はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

心理戦の先に何があるのか

2006年06月28日 | 政治

 小泉首相が、自民党総裁選に関して「まだ分からない。今は心理戦だ」と語っていました。
心理戦をしているのが、明確な出馬表明をしていない安倍官房長官、福田康夫・前官房長官の二名のことを指していることは明白です。
 心理戦という表現で考えさせられるのが、相手の出方を予想している神経戦なのだろうということです。
 安倍晋三の脅威は福田康夫の存在そのものではなく、無言を貫いているその姿勢ではないかと思います。無言である分予想が、安倍晋三サイドで行われることになります。おそらく何十手先までを考えるほど、そのまた先が何百手にもふくらむ事でしょう。
何かしらコメントをすれば、次の一手を予想することが出来てきますし、選択するべき作戦も浮かんできます。
今のところ、心理戦の主導権を握っているのは福田サイドなのかもしれません。
 一方の福田サイドで神経を尖らせているだろうと思わせるのが、山崎拓、加藤紘一などの賞味期限が切れた政治家の勝手な発言でしょう。
福田が無言を貫いているだけに、勝手な発言で外堀が埋められていっている感じがします。
仮に福田総裁が実現したときに、ゆすりたかりをしてくる人はなるべき少ない方がありがたいでしょう。自分なりの人事をしたいのが台無しになってしまいます。
 心理戦の蚊帳の外で騒いでいるのが、宏池会の流れにいる面々です。大同団結を視野に入れているのですが、こちらの心理戦は誰がその長になるかということでしょう。
出馬の意志がある谷垣、麻生の二人が突っ張りすぎると、まとめたい人たちが第三の候補を探して暗躍することになって、結局、泡沫候補しか押し出せない形になるかもしれません。
 只一人、心理戦を遠巻きに眺めている人がいます。それが二階経済相です。昨年の総選挙で公認などを取り仕切る総務局長をしていた分、いつのまにか二階派が数を増やしてきています。
 この人の才能は、権力のニオイをかぎ分けることです。その嗅覚は特筆物です。小沢一郎と一度組んだ人で、ここまで力を持った人物はいないでしょう。
 政権与党である自由民主党で繰り広げられる心理戦。
もちろん公明党は傍観者、民主党は誰になっても対決路線が今後も続きます。
普通の人でも持っているし、特に政治家になると人一倍強くなるのが自己顕示欲。
心理戦での負けたときの代償は、一時的な自己の消滅にもなりかねないので、誰もがピリピリして当たり前でしょうか。

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