くらしのなかにアタマのカタマリ

真鶴と札幌と甲府のどこで老後を過ごそうか悩みながらブログを書くのである。

椰月美智子 『しずかな日々』

2007年12月26日 22時39分33秒 | 本を読んだり。
以前に「王様のブランチ」で紹介されていて、読んでみたくなった小説。
基本的に文庫化を待つスタンスの私が、今まで読んだことのない作家さんを単行本で読むというのは、ちょっと珍しい冒険です。衝動買いとも言う?

しずかな日々
椰月 美智子
講談社

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人生は劇的ではない、と「僕」は言う。
結構劇的な人生なんじゃないかと、読み終わった私は推測する。
でも、「僕」は繰り返す。人生は劇的ではない・・・。

「僕」は、過去が今の自分をつくり上げていると分かっている。
だから、何が起こってもそれを静かに受け入れて暮らしていけるのだ。

そんな今の「僕」を根っこで支えてくれている、小学5年生の日々が綴られています。
優しい祖父と暮らすことになり、初めて出来た友達との、当たり前だけれども輝くような日々―。


読みながら顔が綻ぶのが自分でも分かります。
優しく丁寧な描写に、心が温かくなります。
誰かに、贈り物にしたいような小説ですね。


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3 コメント

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Unknown (naru)
2007-12-27 19:22:24
guwaちゃん こんばんは。
おぉ。感想同日アップですね~(笑)
児童作家さんらしいというか
少年たちが生き生きと描かれていました。
ラストも好きですね。
ホント贈り物にしたら喜ばれるかも。
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コメントありがとうございまする。 (guwa)
2007-12-29 14:10:00
naruさん、こんにちは!
そうなんですよ。同日UP。笑。
本当に、少年たちの生き生きとした描写が、温かい気持ちにさせてくれるお話でしたね。
思わぬ掘り出し物を見つけたような気持ちで読みました(^-^)
返信する
ビミョーに劇的な作家が描く静かさ (春嵐)
2013-02-08 07:00:55
作者の椰月さんにはお子様がいらっしゃるようですし、
純真な姿と、田舎の夏休みの風景という取り合わせは、
間違いないですね~。

そういえば椰月さん、新作「シロシロクビハダ」が出ました。
うってかわって、白塗りの化粧の話ですが、こちらは
いろいろ秘めてる感があって、おもしろいですよ。
ネットを検索していたら、椰月美智子さんを解説する記事も。
http://www.birthday-energy.co.jp/
秘密めいたからくりを生み出すのが得意みたいですね。
あと、小説家になろうとした動機が面白い。

作家さんって、なんかちょっとおもしろいですね。
・・・というか、作品にもご自身の性格がにじみ出るんですね~。
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