心の扉 神戸カウンセリング花時計

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水責め椅子

2024年04月28日 | 雑感・愚見

 

18世紀のイギリスでは、

罰当たりな言葉を吐いた男や近所迷惑に騒ぎ立てる女には、

椅子に縛られてから水に浸けられるという水責めの刑が

科せられることがありました。

 

 

懲罰椅子は、

中世から近世初期のイングランドやスコットランドにおいて

隣人と見境なく喧嘩を起こして騒ぎ立てる人物や

私生児を生んだ女や売春婦等のふしだらな女性や

悪徳商人等を懲らしめるための恥辱刑に用いられた刑具で

男女共に用いられていたそうです。

 

この刑罰の多くは、単に受刑者を縛り付けて家の前や

犯行現場に置いた単なる椅子だったようですが

中には車輪を付けて村中を引き廻したり、

受刑者の水責めに用いられたりもしたようです。

 

水責め椅子の場合は、

頭の先まで水の中に浸けると言うような

過激なものではなかったようですが

時に受刑者が怪我を負ったり

ショック死を起こすこともあったようです。

 

1664年にイングランド領となったニュージャージは、

アメリカ合衆国となりニュージャージー州となり、

1972年に判決で放棄されるまで

懲罰椅子は、有効な刑罰だったようです。

 

日本で恥辱を与えることを目的にした刑罰としては、

日本の時代劇で聞き覚えのある市中引き廻しのうえ獄門とか

晒しの刑罰のことが思い浮かびますが

あれは死罪以上の判決を受けた罪人への付加刑罰であったので

迷惑行為や不道徳行為や悪徳な商取引を理由にして

恥辱刑罰を与えられることは無かったと思われます。

 

昔の日本の場合、名誉を傷つけられることは

かなり重い意味を持っていたのかも知れません。

 

このような恥辱刑罰は、懲罰的な意味合いの方が強くて

更生を求めたものではなかったのかも知れませんが、

その人のその後の生活態度を改めることに繋がらなければ

何の意味もないし、意味がないどころか反発心をより強くして

問題を大きくしてしまうこともありそうです。

 

 

人権、人権と叫ばれるようになり

加害者の尊厳を守るためとして加害者の扱いの配慮も強くなり、

刑罰もまた優しくなっているように感じる昨今、

 

厳しい刑罰を与えていた昔と比べて社会が良くなったとも思えず、

自分勝手であまりにも酷いと思われる犯罪であるとか、

犯罪行為と迷惑行為の境目のような行為であるとか、

身勝手な自己主張をするような人達が

目立ってきているように感じます。

 

だからと言って加害者へ厳しい懲罰を与えていた

昔の社会の方が明らかに良かったとも言えず、

つまりはダークサイドに両足を踏み入れた人達には

どうであれ抑制効果や更生効果は期待できず、

ダークサイドの境目で踏みとどまっている人達には、

どうであれ抑制効果や更生効果が期待できるということかもね。

 

なので明らかにどっぷりとダークサイド側にいる加害者と

踏みとどまっているであろう加害者とを分けずに

同じような処罰を与えているかのような判決を散見する度に

如何なものかと歯がゆい想いを持ったりするんですよね。

 

ケーキ、おしるこ、果物、甘さは正義ではありますが

甘さに潜む危険もあるのと同じかな。

 

 

 

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