心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

坪内逍遥

2021年07月12日 | 人物

 

シェークスピアを初めて訳した明治の文豪、

坪内逍遥(つぼうちしょうよう)は、

日記を英文でつけていたらしいのですが、

その日記の内容の殆どが妻の悪口だったようです。

 

 

例によって私は、

この方を御存じなかったのですが、

その道では、かなり有名な方のようです。

 

私が坪内逍遥なる人物に少し興味を惹かれたのは、

全く新しい小説の形を生み出したとか、

シェイクスピア全集の翻訳・改訂に取り組み

全作品を翻訳刊行したことよりも

 

美しい女性を表現する言葉として良く知られている

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。」が

坪内逍遥の名言とされているのを見たからなんですよね。

 

何かの作品の中で練りに練って使用した言葉なのか、

何かの拍子に自然と口から出た言葉なのか分かりませんが、

犬も歩けば棒に当たるの言葉並みに

社会に馴染みのある言葉を残した人物って凄くないですか。

 

そういう意味では、

言語の表現力のチャンネルが違いますが、

バツイチとか、空気を読めとか、言葉を噛むとか、

瞬間的に言い得て妙の言葉を生み出したお笑いの人達の

言語の巧みさもまた凄いものがあるように思います。

 

『虎は死して皮を留め人は死して名を残す。』と言いますが、

言葉巧みな人は、言葉を残すんですよね。

 

さてですが、坪内逍遥の妻は根津遊郭の娼妓で

逍遥が遊郭に数年間通い詰めた後に結婚し、

元娼妓であったことをとやかく言う世間の声など気にせず、

貶めることもなく、学問も教え、妻を愛し続けたことが

美談として語り継がれているようです。

 

美談として語り継がれているようなことも

逍遥の妻に対する本心の現われですが、

物事には裏表両面があるようで

日記に英文で妻への悪口を書き殴っている気持ちも

妻に対する正直な気持ちの現われです。

 

よく奥様連中が集まって

亭主の悪口をさんざん言いながらも

その亭主のことを他人が悪口を言うと

怒るようなものかな。

 

妻が言うことは正しいし、

悪いのは自分だと納得するけれど、

日記に悪口位は書かせてくれよってな感じかな。

 

逍遥を知る人が日頃観た妻への態度や

最悪、日記を見られても妻が理解できない英文で

悪口を書いてあったのは、怒られない理由以上に

妻が傷つかないようにの想いからだと思うのです。

 

悪口を書き殴った英文で書かれた日記から

逍遥は妻のことを随分と惚れていたし、

同時に尻に敷かれていたことも想像できます。

 

 

私の全くの個人的見解ではあるのですが、

夫婦の関係は、夫が妻の尻に敷かれる関係が

一番自然な関係で

長続きする関係なのかなと思ったりもします。

 

それは妻が夫を自分の下僕のように扱うことではなくて

そこには夫への妻の愛情があり、

それが夫に伝わることが前提ではあるのですが、

 

夫は、海の水を切り裂く艦首となり

妻は、速度や舵を握っている状態のような感じ。

 

あるいは表面上は亭主関白の形を取っていようと

実際に実権を握っているのは妻である状態。

 

男性は、健全な母子関係の中で

子供の頃より母と言う女性に怒鳴られ、叱られ、

褒められ愛されて育った経験を持っているので、

妻に尻に敷かれることは慣れ親しんだ立ち位置に

戻るだけのような気もします。

 

威張りがちな男性でも健全に育った人であるなら

心のどこかで優しく叱られることを

ウエルカムの人って

そこそこいるんじゃないのって

思ったりするんですよね。

 

 

 

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



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