よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

ハプスブルグ展 600年にわたる帝国の歴史

2019年10月24日 | 美術
上野の国立西洋美術館で開催しているハプスブルグ展を観にいきました。

ベラスケス「青いドレスの王女マルガリータ・テレサ」の隣に
フアン・パウティスタ・マルティネス・デル・マーソの「緑のドレスの王女 マルガリータ・テレサ」があり
本当に同じ顔で描かれているので、多分王女はこういう容貌だったんだろうなと推察しました。

ハプスブルグ家は近親婚が多かったので、身体が弱かったんですよね。
そして顎が少し前に出ている特徴があります。

(スペインの美術館に行ったとき、ガイドさんが「アントニオ猪木なんですよー」と
語っていたのを思い出します)


好きな主題は「ユピテルとメルクリウスを歓待するフィレモンとパウキス」。
これは絵というより、ストーリーがとても好きなのです。

簡単に言えば、清貧な老夫婦のもてなしが全能の神ユピテルを感動させ、
彼らの願いを叶えようとする。そのとき夫婦が口にしたのは

「死ぬときはふたり一緒に」。

愛する人との別離は辛いもの…ギリシア神話では大抵神様が人間に介入すると
ロクなことにならないのですが、この夫婦はつつましく幸せな人生をまっとうします。

ここで描かれている主題は、貧しいにもかかわらず、ガチョウをつぶして
客人(旅人に身をやつしたユピテルとメルクリウス)を歓待しようとし
ユピテルが止めるシーンシーンです。

フィレモンとパウキスの善良さと老い、ユピテルの存在感が際立つ作品でした。


混雑を避けて平日にいったにもかかわらず、けっこう入館者が多かったですね。
女性7、男性3の割合かな。

マリーアントワネットやエリザベートなど、女性が好きな華やかな人物像もありますし。

国立西洋美術館は、常設展も充実しているので、お腹いっぱいになるほど
美術品と戯れてきました。



常設展では、やはりルーベンスの「眠る二人の子ども」が好きです。
本当に癒されます。

小学生の団体をときどき見かけました。
その時価値がわからなくても、頭や感性が若い時に、いろいろなモノに触れることは
大事ですね。

そう思いつつも、子どもたちを見かけたのが男女が絡み合う彫刻付近だったので、
ちょっとドギマギしたのでした。


24日なので巣鴨の縁日にも行きました

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