さて、月見のおわらは夜の2時間だけの行事ですので、日中は町の写真を撮ったり近くの温泉に行ったり、某喫茶へ行ってご店主Mさんの高説に耳を傾けていたりしているわけですが、椎名誠さんの風の盆の記事が出ているという雑誌、「自遊人」を井田の宮脇書店で購入し、読んでみました。「自遊人」は編集方針が奇をてらったタブロイド紙のような見出しの記事が多く、内容は興味深いものがあるものの、自分には合わないと今まで手にしたことはなかったのですが、今回の椎名さんの記事は、おわらに思い入れのある人にとっては考えさせられる記事で、写真も「う~~ん」というものでした。特に写真はスポンサーが付いていたようですが、最初のページの下新町女子の写真は肝心な指先の部分にピントが合っていなかったり(私も人のことは言えないのですが)撮影ポイントはスタッフの調査もあってか押さえているものの、おわらの表情が伝わって来ません。一応最高機種のカメラとは謳ってありますが、あの程度の写りかと思うと、そのカメラを買いたいと思っていた人も躊躇するのではないかと思います。もともといいカメラだと思っていた機種で、本来の力はもっと凄いと思いますので、その点も少し残念です。さて記事の内容ですが、下新町の新設された屋根付き八幡社特設ステージの感想は私も同じで、私は写真も撮らなかったのですが、それ以外は、「高名なおわら風の盆にとりあえず行って見るか」という動機でいらっしゃる観光客の方が持つ感想と共通しています。人多すぎで観れないということに対する不満。椎名さんは人の集まらないお祭りが好みらしいです。例えは違いますが、東京の麻布十番の十番祭りはあの狭いところに1日で40万人もの人が押しかけます。人が集まるということは、いろいろな弊害も当然あるかもしれませんが、それだけ魅力的で実は楽しい祭りであることなので、逆に観光客はそれなりの覚悟も必要です。そういった事を割り引いても、おわらの魅力は尽きません。椎名さんは、バスでいらっしゃる観光客の多くが、リピーターとなってまた来ることは存知上げなかったようです。「踊りも地方も基本的に同じようなものである。中略 せいぜい長くても30分ほどじっくり見て 後略 あとは酒場へ」という体育会系の感想がありますが、椎名さん30分も落ち着いて見れなかったようですし、ご自分の鑑賞スタイルには合わなかったようです。ただこれは椎名さんの素直な感想ですし、これに共感される方もいらっしゃることと思います。この記事の中で、谷井さんのすばらしい稽古場兼自宅に関わる記述があり、4階建ての木造建築を探しましたが、見つからず某喫茶の店主Mさんに聞いたところ、2階建てだよとおっしゃっていました。
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風の盆に対しては、それが見つけられなかったんでしょう。
アサヒカメラの連載では、旅先での人との出会いが印象深く写し撮られていて、個人的には好きなのですが、残念ながら、今回は相性が合わなかったということですね。
椎名さんの書き物はおもしろく好きですが、おっしゃるように編集部に不本意ながら行かされたという感じもします。
それよりも全く知りませんでしたが、プロフィールを見たらカメラマンでもあったのですね。椎名さんの視点が生かされた現場での写真は良さそうですね。