こんばんは。
水神です。
踏み込んでみたのですが...逃げられました。
朝。
いつものように、ごあいさつ。
いつものように、素っ気ない表情。
まあ、いつものことだ。きにせんと。
今日は10時過ぎに出張予定。
出張前にやること多数。
が。
とりあえず、みつめとく。
最近は見つめる先に顔を見せてくれるようになった瞳さん。
いやなとき(頃)は露骨に隠れとった。
最近は疲れそうなくらい背筋を伸ばして見せてくれます。
疲れるんでしょうな。その態勢(つまり顔見せ)は長くは続かない。
まあよいのです。
お顔を拝めただけで水神は満足でございます。
とりあえず見せてくれている間はみとかんと。愛が疑われます。
...しかしね。
忙しいのです。はい。時間がないのです。
それでも。仕事より愛の方が大切です。(それでもきっちり仕事をこなす水神です。)
どたばたと仕事と愛の伝播をして、出張5分前。
ぼけーっと瞳さんを見つめているぼくに、上司がこういう。
そろそろ行かないと間に合わないじゃないの?
...ぼけーっと見つめているのはばればれです。
大丈夫です。10:20に出ます。(仕事きっちりは引っ越し屋だけではないのです。)
それを聞いた瞳さん。視線が向こうの壁にある時計に向く。あと5分。
と思ったかどうかはしらんけど、そわそわ始めました。
で、あと5分。
大丈夫とは言ったものの。
一瞬瞳さんの瞳が隠れた隙に、席を立って飲みかけコーヒーを捨てに外へ。
戻ったら談笑している瞳さん。
話に加わらんわけにはいかんことになって...
うきゃ。予定時間より5分遅れて会社出て。
半ばはしってなんとか電車へ。
ふぅ。
で、出張。予定では夕方帰れるはずだが...
どうだろ。エンドレスという噂の会議だし。
いろいろあったけど、4時頃会社に戻れました。
寝不足でしょうか。
帰りの電車は熟睡してた模様。
ようねた。
今日はなんか妙に反応よいし、話しかけるチャンスかの。
昨日話せなかった、おとといコーヒー頼めなかったいいわけしとくか。
で。様子見。
なかなかチャンスが見あたらない。
うむ。何度か行こうと試みたがタイミング合わず。
帰ったら帰ったで仕事がどたばたしてる水神です。
そうこうしている間に定時頃。
ちょっと息を抜いた風の表情。
チャンス。...が。緊張。
こらだめだ。
というのは。行かねば。と思うと緊張するのです。
なんかのついでというか、流れでいかんと無理っぽい。
というわけで、トイレ。
別に席立てればなんでもよかったのですが。
で、戻ったついでに、仕事の割り振り表をぺっととって、彼女のもとへ。
声をかけられるまではまるで存在しないかのように無視する瞳さん。
まあ、これもいつものことだ。気にしない。
で、こんにちは。
今日は空いている隣の席に座る。
瞳さんの方を向いて。
あ、はい、なんでしょう。(って瞳さんがいったかどうかは定かではない。緊張しとるのです。)
元気にお返事。よい返事だ。
どお?仕事は大体終わった?
あ、はい、このシステムは...
あ、いや。いきなりシステムの話されてもわからんし。(ぼくの監督外の仕事。)
ともいえず。とりあえず早口で説明する話を聞く。
で、結論は、終わって納品済み。相手(お客さん)のチェック待ち。
ふぅ。
水曜日なんか忙しそうにしてたのもこの仕事?
