ソフトボール試合デビュー(笑)。


他の子供たちはぼかしてあります。


試合は、7対2で、これが勝ったのですよ。
ヒビキがホームインするところ。


会場の小学校は、少し歩いたところにあるのだが、ヒビキが通っていた保育園の近くで、お友達にもいっぱい逢えました。


ヒビキの小学校より広くて、裏庭なんかが、広かったです。

神保彰、NHK国際放送「Club J-MELO」公開収録へGO!

2009-11-28 | ドラム・パーカッション

観覧記念にてぬぐいをもらいました。

自由演奏会のザ・ドラマー氏のお誘いで、神南のNHKのスタジオへ行ってまいりました。お客さんがみんな濃い神保さんのファンで、だいたいスタジオ収録って拍手の練習とかかなりOKが出なくて大変なんだけど、みんなファンだからディレクターがさして手を回さなくても、熱い拍手が来るんだよね。

演し物はone man orchestra、あるいはone man bandというもので、「からくり」な、つまり仕込んである音源をドラムパッドできっかけを出すようにしてメロディから他楽器の音色からすべてドラムを使って演奏する、しかも同時にドラムも叩く、という神保さんならではのステージ。それと最後にドラムセットだけにしてソロを演奏してくれました。

とにかくあまりにすごいので、こういう演し物を考えてしまったのかなあと思ったり、ただオーケストラって「息を合わせる」ようなところがあるけど一人だとどうしても合ってしまうよな(ということは難しさは別のところにある)と思ったりしたけれども、一番驚いたのは、やはり一番最初の曲を叩いた時に、スティックがスローモーションで見えたことだった。

皮を打つまでのストロークの軌跡に、あまりに余裕がある。あまりに「遅く」見えるので、「下手」に見えるほどだ。(実際には十分速いのだけど)

うーん、やっぱりドラマーの腕の軌跡には、個性があるんですね、ひとりひとり。ヒビキはおもしろかった、と言っていました。

テルミンって、good vibrations

2009-11-27 | おんがく
大人の科学マガジン Vol.17 ( テルミン ) (Gakken Mook)
大人の科学マガジン編集部
学習研究社

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いやはや、というわけで購入してしまいました、テルミンmini。テルミンminiというのは、『大人の科学』という付録付き雑誌の、まさにその付録でありまして、これがたちまちに完売につき、増刷していまは気軽に手に入るという品物。ムーグのような音はしませんが、といって試してみるにはお手頃かと思います。

ちなみにホームページに載っているチューニングの動画が使えますです。

で、このしくみはよくわからん(2つの周波数の違う波動で音を出すしくみらしいが)のですが、この波っていうのが、ほんとうに気持ちいいです。なんというか、体の中を通るのか何なのかよくわからないけど、ちょうど整体やマッサージで電気をかけるのに似てる。ま、エア楽器といいますか。

Good Vibrations: 40th Anniversary Edition

Capitol

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テルミン学習帳
佐藤 沙恵
アスキー

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ばかおもしろい音楽夜ばなし、2話。

2009-11-26 | YouTube
まずはyoutubeのこの一本から。

テルミンmini 歌舞伎町の女王
http://www.youtube.com/watch?v=2liXaTjA6mE&feature=related


このテルミンminiを演奏している「Sae Sato」さん、ただ者ではありません。youtubeを観たところ、「渋谷東急セミナーBE マトリョミンアンサンブルクラス」と関係があるらしい。またテルミンminiとマトリョミンと音の違いはどんだけ? ということも、同じ「Sae Sato」さんの以下の動画でチェックできます。

"Moon River" on the Matryomin
http://www.youtube.com/watch?v=Law-oXfQIpc&feature=related


このくらいの低音が出るんだったら、テルミンもいいなあ。


で、もう一つは菅沼孝三氏のこの一冊。これはめちゃおもしろいです。ああ、そう言いながらセリフが菅沼氏的になってしまう、もうその声が聞こえてくるようなおもしろさです。ドラマー必携。

ドラム上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集
菅沼 孝三
リットーミュージック

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栗コーダーカルテットの味と変遷

2009-11-25 | ライブハウスへ行こう!
さて、でもって栗コーダーカルテット自身の解説する全4期のうちの3つ目「ウクレレ期」に突入してからは、いや確かに、もうリコーダーですらない、という境地なのであります。

そこで気づくことは、栗コーダーカルテットというのは、通常以下のような担当楽器で説明されている。

栗コーダーカルテット オフィシャルウェブサイト
http://www.kuricorder.com/


栗原正己(くりはらまさき):リコーダー、ピアニカ他
川口義之(かわぐちよしゆき):リコーダー、サックス他
近藤研二(こんどうけんじ):リコーダー、ギター他
関島岳郎(せきじまたけろう):リコーダー、テューバ他

