感想

バラとおわら風の盆と釣りなどの雑記

世界の知力は低下してきている 2  

2011年07月16日 | 徒然草
(御射鹿池)

小林秀雄と岡潔の対談が行われた昭和40年ですが、戦後まもなく世界の美術界は抽象画に代表される(音楽も同じ)
人間の負の主張をモチーフにした個人主義が席巻していましたが、岡はそのことに警鐘をならしています。
個人主義とは何か。小林は自由主義の最たる社会組織であるアメリカにはすでに全体的には個人の独自性はないと看破していますが、一歩進んで、岡はピカソをはっきりと好きではないと言い、長時間鑑賞するに耐えない作品と述べています。
人間の暗い欲望をモチーフにした作品は見るに耐えないと言っているのです。
美しいものを美しいと感じ、悲しい事を悲しいと感じることが健全な精神であるということが忘れられた社会が現代の病であると言っているのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする