よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

Dr.苫米地式資産運用法なら誰もが絶対にRichになれる!

2018年08月24日 | 読書
---Richとは、お金を価値あるものに替えられる人のことをいうのです。


お金を得る代償として、健康や自由時間がじわじわと
蝕まれていく、それは真価だろうか。

有限である自身の体力、好奇心が尽きないうちに
Richな生活を送ろうと意を新たにした。


多分、Richとは
魂が自由で、生活を楽しめることを指すのだと思う。

私が子どもをもたない理由

2018年06月17日 | 読書
下重暁子さんの『私が子どもをもたない理由』『家族という病2』読了。

下重さんは他者に「子どもをもつな」と言っているわけでなく
価値観を押し付けることに警鐘を鳴らしている。

家を持とうと持つまいと
家族を持とうと持つまいと
車を持とうと持つまいと
煙草を吸おうと吸うまいと
貯金をしようとすまいと
就職しようとすまいと
ヘテロであろうとLGBTであろうと
(以下略)

他人に被害や迷惑がかかることならともかく
本人が自分の意志でやることに
容喙の余地はないはずだ。

「子どもがいなければ国が亡ぶから身勝手」というひとほど
実は全体のことなど平生考えていないものだ。

人類の存続という大きな括りで考えるなら
バースコントロールは人の意志よりも、
自然のままに任せた方が結局うまく行くものだ。

生存競争の激しい自然界での生き物は多産であり、多死である。
動物園の規則正しい生活をしている動物は、概ね生殖率が低い。
繁殖が過ぎないように、生態系が構築されているのだ。

全体論でいえば、少子というのはデメリットばかりではない。


そういう想定でモノを考えるなら、個人の意思で生きたからと言って
責められるいわれもないだろう。

究極、人間は自分が一番可愛いものなのだ。
愛する子のために死ねるといっても、子の死を見るより、
自分が身代わりになったほうが安寧という心理がある。

手前勝手に生きることを賛美しないが、
「国家のため」の滅私はもっと奇妙なことに思われる。

「子どもをもたない理由」を明言しなければならないほど
閉塞感があるのだろう。


私は日本という国を愛しているが、付和雷同の圧というものに
たびたび生きづらさを感じることがあり、やはり「個」が尊重される日は
まだまだ遠いのだろうか、と感じている。



佐藤愛子さんの『冥土のお客』も読了

毎日かあさん 卒母編

2018年06月09日 | 読書
西原理恵子さんの「毎日かあさん 卒母編」を読みました。


家族仲良くなくてヨシ

人のコトに憎み始めたら暇な証拠


これも名言ですね。

最後の子どもたちが巣立っていく様子を描いたラストは
目頭が熱くなりました。


読者さんたちの評価で

「タイトルに反し、かあさんネタが少ない」というのもあったけど
子どもと母親だけのネタだったら、読者は飽きるでしょうね。

四コマ「サザエさん」でも
サザエさんが出てこない話もあるし。

私は「毎日かあさんをしている女性の日常漫画」だと思っていたので
タイトルと中身が一致していないとか、思わなかったな。



卒母と聞いて「母業は、卒業するものじゃない」
という意見もあったと聞きますが

子離れの時期に入ったことを噛みしめて
一歩下がったところから見る時期というのが
卒母なんじゃないかなあ。


西原さん、お疲れさまでした。


子どもはあっという間に追い越していくね

オンナの奥義 無敵のオバサンになるための33の扉

2018年06月02日 | 読書
阿川佐和子さんと大石静さんの対談本。



ほとんどドラマを見ない私は、
大石さんのドラマも見たことがないのだが
この本を読んで、来歴をさかのぼり
そりゃ人生が苦難の連続という感覚にもなるよな、と首肯した。

