心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

エルサレム王

2024年08月08日 | 雑感・愚見

 

14世紀のエルサレム王ピエールⅠ世は、

愛妻家でどこに行くにしても妻のシャツを持参。

 

普段は、シャツをベッドの上に置いていて

訪問者があると、それに最敬礼をさせていました。

 

 

キプロス王国は、トルコの南側、シリア、イスラエルの西側の

地中海に浮かぶキプロス島を中世に統治していましたが、

その後、中東のパレスチナに樹立した十字軍国家の

キリスト教王国(エルサレム王国)が統治しました。

 

う~ん………ベッドの上にあるのが

妻のシャツじゃなくて

国旗であるなら寝室に掲揚しようが

ベッドの上に置こうが違和感がありませんが

訪問者に最敬礼をしてもらうのは、

寝室以外の場所に掲げた国旗のような………

 

持参した愛妻のシャツを置く場所となると

やっぱ寝室にとなるのは自然なことで

で、その妻のシャツに最敬礼をさせるとなると

寝室となるんでしょうけど、

妻のシャツに最敬礼てのがどうにもなあ。

 

特に中世の頃ってのはどの国の王様でも

その権力は遥かに大きかったでしょうから

王の威厳を誇示したり、王への敬意とか忠誠とかを

内外の者がハッキリと態度で示すことを強く求めることって

普通のことだったのかも知れません。

 

エルサレム王国の歴代君主の一人、ピエールⅠ世が

公務を終えてプライベートが確保された室内で

椅子に掛けるなりベッドに優しく置くなりした

持参した妻のシャツを眺めたり触れたりしながら

 

ああ愛しい妻よ。君と離れている1秒は、

一日にも感じられるぅ。

嫌じゃあ、嫌じゃあ、公務なんてクソくらえじゃあ。

早く妻の傍に帰りたいよぉ。ごろにゃ~ん。

 

なんて感じで愛する妻を身近に感じられるように

常に妻のシャツを持ち運んでいたのだとすると

まあ理解できるのですが、

 

わざわざ訪問者を寝室にまで招き入れ

お后のシャツに最敬礼をさせていたってのは

他の国の国王と比べても特異だったからこそ

記録して残っているのだと思うんですよね。

 

中世の王様と周囲の者との関係を

現代の感覚でとやかく言うのは愚の骨頂なので

そうだったんだと知識として残すだけにして

 

 

中世の頃に倣ってとどこぞの会社の社長が

訪問者に奥さんの写真や持ち物に対して

社長の自分と同じ以上に敬意を払うことを求めたり、

 

社長の妻が何を勘違いしているのか、

社長以上に自分を扱うことを周りに強く求めたり、

虎の威を借りる狐の如く

居丈高に振舞ったりするのは………だし、

それを社長が知っていても当然の如くであったなら

 

業績が調子がいい時は、それが通用したとしても

調子が悪くなった時は、待っていたと言わんばかりに

人が離れていくのが自然のような………

 

社長にも奥さんにも周りの人間は

礼を持って接するのが当然のことではあるけれども

社長自身も周りの者に対して謙虚さや謙遜を持って欲しいし、

奥さんにも奥ゆかしさが感じられるのが

日本の美的感覚だったように思うのです。

 

今の日本、もうそんな美的感覚が素晴らしいと言うと、

いつの時代の話?馬鹿馬鹿しい。って感じで

鼻で笑われるのだろうか。そんなことはないよね。

 

 

 

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