はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

もう一人の「プロ中のプロ」日銀総裁

2006年06月14日 | 社会問題

 日銀の福井総裁が、村上ファンドに投資をしていたことが問題になっています。
もちろん出資した時点は日銀総裁ではありませんでしたが、つい最近まで資金の回収をしていなかったことには疑問の余地が残ります。
 野党は、一斉に総裁の辞任や小泉総理の責任を追及する構えです。まずは、日銀の存在意義を確認してみます。
日本銀行のHPでは、以下のような説明がされています。
日本の中央銀行として、次のことを目的としています。(日本銀行法第1条)
①銀行券を発行すること
②物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること
③決済システムの円滑かつ安定的な運行を確保し、金融システムの安定に資すること

 金融政策、金融システムの安定に関わるトップが、村上というファンドマネージャーへ自己資金とはいえ投資をしていたモラルが問われています。
 また日銀の総裁、副総裁、審議委員は、衆参両議院の同意を得て内閣が任命することになっていますので、任命した小泉総理の責任を突きたい野党の気持ちもわかります。しかしこの件は、もう福井総裁自身の問題ですから、政府の責任論を追求するのはちょっと筋違いです。
 日本の金融政策や金融政策をリードする人は、まさに「プロ中のプロ」であるべきでしょう。村上世彰のように自分で言うことはしなくても、世間一般の人までが福井総裁の存在をそう見るはずです。
日本銀行の総裁という公の立場が、「プロ中のプロ」という役回りになるのでしょう。
 政局になる感じはありませんが、金融という世界での日本のトップたる人の判断を待ちたいと思います。
村上ファンドが世間に注目され始めた時点から、自らが勇気ある判断を下せるチャンスはいくらでもあったはずです。
 逃げないことだけを期待しています。

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