と聞いたら、またなんか違うシステムの話らしく、違う画面をすぐさま出して説明が始まりました。
あ、そ、そか。まあだいたい終わったんだね。(とぼくがいったかどうかも定かではない。)
水曜日、実はお客さん来てて、朝からコーヒー(出すの)頼もうかと、
ちょっとどきどきしながら様子見てたんだけど、
なんかこうちょっと怖い雰囲気がただよってて、お願いできなかったんです。
...よう考えてみればどうでもいいというか、言われても困る話だの。
瞳さんは、ちょっと驚いて、(&否定したげな素振り)そ、それはすみませんでした。
...あ、いや。
いやいや。あやまることではないから。となんとかそれを否定した水神。
それ以上つっこむこともできず。
じゃ、じゃあ来週(ぼくの)仕事の説明するから。よろしく。
あ、はい。よろしくお願いします。とのお答え。
それを受けて、単なる飾りの割り当て表をもって席を立つ。
今考えると...瞳さんと向き合ってはいるものの、視線はあんまり合わせられなかった。
さて。ここまできたら、追いかけないわけにもいかない。
でも。無理っぽい。ぼくが。緊張のせいで。
でも、しないわけにもいかない。
そうこうしているうちに、瞳さんはコートをもって席に戻る。
コートをいすの背に掛けて、帰り支度。(パソコンでなんかやっとる。)
帰るよ。アピールしとる。
んー、と背伸びはぼく。じゃあぼくもこれ来週にするかな。
と独り言して、飲みかけのコーヒーやら水(ペットボトル)やらをもって外へ。
ぼくも帰るよアピール。
...せんわけにはいかんのです。
さて。戻るまでに、1,2分。瞳さんはまだいるのでしょうか。
それともとっとと帰ってしまうのでしょうか。
正直言いますと、すれ違いで帰ってくれる(一応挨拶できる)くらいがよかったのです。
アピールはしてみたものの。追いかける勇気(心の準備)はありませんでした。
でも。とっとと姿消されていたら、それはそれでかなりかなしい。
結果。
まだいました。でも帰る直前。
すでにコート着て(暑くないのだろうか。)席を立ってます。
なんかカバンの中をごそごそしてました。
ぼくもパソコン落とそうと席に座ると。
お、お疲れ様でした。
目も合わせずに、(最近はしっかり合わせて挨拶してくれてます。)
そそくさと...というか、逃げるように...いや逃げました。
どうみても、緊張に勝てずに逃げた。
いつもの倍は早い歩速で。
...逃げられた水神です。
でも、まあ。よいか。
追いかけられなかっただろうし。
あれで、まだまごまごと彼女がしていたら、どうにもならんで追いかけてたでしょう。
追いかけたいという雰囲気を壊すわけにはいかんので。
さて。逃げられた水神ですが、逃がしてよかったのでしょうか。
と、帰り道に悩んだ次第。
あれ(逃げたの)がぼくだったら、今日は無理だったでしょう。
無理に追いかけられても...たぶん怖がらせるだけではないかと。
でも。もしかしたら女の子はそれでも追いかけてきて欲しかった。のだろうか。
とも。
でも。
過去の経験から、無理が通る確率は低い。
少なくとも相手の心の準備ができてないと。(無意識にでも。)
まあ、ここにくるまで、紆余曲折があった二人です。
こんなことくらいで壊れたりはしないでしょう。
それよりか、逃げた彼女の心の方が気になる。
後悔(自責)してなきゃいいけど。
傷ついてなきゃいいけど。
とりあえず、月曜日はいつものように、いつもの態度で。
でも、ほんのちょっとだけ、馴れ馴れしく。
月曜日はまた出張なんだよね...残業っぽいんだよね...追いかけられないんだよね。
今日の発見。
瞳さんも緊張してた。のだ。
今思えば当たり前だが、なぜか緊張しているのはぼくだけだと思いこんでた。
思えば。今日話しかけた際も、聞いてないことまで話してくるあれは...
緊張からだな。
緊張すると余計に口数が多くなる人もいる。(普段は聞き役が多い瞳さん。)
ぼくは緊張するとしゃべれなくなるほうですが。
これまでのぼくに対する態度も、それですべて説明がつく。
...ふたりして緊張してたんでは、そらー距離は縮まらんわ。
緊張してくれてたのか。
と思うと、妙に心が軽くなる(緊張感が薄れる)のは自然なことでしょう。
月曜日からはもうちょっと余裕を持って接しられそうです。
彼女も彼女で、義理は果たした。のでしょう。
一応ぼくが帰ってくるまで、姿を止めておいてくれました。
かなり無理すれば追いかけられないこともない。
お互いに、緊張しすぎてちょっと無理な感じ。でした。
でも。これで一度やったからね。
二度目はお互いにもう少し心の準備ができるでしょ。
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ありがとうございます。
こんなえらく長い四方山話を読んでくださって。