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時載りリンネ!1~はじまりの本~の感想レビュー(ライトノベル)

2008年08月21日 18時18分45秒 | ライトノベル・小説
・角川スニーカー文庫のラノベ、時載りリンネ!1~はじまりの本~(清野静先生原作、古夏からす先生イラスト)の感想レビューです。

タイトルにある『時載り』というのは、200万字(原稿用紙なら5000枚分。本10冊分くらいの分量とのこと)の本を読むことで、1秒だけ時間を止めることが出来るという一族を表す言葉です。
時間を操る能力自体は様々な作品で見ることができますが、そのために本を読まなくてはならないという設定が、独創的ですね。

他にも、毎日の主食が本を読むという行為そのものだったりと、見た目は普通の人間と同じながら、その生き様にはかなりの違いがあります。
少しずつ明らかにされていく設定が、物語の世界観を丁寧に形作っているところが見事です。

ヒロインのリンネは、主人公の久高くんのお隣に住んでいる幼なじみで12歳の女の子です。
人間の父親と時載りのママさんとの間に生まれたハーフでありながら、時載りの主食である本を読むことがあまり好きではない変わり者。
そんなリンネと、振り回され役の久高くんが、1冊の本を手に入れた事で、たくさんの人や事件と出逢いながら、成長していくという、リリカルなファンタジー作品です。
主人公の久高くんは基本的に観察&ストーリーテラーに徹し、中心で活躍するのはあくまでリンネというところがポイントです。
リンネと愉快な仲間達が繰り広げる、ガールミーツガールな物語ですね。

文体が美しく、ライトノベルでありながら、『正しい日本語で書かれた児童文学』とでも形容出来そうな印象です。
更に例えるなら、『夏休みの課題図書になっても違和感が無いような』上品な雰囲気の作品です。
なので、特にライトノベルにこだわっていないような方でも、楽しく読める良書ではないかと思います。

興味の出た方は、是非とも御一読を。
リンネ達と一緒に、『わくわくする大冒険』を体感してみて下さいませ~。



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