1648 老師と少年 ❼ ~欲 望~
第六夜![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0172.gif)
神も虚無も受け容れることができず悶々としている少年
第六夜は(道の人)がどこからともなく、いつの間にか人々の中に現れた。
人は、死とは?、自分は誰か?などと
答えを欲している
答えがないことに耐えられない
道の人は話す。
「その答えとは何か? 何に対する答えか?
自分とは何か、なぜ生きるのかという問いかけの答えか?
違う。それはたった一つの欲望に対する答えだ」(86頁)
「欲望だけが、生きていることの苦しみなのだ」(86頁)
自分であること、生きていることに苦しむ人は多くはない。
人間の欲は財産や地位や名誉であったりするのがほとんどだ。
何故か、人はそれを欲する。
他人に認められたいからだ、欲するものを身に抱えたいからだ。
欲望は持てないから苦しむが、持てたとしても苦しみはやまない。
「財産も地位も名誉も、人が生まれてくるときに一緒についてこない。
それは人が後からつくり出したものにすぎない。
つくり出したものは壊れ、得たものは失われる。
死は平等にすべてを奪う」(88頁)
認知症老人になると、寝たきりになると
地位や名誉は関係なくなり
呆けて(惚けて)いくと立場(境遇)は同じになる。
棺に入ったときは財産を持っていくことはできない。
「死は平等にすべてを奪う」、その言葉通りである。
人間、死するときに何を遺してゆくのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b0/618d149da608278998fa05a5a3fa5625.jpg)
内村鑑三著「後世への最大遺物 」岩波文庫に
興味深い話が書かれてある。
道の人は、
人間の欲望の先にあるものは、壊れ失われない永遠に存在するものを欲する。
答えを求めることも、『断念する』ことだ、と少年に語りかける。
少年は「ぼくにはわからない」、と。
第六夜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0172.gif)
神も虚無も受け容れることができず悶々としている少年
第六夜は(道の人)がどこからともなく、いつの間にか人々の中に現れた。
人は、死とは?、自分は誰か?などと
答えを欲している
答えがないことに耐えられない
道の人は話す。
「その答えとは何か? 何に対する答えか?
自分とは何か、なぜ生きるのかという問いかけの答えか?
違う。それはたった一つの欲望に対する答えだ」(86頁)
「欲望だけが、生きていることの苦しみなのだ」(86頁)
自分であること、生きていることに苦しむ人は多くはない。
人間の欲は財産や地位や名誉であったりするのがほとんどだ。
何故か、人はそれを欲する。
他人に認められたいからだ、欲するものを身に抱えたいからだ。
欲望は持てないから苦しむが、持てたとしても苦しみはやまない。
「財産も地位も名誉も、人が生まれてくるときに一緒についてこない。
それは人が後からつくり出したものにすぎない。
つくり出したものは壊れ、得たものは失われる。
死は平等にすべてを奪う」(88頁)
認知症老人になると、寝たきりになると
地位や名誉は関係なくなり
呆けて(惚けて)いくと立場(境遇)は同じになる。
棺に入ったときは財産を持っていくことはできない。
「死は平等にすべてを奪う」、その言葉通りである。
人間、死するときに何を遺してゆくのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b0/618d149da608278998fa05a5a3fa5625.jpg)
内村鑑三著「後世への最大遺物 」岩波文庫に
興味深い話が書かれてある。
道の人は、
人間の欲望の先にあるものは、壊れ失われない永遠に存在するものを欲する。
答えを求めることも、『断念する』ことだ、と少年に語りかける。
少年は「ぼくにはわからない」、と。
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