第164通常国会が、事実上閉幕しました。これからの注目はポスト小泉、そして来年の参院選となっていきます。
小泉首相は、昨日の参院予算委員会で2001年4月の首相就任以来最後となる国会答弁を終えています。
記者団に語った感想は、
「世界の大統領、首相、首脳の中で回数においても答弁時間においても最多最長でしょうね、日本の首相の国会出席は」
「いつも誠心誠意分かりやすく答弁しようと心掛けてきましたけどね」
という、最後まで小泉節でした。
小泉首相の登場は、とても印象深いものがあります。少し5年前を振り返ります。
日本武道館で行われた自民党大会。時の自民党総裁は森喜朗でした。入り口では都議選を控えた自民党都議団が、鉢巻きをして抗議行動をしていました。確か都議会自民党幹事長が佐藤裕彦だったと思います。
会場が広すぎたせいもあったのでしょうが、しらけムードであった記憶があります。ここ数年、ホテルを会場にしている方がまだいいですね。もちろん小泉総裁という主役がいるからなのでしょうが。
ちょうど前年の暮れから仕事の関係で、都議会議員選挙の応援準備を進めてきていました。
年が明けて2001年。3月初旬から都内各所での会合や電話作戦に加わりました。
まだ3月の時点では、会合に出ても自民党への逆風を肌で感じていましたし、電話をかけるにしても自民党公認という表現を消して、候補者の名前だけを伝えるようにしていました。もちろん先方に「自民党だから応援なんかしない」と電話を切られることの連発でした。これでは都議選大敗と誰もが思っていました。
そんな時に、救世主よろしく現れたのが、小泉純一郎でした。もう総裁選に勝利した日からムードは一変。会合でも電話でもすべての活動で、自民党への強烈な追い風を感じました。
もちろん都議選は大勝利。そのままの勢いで参院選も大勝しました。
「自民党をぶっ壊す」と言いながら、この5年間自民党を延命させたのは小泉首相の存在そのものです。
しかし、ポスト小泉で画策している議員たちの多くが、5年前に自民党が壊れる危機にあったのを忘れている様子です。
これ以上醜態をさらすことは、崩壊の速度を速めるだけで何の効果もありません。
自民党を守った総裁として、小泉純一郎の名前は政治史に刻まれるでしょう。そして、次期総裁が自民党を壊した男とならないようにしなければいけません。
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