リア王の「人はみな泣きながら生まれてくる」の感覚は
私も一緒だ。

やはりこの世が楽しくて泣くのでなく、
苦しみ多い世の中が辛くて泣くのだろう、と思う。

もし赤子と老人のどちらか選べと言われたら
老い先短いほうを、迷うことなく選ぶだろう。

生まれ変わったり、もう一度ゼロから人生をやり直すのは
全力で固辞したい(と感じているのは、私だけではないと思う)。

大石さんの「人生が苦」というところに反駁する気はないが
ただ赤子を見て「こんなに苦しい世界に生まれ落ちて」と
落涙するほど、私はペシミストではない。

今日も高幡不動尊で護摩修行に参加したが
新生児を連れた若い夫婦を見かけ、
「小さないのちが楽しくあるといいな」と
ひそかに祈っていたからだ。

…大石さんの場合、少し更年期鬱もあったのかもしれないが。



阿川さんが「私は普通、大石さんは仰天発言」というのは
とてもわかる気がする(それでもだいぶ開陳は控えている気がする)。


阿川さんのエッセイは結構読んでいる。
あのあっけらかんとした楽観的な発想が好きだ。

多分、とても苦労をしているのに苦労オーラを放たないところに
品の良さがあるんだな、と思う。

「生きるのは幸せの瞬間を感じること」と阿川さんは言う。
大石さんとは真逆。




思うに、何もしないで過ごすと、人生はつらいものになる。

赤ちゃんも、生まれ落ちてそのまま放置されたら、
苦しいままに逝ってしまう。

身体を浄め、ミルクをもらい、オムツを変え…と
快適な環境を作り出さなければ、気分が悪くなり、
不快感が募っていく。

長じるにつれ、
ひとは自分で自分を快適にする術を身に着けるようになる。

何かしても、何もしなくても試練は降ってくるので
娯楽や心理学や宗教が発達したのだろう。



私も根底に、大石さんのような悲観発想があるのだが
年を重ねるうちに、阿川さんのようなやや突き抜けた
楽観的な感覚に近くなってきた。

生きているうちに、自分を楽しくさせたほうがいいから。



余談だが、大石さんはブラとショーツは揃える人で
阿川さんはそろえない人らしい。

そして二人ともブラを毎日洗わないそうだ!!!

これにはびっくり。

私は下着はもちろん、タオルもハンカチも、
スカートもブラウスも毎日洗うので…。



潔癖症ではありません

「お互い40代婚」感想から

2018年05月27日 | 読書
たかぎなおこさんの新作。
相変わらず、ほんわかした作風で癒される。



旦那様に「老眼かよ」「真面目にやって!」
「もっと楽しい話題はないの?」と素の自分を曝け出すあたり
これまでのたかぎさんと違う…と思った方もいるかもしれない。

今までもう少し、言動に遠慮があったから。

でも、それが露わにできるからこそ、家族らしいな、と思った。

迷ったり悩んだりしつつも、「数年後にあの時挑戦しなかった、と
後悔はしたくない」「やってみてできなかったらそれはそれでいいじゃん」
と結婚、出産に前向きに取り組みつつ

でもなかなか妊娠できない人に対する配慮も忘れない、
ほんわりした作風はそのまま。

描かれてはいないが、良いことばかりでなく
苛立ちめいたものが隠されているように感じたが…。

あくまでたかぎさん視点なので、
すべてのイニシアチブが女性からのように感じられるが、
旦那さん視点で描かれたら
また別の感想が生まれるかもしれない。



他の方のレビューを読んで、少しびっくりしたのが
「40代で旦那に泣きついて頭を撫でてもらうなんて」
という批判の声。

そんなデフォルメに噛みつくんだ…。


そこから思ったのだが、どうも子育て世代に対する
批判論というのが根強い気がする。

むしろ60代以降のカップルのほうが
いろいろ許容されていないか?

猪瀬直樹さん(71)が妻(57)の膨れた頬をツンとつつく
のろけを吐露しても「お幸せに」「素敵」と言われるのだが

多分30~40代夫婦がそれをやると、また世間の反応は違うのだろう。

インスタで人気を博しているペアファッションの某夫妻や
往年のチャーミーグリーンCMの老夫婦。

この年齢だと「微笑ましい」と言われるのに
多分中年期がやると、なぜか叩かれるような気がする。


どうも日本は若年層か高齢層に対する許容度は高いが
責任世代の甘えや緩みには、随分辛辣なようだ。


自分自身を楽しくし、周囲に迷惑をかけないのであれば
すべからくどうでもいいことだ。

「他人のことはどうでもいいんだよ
 何より大事なことは、自分自身を生きることだ」


たしか、浅田次郎さんもそんな主張をしていた気がする。

まったく同感だ。



書評から大分逸脱したコラムになった