厚生労働省方針
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職場の定期健診で年1回行なわれている胸部エックス線検査について、厚生労働
省は21日、対象を原則40歳からにする方針を示した。一般に健康な若い層ではエッ
クス被曝のリスクの方が高いとの懸念もあることから、毎年の検査は必要ないと判
断した。ただ、検査の有効性と有害性のどちらが大きいかについては専門家の間で
もなお意見が分かれているため、新たに研究班を設けて検証したうえで見直すとした。
同日開かれた専門家検討会(座長・工藤翔二日本医科大教授)に示した。職場で
の定期健診での胸部エックス線検査は、労働安全衛生法で事業者に年1回の実施が
義務づけられている。同省はこれを「40歳以上」にし、40歳未満については5年ご
となどの「節目検診」にしたい考え。
胸部エックス線検査を巡っては、結核予防法の改正で、05年4月から一律の検査
が廃止になり、これを受けて職場検診でも同様に廃止を検討してきた。
しかし、検診に携わる医師らが「結核だけでなく、いろいろな疾患の発見に成果
を挙げており、有効性がないとは言えない」と反発。05年4月に同検討会を設置し
て検査の有効性などについて議論をしてきたが、意見が対立したままだった。
(2006.07.22 朝日朝刊/総説)
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職場の定期健診で年1回行なわれている胸部エックス線検査について、厚生労働
省は21日、対象を原則40歳からにする方針を示した。一般に健康な若い層ではエッ
クス被曝のリスクの方が高いとの懸念もあることから、毎年の検査は必要ないと判
断した。ただ、検査の有効性と有害性のどちらが大きいかについては専門家の間で
もなお意見が分かれているため、新たに研究班を設けて検証したうえで見直すとした。
同日開かれた専門家検討会(座長・工藤翔二日本医科大教授)に示した。職場で
の定期健診での胸部エックス線検査は、労働安全衛生法で事業者に年1回の実施が
義務づけられている。同省はこれを「40歳以上」にし、40歳未満については5年ご
となどの「節目検診」にしたい考え。
胸部エックス線検査を巡っては、結核予防法の改正で、05年4月から一律の検査
が廃止になり、これを受けて職場検診でも同様に廃止を検討してきた。
しかし、検診に携わる医師らが「結核だけでなく、いろいろな疾患の発見に成果
を挙げており、有効性がないとは言えない」と反発。05年4月に同検討会を設置し
て検査の有効性などについて議論をしてきたが、意見が対立したままだった。
(2006.07.22 朝日朝刊/総説)