しかしですよ、まずリコーダーがどのリコーダーかという点です。それとこの「他」というところですね。

 :リコーダの種類|ふだんの演奏楽器|栗コーダーでの「他」の演奏楽器
栗:ソプラノ|ベース|ピアニカ、アンデス
川:ソプラノ|サックス|ドラム・タンバリン、パーカッション
近:アルト、ソプラノ|リード?ギター|ギター、ウクレレ
関:バス、ソプラノ|テューバ

このように考えると、一人の中で伴奏楽器とソロ楽器、低音楽器と高音楽器、リズムとメロディというように、非常に複雑にからみあうほどに対照的なパートを同時に受け持っていることがわかり、担当楽器制というのはそれほど簡単ではないということがわかるのである。(あの関島さんでさえソプラノを吹くのだ)

いや、だってさ、栗コーダーカルテットといっているのに、「ウクレレ期」っていうほうが本当は唐突なわけですよね。そこがなぜ「自然」なのか、というところが栗コーダーカルテットの「ひみつ」なわけでありましょう。ま、スタイルができたということですよね。

しかしそのスタイルさえも「今でもまだアマチュア期」とおっしゃる関島さん。こういうところが栗コーダーカルテットの醍醐味ですよね。けなしてんのー、と言われるなかれ。とんでもない! 昨今これは偉業なり、でありますよ。誰もがうらやましいバンドなんじゃないかなあ。まじで。

20 帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)
この生演奏はすごく楽しかった! それからウクレレ期あたりから、なんだかやたらと近藤さんがかっこよかったです。

「その時、若かった近藤さんが……」
「あ、近藤さんは今も若いですけど」

という不思議な会話(違った!ステージ上のトークです)も耳に残っている……。

栗コーダーカルテット15周年@赤坂BLITZ、UAの犬の話。

2009-11-24 | ライブハウスへ行こう!
というわけで、前回の続き。



15 頼りない天使
16 PoPo Loouise

この中盤の2曲がゲストにUAを招いて演奏するというものだったのですが……出てきたUAは(何しろ前回みたのが菊地成孔の夜会だったもので)すごい普段着。でもってすぐに「彼女」をステージに呼び込む、という展開。この「彼女」とは、PoPo Loouiseのタイトルにもなっている、犬だったんですねえ。

ちょっと、UAファンにはたいへんなサプライズであったのかも。

しかしこの犬がよく出来ていて、ステージから飛び降りたりしないのです。ちょっとした芝居のような雰囲気をたたえて、耳のよさを示すシーンもあって、楽しかったですよ。(別に客席へ来てもらっても構わなかったですが)

しかし菊地ステージではかなり寡黙だったUA、栗コーダーカルテットのステージではいろんな話が聞けたという印象あり。たとえば

「UAは1stテイクに勝てない」

一発目の録音が常にベストなんだって。すごく納得してしまう話ですよね。

「UAはウウワという発音で、スワヒリで「花」の意味。ウーアという発音だとハワイ語で「雨」の意味。」

へええー。ってだけなんだけど、知らなかったよ。

なんというかこういう貴重というかふつうというか、ホントに楽屋で話していそうな話がさくさく出てくるところが、なんとも栗コーダーカルテット・ペースなのかも。


栗コーダーカルテット+UA@赤坂BLITZへ行ってきた

2009-11-23 | ライブハウスへ行こう!
というわけで、栗コーダーカルテット15周年ベストリリースツアー最終日、行ってきました。演奏曲目はアンコールを併せて全20曲。

栗コーダーのみなさんとは以前取材でお会いしていたのだが、ステージもまったくそのままの雰囲気で、場所をちょっとステージの上に移しただけ、というお茶の間な雰囲気のまま、でそれも最初だけかとおもいきや、そのまま最後までつっぱしるという、ステージだったのですね、これが。栗原正己さんの真芯な語りかけに引き込まれるままになんとなーく業界なトークに、なぜかしろーとさんを含む会場が釣り込まれて、いつのまにか全員で業界人のはしくれに並んでしまうという、そういう珍しいステージなのでした。

