山口・母子殺害に関する最高裁の判決全文を読んでみました。
産経新聞には【山口・母子殺害 最高裁判決要旨】が掲載されていましたが、全文を読めば読むほど複雑な心境になりました。妻子を持つ身としては。
まず当時18歳であった被告人に対して、死刑という極刑を適応していいのかどうかという点が裁判のポイントでした。
全文を読めば読むほど、死刑は妥当でしょう。自らの性欲を満たすために充分な計画を立てていますし、殺害してから性行為をしているのです。そして母親にすがり泣く子供を床に叩きつけて絞殺しています。
こうした行動は、18歳であるかないかという法律の解釈以前の問題としていいと思います。
そしてもう一つ弁護側から、被告人には被害者らの殺害について計画性がないという弁護があったこと。
弁護団からの計画性はなかったとする説明には、
「やさしくしてもらいたくて抱きついた」
「騒ぐので口をふさごうとして手が滑って首を絞めた」
「泣く子供をあやそうと首にヒモを結ぼうとしただけ」
といったことがあったそうです。
これはあまりにも酷すぎます。こんな説明で計画性がなかったと言い張れる弁護士も弁護士です。
高裁へ差し戻されることで、もう一度こうしたやり取りに身を置かねばならない被害者の家族。
これまで何度も繰り返し聞かされたことを、耳にするのは地獄の苦しみです。奪われた命が復活することはありえないなかで、何をこころの支えとするのでしょう。
やはり“敵討ち”するという一念でしょうか。
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