老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

492;老いの風景〔5〕 「何もしない・・・」

2017-10-28 08:39:47 | 老いの光影
老いの風景〔5〕 「何もしない・・・」

忙しさに追われているとき
「何もしない」で、ぼ~としたい、と思うときがある。

窓際に追いやられ 何もしなくていいと
机と椅子だけ置かれ 干されたら
疎外感から気が狂ってしまう。

88歳になった山下和生さん
定年になった息子から「何もしなくていい」と言われ
農作業の一切を息子にとりあげられた和生さん。
半年も経たないうちに
物忘れだけでなく
軽トラックの運転もできなくなってしまい
妻をはじめ息子夫婦の名前まで忘れてしまった。
何もしないで過ごすことは
老人にとっても過酷であり
水が滲み出すように記憶のピースがこぼれ落ち
自分の名前さえも思い出せなくなってしまう。

何かをすることで
誰かの役に立っている。
小さなことであっても
何かをすることで
そこには自分の存在を感じ
生きる喜びがある。

何もしないでいることは
自分の存在を見失ってしまう。

反対に、1日が8時間に感じるほど
忙しさに追われていると
心を亡くし 自分を見失ってしまう

「忙」は、心を亡くすと読める。
忙しいときほど
「何もしない」で
心の休憩が必要なときもある。





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2 コメント

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色々な考え方が、、、 (山小舎の灯)
2017-10-28 14:55:50
僕は苦労性なのか、、、なすべきことが残っているとそれがストレスになることがあります。
何かを成し遂げても、何かを忘れているような、、、気持ちが落ち着かないことがストレスなのです。
しなければならないと思うのもストレスに感じてしまったり、だから何も考えずに、何もしないでいられる時間が嬉しいですね。

だからブログも毎日書かねばならないと思えばストレスに、、、
ブログも今日で101日目の投稿、そろそろさぼってもいいかなと自分を甘やかそうと思っています。(笑)
返信する
そうですね (星光輝)
2017-10-28 16:38:28
山小舎の灯 様

そうですね
何も考えずに
何もしないでいられる時間は
確かに嬉しいですね

何もしないのではなく
英気を養い 次の行動を起していくための休息なのかもしれない

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