栗コーダーカルテットのみなさんの解説では、栗コーダーカルテットには4期あり。
1 アマチュア期
2 映像期
3 ウクレレ期
4 現在

というもので、

栗:「ま、白亜紀とかジュラ紀みたいなもんですよ」
関:「今もアマチュア期ですから」

と、こういうふうに語りが連なっていくわけです。

で、曲のほうは、その各時期から何曲かずつをピックアップして、という構成。中でも印象深かったのは……

01 静かに静かに
ああ、リコーダーっていうのは、ユニゾンが身上なのだな、ということをのっけに理解させる一曲。全員ソプラノリコーダーで。

11 亡き王女のためのパヴァーヌ
え、こうなっちゃうの? という、もう栗コーダーカルテットでしか聴けない「亡き王女のためのパヴァーヌ」。「あ、これ短いですから」と栗原さんの事前のお断りが演奏中も蘇って、もうおかしいのなんのって。え? と思う間に終わっちゃうんだ、これが。
そう、栗コーダーカルテットは、編曲を愉しむ楽団、いや編曲に「挑む」楽団なのであります。それについては本人達の解題があって、なぜ「渋さ知らズ」とやることになったのか、といういきさつ。川口さん曰く「大所帯の渋さと栗コーダーで曲を交換して演奏する」。
おわかりのように、厚い曲を、栗コーダーカルテットに編曲するというのは、いかにエッセンスを残して削ぎ落とすか、というココロミとなるは必定。そういうところを何だかすごくうまく越えていくのが頼もしい栗コーダーカルテットなのでありました。

12 小組曲「ピタゴラスイッチ」
これはヒビキがよかったとおおうけ。確かにこれは私も、かなりの緊張感で聞いてしまう。なんというか、笛ってすごく前近代というか、クラシックイタチ(私のことです)が思うには、演奏のよしあしは、演奏者がどうというよりも、精霊が乗り移るか移らないかの問題のように思っているのだが(だって金子鉄心さんがそうなんだもん)、栗コーダーカルテットは笛でありながら近代だっていうところが、なんかおもしろいというかおしゃれなんだよな。だが精霊に頼らないというツケはどこかで回ってくるのが笛の宿命であって、そういう意味ではこのようにメロディが周知されているところでその記憶をなぞるような場合には、演奏者に高い負荷をかけることになるように思った。

というわけで、続きます。

太陽にほえてみました。発表会@神田Zippal Hall

2009-11-22 | 出演!
今週末は、いろいろと活躍だったヒビキ。というわけでぜんぜん栗コーダーの話へ戻れないのだが、とりあえず今週末のヒビキの話。

土曜日は「わくわく発表会」という小学校のおしばいに参加。これがけっこう本人もりあがりました。ヒビキのいる3年生たちは、モチモチの木という11/20におそらく樹氷のような現象をみることがあるよ、という男の子とおじいさんのお話をミュージカルというか歌仕立てで演じたのだが、この1つの物語を歌とせりふでつくっていくということに、ことのほか感じ入るものがあったらしかった。他の学年の芝居にもとても反応していて、うーんこういうの大仕掛けなヤツがオペラでさ、とかいう話をみんなでしたのだった。

シンプルな演出がよかった。先生を中心によくまとまっていて、声も大きく、主役の近所のみんみん君や、ヒビキのお友達の女の子もすばらしかった。(校長先生はこの節、開催できるだけでも幸せ、とおっしゃっていた)

というわけで続く本日が、発表会@神田Zippal Hallでありました。曲目は1曲で、なんとヒビキが見たことのないドラマ「太陽にほえろ」のテーマ。これはなんというかTVドラマに使っているだけあって、押しはつよいが、構成としてはなんというか結構こじんまりしてるんだよね。伸びやかにメロディをうたうところはなくて、どちらかというと軽快に飛ばして、ばしっと終わって、どーよ、という曲なのだ。

ということを特に理解していたわけではないのだが、今日のヒビキの演奏を聴いて、そうか、そういう曲だったのか、と初めて理解しました。

うーん親ながら、かっこよかったぞ。こういう小さい曲というか、これはこれでどうよという叩き方もできるんだねえ。あと、ヒビキとしてはかなり速めの曲だったので、リハはセーブしてたらしい(疲れるので)。本番はばっちりでした。なお、パパがトランペットで参加。意外にも会場からうけてました(なぜ?)。

栗コーダーカルテット+UAの前に赤坂の新しい界隈を散策

2009-11-20 | 東京の小学生&中高生
昨日はあいにくの雨であったが、地下鉄千代田線赤坂駅のTBS界隈の新しいビルが楽しいので、ちょっと写真などもとったりして。



しかし最近は写真をケータイに頼っていかん。ただこういうほんとにきれいなやつっていうのは、もうあんまりカメラでちゃんと撮る気がしないことも事実。望遠とかで撮ったって、もうしょうがない感じがしてしまう。技術っておもしろいものですよね。カメラの性能が低かったときは、それがすごいことだったのに。





次回はちゃんとコンサートレビューいたします。

実はジャズだって同じなのでは? by クラシックイタチ

2009-11-18 | ジャズ
ジャズうさぎの見解はいかに!?

