まる～！

広島の丸が巨人に行くことを決意したらしい。

うん、悲しい。

ただ、悲しいこともあるのだけど、それ以前に「巨人に行って大丈夫か？」という思いの方が強い。

もちろん、ある程度は活躍するだろう。

しかし、これまでに巨人に移籍した江藤・大竹などを見ても、成績云々よりも存在感がなくなってきている。

広島の４番打者として、ホームラン王２回・打点王１回取るなど堂々のレギュラーをはっていた江藤は、移籍後２年ほどはホームランを３０本打つなど、そこそこ活躍していたが、そこから一気に急降下。

最後は、知らないうちに西武に移っていた。

大竹は、広島では前田健太に続くローテーション投手だったが、巨人に移った初年度は９勝したものの、その後失速し、昨年は１試合も登板していない。

もはや覚えていない人さえいるかも知れない。

年齢的に衰えてくる、というのも当然あるかと思うが、やはり異様な取り巻きに囲まれた中でのプレーは、相当プレッシャーがかかるのではなかろうか。

異様な取り巻きとは、ファンよりも、むしろＯＢやメディアだと思う。

いまだに「巨人が強くなければプロ野球はつまらない」などと言うヤツがいる。

それは、単に巨人が昔ほど強くなくなった（正確に言うと、昔は他球団が弱すぎたので、それがようやく是正されてきた？）だけであって、他球団のファンはこれまで以上にファンを増やしている。

その筆頭が広島カープだと思うのだが、そんなチームから、とにかく回りがうるさいチームに移って、その環境に対応できるだろうか。

同じく丸獲得に名乗りを挙げていたロッテは、監督手形を与えていたようだけど、丸はそんなタイプではないと思う。

回りに明るいヤツが多いので、それにつられて明るく振舞っている感じがする選手なだけに、巨人の選手として、まずチームに溶け込めるかどうか。

主力選手だから、まわりもそれなりの接し方をするだろうが、ひとたび調子を落とした時に、まわりがどう対応してくるのかわからない。

それに、主力選手どころかいまやプロ野球Ｎｏ．１投手である菅野との年俸の差が、二人の関係だけでなく、チーム内に影響しないとも限らない。

もちろん、丸自身がそんなことをまったく気にしない鉄面皮だったらいいのだけど、そんな感じには見えない。

そして、一番の問題。

マツダスタジアムに来た時に、全方向が真っ赤に染まった球場内で、カープファンからの声に耐えられるだろうか。

今までは、声援だったが、これからは罵声に変わる。

最近のカープファンは、相手選手を罵倒することはあまりない（みたい）けど、今回はカープから移った選手である。

パリーグに行くのとはわけが違う。

同一リーグということは、一年中敵なのだから、これまでのファンが、そのまま丸を応援するわけがない。

私だって、応援しようなどとは思わない。

阪神に移った時の新井を思い出してみるがいい。

広島との試合では、常に罵声を浴びながら、結局阪神ではたいした成績を残せずに、カープに戻ってきたのだけど、途端に打ち出した。

江藤の時も「バカだなあ」と思ったし、大竹なんて「あれ？」と思うほど知らないうちに移籍していたのだけど、やはり「大丈夫か？」と思っていた。

唯一金本だけは、「たぶん活躍しちゃうんだろうな」と思っていたが、それは見ていて、フィジカル面だけでなく、メンタルの方も強そうだったからだ。

だけど、丸が罵声に耐えられるとは思えない。

もし、実はメンタル的に無茶苦茶タフなのだとしたら・・・

それはそれで、やっぱりイヤだ！


そんなことより、やっぱり来年のカープが心配だ。