アラブのうわさ

アラビア語、アラブ文化、イスラーム(イスラム)等に関する話題を元留学生が等身大でお伝えします!

サウディリヤルが使えます!

2006年01月21日 19時33分08秒 | Weblog
 バハレーンでの通貨はバハレーンディナールですが、この国ではサウディリヤルも広く流通しているため、大体の場合普通に使うことが出来ます。
 レート自体もサウディリヤル10に対しバハレーンディナール1といった形でほぼ一定していて、商店で買い物などする際にもやはり10対1で計算してくれるので全く問題ありません。
 なのでサウディリヤルをいちいち両替して使ったらむしろ損してしまうのです。私は空港に着いた時、一応500リヤルほど両替したのですが48.8ディナールに目減りしてしまいました。
 湾岸諸国でヨーロッパの『ユーロ』のように通貨を統一する計画があるようですが、実現するのは一体いつになるのでしょうか。

シーア派の多いバハレーン

2006年01月20日 21時26分30秒 | Weblog
 皆さんもイラク問題でよく『スンニ派』『シーア派』といった言葉を耳にしたかと思います。まあ両者はイスラームとはいえ教義がかなり違っていて、スンニの人は『シーアはイスラームじゃない!』とも言い切りますし、シーアはシーアでまたその逆のことを言ったりするわけです。両者のことを詳しく説明するとそれこそ1冊の本になってしまいます。
 さて。私の場合はこの『スンニ派』というものに属するわけですが(注・自分ではスンニという意識はとりたててありませんが、区別するならやはりスンニということに)バハレーンに来てちょっと困ってしまいます。というのも礼拝をする際にモスクを選ばなくてはならないからです。人口数でいうとシーアが多数のこの地域では、当然ながらモスクもシーア派のものばかり。ただこの国の支配層である『王族』はスンニであるため政府系の組織のモスク、あるいは政府の補助や王族の寄付から建てられているであろう豪華絢爛なモスクはスンニのものだと一目でわかります。
 そういえば昨日、19日の夜はシーアのモスクに夜遅くまで人が集まっていました。シーアのイベントがあったのかもしれません。

ですがマクブースは・・・

2006年01月20日 21時21分14秒 | Weblog
 ですがマクブースに関しては先述の内容とは事情が異なるようです。
 というのもバハレーン在留の日本人によると『マチブースといいますよ』と言うのです。それは外国人の間だけの話なのかなと思ったのですが、同じ宿に泊まっていたサウディ人に尋ねたら『マクブースはフスハー(正則語=普段は書き言葉として使われる)で、マチブースはアーンミーヤ(通俗語=話し言葉、方言)』とのことでした。
 表記した文字を声出して読んだらどう読んでも『マクブース』となるものの、普段の会話では『マチブース』と発音するというわけです。
 勉強になりましたが、少しややこしいですね。この辺にアラビア語習得の難しさを感じます。もっともアーンミーヤなどところ変われば無数に存在するので、とても覚えきれるものではありません。やはり外国人が学習するのは通用範囲の広いフスハーの方が有益かと思います(特定の地域研究・居住者に関してはこの限りではありませんが)。

アラビア語の翻訳ルート

2006年01月19日 18時36分19秒 | Weblog
 元々アラビア語の言葉なのに、翻訳の際に別の言語を介したため、訳された言葉が実際の発音とは違うということはよく起こることです。
 例えばイスラームの聖地は『マッカ』であるはずなのに、日本語では『メッカ』と言われることが多いですよね。また私の留学先『マディーナ』も多くの場合、『メディナ』とか『メジナ』といった形で表現されています。
 先日、カタル航空の機内食のメニューを見たとき、このカラクリと思われる表記が目に付きました。
 『マクブース』という伝統的なアラブ料理があるのですが、メニューには『マチブース』と書いてあったのです。英語の綴りを見ると『Machbous』となっていました。
 やはり英語の表記を元に日本語に訳したから『マクブース』が『マチブース』に変わってしまったのかと思われます。

荷物が出てきた!

2006年01月19日 18時34分23秒 | Weblog
 到着した翌日、空港に行ってみると荷物は届いていました。どうやらドーハ空港に置き去りにされていたようです。
 バックパックを受け取るために通された部屋は荷物置き場のようになっていて、そこには何十、何百というカバンが山積みにされていて唖然としてしまいました・・・まあ溜まり溜まってのものなのでしょうが、こういった現場を目撃すると今まで自分の荷物がちゃんと出てきたこと自体、幸運極まりないような気がしないでもありません。
 これだけロストバゲージがあったら空港の職員も一々対応していられないだろうなと思う反面、一体どうしてこんな大量にロストバゲージが溜まっているのか不思議で仕方ありません。持ち主が取りに来ないからでしょうか?それともやはりアラブだからなのでしょうか?
 今後荷物がなくならないような対策を立てる必要があるな、と考えさせられてしまっています。

