静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

シラスのお話し

2018年06月04日 13時15分51秒 | 授業・講演

水産技術研究所職員の授業も第四弾に突入です!
静岡県は全国でも屈指のシラス漁獲量を誇ります。
マグロ、カツオ、キンメダイ、サクラエビなどが目立っているのでシラスがたくさん捕れるのを静岡県の人でもあまり知りません。
シラスって、みんな食べているのに地味だ!
実は静岡県の半分以上の地域でシラスが主要魚種です。


今回は
 シラスはマイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシの稚魚
 どんな海の状況でシラスが捕れるか
と言った内容でした。
実際の魚も見せてくれましたよ。


来週は実際のシラス漁の体験に行きます。
予習ができて良かった!

 【シラスと言えば】
シラスは白い魚をさします。
白い魚とは透明な魚です。
イワシ類の稚魚で、体が透明なサイズがシラスです。
生きている時に透明だからシラスと呼ぶんですね。
他にもアユやウナギの稚魚も体が透明なのでシラスと呼びます。
だからウナギの話しをしている時のシラスはウナギの稚魚をさしています。
ところで、最近売っているシラスは、ちょっとグレーだと思いませんか?
マイワシの稚魚は煮るとグレーになります。
カタクチイワシの稚魚は白くなります。
売っているシラスがグレーになったと言うことは、マイワシが増えていると言うことです。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。

 園長のつぶやき
高校生の求人はたくさんあります。
それでも、多くの高校は大学進学者を増やそうとしています。
その理由は
 大学進学率(特に有名大学)で高校の評価が左右される
からです。
加えて、高校側にとっても就職を世話するより進学させる方が簡単です。
大学も多くが定員割れで、推薦(すいせん)入学させてくれるところはたくさんあります。

国立大学でも推薦入学はあります。
例えば水産学部だと水産高校から推薦入学ができます。
私が大学いった頃は、定員の5%が水産高校からの推薦入学枠でした。

そして、推薦入学した学生は、ほとんど留年していました。
勉強しないからです。
楽して入学しても、良いことばかりではありません。
まあ、これは置いておいて。

大学の水産学部にいっても、漁師として役立つ勉強はほとんどありません。
大学は漁師を育てるところではないからです。
これは、他でも同じだと思いますよ。
大工になりたい人が建築学部に行ったところで現場の技術が身につくでしょうか?
建築学部は大工じゃなくて建築技師、設計士になりたい人が行くところです。

たまにですね、大学の滑り止めに学園を受験する人がいます。
やることが全然違いますからね!
大学に行きたければ、大学を滑り止めにしてください。
学園よりも大学の方が「高度なことをやる」訳ではありません。
扱うことが、まったく違うんです。

加えて漁業の世界で「大学出」を評価されることはありません。
学歴よりも実力の世界です。

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