自分が貴志祐介が好きなのを知って友人が
丁度アニメもはじまった「新世界より」を貸してくれた。
初期作しか読んだ事がなかったのでワクワクしてたが
読み出したら文庫版上中下巻もあるのに1日で読んでしまった!
割とホラー、オカルトが多いイメージの作者だが本作はSF、
と言っても現代から約1000年後の日本が舞台になる。
ネタバレしない程度にあらすじと感想を交えると
現在の文明は崩壊するも長い期間を経て立て直し、
中世日本のようなのどかな暮らしを営む時代。
現在には居ない独自の進化を遂げた和やかながら異形の未来の動植物。
人は科学の多くを失った変わりに神からの贈り物である
超能力「呪力」を備えていた。
本編はそんな時代で大人になった主人公・渡辺早季の
更に1000年後の未来へ充てた手記の中での回想で語られる。
冒頭は凄惨な事件の存在を匂わせるが
手記は主人公・早季ののどかな子供時代からはじまる。
この時代の人間は子供からの成長過程の中で超能力の目覚め
「祝霊」を経て大人になり、それを迎えてはじめて
中学校のような施設「全人学級」に進学するのだが祝霊が遅く心配する早季、
そして超能力の目覚めと不可思議な儀式。
幼馴染に囲まれ、学び、競い、恋心の芽生え、
普通の青春時代を送っていくように見えた早季は
微かに感じる記憶の齟齬、子供に教えられる寓話、
人々の善意により成り立って居る大人たちの世界の歪みを見てしまい
その理想郷は徐々に崩れていく。
そんな入りからはじまります。
ともすればもののけ姫なんかの和風ジブリにも思えるのどかさ、
現在の人間で通じる風習と、1000年後の理解できない風習、
美しく見えた理想郷が主人公の目を通して歪んだ世界である事が分かっていき
序文にあった凄惨な事件へ…。
作者はホラーの人だと思ったと言う書き出しがあったように
凄惨なシーンは多く苦手な人は苦手でしょうが
本作はそういう怖さよりも未知の未来を構築する手腕と
主人公が真相に近づいていくSFの手腕が前面に感じます。
そしてべらぼうに上手い!
後にSF大賞を取ったそうです。
現在アニメ化され萌えアニメっぽい絵柄でちょっと趣旨がズレそうですが
まどマギ的ギャップになるくらい本作を描いてくれるなら良いのかも。
長い作品ですが読み終わると大人になった主人公の
手記の中での思わせぶりな下りが分かるようなるので、
かなりの長編ながら再度読みたくなります。
今度映画化する悪の経典も見たいなぁ。
こちらは黒い家のようなサイコパス+スプラッタホラーっぽいね!
丁度アニメもはじまった「新世界より」を貸してくれた。
初期作しか読んだ事がなかったのでワクワクしてたが
読み出したら文庫版上中下巻もあるのに1日で読んでしまった!
割とホラー、オカルトが多いイメージの作者だが本作はSF、
と言っても現代から約1000年後の日本が舞台になる。
ネタバレしない程度にあらすじと感想を交えると
現在の文明は崩壊するも長い期間を経て立て直し、
中世日本のようなのどかな暮らしを営む時代。
現在には居ない独自の進化を遂げた和やかながら異形の未来の動植物。
人は科学の多くを失った変わりに神からの贈り物である
超能力「呪力」を備えていた。
本編はそんな時代で大人になった主人公・渡辺早季の
更に1000年後の未来へ充てた手記の中での回想で語られる。
冒頭は凄惨な事件の存在を匂わせるが
手記は主人公・早季ののどかな子供時代からはじまる。
この時代の人間は子供からの成長過程の中で超能力の目覚め
「祝霊」を経て大人になり、それを迎えてはじめて
中学校のような施設「全人学級」に進学するのだが祝霊が遅く心配する早季、
そして超能力の目覚めと不可思議な儀式。
幼馴染に囲まれ、学び、競い、恋心の芽生え、
普通の青春時代を送っていくように見えた早季は
微かに感じる記憶の齟齬、子供に教えられる寓話、
人々の善意により成り立って居る大人たちの世界の歪みを見てしまい
その理想郷は徐々に崩れていく。
そんな入りからはじまります。
ともすればもののけ姫なんかの和風ジブリにも思えるのどかさ、
現在の人間で通じる風習と、1000年後の理解できない風習、
美しく見えた理想郷が主人公の目を通して歪んだ世界である事が分かっていき
序文にあった凄惨な事件へ…。
作者はホラーの人だと思ったと言う書き出しがあったように
凄惨なシーンは多く苦手な人は苦手でしょうが
本作はそういう怖さよりも未知の未来を構築する手腕と
主人公が真相に近づいていくSFの手腕が前面に感じます。
そしてべらぼうに上手い!
後にSF大賞を取ったそうです。
現在アニメ化され萌えアニメっぽい絵柄でちょっと趣旨がズレそうですが
まどマギ的ギャップになるくらい本作を描いてくれるなら良いのかも。
長い作品ですが読み終わると大人になった主人公の
手記の中での思わせぶりな下りが分かるようなるので、
かなりの長編ながら再度読みたくなります。
今度映画化する悪の経典も見たいなぁ。
こちらは黒い家のようなサイコパス+スプラッタホラーっぽいね!
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