あぁ、ロストバゲージ

2006年01月19日 00時02分04秒 | Weblog
 カタル航空を使ってバハレーンに来たのですが、見事に荷物が行方不明になってしまいました。
 顔面蒼白です。そのバックパックの中にはアラビア語の辞典、文法書、ウルドゥ語の参考書などごっそり入っているのに・・・不幸中の幸いなのは、友人・知人からの預かり物(エジプト・サウディ宛のもの)を機内持ち込みにしたので、それだけは手元にちゃんと残っているということでしょうか。
 バハレーンの空港の職員もやはり勤労意欲に欠けているため、対応に誠意というものは微塵も感じられず『たぶんドーハにあるよ。ドーハに。次の便で届くでしょう。インシャーアッラー・・・』と軽く流されてしまいました。さすがに不愉快になって『服もないし、生活必需品もない。どうすればいいんだ?』と語調を強めて言ったら、じゃあ当面はこれでなんとかしなさいと20ディナール(約6000円)ほど手渡してくれましたが。
 ホントに出てくるのでしょうか?でも出てこないと困ります。

出国拒否!?

2006年01月18日 23時53分19秒 | Weblog
 あやうく出国拒否されるところでした。
今使っている私のパスポートはエジプトで発給されたため機械読み取りができないのです。普段はイミグレーションの係員が手動でデータを入力してくれるのですが、この日関西国際空港のイミグレーションを通過しようとしたのは午後の11時過ぎ。担当の職員によると時間が遅かったためコンピュータのデータ照会が出来なくなっているとのことでした。
 ですがその時脳裏をよぎったのは『も、もしや私にテロリスト容疑がかけられていて、出国できなくなっているのでは?!』という考え。ムスリムでサウディアラビアに留学しているとなると、政府機関からそのように見なされても不思議ではありませんので。
 ちょっとハラハラして成り行きを見守っていたら、イミグレーションのボスらしき人の指示でパスポートのコピーを取るだけでOKになり、なんとか出国することができました。考え過ぎもよくないですね。

アラビア語で女性と話す場合

2006年01月15日 15時35分15秒 | Weblog
 アラビア語学習を始めて3年少々。気がつくとアラビア語での会話もそう不自由しなくなっているものです。
 でも女性と話すのはどうも苦手で苦手で。女性と話すと緊張するとか、そういったわけじゃないんですが・・・ただアラブにいる時、普段女性と話をする機会がないため、会話をする際に『女性に対する言葉』がぱっと出てこないんです。実際、エジプトにいた時にはまだ女性とも話すことがありましたが、サウディアラビア滞在中に現地で女性と会話をしたことは一度もありません。
 先日、たまたま日本でサウディ人女性と話をする機会があったものの、一々アタマで女性活用を考えなくてはならずちょっと大変でした。うっかり間違って男性に対する言葉を何度使ってしまったことでしょうか。
 アラビア語マスターへの道のりはまだまだ長いものとなりそうです。

犠牲祭の礼拝で思ったこと

2006年01月12日 14時25分36秒 | Weblog
 ラマダーン明けと犠牲祭の時には『イード』というお祭りを迎えるわけですが、両日の朝には礼拝が行われます。
 私は元麻布にあるモスクでの礼拝に参加するため、朝5時半過ぎに滞在先の埼玉を出ました。
 ですがここでちょっと不愉快な光景を目にすることに。1階に男性用礼拝所があり、また2階には女性用礼拝所があるのですが、各国大使館の職員や有名イスラーム団体の職員などは3階の別室に通されているのです。礼拝は身分や地位、民族など関係なしに並ぶはずのものなのに・・・
 また礼拝後、食事が用意されるのもこういったVIPに対してのみ。予算の都合や準備の限度などもあるのでしょうが、一部の人にしか出すことができないのなら、むしろ誰にも出さないほうがいいのにと思ってしまいました。まあこのモスクはサウディアラビアから運営費が出されているため、多少なりとも『政治的』に使われてしまうのは仕方ないことなのかもしれません。

犠牲祭

2006年01月10日 23時39分13秒 | Weblog
  イード・ムバーラク!クッルアーミン・アントゥム・ビハイル(すべての年があなたがたにとってよいものでありますように)。
 昨日、巡礼者達はマッカ郊外アラファの地でアッラーの下に集いました。年に一度のハッジ(大巡礼)、それぞれの願い・思いが神に聞き入れられたことでしょう。
 巡礼月であるイスラーム暦12月(ズールヒッジャ)10日は巡礼者がアラファの地に立つことができたのを祝福し、世界中のムスリムは『犠牲祭』という形でお祝いします。
 犠牲というからに羊や牛を屠るわけなのですが、イスラームでは神に対して供え物などしませんので、自分たちで食べてしまいます。
 去年はエジプトにいたので羊を一頭シメ(ちなみに600ギニー=約12000円でした)、寮の学生と一緒にシチューにしておいしくいただきました。
 ですが今年は訳あって日本に帰国しているため、お祭りの雰囲気などまったくなし(まあ多くの日本の居住者とは関係無いことなので仕方ないですね)。犠牲も捧げずというとても寂しいイードとなってしまいました。