中川農相が記者会見で、
「中国に対し、また援助するのか。正直言って分からない」
と不満を表明していました。
2005年度中の閣議決定を見送って“凍結”していた中国向け円借款の実施を決めたことに対するコメントでした。
このコメントに自然と同意しました。中川昭一が過激ではなく、外務省の腰抜けといった印象が強い。
“凍結”したのには理由があったはずです。“凍結解除”の理由が分かりづらいので、余計に釈然としません。
日中外相会談が開催されたことだけで、外務省が方針転換を望んだようですが、確固たる外交方針が決まってないように思います。
まさか麻生外相を中国が褒めてくれたので、円借款の凍結解除でお礼をすれば今後の関係を保つには絶好のタイミングと考えたとは想像したくもありません。
また金額面についても外務省側の考え方がよく分かりません。
なんでも「いきなり大幅に減らすと、中国側の反発も大きい。08年度にゼロにするため、徐々に減らすのがいい」との判断があったそうです。
反発を恐れて日本がへりくだる必要はありません。
中国の公共施設の充実は目を引きますが、日本からの援助のおかげと中国は思ってもいません。
戦闘機からミサイルまで軍事力の増強に、間接的に貢献している日本もそろそろ目を覚まさないといけません。
あまりに戦略の見えない外交。小手先の対応をする日本の姿を見て、中国はきっとまた揺さぶりをかけてきます。
全方位外交を展開しようとするとボロが出るような気がしてなりません。それより以前に外交で目的を達しようと思っているなら、腰を据えることから初めてほしいです。
そのためには日本の主張、所期の目的をキチンと決めることです。
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