よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

かぐや姫は永遠の旅立ちの物語。

2019年11月05日 | コラム
ふとこの世に降りたち、ある時期が来たら、定められた場所へ旅立っていく。
この世の者たち――家族がしっかり抱きとめようと、帝の軍勢が十重二十重に守ろうと――旅立つものをとめることはできない。

この世の衣服をすべて脱ぎ捨て、新しい服を身にまとい、この世の記憶もすべてなくして出発する。
生まれる前の記憶をまるで持たずにやってきたように、この世の思い出ひとつも所有してはいけない。

かぐや姫を読むと、永遠の旅立ちを思う。

この世には肉体だけを持って生まれ、去るときはそれも捨てていく。
記憶しかあちらには持っていけない、というが記憶も薄れていくか喪失していくのかもしれない。

いつか自分が出発するときに判明することだ。どちらでもいい。


PC不調で長文は打てません。