はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

天罰が下ったのか!「村上ファンド」

2006年06月04日 | 社会問題

 ここ数日、村上ファンドのインサイダー取引疑惑が大きく報道されています。
安倍晋三官房長官が
「ルールから外れれば、しっかりと罰せられる。
ルールの中のフェアな競争が行われることで経済の力が押し上げられる」

と報道番組で発言していました。
 村上世彰という人物。現代の錬金術師とも言われていましたが、法律のギリギリを渡り歩く姿を見て酷評する評論家も多くいました。
巷で言われている法律を作ってきた人間だけに、法の穴をかいくぐることに長けていたのは事実でしょう。
しかし法律という壁の外と内の出入りを繰り返しているうちに、ある一線を越えてしまいました。その一線とは「モラル」だと思います。
 「モラル」とはいったい何なのでしょうか。
「政治家にはモラルがない」とか「あの人はマナーがなっていない」などと、『道徳』に相当すると思われる英単語を耳にする機会が増えてきています。
この二つの単語の語源を探ると、
モラルとはラテン語のmos(モース)に端を発し、その意味は『道』です。
古代ローマ人はmos majorum(モース・マイヨールム)という言葉を尊重したと伝えられており、これは『先祖の道』を意味し、古代ローマ帝国の繁栄の根底にこの精神があったと分析する学者もいます。
 また、マナーという単語はラテン語の『手』を意味するmanus(マヌス)から派生したといわれています。マナーという単語には『手順』『作法』というニュアンスが込められており、モラルという単語の持つ本質的な意味と大きく異なるそうです。
 時の流れにつれて陳腐化するのがマナーで、モラルが示唆する『人の歩く道』とは、決して古くならないものと考えていいようです。
 村上世彰が『人の歩く道』を踏み外していると国民に認識されたのが、阪神電鉄の株式の大量保有から阪神タイガースの経営権にも口出し始めた頃からでしょうか。
星野仙一・阪神タイガースSDが「いつか天罰が下る」と怒りを露わにしていましたが、鉄槌というより自業自得の結果を招いてしまいました。
 おそらく村上世彰は強気の姿勢を崩さないでしょう。
しかし、多くの国民は経済人として“失格”という判断を下しています。
古歌には
「火の車作る大工はなかれども 己が作りて己が乗りゆく」とありました。

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