gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)

ゲーム・アニメ・ライトノベルの感想サイトを目指します。Twitterでもつぶやいてみたり。

パナティーア異譚1英雄のパンドラの感想レビュー(ライトノベル)

2013年10月30日 15時05分46秒 | ライトノベル・小説
ファミ通文庫のラノベ、『パナティーア異譚1 英雄のパンドラ』(竹岡葉月先生原作、屡那先生イラスト)が発売中です。
表紙は、主人公の理人とヒロインのイシュアン。
世界を救った五英雄同士ということで、ふたりの絆が感じられる1枚ですね。

お話的には、小学5年生の時に異世界パナケイアに召喚され、魔神アルゴスを倒した理人が、元の世界に戻ってきてから6年後、かつての旅の仲間であり、今は王国の筆頭魔術師となったハイダルに再度召喚されることに。
魔神の封印が弱まっていると知らされた理人は、当時の力をそのまま引き継ぎつつ、美しく成長したイシュアン他の仲間達と再会しながら封印場所を目指す…といった“強くてニューゲーム”展開です。

異世界召喚ものはラノベ界でも伝統的に人気のジャンルですし、強くてニューゲームという単語自体も今ではすっかりお馴染みになった感がありますが、この2つの要素を絡ませつつ、勇者となった主人公自身に救われた世界の様子を目の当たりにさせ、自分の行って来た事の意味について考えさせるというテーマがとても興味深かったです。
世界を救ったあと、その世界の人間であれば変化していく様子を見守っていくことも出来ますが、落ち着いてそれを確かめることもなく帰ってしまった理人にはそれが出来ず、また、一度身につけた能力や技といった強さも失ってしまったことで性格や思考パターンにも少なくない影響を受けたまま高校生になってしまう罠。
そんな彼が最強の英雄として再召喚された時に受けた衝撃は、初めて召喚された時とはまた違ったものなわけで。
魔神を再封印することに躊躇いはなくとも、6年前にきちんと封印することが出来ていれば新たな被害者を出すことは無かったのではないか?と苦悩したり、自分の居ない間に変わってしまった仲間たちの新しい生活環境を見て、今まで知らなかった新たな一面を知ったり、当時のエピソードを思い出したりという旅程を経て、理人が見つけ出す答えとは何なのか、派手さはないですが最後まで目が離せない展開でした。

また、ラブコメ関係では、子供時代は美少女と見まごうほどの少年だったはずのイシュアンが、まごうことなき美少女となって理人の前に現れる、というシチュエーションが胸熱ですね。
当時とは違って相手を異性として認識してしまうがゆえの初々しい行動が(・∀・)ニヤニヤでした。
自分たちが英雄であることや、魔神を再封印しにいくという事実を広めるわけには行かない秘密の旅ですが、やはりひとりよりはふたり、同性よりは異性との旅のほうがロマンがあって良いですのう(;゜∀゜)=3ムッハー
同世代の男子よりはやや達観した印象のある理人ですが、憧れの女の子との再会というよりは、初めての恋愛感情に戸惑いながらも自然と距離が縮まっていく様子が丁寧に描かれていて良かったです。

さて、ようやく旅の終わりが…というクライマックス直前に相応しい盛り上がりから、まさかの大どんでん返しが!という流れには、久々に度肝を抜かれましたね。
意外な人物の意外過ぎる行動と、巧妙に隠されていた真実が明かされる相乗効果で、頭のなかが真っ白になってしまう方も多いのではないかと。
ああ、なんかこの人物のこの行動には違和感があるなぁ…と思っていた部分が、なるほど、このための伏線だったのか!と、目からうろこが落ちました。
読者にも明かさずひとりで抱え込んでいたとか、それはツラいわ(´;ω;`)ブワッと思える内容で、物語の深みも一気に増した感じですね。

思ったよりシリアス寄りの内容でしたが、ラストのオチも含めて読後の満足度が高かったです。
お話的には、理人の問題についてはこれできっちりカタが付いたと思うのですが、多分国境付近か国外で新たな問題が起こっていそうな予感ですし、美少女を出して出番があれだけとは思えないwので、新展開で盛り上げていって欲しいですね。




気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。


FBオンラインへはこちらから


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

blogram投票ボタン


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。