老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

874:老人と子ども(6) ご飯をこぼす

2018-08-09 04:14:19 | 老人と子ども
西瓜が大好物のbeagle元気

ご飯をこぼす

〔食事時の風景〕

物忘れが進んだ老人がご飯をこぼす。

就学前の子どもがご飯をこぼす。


老人と子ども。
ご飯をこぼす、という行為が同じであっても、
周囲の反応は違う。

「爺ちゃん、床にご飯が一杯落ちていますよ。体がテーブルから離れ過ぎ」「味噌汁をこぼすよ」などと
傍らにいる老いた妻は愚痴を{こぼす}。

「爺ちゃん、涎(よだれ)を{こぼし}て、洋服が濡れる前に目の前にあるテッシュで拭いて」。

それに比して
幼子がご飯をこぼしても、頬っぺたにご飯粒がついた顔を見て
家族は思わず笑みを{こぼし}てしまう。



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