(図らずも、前回のつづき

ジャズはほんとうに黒人の音楽なのか、あるいはアフリカの音楽とどういう関係があるのか、そのあたりのことはわからないのだが、「現代」=「メタ」っていう簡単な刀で、さっくり切ってみよう。

ジャズも「曲」が単位であり、メロディがある。
ということは、これは楽譜が「記憶で書かれている」ということだろう。

ジャズは、メロディに対してアドリブがある。
ということは、メロディ=記憶からなる楽譜 に対して、それが持つポテンシャルのようなものを最大化すること=アドリブ、ということだろう。

私には、これを演るには、たくさんの長い譜面を歌った経験が不可欠のように思われる。それは別にジャズでなくたってよくて、クラシックなんかが最適のように思う。そしてそれは譜面ではなくて記憶になっていなければならない。

ただ逆に言うと、クラシックもすでに記憶なのだ。バイオリンの先生が先日言われたように「第一章の最初が始まる時に、この第三章でこのように終わるのだ、ということがわかっていなければならない」

ではクラシックとジャズで何が違うかというとツール、つまり道具立てであろう。それはきっと邦楽なんかでも同じなのだろうと思う。ただ邦楽を習うのはたいへんだし、特に子供に限った場合、ジャズを習うというのも難しい。こうなるとクラシックというものが、あるいはヨーロッパというものが、すぐれた教育のメソッドを備えているということが改めて有難く思われてくる。

というわけで、このとりあえずなところが、ジャズについての、クラシックイタチの、クラシック的(西洋音楽史的)理解なのであった。

聴いてるだけでバイオリンがうまくなりそう。

2009-11-17 | バイオリン・レッスン


昨日はバイオリンレッスンであった。

ドラムのレッスンでもそうなのだけれど、レッスンを聴いているだけで、ぜったい楽器ってうまくなる。よく昔の「びんぼう」の物語に、お金がないので窓の外で授業を聴いているコドモとかいうのが出てきたものだが、あれは本当だ。

しかし、それにしても昨日のレッスンである。

ヒビキは現在鈴木バイオリン教本の第4巻、一曲目のザイツの協奏曲をやっているところなのだが、家で練習している感じではかなりうまくなっていて、曲想とかもつかまってきたかな、と思っていたところだった。

こういう時にこそ、あっと驚くような指導が起こる。つまり、私が、ヒビキってけっこう弾けてるじゃん、的に思っている時、である。

(……と、前振ってはみたものの、これは譜面がないと説明できないぞ)

そのザイツの曲は6/8拍子で、ソソ シシ ミミ レレ ドド ララのように、同じ高さの音を2つずつ弾いていくフレーズの部分が2箇所ある。で、先生は、「ヒビキ君、最初のところは2拍子に、あとのほうは1拍ずつになっているよ」と言ったのである。

あっ、そう、言われてみればまさにそうなんです。だけどそれをどうすればいいかがわかんなかったのだ、私も。きっとヒビキも。で、ここは基本的には6/8だから、16分音符6個が2セットというふうに弾くべきで、で全体としてどういうフレーズなの、というのを、先生がちょっとお手本で弾いてくれたらば、ああ、こういうものだったのか、とこうなるともう妹のバイオリンレッスン以来の積年のナゾが解けたのであった。

で、結局クラシック音楽ってさ、とクラシックイタチは思ったのであります。なんていうかな、1曲の持つポテンシャルのようなものを最大化すること、これが醍醐味なんじゃないだろうか。譜面があるってことはそういうことなんじゃないだろうか。そして、過去の古い音楽だってことは、どうしたって現代的な解釈ってことであって、だからそこ(どう価値をブーストするか)をこそ愉しむものなんじゃないだろうか、と改めて思ったのでありました。

ドラムと野球とバイオリンと

2009-11-16 | バイオリン・レッスン


野球と音楽の日々、とも言う。
最近ヒビキは野球にかっとんでおりますが、その間なぜかバイオリンの「うたい」も上達。メロディの起伏をすらっと渡れるようになってきました。

折しもバイオリンが修理から帰ってきたところなので、私もキラキラ星なんぞを弾いてみると、ヒビキ、よく聴いていて、弾き比べをしようということになり、完敗しました。

何が負けたって、持ってる音楽のクオリティが違いました。

ある曲や演奏について、こういう曲だ、こういうノリだ、こういう時間の流れなんだ、ということを確信して弾いているのと、私のように「あ、こうだっけ」「えっとそういうふうで……」と弾いているのでは、音楽はぜんぜん別物になる。

どうも私の場合、フィードバックが強すぎて、フィードフォワードが弱いのであります(問題はそれだけじゃないが)。フィードフォワードと言えば竹村建一さんが有名ですが、一世代巡って、また流行りそうなキーワードでございます。