南アルプスに「仙丈ヶ岳」という山があります。
すっかり春山だと思って登ったら、上に行ったら完全なる冬山でした。
といっても、念のため冬山の用意としてアイゼン、ピッケル、
その他諸々などは持って行きましたから大丈夫でしたけど、
山の下と上では全然気候が違うので、山ってやっぱり油断ならねーモンです。
ということで、まるで八甲田山に行ったみたいになっておりますが
一応南アルプスです。
この時の天候はすごく荒れており、この日に他に
山登りをしている人は私たちの他には誰1人もいませんでした(汗)。
吹雪と風が本当にひどく、わずか1メートルくらいの先までの視界しかなく、
本当に道に迷いそうでしたが、赤旗をポイントポイントに立てて、
コンパスを正確に合わせながら前に進み、
また帰りも間違いなく帰れるようにポイントを確認しつつ前進しました。
するとその後、突然天気がよくなり快晴に!
いきなり視界が開けて、あっという間にまわりの感じが変わりました。
今まで寸分先も見えなかったのに、いきなりすごい景色。
雪の粉も太陽があたってキラキラ輝いて、まるでここは天国?というような景色に…。
リスクを押して何かをやるって事は、危険だし大変です。
一方、リスクを回避する事は、安全に事が済むかもしれないけど
ただそれ以上でもそれ以下でもない。
危険で大変な方を選ぶのってすごくパワーがいるんだけど、
それをやったらやっただけ、何か変わる気がします。
そういう事って、トライした後すごく身にしみるんですよね。
安全パイを選びたくなる気持ちももちろんあるんだけど、
やっぱりちょっと頑張るのもいいなーと
この山行で教えられたと思います、ハイ。