ストレスや疲労 引き金
便意我慢せずトイレに
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日本人の3人に1人は何らかの形で痔に悩んでいるといわれる。代表格は、いぼ
痔(痔核)、切れ痔(裂腔)、痔ろうで「肛門の三大疾患」と呼ばれる。
日本大腸肛門病学会によると、痔に関する統計は病院や医師の研究によるところ
が多く、全体的なデータはない。しかし、松島病院によると、割合は、いぼ痔が約
63%、切れ痔が約15%、痔ろうが約14%で、全体の9割を占める。
厚労省が3年ごとに調べる患者調査によると、ある1日に全国の医療機関で痔の
診察を受けた推計患者数は、いぼ痔は96年が1万6800人、02年が1万1800
人と減少傾向。切れ痔・痔ろうも3300人から2800人に減っている。
痔になりやすいタイプについて、松島病院の松村奈緒美医師は「人間である以上、
いぼ痔は必ず持っていると言っても過言ではない」と指摘する。性別、年齢を問わ
ず発症の危険はあるが、発症するかどうかは個人差がある。「ストレスや疲労が重
なると、お尻の周りの静脈がうっ血しやすくなり、発症や悪化を招く」と話す。
予防のポイントは、便意を感じたら我慢せずにトイレに行くこと。排便の際はい
きむ時間を短くし、トイレにいる時間を3分以内にするよう心掛けた方がいいとい
う。 (2006.07.20 朝日朝刊/第2神奈川)